リベンジと参りますか



―サクリファイト―

「・・・サクリ、ファイト・・・」
「あれ、大事な部分が破けてる・・・」
「・・・どうだ?何か新しい戦力になりそうか?」
「はいっ!これなら絶対いけます!ありがとうございました!!」
「あぁ。」


早く練習したい!
早く技を身につけたい!


新技の練習中、
ニコニコと笑う俺を、守たちが心配したのは、
言うまでも無い。


「いよいよ地区大会決勝だ!あの帝国とまた戦えるんだ!特訓の成果、見せてやろうぜ!」
「「「「おーーーっ!!」」」」
「ようやく俺の手首も完治したしな。」

俺は、手首を出した。
凄く腫れていた手首は、すっきり元に戻っていた。

「みんな張り切ってる!」
「決勝だしな。秋ちゃん、俺もこう見えて張り切ってるんだぜ?」
「あはは、雪女くんらしいや!」
「そういや響木さん、何か言うことあります?」
「・・・俺からはたった一言だ。すべてを出し切れ!後悔しないようにな!」
「「「「はいっ!!」」」」

「(そういや、この話では・・・春奈ちゃんのことで・・・)」

俺は、誰にも聞こえないくらい小さな声で、ぽつりと呟いた。

俺が、秋ちゃんたちのところへ行こうとすると、
響木さんに腕を掴まれた。

「煤I?」
「(お前は、何か知っているのか?)」

あらやだ、地獄耳ですか響木さん。
小声でそう聞かれたから、俺はこう言っておいた。

「(・・・今は、何にも言えませんね)」
「雪女ー!ちょっと聞いてくれよー!」
「あぁ、わかったよ守!・・・と言うことで失礼します、響木さん。」

「(見れば見るほど、雪姫に生き写しだ・・・)」


そして帝国。

「狽ナけーーーーッ!!」

何コレ。
もう学校じゃないよこれ。要塞だよ。

守は守で、燃えて来たなんて言ってるし・・・

どうしよう・・・俺まだ、あの技できてないのに・・・。


そして。
何か仕組まれてないかと響木さんは警戒して、
何かアホらしいことやってます・・・

「・・・いくらなんでも、警戒しすぎじゃね?」

俺は無視して先に進んだ。

「雪女!危ないぞ!」
「別に危なくねーっすよ。それにもし何か細工してあるんなら、もう引っ掛かってると思うっス。」
「・・・ぐっ」

俺は、ちらっと春奈ちゃんを見た。
何となく、苦しいような、寂しいような表情をしていた。

そしてロッカールーム。
開けると、そこには鬼道がいた。

「鬼道!」
「・・・無事に着いたようだな」
「何しに来たんだ?まさかこの部屋に何か仕掛けでも・・・」
「落ち着け、染岡」
「雪女!でもよ・・・」
「鬼道はそんなことをするような奴じゃねえ」
「・・・」

そして鬼道は、「勝手に入ってすまなかった」と一言だけ言い、
どこかに行ってしまった。

そして・・・いろいろあり・・・

「・・・木野さんと音無さんはどこ?・・・私、雑用は嫌よ!」
「夏未嬢・・・そこですか・・・」

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