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夢の微睡







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Sub Title

『説明するわね?』

竜破斬ドラグ・スレイブ
本来の力は町1つ滅ぼせる威力を持っているもので、魔王軍がぶっぱしている
力を秘めているものよ。ちなみに大きさはメラゾーマよりかは少し小さめ位。
飛ばせば分かるけど、村一つ滅ぼせる火力はまだ健在よ。


次に
不完全版神滅斬ラグナ・ブレード
これはとある天才美少女魔導士が考えた案に近くて
不完全を教えるのは完全版は威力が高い上に短い時間でけりを付けないといけないから。
不完全版は文字通り威力は半減するわ。不意を衝く位なら上等ね。
別にポップ貴方が覚えられるなら完全版を教えれるけど
一度使えば動けなくなる可能性が高いわ。


こっから対魔王軍の呪文よ。まぁさっきのもそうだけどこっちは割と良い感じに使えるわ

崩霊陣ラ・ティルト
これは浄化魔法で、対魔族用の攻撃ね。
白い光が敵に向かって球を撃ち放つもの。
一応使えるのは昔使ったから分かるけど、これも威力は半減されてるわ。
ダイ位の強さ以上になれば効果はないに等しいと思っていいよ。


烈閃咆エルメキア・フレイム
これは槍みたいなものを直接ぶっぱなせるものよ。
まぁ貴方の力なら数発かすっても大丈夫な筈。
これも対魔族用ね。威力は崩霊陣ラ・ティルトの半分に近いかも。


『…これ位にしておくわ』

「え?あと一つは、ってか前に撃った呪文は」

『ポップ、貴方今幾つ?』

「え?えーと15、だった筈…だけど」

『(リナと一つ違い、ね。全く末恐ろしい魔導士育てたわね。マトリフ)』

黙る都佑に何か言えと目をキラキラさせて言うポップに
都佑は分かったと告げる
真剣な顔で前を見た

約束よ。そう小指を出した

『これは皆倒れて死ぬ間際に使って。
貴方なら私よりも力があるから不完全版は確実に撃てるわ。』

「え?何で使ったことねぇ俺が?」

『いいから!これは本当に自分以外切羽詰まって
かつ敵の周りに30m程味方が誰一人いない状態で使って。
できれば敵1体の方がいいから、魔王バーンが一人の』

「あーあー!!分かった!分かったから!!」

そう長くなる都佑の説教じみた約束に
耐えきれなくなったポップが指を絡めた

ゆびきりげんまん

うそついたらはりせんぼんのーます

ゆびきった

『これで嘘なら針千本飲ませるわね』

「飲めるわけねぇーだろ!
そんときゃお前さんが死んでる時だからなっ!」

そうだねそう笑って言う都佑にポップもまた笑った


「他にも呪文あっただろ?こうメラに近いやつ」

『ああ、火炎球ファイアー・ボールとか?』

「そうそう!それは教えてくれねぇーのかよ」

『アレは初歩の初歩だけど、メラが出来る時点で一緒よ。
まぁ今から教えるから、そう焦らなくていいよ。』

ねぇ、かあさま。
きっと貴方はこうなることを分かっていて
私にアニメを見せてくれたんだよね?

『まず手を出して?ああその前に一回血を飲もうか。』

「ひぃ」

『大丈夫!私が生きている間なら大体5分程で終わる効果だから!』

「短すぎねぇか!?」

『私を殺したら長く使えるんだけど?』

「んなことさせるかよ!ほら教えてくれよ!おじょーさん」

ドキッとしつつも分かったと言って魔法を教える都佑
それに対して「今ドキッとしただろ?」とちょっかいを入れるポップに
都佑が反論を入れて軽い喧嘩腰になりつつも話を進めた


