だから、側に居てよ


・・・なんだろう・・・ここ・・・
すごく、あったかい・・・

あれ?
なんで俺、こんなところにいるんだろう?
なんで俺、こんなところで眠っていたんだろう・・・?

あれ・・・試合、どうしたんだっけ・・・?
気絶して、それから・・・それから・・・
あれ?おかしいな・・・
前半からの記憶が・・・ない・・・
あれ・・・?どうして・・・?
なんで・・・?

(・・・雪女・・・)

あれ・・・俺を呼んだのは、誰なんだ・・・?
すごく、優しくて懐かしい声・・・

この声、どこかで・・・

(目を覚ませ、雪女)
(お前の変わりに、あいつらに喝を入れてやったぞ)
(だから交代だ、雪女)
(お前はやれば出来る子だ。だけどな)
(またいつか、お前が困ったとき、俺がお前の代わりになってやるよ)
(だから目を覚ませ、雪女)
(さぁ、その目を開けろ・・・)

うん・・・
俺、目を覚ますよ・・・
だから、そばに居てよ・・・





兄ちゃん・・・・







「雪女!?」
「あ、守・・・・」
「大丈夫か雪女!?」
「豪炎寺まで・・・心配かけてすまねぇな・・・また少し立ちくらみがして・・・」

少しよろけながら立ち上がると、
壁山に呼び止められた。

「あ、あの!先輩!!」
「お、なに?」
「さっきはありがとうございました!!先輩のおかげで、成功できたっス!」
「壁山・・・こちらこそありがとうな。」
「さぁ、帰って練習だ!!」
「な、なぁ守・・・?まさか、帰ってすぐに練習とか、そんなんじゃないよな・・・?」
「当たり前だろ!さぁ、練習練習♪」

こうして俺たちは急いで学校に戻り、また練習の毎日が繰り返された。

「(もう勘弁してくれ・・・)」

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