保護してから一年半が経った。
メルの知識は小学三年生まで伸びている。
呑み込みが早い割には
記憶維持するのが難しいらしく
最初にやっていたテストをすると0点をたたき出した。
…これは後でちょこちょこテストをしておくべきだ。
体力も少しか弱い男性位のレベルまで来ている。
割と普通の男性と同じ位の力迄
行くのではないだろうか?
体重も身長も大分伸びて来た。
最初保護した時5歳だったんだが
今では歳相応の身長と体重に近づいている。
私はもうあと一年で
この世から去る可能性が高い。
なので彼女のために
此処に書かれている殆どを
日本語で書き直している。
彼女は日本人の日本語しか読めないと言っていたが
一応英語を覚えさせて色々言える様にもしている。
…何処まで記憶が持つかは定かではないが。
この勢いだと後で読めないとなると怖いので
資料庫ほぼすべてを翻訳しておこうと思う。
…私はフランス人なのだが、
日本語は世界でTOPの難しい言葉と聞いたことがある。
日本語を習っていた友人の助けで何とか一通りはかけるもので
本当に彼女にあえて良かったと思う。
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保護から2年と8か月程経った。
実は私生きている。
驚いた、一応彼女にも説明をしていたのだが
調べて分かったのだが、どうやら平均10年で
尚且つ家系魔術を使用しないと寿命が延びるとのこと。
これはもう彼女の為にも
使用しない事を此処で誓うことにした。
なるべく彼女に全てを渡してから命を飛ばしたい。
…それに私はもうきっと、転生する事すら
不可能な位許されない行為をしているから。
さてそんなことは置いておいて、
彼女の観察日記だ。
メルが好き嫌いを始めた。
ナスとピーマンが嫌いらしい。
ちなみにピーマンの肉詰めも嫌だと言っていた。
トマトはもう諦めた。最初から食わない。
ナスは魔界でも魔ナスがよく出るから
割と食べれるようになって置いて欲しい。
そうそう、彼女に魔女の存在と
悪魔の存在を伝えている。
そして魔女の魔法を詠唱から全て教えている所だ。
暗記して言えるようにする。
一応反応しない様に魔法抑制タリスマンを使用して。
すると此間
それで手が熱いと煩かったので、手袋を渡したのだが
熱いと言って脱ぎ捨てられた…反抗期だろうか?
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保護から3年が経った。
メルの記憶能力は格段に上がり
8歳という幼いのにまさかの
中学3年生の知識を持っている。
それに加えて精霊魔術全て暗記して
言えるようになった。
とんでもない恐ろしい子である。
嗚呼、普通なら好奇心で魔術を飛ばしたりするのだが
メルは想像が豊かなのか分からないが
『無理無理無理無理』と言って
怖がって自分といる以外放たない。
と言うか自分が居ても最近放たなくなった。
いや別に魔女にならなくても
人間界で過ごせればいいので
ぶっちゃけ忘れても良いものだが…
と言うか何故
彼女が魔法を使えるのかが不思議でならない。
本来悪魔と契約をして
魔女見習いでも魔法が中々使えない筈だ。
悪魔と契約したことがあるか?と聞いたが
前世で天使を救う為に悪魔と契約したと聞いた。
それが適用される訳が無い筈なのだが…
まぁ自分が魔力を渡しているのもあるだろうから
きっとその力だろうとは…思いたい。
明らかに自分とは違う力の波動が見つかったので
ちょっと考えたくないものだ。
…魔女でも、魔法を最初から
使用出来る魔女も存在している。
神話レベルではあるが、その魔女は
永久の魔女になるべく生まれたと言われている。
どうか、永久の魔女になってほしくない。
出来るのであれば、魔女として人生をいや
人間として生を終えて欲しい。
魔女の寿命が短い事も
彼女に伝えているのだが
魔法が好きと言うのは前かららしく
どうやら魔女になりたいらしい。
…力を抑えられるように誕生日プレゼントに
抑制用のタリスマンを渡したいと思う。
彼女が他の悪魔や魔女に…ましてや神々に
見つかったらとんでもない戦争になるだろう。
なにせ今ここに永久の魔女が
二人いるという状態になっているからだ。
永久の魔女は世界に一人だけで
存在していなければいけない。
と言うことは、自分の永久も
終わりが来ていると言うことだ。
…永遠に一人だと思っていたのだが、
嗚呼そう言えば師匠も
永久の魔女だったな、
歴代何年だっけ?あれ4人位?
