ドカンと音が破裂したのは魔具研究師団の部屋でもなく
空想生物学の準備室でもない。
『っげほっ、げほっ、げほっ…っあ゛〜〜〜』
師団の準備でざわつく為、
メルは危険だと感じ一人
森の中に入って自分の魔力を使って
瓶に封じる作業をしていた
ちなみにこの森はスージー先生の場所である。
ちゃんと許可は取った。
後日回復薬と空想生物学の花を見せる
という約束で取れました。
ねぇ私一体何をみせりゃあいいの?
『流石に
この瓶の中には無理があるしなぁ…』
幾ら耐えることが出来るとしても
詠唱途中で瓶に入れて、
かつボタンを押して詠唱が完璧に行えるという
一瞬間を挟む作業はかなりの難易度がある。
通常流れる水を止めるなんてできる訳がない。
今それを実行している。え?馬鹿?知ってる。
『ただ、小さいのは出来たんだよなぁ』
かれこれ格闘し始めて3時間、
やっと
大量生産できるようにした。
まぁこれも威力はかなり低くしている為
そこら辺の火炎瓶と効果はほぼ同じレベルである。
それ以上のことをしようとしている自分が恐ろしい。
最早魔具研究か錬金術師団を混ぜて
新しい師団作れば?とも思うレベルである。
まぁ図書から離れることはしないんだが。
強いてこの瓶で嫌なことがあるとしたら…
魔法の詠唱を一から全て唱えてストップした時に
瓶に全てを入れて蓋をすることだ。
『“全ての力の源よ 輝き燃える
赤き炎よ 我が手に集いて力となれ”!!!』
唱えると手に赤い光が集中し、
そのまま瓶に直撃させる
正確には瓶の中に入れて、
そのまま蓋に呪文を唱える
『“我が力ひとときの眠りに”』
“
そう言うと瓶の中に火の球が生成された状態で止まる
蓋は色が赤くなり、音が鳴って初めて成功したと言える
これをストック一応50個は在庫を
作らなければいけないというのが苦労の極みである。
ちなみにひとときの眠りにという詠唱があって
初めて瓶の中に入れれる準備が完成するので
詠唱途中で噛んだら手の中で爆発します。
これを二回程やって髪がプスプスと
燃えたりしたのは想い出として葬っておこう。
『とりあえず…試してみるか』
そう目付を変えて足をぐっと力を入れて腰を低くする
手を下に伸ばして目を閉じ詠唱を始めるために
口から大きく息を吸って息を吐くように詠唱する。
『“我が手に集いて閃光となりて
深淵の闇を打ち払い
邪悪なる者を打ち砕け”!!』
『“
そう言ってメルの手から作られた
光の槍が木一本に直撃して倒れる木に
メルはやっぱりなぁと言って頭をかいた
『まぁだろうな。』
悪魔の世界魔界であるため
光の呪文は基本的に威力は半減する。
自分が天使であれば話は別ではあるが、
今は転生しているし
何なら記憶もないので、
やり方はほぼ初心者のソレ(見様見真似)である。
ただ
『“無の具現たる深淵よ
漆黒の波動となりて
青き炎を討ち破れ”』
メルの手から黒い光が突如
目の前の視界を消す空を飛び状況を確認する
『…黒魔法の威力は通常より三倍に膨れ上がる
と…こりゃあちょっと威力が強すぎるな。』
確実に仕留めたい時だけにしておこう。
作るのも三個までだな。
そう心に決めてメルは
大きな穴を作ったのに
修復無理だなぁと半場諦めでため息を吐いた
ひとまずノルマはクリアしておこう。
そう思い、自分の居た場所に
戻ってまた小さな詠唱を繰り返すのだった
+++++++++++++++++++++++++++
『しんど…マジでしんど』
この数日間、ひたすら朝起きて授業して、
休み時間に詠唱用のノートを纏め
そして放課後では図書を見回った後
森で魔法瓶を作り、見回り後
寮に帰ってご飯を食べて風呂入って
明日の予定を確認後寝るという
ハードスケジュールを繰り返していた。
もう休みはかれこれ作っていないので
…人間で良かったと思う。
悪周期軽く五回はきていることだ。
だが、そのおかげで
とんでもなく潤ったのは間違いない。
『まぁかなりのストックは出来たよね』
と、とんでもない瓶の量に苦笑いするしかない。
炎に水に風に雷に光のものに闇の力まで色とりどり。
まぁ人間界で詠唱していない為
威力は半減するだろうが。
神聖な場所できちんと作れば
威力はもっと高まるだろう。
言っておくがそんな暇はない為
簡易なテストも含めた試験瓶である。
え?この頭おかしい量を試験で作ったのバカって?
