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めをみて


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夢の微睡







めをみて



Sub Title


『これで終わりか』

「よぉ、終わったか。」

『ああマトリフ師匠今終わり…ほぇ!?』

後ろから出てきたポップの黒焦げように都佑が驚く
一体何があったのか、想像もつかない様子を見せた都佑に
しごいたわとマトリフが一言言った。

「覚悟決めたそうだな」

『はい…ミーネを一時的に外します。』

「っ!」

「分かった。ワシはあいつらを暫く外させる。
ポップ、後は頼んだぞ。」

そう言って席をまた外したマトリフを目で追いかける

「…都佑、本当に、帰るのか?」

『この部屋内だったら大丈夫って言ってたし呪文も見つけた。
大丈夫、記憶が飛ばないように調整も此処にかかれて』

そう言い続けようとした都佑の背中に温かい温もりが広がる
ああ、今抱きしめられているんだな、そう上から黒い髪が降りてきて感じた

「俺の我儘だ、分かってる。」

『うん』

「頼む、居てくれ…俺は」

『ポップ、私ね?貴方の事好きよ。』

そう笑う都佑
その目に、心配の光が見えた

「…そうか、俺も、好きだよ。」

『だから、大丈夫。その為にもあの子を呼ぶの。』

ポップは気付いた
都佑の目が曇りなき目に変わったことを
なんとかしようと、考えていることも

その姿をみて、何もしないでくれなんて言える訳もなく
ポップは分かったと言って離れた


『…聖なる力を秘めし王よ、大いなる力
今ここに、我が身から解き放て!!』

突如大きな光の中、一瞬で魔法陣が光り輝く

++++++++++++++++

「…っ、あれ、俺」

『ね、…ねぇ、貴方、なの?』

そう言った震えた声に、目を向けた
涙をぽろぽろ流して笑う都佑の前に、白い髪の毛が
銀色に光り輝くその目、姿に目を奪われた

「ええ、久しぶり、都佑」

微笑んだのは、都佑と瓜二つ
強いて言うなら髪色が違うことと、

「もう、本当に貴方って臆病で泣き虫なんだから。」

『ふぇ、だって〜助けて貰う人誰も居ないのに
こんなことしちゃって良いのかなって私、私―』

そう泣きだす都佑に、よしよしと胸を貸したミーネ
ウインクをしたミーネに、ポップはきょとんとしていた

「この姿では初めましてね。
ほら都佑?貴方もほぼ初めてに近いでしょ?
私の気合いを貸してやってたんだから!」

『う、あの…はじめ、まして?』

そう顎をぐっと引いて上目遣いでぺこりとおじぎをした都佑
昔から見ていた都佑とは印象ががらりと変わった
まず背筋は軽く伸びるのに、声がとんでもなく震えてる。
まるで自信がなく、嘘を言っていないか心配をしているように見えた。

「私はミーネよ。ポップ君、初めまして。」

そう握手をしようと手を出すミーネに、この前に来る感じが
ミーネだったのかと再確認しつつ、ポップは初めましてと答えた。

ほら!貴方も前にでる!そう言った強気のミーネに
都佑がほぼ半泣き…というか既に目尻に涙が見える。
目が合うとぱちくりと数回瞬きをした後、
首下からゆっくりと赤さが増していく

