犠牲の代償
「サクリファイト!!!」
俺の背中に、
2本だけだが、美しい羽根が生えた。
そして、夢の中で現れた“犠牲”の天使が俺の後ろに現れた。
その時、勢いが強いままのボールが
俺の胸に思い切り当たる。
・・・すごく痛い、だけども皆を守りたい・・・!!
すると、後ろの天使の羽根が俺を包み込んだ。
すると驚くことに、一瞬で痛みは消えて、ボールの勢いがだんだんと弱まり・・・
気づけばボールは、俺の足元に。
「サクリファイトが・・・できた・・・!!」
「雪女が・・・止めた・・・!」
「僕のシュートを、止めた!?」
照美は、凄く驚いた表情をした。
「(思った通りだ・・・!!)」
「(雪姫のサクリファイト・・・・!!)」
・・・しかし、この奇跡は何回も続かなかった。
3回目のサクリファイトを繰り出したあと・・・
「Σぐあっ!!!・・・ぐ・・・あ・・・・」
体中が痛い・・・。苦しい・・・。
少ししか動けない・・・・。
「犠牲って・・・これのことか・・・」
「雪女!」
俺の近くに、響木さんが駆け寄ってきた。
「習得したばかりなのにサクリファイトを3回も出すとは、何と無茶な事を・・・!!」
「俺、苦しくなんて、ない、です・・・まだ、いけます」
「駄目だ!お前は戻れ!」
「でも・・・」
「駄目だ、これ以上続けたら、お前の体は壊れてしまうぞ!」
俺は無理やり、ベンチに戻された。
そのとき、前半終了のホイッスルが鳴った。
点数は0-3・・・
そして休憩。
「雪女、大丈夫か!?」
「あぁ・・・幾分かは楽になった」
「サクリファイト・・・。どんなボールも止める変わりに、自分の体力と体を犠牲にするのか・・・」
「俺はもう大丈夫だ。後半も止めてみせる・・・」
「駄目だ!」
「監督・・・」
「サクリファイトは一試合に2,3度が限界だ!そんなに気安く出せるような技じゃない!」
「・・・」
俺は黙った。
「・・・そろそろ休憩が終わるぞ」
「よし、行け!」
「はいっ!!」
「俺も・・・!」
行こうとすると、響木さんに腕を掴まれた。
「駄目だと言っているだろう!」
「でも、俺・・・!」
「お前は焦りすぎだ!あいつらは大丈夫だ!」
俺は反論できなかった。
確かにこの試合で守はマジン・ザ・ハンドを習得する。
だけど、そこまで行くために傷つく守たちを
見るのが嫌だった。
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