恐れることは恥じゃない


尾刈斗中に勝ってから数日・・・

とうとう

フットボールフロンティアが始まる。

着々と話が進んでいくのを日々、感じる。
あぁ、やっぱりここはイナズマイレブンの世界なんだ、と感じることばかり。

そして、俺はやっぱりトリップしたんだ、と
いつも感じる。

・・・今はこんな感じだけど・・・最終的には優勝するんだよな。

「何か、信じられねぇ。」

そう呟いて、守たちを見ると、
「対野生中の為に空を征しろ!」とか言って、
消防用の梯子車呼んで、守と染岡がうおおおおお!と声を張り上げている。

「(あれ・・・危なくね?つーかそれ何処から借りてきたんだ・・・)」
「お!雪女、新しいスパイクじゃん」
「あー!先輩いーなー!かっこいいー!」
「そうか?母さんチョイスだけどな。でも俺も結構、これ気に入ってんだよな。」

イナズマ落としの練習の合間に
わらわらと俺のスパイクに興味を示して群がる面々にずりーぞーとか言われた。
・・・オメーらも良いのもってんじゃん。
俺の前のスパイク、長い間履いてなかったから結構小さかったんだよ。前の試合のとき、すげぇ痛かったんだよ。

そんな事を思っていると、

「先輩!」
「どした少林?」
「壁山が・・・」

高所恐怖症と判明した後の壁山に、小林は目を向けた。

「(・・・え、行ってこいと?)」

しょうがないので、高所恐怖症でガタブルになっている壁山に、
仕方なしに近づいてよいしょ、と腰を下ろした。

「・・・かーべやま。」
「先輩・・・俺、無理っス・・・」
「んー、じゃあやめるか?」
「雪女!?」


何言ってんだよ!と風丸が声を張り上げた。
“無理せず気楽に頑張ろう”がモットーなんだよ、俺は。
無理強いはしないタイプなんだよ。

「・・・本気でやって、壁山が後悔しなきゃそれでいいさ。」
「先輩・・・」
「ま、出来なきゃ俺が台にでもなるさ。俺だってな、お前らの一人や二人、支えられるんだからよ。」

・・・俺は頑張れなんて言わないぜ。
だって壁山は頑張ってこの選択をしているんだからな。

あー、調子乗りすぎたかな。
すまねぇと謝って、未だに唖然と突っ立ってる豪炎寺を見て吹き出した。

「ぶっwwwあ、アホ面・・・www」
「・・・火月ー!!」
「うおおおおお!?染岡顔怖ッ!」

顔を真っ赤にさせた染岡に続いて、
風丸、守、豪炎寺から全力で逃げた。
豪炎寺の真顔が怖い。マジで怖いよ!




その後ちゃんと練習をする前にみっちり風丸と染岡アニキに怒られました。
・・・・・・なんか理不尽だよなぁ。



・・・まぁ、この流れで行くと
次の日ってなるわけですよね。はい。

今日も俺はペンダントをしていった。
なんだか、今日は兄ちゃんが見守ってくれてるような気がするから・・・

壁山の逃走などなどで、実はあまり練習ができていないよう・・・

「・・・なぁ、豪炎寺。イナズマ落としの練習はどうなんだ?」

試しに・・・豪炎寺に聞いてみる。

「完成して・・・いない」
「そうか・・・(まぁ、そーなるわな。)」

ま・・・どーにかなる。
そういうちょっとした不安がありながらも、
試合会場へ向かうことに。

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