うん、知ってる私が一番馬鹿だなぁって思ってる。
なんなら軽く50作ろうと思った私が馬鹿である。
何故そうなった。
『ひとまず瓶はストック良いね』
一応図書の奥の部屋、準備室、森のログハウスと
いつもお世話になっている方のログハウスに10個ずつ
手持ちは常に3つずつ。
残り7つは一つ多めに職員室の自分のデスク
後の3つは寮の部屋の中に保存している。
此処まで広くストックしていればいつ何が起きても
ちゃんと対応できるようになっているだろう。
ちなみに効果共に説明書は悪魔文字で瓶の隣に入れている。
これだけすりゃあ例え
姿が変わっても取りに行けば問題ない。
…取りに行ける余裕のある時間があればの話だが。
ねぇ今気づいた?
ねぇ馬鹿じゃないの???
『ままままぁ試験だし?
それに維持されているとは言えども
他の悪魔がそう使える用には設定していないし?』
瓶は一度蓋をしている
金属の中央に丸い印が付いている
其処が赤く光れば中身は炎系。
青く光れば水の魔法が中に入っている。
瓶の中を見れば話が分かるが、
もうここまで来たら好きなようにやりたい。
瓶の中央にあるその印を
もう一度押すが長押し状態で
中に入っている瓶の言葉を
解き放たないと出ない仕組みになっている。
例えば、
入っているのに
でも中身が違うので、
詠唱の最後解き放つ言葉にならない為効果はない。
ただ瓶を投げただけになってしまう。
ちなみにこの瓶余りにも
火力が高い物も入る様にしてしまった為
今回は長押ししないと
どうやっても砕けない仕様に路線変更した。
万が一壊れたらその場で爆発するのかも
一応試したが、威力が高ければ高い程爆発する。
下手に
作るのはやめておこうと心に誓った
まあどうせ私のことだから
50個だけ作ってお蔵入りにするだろう。
…一日
3回は限度だというのに。
何日かけるつもりなのだろうか私は。
『とにかく、これで帽子が脱がされようが
服が変わろうが一応は対応出来そうだな』
ちなみに瓶を投げた後、
物にも寄るが瓶自体消滅する。
水や氷系だと残ってしまうので、
一度きりで消滅するように
柔い素材にしておくのも念頭に置いておこう。
そうでないと瓶を悪い方向に使う輩もいそうだから。
まぁ自分の魔力しか受け付けないようにしている為
そんなことは何があっても無いだろうが…
…脅されて作る以外は。
いやありそうで怖い、
考えるのはやめておこう。
『ひとまずこれ位なんだよな。』
そう言っていると、校舎から音が鳴る
どうやらもう前夜祭が始まるらしい。
最終的な調整を込めて荷物を整えた。
このストックが後に大きな力を出すことに
メルは知る由もなかった。
+++++++++++++++++++++++++++
「あ、メル先生ー」
『お、サブノック君に入間君…
すごい楽しんでるね入間君』
前夜祭。そう言った
メルの前には入間が先程食べて潰したのであろう
焼きそば屋台が崩れていた
りんご飴みたいなものから
まと当て等色々な屋台が並ぶ
「教師陣が師団を本格的に
審査をするのは明日の本祭だからな」
「そうなの!?」
『ええ、だから前夜祭は生徒が沢山遊ぶ時でもあるし…
教師も最初はちょっとだけはっちゃけたりもしなくもない。』
見に行きましょーと言って軽く遊びに行く
教師を見つつ苦笑いする
仕事しろよ仕事をと思いつつ、
自分が先程までやっていたことを
水で流しておく。え?
仕事してましたよ???何か?????
