Novel - Paola | Kerry

it's just you


パニックパラダイス6

20/09/15
91

「…帰れない?」

「うん、何か人間界への不正渡航の疑いとかで…」


魔関署に取り調べ受けてる。

そう泣くサリバンの前にはアメリの父、アザゼルが居た

サリバンにオペラが電話越しで
大丈夫ですか?との心配の声一つ零さず
サラリと爆弾発言を出す


「で?懲役は?」

そう言ったオペラにサリバンは突っ込む

「判決が早いよ!!」

「ただの聴取だって!!」

「冤罪なんですか?」

「勿論!だってバレる訳ないもん!」

「自白していますね」

そう白目になりかけるオペラにサリバンは首を振った

「とにかく妙な事には間違いないよ」

「入間君は?さぞ心配で食事も喉を通らないんじゃ」

そう泣くサリバンに、オペラは後ろを向いて
尻尾を使ってゲーム操作をしている画面を見た


「今は食後のゲームしてますね」

「ゲーム!!?」

それに驚き声が上がる
いやいやこっちならと言ってサリバンは声を上げた


「メルちゃんは…?」

「メル様は恐らく寮か職場で仕事をされてるのではないかと」

「ううう」

とにかくまだ帰れない事実を告げたのに
オペラは入間に大丈夫だとの話を告げ
入間に留守を頼むわけにもいかない為
オペラはメルの電話に連絡をいれることにした


+++++++++++++++++++++++++++

「ん?メルちゃん携帯なってる!!」

『ええ?!うわほんとだオペラさん!?
はいメルです…はい、
ああいえ職場ですが今構いませんよ。』

そう言って消えていく
メルを置いてマルバスたちは会話を進める
メルはそっと職員室から外れて外に出る


『っえええええええ?!
捕まっ…懲役何年ですかね?』

ーメル様もそうおっしゃいますよね

だろうよ。

『いやいやいやどーーーーーせ
あの孫連れ込む時に出ただろ?
と言うかそもそも孫欲しいって言ってたのどう考えてもやってる
初犯じゃないって絶対そう間違いない。』

ーそれサリバン様にお伝えすると泣きますよ

泣かせろ泣かせろ。
どう考えても自業自得だろうよ。

『それで?当日どうするんです?
私師団で仕事で忙しいですし』

ー私が入間様と移動する予定になります。

『分かりました…気を付けて下さいね。』

此方も…気を付けるので。
そう言ったメルにオペラはうんと頷いた

電話を切ると、メルはため息を吐いて
理事長が居ない間のバビルスが
少々危ない事は何となく予想していた。


『…三年以上前のこと思い出せねぇよぉ…』

そう悩むメルだったが、ひとまず職員室戻ろう。
そう言ったメルは職員室に戻り、
ツムル達の間に入って会話を楽しんでから帰宅したのだった


+++++++++++++++++++++++++++

「…貴様ら、もう少し落ち着け」

「だって!親が来るんですよ!!!」

そう師団の見学というか見に来るとき…
ある意味文化祭よりかは学校の授業参観である。
アブノーマルクラスでは
そわそわ感が生徒から伝わり過ぎて
思わずカルエゴも引き気味に突っ込む

「ドキドキするでござる!」

「うち両親来るんだ…」

「うち兄」

「うちはばあやが…」

「サブノック君は?」

「しらん!!!」

そう言ったサブノックだったが
クララがはいはいと手を上げた


「ダディとマミーとウーちゃんと
キー坊とカンとシンシンとランランと…」



多い多い多い!!!



