Novel - Paola | Kerry

it's just you


見て覚えるな6

20/09/15
105

『いやーーーマジで焦った』

そうドキドキと心臓を落ち着かせるように
胸に手を置いて起き上がるメル

ツムルの身体をメルが支えきれずに転びそうなのを
オリアスがメルごと腕を回したが、
ぐっと掴み切れずに
そのままオリアスも三人で倒れたのだ

『ソイ君を意識失わせるのは成功して良かったとして
ツムル先生マジ怖かったもおおおお』

「はいはいよく頑張ったね」

そう頭を撫でるオリアスにえへへとメルはご満悦である
ツムル先生はイチョウがソイ君は
イフリート先生が身体を運び休憩に入った


「それにしても先程の少女は一体何方ですか?」

『ん?あれ私!』

多分そう言ったメルに多分?と入間が聞く

『んーあんまりよく現象分からないけど、
煽られたり自分で抑え切れない感情が
一気に爆発する前に出るっぽい』

「前、ですか」

『そ。だから一度出てきたら
彼女を振り解く事は出来ない。
まるで洪水に巻き込まれたボールの様に。』


そのまま動く事も出来ずただおちたボールは
流れる川に従うしかない


『途中えらいニコニコしてたとは思うけど…あっちが素ね。
ツムル先生私の別の力に気付いて無理矢理跳ね返したから
流石にやばいと思ったけど』

何とかオリアスが背後を取ってくれていて助かった
それにはオリアスも結構不味かったと首を横に振った

「メルちゃんが目赤くなった時
割と教師陣ピりついたからな」

『ねー伝わったからきてくれたんだよ。
暴走しないで〜怖いよ〜って』

そう顎を膝に置いて右に頭を傾けた
足は曲げてはいるものの、
への字の様に前に足を出して身体を丸くさせる

『だからダリ先生GOサイン出さなかったでしょ』

「うん。前は暴走してヤバかったけどね〜
よくアレで耐えれたね?」

『だって怒りで我を失えば不味い事分かりましたから』

何時とは問いませんがそう笑う
メルにだろうなとダリは笑った
その笑顔にクララはんんと首を傾げる

「どっちがミルミルなの?」

『ん〜両方、かな?
正確にはあの子の方が私なんだけど
記憶が消えちゃって長い事この性格だからねぇー』

「でも割と変わらないんだよね。
素直なのがネックなのかな?」

しりませんーーーとそっぽを向いていると
ソイやツムルが起き上がってきた
いやぁー駄目だったかぁとツムルは苦笑いした

「それにしてもすいません、
俺が煽ったからああなったんですよね?」

『いやいや、まぁ無くも無いけど
私がオリアス先生の言う事きかなかったからな。』

「落ち着けって言ったのに落ち着かなかったからな。」

「で?どうするんですか
僕達に何かお願い事ってあるんですか?」

そう言ったソイにうーーんとメルは悩む。
特にソイと絡んだことが無いというのもある。
何をよくする?と聞いたメルに
少し考えた後トランペットをと言ったのに
じゃあと指を鳴らして答えた

『今度さ、セッションか何かしない?
私も一応楽器吹けるけど歌歌いたいんだよねー!』

「そんなんで良いんですか…?」

『私楽譜持っててさ、一人では難しいんだよね〜』

「…わかりました」

『オリアス先生何かあります?』

ええー特に、と頭をかいたオリアスに
じゃあとメルが提案する

『今度一緒に買い物行くとか!あっパシリ…』

いや流石にそれはとオリアスが断った
パシリはどうやらいやらしい。え?違う?