「特賞間違いない!!」
そう言ったサブノックはどうやら魔王活劇をするらしい。
過去の魔王の逸話を部隊で披露するとかなんとか。
それに文句があるのか、
ジャズがどうかな?と言って入ってきた
「うちは新魔術をお披露目するよ。
石から水を生成するショーだ」
えっなにそれきになるぅ
「うちは体験型ゲームができるよ!
幻術帽子をアレンジして仮想冒険するの!
…熱中し過ぎると帰ってこれなくなるけど」
待って?
今とんでもなく
大事なこと言わなかった?
ねぇ待って???
オリアス先生?
それ許可本当に出してよいの???
疑問を感じつつメル先生
所はーと言われたが、
私は基本的に審査側
此方が関わる事はほぼないのだ。
首を横に振った。
『私は審査側だから言えないかなあ』
「なんだーつまらない」
良いわつまんなくて。
メルはそのまま入間達と別れて、
一人校舎を歩く。
そういえば前はどうやって
この場を乗り切っていたかなぁ
「お!メルちゃんじゃん〜」
『あれ?オリアス先生じゃないですか
どうしたんですか?』
「いやさっきうちの子と話してたでしょ?
その子から忘れ物って言ってはい」
そう言って手には一つの
メルは顔を青ざめてげっと言った
『すいませんありがとうございます…』
「それなに?新しい魔具?」
『ええ、魔力なしで発動する魔具ですよ。
魔具研究師団にちょっと借りがあったので』
へぇーと言ってオリアスが瓶をまじまじとみる
今回は威力は低いが、
普通に作れば殺意増し増しの
どえらい瓶は作れるのに、驚く
「それよりも、これからど」
どうする?と聞こうとした瞬間、
地面が大きく揺れる
地震かと思う位の縦揺れに
身体の体制が崩れて床に手をかけた
「…収まった?」
『…多分』
其処からおいおいと大きな声が聞こえる
「学園中が透明な壁だらけだぞ!?」
その声にメルはオリアスの名前を呼んだ
それに気づいたのか、オリアスが頷く
『…“
そう力を込めて解き放った魔法に、
透明なガラスはびくともしなかった
仕方がないとため息を吐いた
この場所がそこそこ広いのに
ちょっと嬉しくも悲しい気持ちだ。
魔法が使える範囲は場所を
割と取るものがおおいからな。
メルはオリアスに
離れていてくださいと言って前に出る。
手を上に上げ広げたままじっと目を閉じて集中する。
発音を一つ一つ丁寧に、かつ力を凝縮するイメージで。
『“悪夢の王の一片よ
凍れる黒き虚ろの刃よ”!!』
そう大きな声を上げてメルは
両手を上げて手を揃えるようにかざす
そこから黒い稲妻が上がり、靄が強く光り出す
『“我が力 我が身となりて
共に滅びの道を歩まん
神々の魂すらも打ち砕き”!!!』
目を開けて手で黒い稲妻を掴んで
大きく息を吐いて吸った
『“
勢いをつけて前にある壁にたたきつけるが
傷ができたあと、
ゆっくりと消えて元のガラスに戻る
「ちょ!!メルちゃん何いきなり!!!」
『っは、っは、っは……
(なんだこれ、不完全版でもこの回復スピード?)』
自分の自滅は間違いないし
かと言って
間違いなく効果はない。
間違いなく切れるだろうと踏んで
体力の温存を考慮して不完全版を唱えたのだが、
切れたはきれたものの、
自分が入って移動するのを考えると
明らかに効率は悪いのが目に見えた。
『駄目です、こりゃ無理に行こうと
するのは避けた方が良い』
「うん、とりあえず間を
くぐっていくしかないかな?」
『(なんだこの代物…テト、
いやヨドクラスの悪魔じゃないといけないものって)』
自分が完璧な魔女であれば、
少々これ位ガンガン破壊しただろうが
その時、ピンポンパンと校舎にアナウンスが入る
ー皆さん声聞こえる?
びっくりしたかなぁ?
しかし安心めされい!
ーこれは魔術開発師団と
遊戯師団が共作したサプライズイベントだよ!
