白夜

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『にしてもまさか竜が黒幕の人間だったとは思わなんだー』

ノア「まー、お前の幻なんだろうがなー」

クロア「まーたお兄ちゃんたらいい加減な事いって」


案外そうでもないかもねーと私は瓦の方に上がってそのまま歩いて行く

五年長屋からそのまま高い場所の瓦に座って外を眺める


時刻は夜で、月が綺麗に見える




『胡蝶の夢って知っている?』

ノア「アレだろ?蝶の夢も自分の体験と一緒の夢だって」

クロア「何言っているか分かんないよお兄ちゃん・・・」

『まーそんなもんだよねー』



夢の中で胡蝶(蝶のこと)としてひらひらと飛んでいた所、目が覚めたが、

はたして自分は蝶になった夢をみていたのか、それとも今の自分は蝶が見ている夢なのか、

という説話である。

この説話は「無為自然」「一切斉同」の荘子の考え方がよく現れているものとして有名である。

「無為自然」を荘子の言葉でいえば「逍遥遊」となり、

それは目的意識に縛られない自由な境地のことであり、

その境地に達すれば自然と融和して自由な生き方ができると荘子は説くby wiki


『まー今まさにこれが誰かの夢なら、それはこの生き方を一番したかったって思っている人が居る訳で・・・』

クロア「都佑・・・」

『確かに、生きていた。私はもう何処の人間なのか分からない。だからこそ私はクロア達と生きていたかった。

・・・心の奥底ではちゃんと理解しているつもりでも、何処かの私は否定しているんだ。』



君らが蝶だと、空想の人物だって
ノア「・・・・・・・・・」

クロア「だからこそ、私達が君に戻る事が出来た時。貴方は長く生きられる」

『だけど、私は望んでいない。望んでいるのは、望んでいたのは』



月夜の周りにトンボが飛び交う

私はそのトンボの中に黒いトンボを見つけて思わず立ってしまった

そのまま私は受け身を取りつつも高い瓦から身体を落してしまった。



『ぐあっ・・・・っーー』


鉢屋「なんだ!?いきなり落ちてきたと思ったらお前かー」

『あ、鉢屋かーなんだー』

竹谷「そのセリフはこっちだっつの!大丈夫か!?」

『受け身取ったからね、一応大丈夫だと思う。骨が折れてなければ。』


そう言いながらも私は竹谷から差し伸ばされた手を掴んで起き上る

痛みは無かったが、私は周りにクロア達が居ない事に竹谷達に聞いてみた



竹谷「え?くろあ?誰かの名前か??」




その時、私の胸がズキンと重く痛み出した
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