『ははは、はじめまづぃてぐっ』

「ぷっ、っくくく」

『ひぇっ』

「初めまして、俺はポップ。」

『〜!!初めまして!私の名前は都佑よ!岡本都佑!!』

そう怯えていた顔は消え、写真でみた素直そうな笑顔で手を取り握手を交わした

「おお!成功したのか!!」

『マトリフししょー!』

「おお?お前さんが都佑か?でお前さんが」

「初めまして、ミーネと申します。ミーネ・アルスマグナ・マギア!」

おお、どうも。そう言って握手を交わすミーネに
都佑は後ろから覗き込んだ

「ほぉ、お前さん予想以上に慎重なたちだったのか。」

『うっ、』

「あはは!可愛らしい子でしょ?私都佑のこと大好きなの!!」

「まぁそうじゃなきゃ呪文は成功しねぇからな。」

『えっそうなの?あっそうなんですか?』

そう咄嗟に言い換えた都佑に対して、嗚呼とだけマトリフが答えた
片手を見せつつ片方の手を腰に置いてミーネが続きを答える

「この呪文は上の蓋も下の中にある力もお互いを知っていないといけないのよ。
ほら、私達数日間遊んだでしょ?アレが上手くいかないとここまで蓋できてないのよ?」

『それ…上手くいかなかったらどうなって?』

「んー都佑の身体繋がってないかも?」

そう言ったミーネに、今日一番の「ひぃっ!?」と悲鳴に近い声が上がる
臆病加減で行くと、どこかメルルに似た空気を感じるとポップは思った

「時間が無いから言うわね。私と都佑が分かれて
地上で行動できるのはほぼ不可能と考えて良いわ。」

『えっマジ?』

「幾つか方法を書いておくから、
都佑貴方適当にポップ達とくっちゃべってなさい。
その為に私を呼びだしたんでしょ?」

そう言ってミーネが何枚か用紙を取り出して
ポップが読めそうな文字を軽く書いてポップに
「これくらいの文字なら読める?」と聞いた

ポップは「まぁそれ位なら」と返すとミーネが
「そう」とだけ答えて椅子に座り机に向かって
ペンを走らせ出した

「にしても…身体つきまで変わるとは…」

『あはは、平均されてる感じだからね。肉体も、精神も。』

流石に短いと蓋した方に寄るのだが、どうも長い時間になると
どちらの性格も肉体も平均化されるらしい。
今思えばちょうどいいと思っていた。

『私も成長期だから大きくなるかなって思ってたんだけどね〜
どうもこの世界に来たら成長止まっちゃって、困ってたの。』

「へへ…それなら、俺が大きくさせぐふっ」

何処からかとは言わないが、ペンがポップの頭めがけて飛んできた
その勢いに脳震盪起こすのでは?と思い浮かんだ都佑だったが
どうも大丈夫そうだったので、話を変えることにした。

『身長もミーネが高くて、私ポップと更に距離遠くなっちゃうね。』

「ああ、確かに昔ならまだ目線近かったが…」

昔、都佑とポップが出会った当初位はまだお互い少し目が合わせられる位の
10pも無い程の身長差だったのだが、ポップの肩よりかは多少高い位の差に
なっていることに都佑が軽く拗ねた。

ミーネの方が身長が高く、平均化されて若干遠く感じるらしい。

「はは、いいじゃねぇか女の子っぽさ増して」

『な!もー!子供扱いに近いでしょ!!』

そう優しく頭を撫でるポップに都佑の顔が赤くなる
意識していることが伝わってポップは嬉しそうに笑った

「な、本当に魔法って使えねぇのか?今やってみたらどうだ?」

ほれそう分離したての為、どうしていいのかと困る都佑に
別にいいでしょとミーネが許可をだす。
許可がでるとすぐに行動を起こす都佑に、マトリフがポップに対して
「ちゃんと手名付けておけよ」と注意した。

『メラ!!…あれ?めーら!メラ!!めらああああ!!』

「…だめ、だな」

「魔法力処か、剣術もなさそうだな。
お前さん本当に蓋として召喚されたんじゃな。」

『ひーん!やっぱ夢ですかー!!魔法使いたいのに〜!!』

「大丈夫よ、ちょっと頑張れば貴方も魔法使いになれるからってか
私魔法使いの素質があるから貴方を蓋として採用したんだからね?」

ほれメモそう言って都佑に渡した数枚に渡るメモに
都佑が用紙を裏表返してまじまじと見る

「都佑、貴方は自信を持って取り組めば必ず魔法使いになれるわ!
それどころじゃない。貴方はマトリフ師匠やポップ君を超える可能性も秘めてるの。」

『それはない!!』

「うるさい!!拒否する!!」

ひーん!そうはっきり否定した言葉を否定されて泣く都佑に
ミーネが先が思いやられると深いため息を吐いた

「お嬢さん、流石にこの子が魔法使いはちょっと
…最初に会ったポップよりひでぇ状態だぞ?」

「分裂したてだからよ。数日すれば分かるわ。
ほらポップ君に資料渡したげて。マトリフ師匠、ちょっとこっちへ」

そう手招きされたマトリフは呼ばれた場所に足を運んだ
その間に都佑がポップに資料を渡す。

スラスラと文字を読み、途中で目を紙に近づけた


「うそだろ!?ちょ、ミーネ!?」

「ええ…愛しの都佑ちゃんを手元に置きたいなら、それ位はしてもらわないと。」

ニヤリと笑うミーネに、意地悪だなーと冷や汗をかくポップ
大きく首を傾げた都佑にポップが説明を始めた

「都佑、お前さんが地上でミーネと分裂状態で居るには
3つの状態をクリアしなきゃなんねぇ」

『ほうほう!!』

「1、全魔法を扱えるようになる」

あっ固まった。そう言ったミーネにポップが続けるぞと
冷や汗をかきながらも用紙に目を戻した

「2、5つの光に纏いし者の力を得ること」

そう言った事で一瞬都佑の身体が動くが
『五つってヒュンケルやマァム達と戦って得るってこと?』
と一人で決めて一人で固まった。


「3、神聖樹の加護を受けること」

『えっと無理ですかね?分裂しないと体力って上がらないのに!?』

「それを今探してたのよ、はい都佑!受け取って!!」

そう言われて投げられたものを受け取った手の中には


『アバンのしるし!?え!?緑色してる!!』

「それが私達を維持する威力を秘めているわ。
ほら前に首にかけていたでしょ?
アレは私達とを繋げられるようにする力を秘めていた。」

今手に持っているものは、その一体化していたものを
一時的に分裂状態にさせることが可能な石だ。
どちらも石を外せば元に戻る仕組みだ。
片方が外してしまうと、外した側が意識を失う。