私を含め、この子で6年目になるのか。
最初の家系魔術はどうやら
知らない個体を数千体作り出して
軍隊として行動出来たらしい。
それが強すぎて魔女の効果で
数百体位の軍隊になったのが一代目。
二代目で数千体の軍隊は作れるようになった。
三代目でオーバーし、100体しか作れなくなった。
四代目で10体しか作れなくなった。
五代目の私では特定の人間や
悪魔でしか作れなくなっている。
但し家系魔術を使用可能になってるため、かなり強い。
おかげ様で魔界でも天界でも
人間界でも狙われている身だ。
ひたすら次元を移動し、隠れて生きている。
この場所もあと何年持つか分からない。
それに、この子が六代目になれば
恐らく特定の悪魔を作り出し、
家系魔術も使用可能。
加えて人数も増えて最大で
30体位は作り出して同時に動けるだろう。
一度オーバーしている為、
多少意味ないのだが戻ってきているし
何なら強さはかなりでかい。
二つに分けることも考慮しておいた方が良い。
一つにしては負担が重すぎるし、短命になるだろう。
それか、二つに分けたように見せかけて
本当は一つにし、
かなりきつい魔術を施しておこう。
そうだそっちの方にしよう。
最終的にたかが外れたら力が暴走するだろうが
その前に身体が爆発すれば世界も崩壊しない。
それに…きっとこの子なら大丈夫だ。
最近私が居ない所で物を落とすと
『ごめんね?』と言って頭らしき所を
見つけては撫でているのを見かける。
かなり優しい子だ。物にも動物にも、
自分以外なら基本的に優しく扱う。
慣れると雑になるのが玉に瑕だが…
最近私を殴ってくるのは止めて欲しい。
話がズレたな。戻そう。
優しい子なら、
それに力を理解した上で使用しない子だ。
きっと一つの力でも、大丈夫だ。
一応説明する時は二つとして
一人自分のコピーを作って置く。
安心して欲しい。
自分が死んでから10年以内に
消滅するように設定する。
きっとその間に消えていなくなる。
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保護から4年とちょいが経ったある日
メルがなんとあの超幻ヴィーヴル族の
生き残りを森から連れて帰って来やがった
流石に叫んだ。びびった。何事かと思った。
お願いと言い泣きながらせがむ彼女に
私は蘇生魔術を施して死んでいた魂を蘇生させた。
本来これは駄目なんだが、まぁ仕方がない。
甘くなったな私も。
ヴィーヴル族の生き残りがお礼を言って
自分の使い魔になりたいと言い出したので
一応メルのお手本になる為にも承諾した。
暫くは一緒に暮らしてもらおう。
人手が多くて困る事はない。
ちなみにメルが助けたので彼女に名づけさせた。
するとヴィーヴル族だからヴルだとか。安直ぅ!!!
