白夜

information

このサイトについて

次の日、仙蔵達は何故かろ組の部屋にいたと言う不思議な体験をしたと噂が広まった

中には幽霊が出たのではとでたらめが噂に乗ったが、私はそんなわけないと思いながら

授業を聞いていた。


狼さんの言った通り、記憶を操作すると石の色が変わったり、身体に影響が出る様になった



まず、髪の毛の色が黒色から少々赤茶色に変わってきた

これは白髪になるのかと想像するとゾッとする


『でも、仕方がない事なんだよねー狼さん』

「まぁ、只でさえ人の身体に負担がかからない様にしているんだがな」

『ましって事ですよねー。あー午後の授業って何処だろう?土井先生とこ行かないと。』

「二年の授業ではないのか?」

『それがねー実技に関しては特別らしくてさ、手裏剣等々投げるものは大体クリアしちゃったから

女装の授業とか後・・・まぁ上級生と一緒に組んでやらないといけないものがあるんじゃないのかな。』


木の下で狼と戯れていると蝶々が飛んできた

ふと、蝶々で昔から飼っていた愛犬を思い出した

『・・・ね、狼さんは生きていて楽しい?』

「そうだな、少なくとも都佑が予想以上の行動を見るのが楽しいかな」

『何それーいやだーよー』 何が楽しくない?

そう聞いてきた時、全ての時が止まった気がした



「昔のお前は今は居ないんだぞ?何故今も囚われる必要がある」

『・・・それは、確かにこの身体は別人かもしれないけど、』

「昔のお前と今のお前なら今が好きだろうに。どうして人間はそうやって楽しい事を求める」

『それが人間の生き方って言ったらそこまでだろうけど・・・私は成し遂げたかったものがあった。』


ふと、風が髪を撫でた


父親に撫でられた気分がした


『両親が離縁する前に、思いっ切り遊びたかった、こんな歳位にこんな思いをこの子にさせたくなかった。

私は私みたいな生き方をする子供を見たくないんだ・・・なのに、この世界は残酷で、』


「ふむ、では都佑は死ぬのか?」

『死ねるのなら、とっくの昔に死んでいるさ。今は記憶操作と現状維持をするだけで考えられない。

とりあえず先生とこいってくる!』


私はそう言って起き上り、木の下から日の当たる場所に歩いて行った




「その子供は、お主をずっと待っておったと言ったら、お主はどういう反応をするんじゃろうかねー」



PREV NEXT