焦る周りに、カルエゴが咳き込み指示を出した


「とにかく、親の前で恥を晒さんように
準備に励めアホども
泊まり作業を行う者は申請書を出せよ!!」



うぇーいと返事があった後、各々は師団に移動する。
メルもまた師団の準備に…じゅん…準備


『あ゛っ!!』

そう言えば瓶を小さくする
魔具を作る予定だったのをすっかり忘れていた。

忙しいだろうに今から行ってもいいのかと悩む所
入間から来てくださいよと言われて拒否できず
そのまま魔具研究師団の方に向かうことにした。

「おや、メル先生じゃないですかぁ」

『此間言ってた魔具のお手伝い
というか意見を聞きたくて来たのよ、』


そう言って爆発音が鳴らないのレアですねと言った
入間に、メルは突っ込まないようにした。
いや止まらない気がして…


「その魔具でしたらこれとかどうですかね」

そう言ってキリヲが出して来た瓶に
メルは魔力使う?と聞く
それに勿論と言ったのにメルは説明をする。

『ボタンに一時的な魔力を
そもそも溜めて置ける装置って作れる?』

「…素材があればできますねぇ」

『…ちなみに?』

「レガンの岩と精霊水後は鉄や銅等ですかねぇ」

ちょっと待ってて。
そう言ってメルが部屋を後にした
そのまま数分後、メルがかごを
持ったまま部屋に戻ってきたのに
クララがなになに?と覗き込む


かごをキリヲに渡してこれなら?と問うのに
キリヲだけでなくアスモデウスや入間も目を丸くした

「ちょ!!メル先生これ今とってきはったんですか!?」

『うんストックがあったから』

「充分です…作り方お教えしましょうか?」

『その為に多めに持ってきたんですよ
〜〜〜お願いします!!!』

そう言ったメルに一時間もあれば充分作れます
その言葉にメルは早速キリヲの言葉を聞く為
メモを取り出した。


+++++++++++++++++++++++++++

『いーーやマジでありがとうございました。』

「いえいえ、此方こそこんな
貴重な素材頂いて…感謝します」

一応等価交換をと思い、
使っていたものの余りを彼に渡すことにした。


余程のことがない限りは
爆発物に入れるような素材でもないし
多分大丈夫だと思った判断である。


お礼を言われる筋合いはない。
此方が言うべきなのだ。
メルはいえいえと首を全力で横に振った。


これで小瓶の蓋の部分にある金属を取り換えればもう成功だ。


更にコンパクトにかつ威力の高い瓶も
生成可能と言うことに割と今年の夏になる前に
ストックは多めに作っておこうと思った。




ついでに瓶の説明書も。悪魔文字で。




「それにしても良くこんなコンパクトな瓶
思いつきはりましたねぇ」

『魔力を使わずに攻撃出来たり
回復できるものがあれば楽かなって』

まぁ私専用の瓶になりそうではあるが
あれキリヲ君に手伝ってもらって
果たして本当に良かったかな?


そう思いつつ、まぁ良いかと言っていると
彼にも電話がかかってきた


何か怒られてそうだが…まぁ良い


『君達でも何するつもりなの?』

「何って?」

『師団として活躍できるような』


アスモデウスは炎が得意でクララは何でも物が出せる。

師団披露バトラパーティーなのだ。
入団した一年生のお披露目会
期間は・前夜祭・本祭・後夜祭の三日間

会場は一年生から三年生塔と中庭
参加は師団員に関わらず、全学年・全校生徒OK

4年〜6年は実習等で忙しいので
1〜3年が活躍するイベントである。

子どもの成長を観るには丁度いい行事で
文化祭と授業参観を足して二で割ったようなものだろう。
…どちらかと言えば文化祭寄りな気はするが、まぁいい。


「なんせ優秀な披露をした師団には豪華賞品が贈られますからね!!」

豪華師団室や団費増額希望商品何でも一つ…
まぁかなり良い代物が出てくるのは毎年恒例ではある。

『狙うは特賞?』

そう聞いたメルに入間は大きく頷いた
取る気満々である。

「それにしても何ができはるの?」

「僕は前に先輩が魔具で綺麗に
輝かせた光に感動したので
他の人にも見て欲しいです」


「私は家系の証たる火炎の魔術であればお力になれるかと」


『(んっ?アスモデウスの家系って炎じゃなかったような…?)』


「私はドーンでドバーンでバカーんって派手なのがいいな!!」


「なんやまとまりないなぁ」


そう笑うキリヲにメルも笑っていた…が




「ですね、光りで火炎でドカーンでドバーン…」



ん!?



『「花火だーーーー!!!!」』


そう言った二人に周りがびくりと固まる
メルは入間君も?と聞いたら大きく頷いて
メル先生も?と聞いて来た。

どうやら同じ意見らしい。

『火薬の詰まった球を空に打ち上げて
途中で爆発させて空に火花を散らせる物だよ』


音も派手だし、色も火薬さえ何とかすりゃあカラフルになる。
ただ、火薬用の資材などが何処にあるのかでもあるが…
そのメルの説明に周りの空気が怪しくなる

「空で火薬を爆発…」

「飛行者を…撃ち落とす…?」

「殺りく兵器!」

『違う違う違う違う!!!!』

なん…とんでもない物騒な思考だ

いや悪魔なら普通なのか?

