撮るなら撮れ!


そして。

「・・・・たらいま・・・・」
「あっ、雪女く・・・」
「あれ、どうしたんですk・・・」
「どうしたのよ、いった・・・」

3人は息を呑んだ。
なぜなら・・・



雪女は不機嫌そうな顔ながらも
可愛いメイド服を着て、しかも猫耳までつけて、
しかも、いつもの男っぽいイメージとは反対に、とっても可愛かったからである。
つまりギャップ萌えというやつ。

「なっ、なんだよ・・・急に固まって・・・」
「あぁ・・・似合ってないことくらい分かってるよ・・・」
「いっ、いいえ全然!」
「むしろ、ぴったりすぎてうらやましいです!」
「あっ、あなたが着たにしては可愛いんじゃないしら・・・」

それを聞くと、雪女は一瞬にこっと笑ったものの、
すぐ不機嫌な顔になった。そして、こう言った。

「褒めてくれてありがとな。でも・・・」
「でも?」
「いくらなんでもやりすぎだろ!」
「・・・どうしてですか?」
「髪の毛のワックスは綺麗さっぱり取られるわ、黒のレースつきのニーソックス履かされるわ・・・・」
「おまけに見てくれこの包帯!」

雪女は腕をすっ、と差し出した。

見てみると、雪女の手首の包帯は、
綺麗なリボン結びにされていた。

「か、可愛い・・・」
「秋ちゃん、笑い事じゃないからね?」

そのあと、雪女はぐちぐち言いながらも、諦めたのか大人しくなった。

「では、そちらの方々も・・・」
「・・・秋ちゃんたちもメイド服、着てみろよ。俺だけにしないでくれ、マジで。」
「可愛いー♪」
「こんなの、滅多に着れませんよ!」
「わっ、私は嫌よ!」

夏未嬢はメイド服が気に入らないのか、拒否していた。

「そもそも、誰がそんな決まり作ったのよ!」
「店長・・・いや、監督が。」

メイドさんが指差した先には・・・

スイカをむしゃむしゃ食べてる、
メイド喫茶で見かけたバンダナの人が。

「あれ、監督だったんだ・・・」

そう、守がぽつりと呟きましたとさ。

そして、夏未嬢たちは着替えるためにどこかに行った。
たぶん、俺と同じようにロッカールームかどこかだろう。

「あっ、雪女!」

聞きなれた声が後ろから聞こえたので、
振り向いてみるとそこには守が。

「あ・・・ま、守か・・・」
「雪女、お前すっごく可愛いな!」

・・・あ、今ちょっとキュンってした。
なんてピュアなんだよ、本当に末が恐ろしすぎる!

「か、可愛くなんてねぇよ・・・こんな、(女だけど)野郎が可愛いもの着ても・・・気持ち悪いだけだろ・・・」
「大丈夫だよ、自信持てって!」
「ん・・・そうか?」
「あぁ!」

そんな話をしていると、
夏未嬢たちが戻って来た。

「「おぉー!!!」」

何か秋葉の奴(2名ほど)が騒いでますが・・・

・・・あ、夏未嬢震えてる。

「どうして私が・・・こんな格好を・・・」

反対に秋ちゃんたちはノリノリですけどね。
なんか夏未嬢が不憫になってきたので、
夏未嬢の肩を軽くぽん、と叩いた。

「・・・ご愁傷さまです、夏未嬢。」
「うう・・・今のあなたの気持ちが、すっごく分かるわ・・・」

そんな話をしていると、
周りに秋葉の奴ら(2人)が俺らの周りをくるくる回り始めた。
そして、白の猫耳と猫手をつけた奴が、俺の黒猫耳がずれていたのを直して、
夏未嬢に猫耳を乗っけた。
そして・・・

「グー!!」

・・・うん。
俺、こんなに人をぶん殴りたくなったの
はじめてかも。

「め、目線こっちにお願いなんだなー!!」
「Σやっ、やめてー!!」

カメラを向けられた夏未嬢が、俺の背中に隠れた。

「(Σ俺に生贄になれと・・・!?)」
「そこの白い髪の君ー、もっと笑って欲しいんだな!」
「Σふっ・・・ざけんなぁあああああ!!」

そうして俺と夏未嬢が逃げようとした瞬間・・・

ガシッ!!

俺の左腕が秋ちゃんに、夏未嬢の右腕が春奈ちゃんに掴まれた。
そしてパシャパシャ写真を撮られまくった。

「(もーヤケだ!ええい、撮るなら撮れ!)」

もうヤケクソで、投げキッス顔とかおねだりポーズとかやった。
ていうか夏未嬢死にかけてませんか。

「きゃはっ♪」←秋ちゃん
「あははっ♪」←春奈ちゃん
「・・・あ、はは・・・」←俺
「・・・・」←夏未嬢
「わーーーい!!!」

もう帰りたいです、本当に。

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