氷の鳥


「驚くことは無い。君たちのプレーは、まったくデータどおり・・・。だから、簡単に予測できる!」

・・・ざっけんな!
そんなサッカー、面白くもねぇじゃねぇか!

そう、叫びたかった。
だがプレーの邪魔になるため叫ぶことが出来ず
ただ、イライラを収めるのに必死だった。

「なんだと・・・!?」
「ドンマイだ、染岡、雪女!まだ始まったばかり、早く攻撃にそなえろ!」
「あぁ!」
「わかったぜ!」

《すごいぞキーパー杉森!ナイスセーブで開始早々のピンチをしのいだ!!》

そして、豪炎寺が
ファイアトルネードを撃ったが・・・

「シュートポケット!」

止められてしまった。

「くっ・・・」
「まだだ、豪炎寺!!」

染岡がドラゴンクラッシュを撃ち、ドラゴントルネードを撃ったが、
また止められてしまった。

「豪炎寺さん!」

そして、イナズマ落としも撃ったが・・・

「ロケットこぶし!!!」

止められてしまった。

「だったら・・・これはどうだ!!!!」

「アイスバード!!」

すると、俺の後ろから
氷で出来た、大きな鳥が飛び立ち、
ボールをくわえて、ゴールへ突っ切っていった!

「ロケットこぶし・・・!!!」

しかし、これも止められてしまった。
だがかなりダメージはあったようで、杉森はふらついていた。

「ちくしょう!!俺の・・・俺のアイスバードが!!」
「(雪女が・・・新しい必殺技を!?)」
「ちくしょう!次は絶対入れてやる!」

そして、そのあと
こぼれ球をヘッドで押し込まれ、先制されてしまった。

「チッ、パス回しで時間を稼いでやがる・・・!!このままじゃ、前半が潰れちまう!」
「こんな試合で・・・こんな試合でいいのかよ!!」

そして、御影が1点リードしたまま、
前半が終了した。


「どうしよう・・・先取点取られちゃいましたよ!?」
「きついわね・・・必殺技が全部止められちゃうんだもの・・・」
「そうですね・・・」
「雪女くんも新しい必殺技を出したけど・・・結局止められちゃったし・・・」
「大丈夫よ。彼らはイナビカリ修練場で、一回り大きく成長したのだから。」
「成長?」
「・・・特に、火月くんは、ね。」
「あのー・・・あそこでは、サッカーの特訓、出来なかったんですけど・・・」
「あら、そうなの?・・・無駄な投資だったかしら・・・」

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