白夜

information

このサイトについて


仙「伊作、現状は・・・」


伊「腹部には浅い傷として命には別条はないけど、今迄鍛錬をしていたのか、身体の彼方此方がボロボロだった。

保健委員に肌を見られたくなかったのか、最近誰とも会っていないと聞いたからもしやとは思ってはいたんだが、」



留「少々やり過ぎたか、」


眠っている都佑をみて皆思う事は謝罪のみ

『う・・・ん、』

伊「気が付いたかい?」

『・・・。』


私は目を開けると緑と紺の服が見えて井戸の時からそう時間が立っていないのだと知った

もう、この人達には何も話す事はなかった

私はもう一度目を閉じようとすると文次郎が一言言った言葉に私は飛び起きて反論した





文「お前、その人を殺したのか?」



『っ!違う!私は気が付いたらこの身体になっていて誰も知らない誰も私を知っていないこんな世界にただ一人残されただけだ!

お前らに何を言ってはい分かりましたと言えるものがある!!どうせこうなることなど知っていたのだ!なのに・・・

自分がちょっと心を開いたのが馬鹿馬鹿しい、寿命も削ってでもやることではなかった・・・もう、殺してくれよ、死にたかったのに、また死ねなかったじゃない』


私がそう言いながら涙が溢れて、背中をさする伊作の手を突き放す

それに留が怒るが、私は何食わぬ顔で言ってやった




『だから?こんな傷子供だましよ、ほら傷なんてないでしょう?』

伊「え!?確かに血が出ていたのに・・・」

『私は獣の類の物よ・・・狼さんの声が聞こえるのはこの青石のお蔭。全てこの石が無いと私の身体はもうとっくの昔に死んでるわ。』

竹谷「だから狼と仲良くしていたのか・・・」

『もうこれ以上は関わらないで。』


そう言って私は部屋を出ようとすると服を掴まれた 小平太「待て、私達をもう信用してはくれないのか?」


悲しそうな顔で、見てきた小平太に私は苦い顔でそうだね。と言ってやった



『あと、私は一応男として見てもらってきたけど、女だから。』

雷「え!?た、確かに下…」

『あれ一部の術でしかないよ。今迄死に物狂いで頑張って来たけど、なんか面倒になったから言うわ。

後私に二度とこんな事をしないで。じゃあね』


そう言って私は誰の手も取らずに保健室から出た



外は雨が降っていて、部屋に入ると誰もいないのを知り、涙をいっぱい流した



両親の事を叫んだり、愛犬や今迄信じていた事を全て大声で泣き叫んだ

雨がその声をかき消してくれると信じて、私はその日から誰とも話さなくなった
PREV NEXT