普通か?

え?

飛行者を撃ち落とすのが?

待って??

パニックなメルを放置して
入間がフォローを入れる

「鑑賞用ですよ!光の花を夜空に打ち上げるんです!」

「鑑賞用かぁ!」

「確か師団披露は夜までやってますよね」

まぁメインは昼で夜はほとんど宴会だけどな
なら好都合、花火は注目を引き寄せる
きっかけにもうってつけだ

「綺麗だしきっと目立ちます!
魔具研究師団のこと知って貰えますよ!」

それに



「スペースも空なら関係ないですし」



そう言った入間におおーと周りが驚いた声を上げる
ええなぁと言ったキリヲに
引き続きアスモデウスが入間を褒める

「しかし製作までの期間が心配ですね」

「あと夜の方が実験しやすいと思うんだけど」

まぁ花火だからな。

「あっそれなら…お泊り作業の申請してこようか?」

というか、此処におりはるし。
そう言ったキリヲにメルがうん?と言って固まる。


メルは余りのワイワイした感覚に呑まれて
同じ生徒感覚で聞いてしまっていたのだ。

教師じゃん!!と思考で頭を切り替えた

『構わないよ。ほれ書類あるから
全員書いたらもう申請OKするよ。』

「準備いい!!」

ありがとなクララちゃんや。

「にしても材料ってどんなものだろう…」

『ちょっと調べてみるわ。材料は私が出すよ』

流石に生徒の規模的には収まりきらなくなるだろう。
此処はある程度手を貸してあげるべきだ。
…一応借りはあるので、これでチャラと言うと
それでもいいとキリヲが言ってくれた。

まぁ花火なんて何時ぶりだろう?

ー綺麗だね!***!

そう言った女性の姿は、浴衣姿で此方の手を取って走る
その綺麗な黒髪に私は…


『あ、それじゃあ私はこれで』

記憶のこともあるが、
ひとまず材料を取りに行った方が良い。


用紙は提出するとして、
まずログハウスに戻った方が良いと判断した。

花火なら試験的な物も必要だろうが、
なにより大量に放った方が綺麗なのだ。

別の師団のサポートをするなんてって図書に怒られるだろうが
此方は此方で借りを返すだけである。

何ら問題はないだろう。

…それに


『私も花火みてみたい』


空に打ち上がった花火を見て、
空の大きな花が開いた時
僕のこの女性のことを少しでも分かる気がして。

ヒドラ粉末や魔火薬等の材料になる素材を
ログハウスの地下で探す


一応在庫はあるし、少なくなってきている今
丁度採りに行くのも良い時だ。

とりあえず職員室に行って書類を渡してから、
とりに行くか。

メルはそう決めた途端ログハウスから離れ
そのまま職員室に向かった


…その姿を見ている者がいたとも知らず


+++++++++++++++++++++++++++


『さーーすがにとり過ぎた、かなぁ???』

誰が火薬100kg採れつったよ???
作る物の単位がおかしいので、
桁を間違えて採取してしまった。


流石に火薬は手持ちでも10kgだけで充分である。
まぁ間違えて爆発させることも
考慮して多めでも良いだろう。

メルはコンパクトにまとめて
瓶の材料でもある砂を採取し
ふむと少し考えて精製水と一緒に
砂と火薬を採取した岩の近くにある
白い岩を取って混ぜる。

熱で溶かしてガラス瓶の型に流して一日置いて実験だ
器は縦筒で直径約15pそこそこでかいので5pと8p程の
大中小の瓶を作る予定で作っている。

ちなみに既に職員室に書類は持って帰っているし
なんなら今はとっぷり夜になっている。
メルは仕方がないと思い
一部の荷物を入間達に持っていく

入間達が何処にいるか探していると
空に小さな花火が舞うのに気付いた

『おー!!』

どうやら実験は進んでいるようだ。
私がこれ以上言う事は無さそう。


メルはふっとため息を吐いて
アスモデウスに資材を頼みそのまま寮に帰る事にした。

入間達は恐らくこのまま作って就寝するだろう。
そういや担当の見回り教師誰だっただろう?
まぁ良いか、そう考えてメルは
寮の自分の部屋に戻り風呂にすることにした

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