『っええ!?そうなんですかオリアス先生!!』
「っえ!あ、ああ…バレちゃったね
(ちょっとダリ先生?聞いてないよ!?)」
そう思いつつオリアスはメルと内線を聞きに入る
耳に手を当ててカルエゴの指示が入ったのだ
ーでは、中央広場の教師は避難してくる生徒の点呼と誘導
ー残りは原因の究明へ
「『ハッ』」
了解。そう言って耳元の内線を切った後
オリアスはメルに指示をする
「メルちゃん、一緒に行こう」
『と言いたいのは山々なんですが…どうあがいても
そちらに行く手段が此方から無くてデスネ?』
んなもん突き破れ
俺の星があるからそう言ったオリアスに
メルはそう言われても
もう一度アレを出すのは控えたい。
「そういう時のソレじゃないの?」
そう言ったオリアスの指の先は
メルが作っていた魔具だった
それにメルは首を横に振る
『
高火力や威力であの速度で戻ったんです
良くて身体がガラスに挟まるだけで、
悪ければ切れて死にますよ。』
「ちなみにもう一回は?」
『すると動けなくなりますね。
なんならさっきので
魔力の大半を奪われました。』
流石に攻撃系の瓶に集中し過ぎて回復薬一個も
取ってきていないのは馬鹿の極みであると思う。
『ひとまず私は後ろの壁から伝っていきます。
オリアス先生は別の生徒を!!』
「分かった。
何かあればすぐに連絡しろよ!!」
『らじゃー!』
そう言ってメルが走っていくのに
早速勢いよくガラスにぶつかって
ゆっくりしゃがんで額を抑えて
痛みを堪え震えているのを
オリアスだけでなく近くの生徒も見て
『〜〜〜っ!!』
「分かった分かったから!
ゆっくりでいいから!!!」
うるんだ瞳がかっこ悪いごめんね
って言いたそうにするのに
笑えずただ焦らせるのを落ち着かせる。
見えないガラスを
ガン無視して移動し始めたのが悪い。
メルはそっと起き上がって帽子を深く被る
めらめらとその目が燃える様に何処かを見る
『…っぜってぇ殺す』
そう決意してそっと歩き出したのに、
オリアスはあとで何か悪いことが起きないように
星に祈るしかなかった
+++++++++++++++++++++++++++
『にしても上がるなぁー』
自分が方向音痴なのは大体分かってはいたが、
こうも上に上がる場所しか行かないのは
割と才能ではないかと思う。
原因の究明だとは言えども
何処にいるか分からないこの広い場所を
教師だけですぐには解明出来る訳もない。
多少の時間は必要になるのだが…
『ん?』
ーアミィ・キリヲを見つけ出せ
バリアを能力とする主犯の最重要候補だ
見つけ次第拘束せよ。
中央広場にいる教師陣は捜索に人員を回せ
そう言った声を聞いて目を向けた
にこりと微笑む悪魔に、
メルは睨まれている以外他なかった
アミィ・キリヲ
「なんや、メル先生
…うちを捕まえんの?」
そう言ったキリヲにメルは悩んでいたのだ
見つけ次第拘束はするのはまだ良い分かる。
すぐに移動しようとしたが…
何かを企むその裏が全く見えない。
それに下手に動くと彼の後ろにある
爆弾をすぐに発動させることもある。
自分がこのままキリヲがいる場所を知らせて
教師が駆け付けるまでに倒せるかどうか。
それと同時にこいつに
魔女という存在を
ばらせれないのに自信がない。
『拘束しても…
君まだ企んでること他にもあるでしょ』
「ほぉ…分かるんや、
頭賢い子はすきやで?」
うるせぇエセ京都弁め。
向こうも知られてはいかん事を此方が知っている
なら此方も知られてはいけない物を言わないことだ。
心臓の速度が速くなる。
やめろ落ち着け。
一人でも出来る。
確実に、こいつを倒す。
「メル先生とやっと関われて
うち凄く嬉しかったんですよ?」
『…引いていたってことは理解してたのね』
なんにもしてないのになぁ。
そう言って目を開いた
キリヲにメルは固まる
まるで蛇に睨まれた蛙である。
「いやぁそれにしても良く
あのスピードでこっちきたねぇ…まるで」
最初から此処が分かったかのように。
そう言ったのにニヤリと笑って見せる
図星ではあったが、
知られてはいけないのだ。
未来から来てこの場所が直感で
走って分かったなんて絶対言えない。
下手に変えると後もどうなるか
分かったものじゃない。
もっと面倒なことが起きるのはごめんだ。
『一応教師なんでね、
嫌な予感は的中するんです、よっ』
「おっ、と…危ないなぁ、」
攻撃をするもかわされまくる、
持久戦という訳にもいかないのは向こうもその筈。
だからついてくるのを狙って一気に畳みかける!!
