紫の目


そして数日後。
とうとう御影と戦う日が来た。

「・・・結局、新必殺技は出来なかったようですね・・・どうやって戦うつもりですか?」
「あー。確かに出来てねーっスよ。(相変わらずムカつく面してやがるぜ、こいつは。)」
「確かにこの前は、俺が負けた。だけど本番はチーム同士の戦いだ!だから、力を合わせて戦えば、チャンスはあるはずだ!みんな、頑張るぞ!」

「「「「「おー!!!」」」」」

「よーし、俺もがんばr・・・」

ぐらり。

その時、雪女の体が、大きく揺れ、

バタッ

そして倒れた。

「雪女!?おいっ、雪女!!」
「大丈夫か!?」
「先輩!!」

「う・・・すまねぇ、な。俺、立ちくらみがして・・・」


そして、また誰も気づいていなかった。
目の色、ペンダントの色、タトゥーが変わっていたことに。

「休むか?」
「大丈夫だって!一時的なもんだから!」

あぁ危ねぇ。
ここでベンチなんてことになったら、
俺が雪女の体を借りて、練習した意味無くなるじゃねーか。


「(ふむ・・・要注意する人物は)」
「(豪炎寺 修也と)」
「(火月 雪女)」

《フットボールフロンティア地区予選2回戦の開始です!雷門中学と御影専修農業高校付属中との対戦!》

《その強さは帝国にも匹敵すると言われる御影、それに対してどう戦うのか!》

ピーーーーーッ!!

そして、試合開始のホイッスルが鳴った。
すると、早くも俺と豪炎寺と染岡が相手ゴールに向かっていく。
そこに改が立ちはだかったが、ボールを奪おうとはしなかった。

その時。

「ディフェンスフォーメーションγ3、発動!」

杉森がそう叫ぶと、他のところに行っていた
一部の選手が、集まり始めた。

「豪炎寺!」

すると、染岡が豪炎寺にパスをした。
しかし・・・

豪炎寺は囲まれ、動けない。
まるで、豪炎寺の動きを予測していたような守備だった。

「くっ・・・雪女!」
「おう!」

すると、豪炎寺から俺にパスが回ってきた。
だがしかし・・・

「なっ、俺のところにも・・・だと!?」

《火月が囲まれたー!これではまったく動けない!一体どうするのかー!》

俺も囲まれ、動けずにいると・・・

「雪女!こっちだ!」
「染岡!」

俺は、勢いよく
染岡にパスをまわした。

「ドラゴンクラッシュ!!!」

しかし、ドラゴンクラッシュは
見えない何かに弾かれたように、杉森のもとへまっすぐ行き、
簡単に止められてしまった。

「何・・・!?」
「何だ、あの守備!」
「ドラゴンクラッシュが・・・効かねぇ!?」

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