でも彼は気に入ったらしく、
一応仲良さそうなのでOKだ。
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メルを保護して5年が経った。
本の整理もかなり落ち着いて
書庫もかなり綺麗になった。
地下の二階を閉じて一階だけにした。えらい。
ヴィーヴル族のヴルは数か月程いたが
遂に一週間前魔界の元の場所に戻って行った。
実はその場所の近くが自分の本来過ごしていた
ログハウスだとは思っていなかったが。
兎にも角にも、無事一件落着。
メルの成長記録だ。
彼女はもう今年で10歳二桁になる。
誕生日にはヴルも来てくれる
と言って嬉しそうだった。
だが、一つ悲しいお知らせがある。
それはメルの記憶がかなり
よろしくないと言うことだ。
母親から見捨てられた罪悪感と、
罪悪感から落ちる時間を
繰り返すことを始めてしまった。
それは魔女の魔力を維持するにあたり
非常に正しい行為。
だが同時に彼女が人間として
生きれないと言う事実処刑宣告。
ただ魔女でも愛されて
幸せな時間を過ごし続ければ
一応魔力も減って
次第に人間に戻れる話も上がっている。
だから何時か、人間の世界で暮らす可能性が高い。
…その時、この子はどういう気持ちで
世界を終えるのだろうか?
というかこの子は何処に行くのだろうか。
一応悪魔と契約していないから、
仮契約もしてない所
まぁ使えないとは思う。
…念のため、オズワルドを召喚しておこうと思う。
彼に助けを求めていて損はないだろう。
誕生日の日に彼を召喚して、挨拶させよう。
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保護してから5年と9か月が経った。
メルにオズワルドを紹介すると
『オズの魔法使いみたい!!』と言い出した。
確かに名前はある。あるよ。でもね?悪魔なの。
魔法使いはどっちかって言うと私の方だよ????
それは悪魔だって。
そう言っても魔法使いと言ってきかない。
何ならオズワルドをオズワールと呼んでいる。
明らかに反抗期である。
彼には申し訳ないが、
オズワールでも反応してもらうように説得した。
一応仮契約をして、
オズワールを魔女見習いのサポートとして任命。
仮契約だと三年契約で記憶ごと消失する。
ちなみに記憶はオズワルドが保管する。
彼女から記憶は二度と戻らない方法だ。
それなら試しに一応やってみて、嫌ならそのまま
記憶を全部消去して人間界に放置してもいいだろう。
まぁいやそうじゃなければちょっと考える。
いやーーー絶対なりそう。うん怖い。え?フラグ??
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彼女を保護してから7年
12歳になったメルはもう色々と凄い。
いやぁ成長が凄いよ。
精霊魔術はもう無詠唱で使えるし
黒魔法も使えるよ。凄いね。怖いわ。
オリアス家の
結構いい感じに使えてる。
まぁ主に私が何もない所で
こけたりするのを防止しているらしいが。
そんなしょうもない事に
使っているのがバレたらきっと泣くぞ。
と言うかオリアス家泣くと思う。
本当にうちの子がすいません。
そうそう、
魔界の知識をオズワルドから
担当教師として採用して
月に一度雇ってるんだけど
悲しい事に占星術は苦手らしい。
可哀想に…仮とは言えども契約した者で
自分の得意な占星術は苦手で
使っている事がバレたらもう…可哀想しか思い浮かばない。
何故だ。星の勉強はとんでもなく得意なのに
占星術は苦手ってどういう頭をしているのか
申し訳ないが親兼保護者の私も分からない。
まぁ仮契約だし、
魔界に行く可能性だってなくはないが
本格的に行くことはないだろう。
呑み込みが遅くなってきている為
一応魔界の勉強と同時に
人間界の勉強もさせる。
彼女の性格は基本的に穏やか。
とんでもなく落ち着いている
というか声を発さない。
基本的に声を掛ける時は服を掴んでる。
遠い所からでも寄ってくる為、
名前を呼べと言うのだが