『(きっとこうやって近くで会話できるのは最後なんだろうなぁ)』

そう考えたら、泣きたくなってきた。
でも今泣く所ではないんだと思う。

きっと彼らはこの戦いで沢山の力を得て、人生を歩まなくてはいけないんだから。

犠牲は、一人だけでいいの。

『(物覚えがとてつもなく早いし、強いて言うなら不完全版を教えたくなかったんだけど)』

きっと彼ならやってくれる。
どうせ私が死んで継承した処で持っても3時間だろうから。
同時に記憶が消える事を、彼は知らないでいい。

寧ろそうさせないといけないのだ。
もし、ありえない、ありえないんだけど
ポップが私の事を好きになってくれていたなら
私はその感情を消さなければいけないのだ。

私とポップが上手く付き合うなんて私が許さない。
ポップはマァムと一緒がお似合いなんだから。

『(あとはこの世界の人が私を忘れてくれるかどうか)』

永遠にされるともし万が一この世界に生まれ変わってしまったら
私また逃げる人生になってしまうかもしれない。

あれ、逃げ続ける人生送ったことあったかしら?
まぁそこら辺は大丈夫だろう。

どちらにせよ、大事な気持ちを消せればいい。
きっと私は地獄行きね。
それでいいの、天国なんて私には似合わないわ。


どうせ落ちるなら地獄の底で、天国の時間を思い描くだけで


「よし!こんなもんか!」

『5分を3セットで此処迄できるなんて、本当に強くなったよポップ』

「へへーん!俺だってやりゃーできんだよっ!」

『ふふ』

「…あの、さ、そうどうして笑わねぇんだよ」

え?と目をきょとんとして首を傾げた
照れ隠しに頬をかきながらそっぽむきつつ質問する
ポップに今までの行動が素であったことを思い出し顔を真っ赤にする

『あっ!えっ、と!ちち、違うの!これは違うって!!』

「ほ〜ん?おめぇさん、素直になればかなり可愛いんじゃねぇーの?」

近づいてくる顔に先程まで至近距離で会話していたことを思い出し
声にならない声を出しつつ、眉がハノ字になり後ろにたじろぐ

『だって、ちゃんと教えないといけないし』

「ああ、そーだな!そう素直になりゃーこっちも受け入れやすいってもんだ。」

『な、それじゃあ私が最初から素直じゃなかったみたいじゃない!』

「嗚呼そうだぜ。都佑、お前俺達と距離を取ってただろ。
気付かない奴とは言わせねぇぜ?」

そう言った真面目な顔に都佑はびくりと身体を揺らせた
一度仮面を外せばボロが出やすいんだなと言った
強気のポップに都佑はそんなことないと言ったが
説得力がないことを分かっているのは2人一緒だった

『距離、とって嫌だった?』

「無理な感じ今までしなかったから恐らくマァム達も気付いてねぇだろな。
…知ったら話は別だがな?」

ぎくりと跳ねる都佑に、本当に性格ちげぇなと笑うポップに都佑は怒る
今まで張り合っていたものが、いとも簡単に崩れてしまった。

「元に戻そうなんて思わねぇことだな。都佑」

『はい!!』

「ありがとな、こんな大きな呪文を教えてくれてよ。
本当は俺やマァムにすら教えずに死にに行くつもりだったんだろ?」

そう頭を撫でて話すポップに、固まる都佑を見て
だろうなぁと更に笑いながら優しく頭を撫で続けた

「考えている事が馬鹿なのか天然なのか分かんなくて
いつもしょげた時間を取り戻そうと踏ん張る所見て
俺も負けてられねぇって思ってたんだよ。」

『ポップ…』

「都佑、お前は一人じゃねぇ。俺達がいるって、お前が分かった上で
俺にこの呪文を教えてくれたんだろ?一番やりたくない筈のお前自ら
俺の元にやってきてまでして…な?」

そう笑うポップに都佑は目を丸くした
その通りだ。私は出来るならこんな大それた呪文が使えなかったら良いと思っていた。
でも、ポップは私を信じて、呪文を完成させた。それもいとも簡単に。

それはポップが都佑を信じていたからだ。
この呪文は想像力も勿論のこと魔力がないとできない。
ましてや威力なんて元々別世界のものなので半減され体力だけが
落ちる可能性だって充分ありえるのだ。

だが、選択肢が多くて損はないと思ったのだ。


『最初は、んなもんできるか!で終ってくれると思ってた。』

「都佑、」

『でも!でもあの魔王バーンを見て、撃って気付いたの。
嗚呼これじゃあだめだなって…ポップ達を生かしていたいだけでは
勝てねぇ相手だなって』

力尽きても尚、ポップは私を抱きしめていたことを
マァムから聞いていた。
真っ白になった身体を強く抱いて「なんでそんな呪文を放ってんだよ」と
自分の実力不足に怒っていた姿を、知ったのだ。

「おめぇまさかそれを聞いて、俺に?」

深く頷いた都佑にポップはそうかと答えた

『貴方は強く優しい子よ。だからこの呪文もきっと貴方なら使える。
まだ最悪最強呪文を教えてないけど、土壇場で使えるよ。迷いを消してね。』

「迷いを…けす」

そう。何も考えないことをイメージするのだ
真っ白な紙の一枚も分からない位の白い世界
そこに一点集中させる

そうすればきっと彼なら使える。

「とんでもねぇ奴だな、てめぇはよ」

『お褒めの言葉頂き感謝します、ね?』

「煽ってんのか〜?」

そんなことねぇじゃん!と笑いながら
ぼかすかやるじゃれ合いも、これできっと最後になると思ってしまう。
嗚呼、何度諦めようとしても、前を向いてしまう様になった

「都佑、俺と約束してくれ」

『ん?』

「この戦いが終わったら、その姿で暮らすって、今ここで誓ってくれねぇか?」

『!!…それ、は』

「ぶっちゃけ今は戦いだからそんな恰好だろうが、無事に平和な世界になれば
きっとお前のその素直さを見せつけりゃー好きな男もいちころだろうよ!!」

それはできない
それは、してはいけないのだ

でもきっと彼は私が彼を幸せなって欲しいと願う気持ちと同等に
彼もまた私を幸せになって欲しいと願っているのだろう。
だから、言うのだ。ありのままでいてほしいと。

「だから、な?」

『…うん、約束ね。』

そう、できもしない約束を交わした
嗚呼、きっと心残りが出来たんだろうなって思う。

しこりを作ってはいけない筈なのに
しこりを作って、この世界に残りたくなる。

そうやって、後ろ髪を引かれるような感情を
昔私は作っていた気がする。


細い子供が此方を振り向いた気がした。


「じゃあ俺は先に寝るわ!お疲れ!!」

『風邪ひくなよー』

「ははっ!お互いにな!」

そう言って帰ったポップに都佑は空を見上げて
何て残酷な世界なんだろうと呟いた


だって、ありのままで居続けるということは


『…厄災になるということなんだから』


ーねぇ!ママ!私を、みて?


何時しかの幼子が私の心に浮かび上がる
きっと魔力が高い今なら、眼を開ければ見えるかもしれない
具現化しているかもしれない

嗚呼夢であるならどれ程良いのだろうか

これが夢なら、きっと悪い夢だろう。
だから醒めなければならないのに。


『…私はずっとこのままでいい。』



ポップに何も伝えない

それが私の一番の夢なのだから。





























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