仲間になってほしい


雪玉を転がして雪だるまを作ったり、雪合戦をしたり。
みんな楽しく遊んでいる間、俺達はかまくらの中で話をしていた。

「・・・私たちは、エイリア学園を倒すために、仲間を集めているの。」
「仲間を・・・」

そうすると、春奈ちゃんがパソコンを差し出した。
画像はエイリア学園に壊された学校の写真。

「数日前からエイリア学園は、この北海道で中学校を破壊しているわ」
「俺の叔母さんの母校の揺理籠中も、エイリアにやられたって聞きました!」
「ええっ、あの揺理籠も!?・・・でも、うちは大丈夫さ。狙われるわけが無いよ。」
「え、なんで?」
「やっとサッカー部として活動が出来ているサッカーチームだからさ。」
「・・・白恋中だけの問題ではないわ。これ以上、エイリア学園の勝手にさせるわけにはいかないわ」
「俺達は奴らを倒すために、地上最強のサッカーチームを作ろうとしているんだ!」
「そのために、君が必要って訳だ。だから会いに来たんだぜ!!」
「・・・地上最強の、サッカーチーム・・・」

吹雪はうつむいた。

「貴方の噂が本当なら、私たちと一緒に戦って欲しいの。」
「・・・お前のプレー、見せてもらえるか?」

そう言うと、吹雪は俺と守に
サッカーボール型のおもちをさしだした。
・・・いやあの、美味しそうなんですけどね?

「「い、いただきます・・・」」

俺達がそう言うと、吹雪はニコっと笑って、こう言った。

「・・・いいですよ。試合、しましょう。」


そうして、練習試合が始まる少し前。

「監督!作戦は?」
「好きにしていいわよ。吹雪君の実力を見るだけだから」
「わかりました!」
「あ、それと・・・雪女君。」
「・・・え、俺ですか?」
「今回はこの試合に出なさい。」
「はい、わかりました!!」

そうしてアップをしていると、だんだんと眠くなってきた。

「(兄ちゃん・・・入れ替わるのか・・・?)」

意識が薄れる中、俺は小声でこう呟いた。

「よく考えたら・・・俺・・・吹雪と一緒・・・だ・・・」

そして、起き上がった雪女は、彰人と入れ替わっていて、
目の色、タトゥー、ペンダントの色が変わっていた。

そして、試合が始まった。

・・・が。

吹雪はFWのはずなのに、DFの位置に。

「よくわからないけど、面白くなりそうだ!」




「(俺の妹の心を奪った奴・・・さぁて、どんな奴なのかねぇ?)」





彰人の紫色の瞳が、妖しく揺らめいた・・・。

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