どうやら恥ずかしい事を覚えたらしい。
…いや、寄ってきて服を掴む方が
恥ずかしい筈なのだが
どういう思考回路をしているのか分からない。
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彼女を保護してから8年、
もうすぐで9年が経つ。
魔女の平均寿命はもうとっくに過ぎている。
と言うか永久の魔女なので
寿命を考えるものではないのだが
異例の永久の魔女候補が
隣にいる為一応つけている。
ひょっとしたら
永久の魔女候補が出ると10年で死ぬとか
在り得そうで怖いのだ。
継承者として彼女を生きらせるとしたら
五年以内で悪魔と契約をしないと普通に死ぬ。
なんだかんだ言って彼女は運が良い。
人の運が良いのだ。出会う人の。
ヴルもオズワルドもかなり良い子だ。
なので彼女の運自体はまぁ良い。
…環境の運は多分絶望的だろうが。
まぁ人が何とかしてくれるだろう。
彼女が多くの、それこそ学校みたいな所で
暮らしてくれたらもう大丈夫だ。
そこで好きな人でも出来たら
もう人間界の片道切符持ってるのと同じだろう。
どうか幸せになって欲しい。
永久の魔女になってしまえば戻れなくなる。
魔女のままであれば
…かなり運が良ければ人間に戻れる。
本来は戻れないと噂を流しているが実は戻れる。
魔女の感情の起伏を穏やかにすれば
魔法を使う事も少なくなる。
と言うことは魔法を使用しないと
衰えて、魔女見習いと同じ位
何なら最初の契約書に近い状態に
戻れることが可能なのだ。
なので、もし魔女になったとしても
幸せに居続ければ、必ず人間に戻れる。
人間界で普通の幸せな時間を
過ごす事が出来るのだ。
勿論永久の魔女も魅力的だ。
とんでもなく強い力を持てる。
だが、同時に孤独になると言うことも事実になる。
世界が永久の魔女を
受け入れてさえくれれば話は別なのだが。
…もし、もしも、永久の魔女が
孤独にならないのであれば
きっと良い世界が待ち受けているだろう。
それに、彼女のメルの様な
優しい子なら、きっと変えてくれる。
魔女のサイクルは絶対で、
変えることは不可能と言われている。
だが、きっとこの子なら…変えてくれると信じている。
+++++++++++++++++++
メルを保護してから9年。
タロットの運勢がとんでもない結果だったので日記に残す。
私はあと一週間後で死ぬらしい。
かなり長寿な方だと思う。
多分数えても魔女になってから
20年近く生きている。
一応メルには自分の教えること全てを教えた。
最悪自分の書庫を洗いざらい見て貰えば良い。
なので、これはもし、私が死んでしまったら。
きっと貴方は机の手紙も見てくれるだろう。
この日記も見つけてくれるだろう。
今貴方はどんな世界を見ていますか?
前に占ったけど、
魔界で好きな悪魔を見つけて
契約して魔女として
活動しているんじゃないかな?
周りには沢山の優しい悪魔達に囲まれて
幸せな時間を過ごしていて
…嗚呼ひょっとしたら
吐血しているのかもしれない。
吐血は人間に戻る
前触れに近いものだと
思ってくれて構わないよ。
基本的に家系魔術に関係は無いよ。
ただ感情の起伏が制限が
追い付かなくて吐血しているだけ。
もし吐血していたら、
君はきっとみんなの記憶を消して逃げるかな。
それとも、もう逃げて世界を二度見ている所かな?
どうか、今この場所で、決断してほしい。
幸せな時間を過ごせば
そのまま吐血は解消されて
魔法はおろか悪魔の契約も
一年以内に消えて無くなる。
でも感情の起伏を
今よりも上げればきっと吐血は無くなって
魔女としてまた家系魔術を使えることが出来る。
ただ、吐血をするのは魔女の最期が近い証拠だ。
一年以内に死ぬ時を予言している。
吐血が多い時がその日だ。
君は、魔女として永久の魔女として生きるのか
それとも、人間として普通の世界を生きるのか
どちらが本当の幸せなのか、考えなさい。
きっと貴方なら、どんな世界でも笑って生きていられるよ。
だから、どうか幸せな時間が送れますように。
貴方の愛するミレイユより。