「それで体力を上げまくることね」

『ひぇ』

「私は一度神聖樹のご加護を得る為に実家に戻るわ。
ポップ君、後で元の場所に戻してくれるかしら?」

戻ってきてほしい時にテレパシーで都佑に伝えるわ。
そう言うとポップはOKと答えた。

「都佑?魔法使いになりたいんでしょ?」

『なりたい…めっちゃなる。』

「なら約束して?自信を持って、前向きに考える!!」

うーん!無理!!そう言った都佑だったが、ミーネは分かった分かったとだけ答えた。

『あ!ミーネ!!これ渡しとくね!!』

そう背中に付けていた武器を渡す
青い宝玉の方を渡した都佑だったが受け取れないと返された

「私は黒い方を持つべきよ。これは貴方がポップ君たちと戦った証拠よ。」

『えっ!?でもあれは貴方の力あってこそだし…』

「いいえ、あの時私は本領発揮できてなかったし
それに出来ないって分かっていたのにメルルを助けに行った。
その勇気を込めて、ロン・ベルクさんは作ったの。」

何処行っても貴方の武器よ。
そう言ったミーネに都佑は分かったと強く答えて
赤い宝玉の方を渡した

「ありがとう!貴方が強くなる時にまた帰ってくるわ!」

『みてて!沢山頑張るから!!』

楽しみにしているわ。そう嬉しそうに笑って答えたミーネに
キラキラした目で笑った。

「(ああ、あの目だったのか)」

そうポップは思ったのだった
自分がドキッとして心が揺れた感情を、昔を思い出すように。


++++++++++++++++

「そいじゃ、行ってくるわ。師匠!また後でしごいてくれ!!」

「おー!またなお嬢さん」

「ええ!都佑をお願いしますね!マトリフさん!!」

そう言ってルーラで消えた二人を見て、ぼーっとしていた都佑に声を掛けた


「お前さん、魔法は覚えているのか」

『これでも呪文を覚える方は得意なんです!!
ミーネがさっき“私ならあんな長い呪文唱えられないわ”って言ってたので』

ボス戦で長い呪文を使ったり、ポップに教えたのは私の知識らしい。
よく言えたな。というかよく聞いたことない筈の文字を言えたなと
私は思っていた。

「なら基礎体力を上げるか。じゃ軽く走って来い」

『はーい!!迷子にならないようにいってきまーす!!』

気を付けてなーそう手を振って走り出した都佑に
マトリフはぼやいた

「…マーク師匠よ、お前さんとんでもない蓋をみつけおったな。」

昔都佑やポップに言っていた言葉を思い出す。
蓋は中身が零れないように重石をしなければならない。
それは中身より強いもので抑えなければ意味がない。

そう意味がないのだ。


「あやつが正直な心をしていてよかった。」

悪に染まっていたら、この世の終わりはあったかもしれん。
そう言って部屋に戻って行った



「あれ、師匠ー都佑は?」

「そこら辺を走らせに行かせたぞ」

「えぇ!?そんな投げやりでいいのかよ!!」

「うるさい!ちょっと探し物があったんじゃ!!流石に戻ってくるこた…」

そう言った声でバタンという音が聞こえ、音の方向を見た
そこには、息をあげつつもキツイーといいながら笑う都佑の姿があった


『ほら、っ、マト、リフ、ししょ、っ…これ、あげる』

そう言って取ってきたのは、最近切らしかけていた薬草だった。
前にポップから聞いた薬草の種類で、その薬草が生えていたのは
此処から近くても3kmは軽く離れていた筈。

それをものの10数分で帰ってきたのだ。移動と薬草を探す時間も加えて。
その体力に、訂正するとマトリフが答えた

「ポップより体力あるわこやつ」

「ちょ、師匠ー!?」

「都佑!呪文の契約は!!」

『っ、ま、まだ、だと思います!』

「じゃあポップ、お前さんがある程度教えろ。
一応俺の教えた事は全部ポップが引き継いでいる。
ポップで分からねぇ事があれば俺に聞いてこい。」

分かりました!そう言った都佑が行こうー!と言って
ポップの手を取って走り出した
それに引っ張らなくても走ると声を上げつつ部屋から出て行くため声が遠くなる


「本当に、とんでもねぇ奴だな。
えらい冥土の土産じゃねぇのか?
なあ?マーク師匠よ。」






























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