雪姫


「よーしみんな!練習するぞ!」
「「「「おー!!」」」」

みんなは練習をしに、ぞろぞろと外へ出た。
俺も出ようとした時・・・

「火月。・・・少しいいか」
「あ、はい監督。」
「前に、秘伝書の話をしたろう」
「あ・・・はい。確かに。」
「秘伝書は、あれだけじゃない」
「・・・え?」
「大介さんが書いたものじゃないがな」

そういうと、響木さんは
水色のリングノートを取り出した。



「・・・えっ!?大介さんが書いた物じゃないなら・・・一体誰が!?」

たしか本編では、こんな秘伝書は無い!

「・・・40年前のことだ。」


「大介さんの近くには、いつも雪姫という名の女性がいた。・・・元気が良くて、明るかった。」
「大介さんに比べて、かなり若く見えたから、みんな雪姫に懐いていた。」
「(嘘だろ・・・!?雪姫って、俺のおばあちゃんだ・・・!!!)」
「誰かが士気を無くしていると、励ましたりしていた。」
「そして雪姫は、女なのにサッカーが上手かった。必殺技を複数持ち、大介さんにも劣らなかったしな。」



「だが・・・忌まわしきあの日・・・」



「響木くん・・・・」
「雪姫!もう少し頑張れ!」
「・・・ううん、私、きっともう駄目よ。」
「そ、そんなこと言うな!」
「ねぇ聞いて、響木くん・・・」
「・・・何だ?」
「こ、これを・・・」
「水色の・・・ノート?」
「私の技を、たっぷり書き込んである秘伝書なの・・・私のように、サッカーを頑張る子にあげて欲しいの・・・」
「雪姫!馬鹿なこと言ってないで頑張れ!」
「駄目よ、運命だもの・・・。」
「運命なんて知るか!頑張って生きろ!」
「私ね、帰らないと・・・駄目、みたい・・・」
「帰る?」
「さよ・・・なら・・・」
「・・・雪姫?おいっ!雪姫!?」



「・・・あいつの遺言どおり、秘伝書をお前に託そう。」
「(おばあちゃんの・・・秘伝書・・・)」

昔、母さんに聞いたことがある。
おばあちゃんは、ある日突然行方不明になって、
暫くしてから、半死半生の状態で見つかったって・・・

つまり・・・
おばあちゃんも、イナズマイレブンの世界に、トリップして、
この世界で一度死んだってこと・・・?

俺は秘伝書に視線を戻した。
そして、あることに気がついた。


そう、表紙の文字はすべて英語で書かれていた。

「あの、響木さん」
「何だ?」
「雪姫って人、英語の成績は・・・」
「かなり良かったな」

や ば い 。

俺は、英語が世の中で嫌いなものランキング10位に入るほど苦手だ。
中身が英語じゃないっていう保障はない。
・・・どうしよう。

「(とりあえず、開いてやれッッ!!)」

開いてみると・・・



「うわぁ・・・」

俺の心をくすぐるような技が、
いっぱいのっていた。(ちゃんと日本語だった。)

そして俺は、ある技に目が行った。


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