目覚め


着替えの最中、
俺は、ペンダントに目が行った。

「兄ちゃん・・・俺、頑張るよ」

「だからこの試合だけは・・・俺がどんなに傷つこうと・・・俺がどんなに苦しもうと・・・」

「絶対に入れ替わらないでくれ」

「俺は・・・みんなを守る力を手に入れた・・・」

「だからこそ、みんなを1人でいいから、守りたいんだ・・・」

俺はペンダントを握り締め、
そしてユニフォームに着替えた。


そして試合が始まった。
ちなみに俺は最後の切り札として、ベンチに。

開始早々、照美がゴッドノウズを決め、
1点を取られてしまった。

いろんな技を試してみるも、すべて通用しなかった。

ボールを奪おうとしても、ヘブンズタイムで止められたり、
ゴールに入れようとしても、つなみウォールで止められたり・・・

力の差は歴然だった。そして、何人も倒れた。

マックスも、栗松も、染岡も、目金も・・・

「雪女、お前が最後の切り札だ」
「・・・はいっ!!」

そして俺は、ベンチからグラウンドへ。

「何人来たって同じことさ、神の前ではね」
「お前が神なら・・・俺は悪魔にだろーが、聖女にだろうが・・・何にでもなってやるよ!!」
「負け惜しみはやめなよ・・・ゴッドノウズ!!」

照美の放ったゴッドノウズが、まっすぐ俺に向かってくる。

「・・・俺はもう、何も失いたくない。失うのが一番怖かった」
「守り通す力を手に入れた、今の俺に・・・もうそんな恐怖はどこにもない!!!」

俺の中で、何かが弾ける音がした。

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