「僕、あまりこういうこと
したは無かったんですが…」
そう言って消えたキリヲに
メルは目を丸くして辺りを見渡す
後ろかと振り返ったが、
首元に何か嫌なひんやりしたものが伝わる
突如身体から力が抜けて
そのまま膝をついて倒れかけるメルを
キリヲが抱きとめた
「ほぉ、メル先生これが効くとは
聞いてはったが本当やったんかぁ」
『っな…に、これ…身体』
動かない処じゃない、
力がそもそも入らない。
まるで人形のように
力を入れても入れても伝わらない。
痛みがないよりもかなりしんどい。
「これはなとある人から頂いたものでなぁ、
印のあるところにまくと契約した者の
身体を奪う効果があるんそうや」
一体彼は何を言っているのだろうか?
怖い、やめろ、危険、逃げろ
そういう本能が頭の中を埋め尽くしていく
「ただこれ実は悪魔には効果が無くてな」
嗚呼、やめろ
「“魔女として悪魔と契約を交わした者のみ”
効果があるそうなんやぁ」
そう言ったキリヲにメルは
顔を青ざめ口を開けたまま震える
固まったメルに良い顔をしよると
頬を手で優しく撫でる。
怖い、そう感じ
目をぎゅっと閉じて身体を縮こませる。
メルを抱きかかえ、
キリヲががぶ子の前にある場所に
メルを降ろした
メルは横になったまま
身体をキリヲの方に向ける
「メル先生…君は、
魔女で間違いないんやなぁ」
『…っ、ちがっ!!』
「嘘はあかんで?少なくとも
…人間ですらソレは効果をなさない」
『っ』
そう顔が崩れるメルに、
嗚呼と嬉しそうに頬を赤めて笑う
「一々反応が変わるなんて…
なんて素晴らしい人なんやメル先生
…悪魔を狂わせる」
そう目を細めるキリヲに
メルはポシェットに手を伸ばして掴み
力を振り絞って声を上げる
『“
そう投げたのにキリヲはバリアを貼って弾いた
それにメルは目を見開いて固まる
「分かっとったろうに
…そんな足掻いても、無駄だって」
『っ!!(内線…あれ!?)』
「嗚呼、呼ばれないように
これは持っておくわ」
そうキリヲの手のひらにはメルが
先程まで付けていた内線用のイヤホンがあった
それに返せと威嚇をするメルに、
可愛らしいなぁとキリヲは微笑んだ。
ピリリと音が鳴ってキリヲが答える
「ーええ、捕らえました。はいな」
そう言って切ったキリヲに
何を話したのかとりあえず聞いてみる
「この学校を壊して、貴方を誘拐する。
…そして本来居るべき場所に貴方を置く。」
『っ、お前(やはりこいつ天使側と繋がっている)!!!』
こんな布…一見黒い布だがメルが
つけた事によってどうやら色が変わるらしい。
鏡をちらりと見たら布は
いつの間にか金色になっていた
「色によってランクが違うとは
聞いてはったが…
金色とは、流石上位の子。」
『お前…何処まで知っている』
場合によってはこのまま
殺処分でも誰も文句は言わせない。
誰と絡んでいるかにもよるが、
天使ならもう間違いなく
この魔界を壊す予定でくんでいるのだろう。
ニヤリと笑うキリヲがさぁ?と答えた
「そんなことよりも…さっさと眠ってもらおうか」
『っ嫌に決まってるでしょ!!“
瓶を出して唱えようとした所、
メルの腹に攻撃が入った
その反動でメルは瓶を投げ出し、
腹に手を当ててうずくまる
嗚呼意識が、ダメだ落ちては
…今は
「そのまま眠っていればいい」
そう聞こえたのに、
メルは瞼を閉じて身体を地面に委ねる
こくりと頭が落ちたのにキリヲは
ふぅと息を吐いて髪の毛をかきあげた
「…危ない橋はやっぱ面白いなぁ、」