帰らせてくれ


「あ・・・あは・・」
「・・・単純。」

そんなこと言っていますが、夏未嬢さん。
あなたも俺もきっと地獄を見ること間違いナシですよ・・・(涙)

そして。

「お帰りなさいませ、ご主人様vV」
「・・・十三名さまですね、こちらへどうぞ。」

「これが・・・メイド喫茶・・・」

「行こう」つった本人が顔赤らめてどーする。・・・と思っていたが、
メイドたちの話し声が聞こえてきたことによって、
そんな思考は打ち切られてしまった。


「(ねぇ見て見て!あそこの男の子たちの団体!)」
「(わぁっ、イケメンだらけ!)」
「(とくにあそこにいる、白い髪の毛の男の子、本当にイケメン!)」
「(どこどこー?)」
「(ほらあそこ!手首に包帯してる子!)」
「(わっ!本当にイケメン!・・・でも、手首に包帯・・・・?ヤンデレなのかしら。)」
「(でもあんなにイケメンなら、ヤンデレでも十分許されるッ!)」
「(あれ?でもあの男の子、女の子っぽい動作してるよ?)」
「(まさか、男の娘だったりぃ?)」
「(それはそれでいける〜!!)」
「(あの男の子にメイド服、着させたいvV)」
「(やばい・・・鼻血出てきちゃった・・・)」
「(あそこに居る、青髪のポニーテールの男の子と、あの白い髪の毛の男の子を掛けたいわぁっvV)」
「(あ、わかるわかる!ポニテの男の子が攻めならもっといい!)」
「(メイド服、本当に似合いそう!)」

・・・もう、帰りたいです。

「ご注文は、何にいたしますか?」
「狽ヲっ!?・・・あっ、はい(煤E・・って何だよコレ!)」
「ご注文は何にいたしますか?」
「えぇっと・・・じゃあ、コレ・・・」
「どちらですかぁ〜?」

すっかり真っ赤になっている守を見つつ、
俺は、ため息を一つついた。

ちなみに数の関係で、俺は一人席。

「んー。コーヒー飲みたいけど、炭酸欲しいなぁ・・・。ろとみゅのジンジャエールにするか。」

注文を決めたので、メイドさんに声をかけようとすると・・・

「・・・え?」

そこには、喧嘩してるメイドさんたちが。
興味が何となく湧いたので、聞き耳を立ててみると・・・

「私があの子に注文とるのよぅー!」
「何よ、新入りのクセしてぇー!」
「あんたこそ!」
「私だってばー!」
「ア・タ・シー!!」

・・・どうやら、俺に注文をとるメイドが
誰か、ということで喧嘩をしているそうです。

ここのマネージャー、
かなりの面食い揃いだなー・・・(ヲイ


これじゃ、いつまで経っても注文できないので・・・

「あの・・・そこの眼鏡のメイドさん・・・注文、いいですか?」
「はっ、はいっ!///」

俺からメイドさんを指名した。
・・・いやだって、ジンジャエール飲みたいし(爆

「ごっ、ご注文はなんですか!?」
「パチパチろとみゅのジンジャエールと、にゃんこメイドのぱくぱくっ☆まぐろ風いちごゼリーで。」
「か、かしこまりました!」

あー、顔まっかっか。
見た目イケメンですけど俺、女ですよー。
読者の皆さん、もちろん忘れてないよね!?
俺、女だよ!?

「・・・雪女、お前すげぇな・・・」
「なぁ守、こんな機会めったに無いんだから、もっと楽しめ!緊張してたらメイドさんに失礼だろ?」
「さすが雪女さん!よくわかってますね!」
「・・・あー、俺の父さんがアニメ好きでな・・・よくこういうところに連れて行ってもらったんだ。アニ○イトとか、コ○ケとか。」
「そうなんですか・・・あ、ちなみに僕はときめきぴこぴこケーキセットで。」
「かしこまりました、ご主人さま♪」
「「「「「な、なじんでやがる・・・・!!!」」」」」

そのとき。

「君たち、見所があるねぇ」
「・・・君たちは・・・?」
「君たち二人に見せたいものがあるんだ、ついてきたまえ」
「(・・・あ、来人先生と萌先生だーー!!)」

そして、エレベーターを降りた先には・・・

「さぁ、入ってくれ」



なんすか、このオタクの聖地。

- 47 -

*前次#


ページ:





[ top ]

[ 表紙に戻る ]



ALICE+