手を繋いで渡ろう





長い長い天女騒動が今幕を閉じた

沢山の人に迷惑をかけたと上級生は特にある一人の人の眼が覚めないかと今か今かと待っていた





少し声が聞こえる

懐かしい声も混じっている

嗚呼、なんだか懐かしいなぁ


『・・・・』

うっすらと眼を開けると其処に居たのは


「あ、起きた?お水でも飲む?」

『ーーあ、お、お母さん??』

「良かったー、三日間も寝よったがで?
おはよう、都佑」

両隣には両親が手を繋いで自分を心配してくれていた
確かに夢の中でも繋いだ空気の手を今は優しい
温かい感覚がーーー、



『・・・随分と粋な事してくれるよね
居る訳ないじゃないかーーー
なぁ、あおちゃん、三郎』



三郎「・・流石にバレるか」

葵「都佑がもう少し寝ぼけてくれたら別にいいんだけどね
この子両親愛はそこらの人間とは格が違うからね」


一瞬目を疑ったさ
夢の様な世界に
私は等々死んでしまったのかと


でも



『(これは呪いなのだろう)』


もう二度と輪廻転生してもぬぐえない程の



学園長「それは違うぞ。岡本都佑よ」


『・・が、くえん、ちょう、』

潮江「!?」

食満「岡本、お前、その声」


低い声とは違う高音の声に三郎達知っている人以外は驚き眼を開き動揺を見せた

その反応に都佑は嗚呼、そうか。と思った

誰もが私を驚く眼をしてみるのが嫌なのかと


学園長「都佑よ。お主が何故女子で、秋月葵が男なのか、まだ分からぬか?」

『・・・わたしが、だめだからじゃ、ないんですか?』

伊作「都佑・・!」


眼を開けた都佑の眼の色は真っ黒で
まだ見ぬ闇を見て嘆いている様にも見えた


『生きているのが、いけないからじゃないのですか
笑って泣いて、怒って知るのも聞くのも聞かないのも
ぜんぶ、全部が、駄目なんじゃないのですか。』

土井「学園長・・・」


虚ろな都佑の眼に土井先生は眉を寄せて
現状を見るのが酷ではないかと思いだした
然し、学園長は諦めない


学園長「お主の意志は鋼よりも硬く脆い物ではなかったであろうに
1人の人の所為で壊れるものだったのか?」

久々知「学園長、幾らなんでも『いーの』・・・岡本?」

虚ろな都佑の眼が久々知をとらえる
久々知は勿論居た全員が都佑の眼を見て眼を見開く
顔に手をかざすと"いつも通りの都佑"に戻ったのだ



『眼が覚めました。失礼な処を見せて申し訳ありませんでした。』

勘「都佑、お前」

『私は大丈夫です。どうかこのまま忍びをみさせてください。』


それに学園長は一言で言い切った



学園長「ならぬ」


嗚呼、と思った
眼を閉じて昔言われた言葉を思い出す
なってはいけないよと、過去に囚われすぎた私は
何処に行っても夢は叶わない




学園長「都佑よ、お主は想像力が豊かじゃったの。
その想像力で今考えられる事を言いなさい。」

『天女の事でしたら・・・』

それに頷いた学園長に都佑は整理をするように
思った事をポツリポツリと言いだした





『確か天女は女で空から落ちて来て鉢屋君らを
虜にして微笑んで笑う鬼の様な人でした。
他の人には喧嘩を売って人様を侮辱する人。
葵らは良い人で、でも前世は女だが男で・・・』



その時私は思い出したのだ


いとおかし、とはこのことを言うのだろうか

多分と言うか違うと言える気がする。


『そ、それで、あれ?』

三郎「どうしたんだ?」

『いや、あの・・・おかしいんだよね。
葵と八雲さんが転生して性別が変わっていて
何で私が変わっていないのか、いやまさか』


学園長「述べてみなさい」


『・・私は元々転生しておらず、
年齢だけ若返ってこの世界に落とされたのでは、と』






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