「じゃあ何かあった時にお願いする券一枚ってことで」

「えっ…それはそれで怖いですけど
ルールですし良いですよ」

そう何時か肩たたき券無限とか書かないかなと
少々変な心配をしていたメルの思考は水に流す



ー 赤 ダンダリオン&アロケル
✕ 黄 入間&ロビン
✕ 青 ツムル&ソイ
〇 緑 バラム&アスモデウス
ー 橙 モモノキ&クララ
ー 紫 リード&イチョウ


+++++++++++++++++++++

第四ラウンド

「俺行きます」

そう言って手を上げたのはイチョウだった
という訳で


「リード&イチョウVSメル&オリアスの幕開けだーーー!!!」

わーーーと叫ぶ周りにオリアスは元気だなぁと脂汗を流す


『そういやリード君ってオリアス先生の生徒でしょ?』

「そうですよ?」

『日頃の恨みつらみとかはらせるよ?』

え゛いやそれは…と焦るリードにオリアスがふぅーんと言った

「あるんだぁ」

「え!?いやいやいや無いですって」

「そうそう、それにそう言うんだったら
メル先輩だって俺に恨みとか無いんですか?」

『えっ?何言ってんの?無いよ?』

そこまで率直に言われると…
と何故かダメージを食らうイチョウに
無いだけマシですよ!とリードが励ます

オリアスはそれは励ましになっているのか?
と疑問に思っていたがそっと
心のうちにとどめておくことにした。


「それにしても、メル先輩の動きは
俺読めるんだけどなぁ?」

『へぇ?ってか君の家系魔術って
私まだ見たことないんだけど』


そう言えばと言ったメルにイチョウは言う


「この試合俺達の勝ちですよ」


カーンとゴングが鳴ったのにメルとオリアスは距離を取った
オリアスがそっとメルの耳に顔を寄せて会話する

「…確かにちょっとマズいかもね」

『え?どういうことですか?』

「イチョウの本名は?」

『え?確かイポス…あ、唯一載ってない悪魔だ!!!』

ええ!?そうなの!?そう今度はオリアスが驚く
うんそうとメルは声を上げる

『そうそう!イポスだけ妙に言葉が短くて、
家系魔術が見破れなくてさ。
他の書類は沢山あるのに他にもいたけど、
そのうちの一人だった。』


あ、悪魔だから一匹?一悪魔?そういうメルに
どうするーとイチョウが此方に声を掛ける

「とにかく逃げても詰めても奴には効かない…なぜなら」

そう言った途端メルの視界は一辺し
とんと身体が重力に逆らえず落ちる
腰を突いている間に、
そっと頭がふわりと風が入り
気持ちがいい感覚を感じる。


勝者、イチョウ&リード!!!

そう言ったダリの声にごめんねぇーとイチョウが笑う
それにリードがあれ?メル先生と言っても全く動かない
一瞬過ぎてメルは固まったまま思考が停止していたのだ



「おーーい、メル先輩ー?」

「駄目そう?」

「……駄目ですね完全に思考停止してます。」

『っ!』

「あ、動いた」

『…?……??』

一度びくりと反応はしたものの、
頭にそっと両手を置いた後
手を前に出してまじまじと見る。


その後また手を頭に置いて
また同じように手を見るのに
段々イチョウの脂汗が増えていく


何せ開始3分で決着がついたのだ
魔法を使わずにもう終わってしまい
考えていたことも全て出来なくて終わった為
メルの思考が全く働いていない

「流石にやり過ぎでしょ〜〜〜」

「なっ!ですけど一応家系魔術
OKって言ったじゃないですか〜〜!」

「明らかメルちゃん理解
追い付いてなくて首傾げてるよほら」

「わあああメル先輩
お願いしますから戻ってきてえええええ」

その後気を取り戻したメルが
オリアスの元にトテトテと寄って

そっと頭を下に向けて腕の服を掴む
『…ごめんね』そう言ったメルに
余りの落ち込みように
イチョウがすいませんでした!!!
と謝って落ち着かせた

+++++++++++++++++++++

「だから言ったでしょ?
こういうルールならもう勝てないって」

『おこやだきらい』

「メル先生流石にそれは大人げない…」

むーーーとほほを膨らませて
クララの背中に抱き着いて落ち着かせる
よーしよしよしと撫でられて
少しいやかなり機嫌が戻るのに
戦っていたメンバーがほっと胸をなでおろす


「にしても君達何望むの?何かある?」

「はいはい!!俺ゲーム欲しい!!」

「絶対師団の奴でしょ?
んーーまぁルールだから、いいよ。」

マジで!?っしゃあああと喜ぶ
リードにふぅとため息を吐く

それで?とイチョウにオリアスは
聞くも彼も彼でやり過ぎたのを
反省して精神的ダメージが大きく
メルに何を頼むかも気分がのらなかった

「流石にやり過ぎたので
メル先輩の好きにして下さい」

『やだ』

「えぇ…」

「ちょ後輩いじめ駄目だって」

そう言ったオリアスにぶーと言った後
何でもいいよとメルは答えた


一応勝ち負けでは敗者である。


何かあればちゃんと答えるつもりだった。

「ですが…元々本当に勝てるとは思っていなくて
何かしら動かれると思ってたんで
ちょっと考えてなくてですね」

「じゃあイポス先生もまた今度だねー」



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