白夜

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その夜、鉢屋に言われたこととあの静かに怒っていた顔が脳裏から離れずに一晩中部屋でゴロゴロしようとしていたのだが、



『あー、面倒。考えながらでもいいから裏山いって鍛錬して死んでもいいや。』


忍び装束に手をかけようとしたが、私の目の前にこの時代に来たときの服が見えたのに気が付いた





「帰れるかなー」

「きっと大丈夫だよ!」

「帰りたくないなー」

「なんで、みんな一緒だったのね?」

「ねぇ、会いたいよ、あいたいの。」




「だから、許してよ。」



『止めて!・・・やめろ、来るな、お願いだから・・・・もういいじゃないか、私は十分、夢を見たじゃないか!

それで終わりってならないのかい!?何でならないんだ、私はこんなにも頑張ったのに、君らは何時も私をないがしろにして、

別の事ばかり気にして、嫉妬していたんだ!物にだって、見えない物にだって・・・!!

なのに、君らは、貴方方は私を見てくれなくて、私が願った事すら叶えてくれなくて・・・・!!!どうしたら、君らを、』


私はその日部屋の中で暴れた

数刻もしないうちに竹谷達が入って来て止めてくれた

流石に止められなかったのか、途中で意識が遠のく間に睡眠薬を打ったと聴こえた

嗚呼、これが長い夢の道ならば・・・


甘い夢をずっとみせてよ。

こんな世界、もう生きている価値なんてないんだから
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