白夜

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竹谷「都佑・・・どうして目を覚ましてくれねーんだよ、」


それは学園が落ち着いた祭りの前夜祭の二日前の昼時だった

急に都佑が倒れて意識が無くなった状態で保健室で絶対安静で眠っている都佑に

生徒全員は神に祈る様に手を合わせた



鉢屋「こいつが何をしたって言うんだ・・」

雷蔵「まだ話したいことがいっぱいあるんだ、」

兵助「やっと豆腐を好きになってもらおうと作ったのに・・」

勘「お前ってやつは、本当に・・・」



目の前で眠る彼女は安らかで、死んでいてもおかしくない自体だと新野先生が告げて

上級生、特に五年生と六年生は何も言わない人間たちではなかった


小平太「都佑・・ん?蝶?」

竹谷「トンボまで・・・おほー!見た事ないトンボだな」

仙蔵「竹谷、そいつを捕まえているバヤイで、は・・!?」


『・・・ん。神様、トンボ』


留「都佑が目を覚ましたあああああああああああああああああああああああ!!!!」





その後、五年生と六年生が一気に彼女を抱きしめたのは、言うまでもない。
数日後、祭りを開催している中黒いトンボが大量発生している事に皆が口にしていた・・



勘「・・繁殖し過ぎだろう、」

『正確には綺麗な水場が多くあり過ぎるって処かな?ハグロトンボと名前が付けられていて

別名神様トンボ。私の家の周りではそう言っていたし、人懐っこいのに私は虫の中で一番好きだよ?』


そう言って私はトンボを呼び寄せ手に乗せる

可愛いと思いながらもこそばゆい指に早く離れて欲しいと思ってしまう


雷蔵「にしてもよくこんなに出たねー」

『池が予想以上に綺麗だからねー・・にしてもおかしいな?今迄ずっと見なかったからこの地域には住んでいないと思っていたんだけど』

竹谷「いんや?少なくとも俺は初めて見るトンボだぞ?」

『じゃあ・・・このトンボは一体何処から・・?』



黒い羽の色の中には蒼い色が混じっているのを見つけて私は胡蝶の夢の事を思い出し笑った



『きっと、私が呼んでしまったんだ。・・・愛おしすぎて、ね?竹谷、ちょときて!』

竹谷「お、おう!だからそんな引っ張るなって!!」





『いーやーだー!竹谷が夢の人物にならない様に離しません!』

竹谷「ちょ、まだ夢の人物に立てるなよ!!」

『あのね、竹谷に言いたいことがあるの。』

竹谷「なんだよ、急に改まって・・・」



私は少し人が居ない処に連れていって夜空を見上げてから竹谷の方を向いてはっきり言った































『竹谷、私は君が好きです。』



神様トンボが嬉しそうに空を舞っていた気がした



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