Novel - Paola | Kerry

it's just you


友達の友達と友達3

20/09/15
27



お待たせーそう言ってメルが
クララの母親を連れて帰ってきたのに

遅いーとクララが言ってたのを
母親が謝って許してもらえた頃



「なーに話してたの?」


『うーん、後でね?』


そう言ってウインクしたメルに
オリアスはきょとんとしたが
すぐに了解と言って
メルの言葉に微笑み返した



「それでは俺達はこれで失礼します。」


「あらあら、もっとゆっくりしていっても良いんですよ?」


『いやいや、クララちゃん達の
時間を割くのも悪いですし。』



それに僕達もこれからやるべきことが出来たので。


そう言ったメルに
オリアスは頷いてクララの母親を見た


「そうですか…残念だわ〜」


『まぁそう遠くないうちにまた来ますよ!
それでは!!皆〜宿題ちゃんとやれよー?』


はぁいと元気な返事が聞こえているのを背中で聞きつつ
メルは箒を取り出してオリアスを乗せる


別に浮遊魔法を使用すれば一発ではあるのだが
魔力の制限的にストックは取っておきたい。



これが一番楽なのだ。




ばいばいと言ってオリアスを連れて
箒で空を飛び家の方角に向かって飛び出した。

まぁ方角がバレた所で此処は迷いの森。

方角も変化したりするので
自分の勘が冴えていないと帰れない。


「いいの?もうちょい話したかったんじゃない?」

『本音はそうですが、
まぁクララちゃん達の
楽しそうな時間に割って入るのは
良くないかと思いまして。』

それはそうだね。
そう言ったオリアスに
メルは頷いて前を向いた

暫くすると家についたので
そっと箒を地面に近づけ
オリアスは先に箒から降りた

続いてメルも箒から降りて
そのまま箒を小さくし
ポケットの中に入れた。


「それで?あの天使君とはどういう関係で?」

『…バレちゃうよなぁ〜』


そう言ったオリアスに
メルはがっくりと肩と頭を落とした

出でおいでそう言って
メルが両手を前に突き出すと
手の場所からふわりと男性が浮かび上がってきた


それに驚いたオリアスが
メルを抱きしめて距離を取る

睨むオリアスにくすりと薄い水色髪の男性が笑った


声のトーン的には
ダリ先生寄りだろうか?
微妙に高い声だ。


「くすっ、全くも〜
僕がその子を傷つける訳ないでしょ?」


「前回の件忘れてねぇから」


「あらら、あの時は君が助けたって言ったじゃん〜

それに、今回はちょっと僕も
メルちゃんに聞きたい事あったし?」



だから出て来たんだよ。

本当は出るつもり無かったけど。



そう言った彼がログハウス
ロビーのソファーに腰掛けたのに

距離を取ったオリアスは
メルを連れて
キッチン前にある椅子に座り
そのまま膝の上にメルを座らせた



「ふふっ、警戒してるねぇ〜かーわい!」



「誰のせいだと…」



『まぁまぁ…オズ紹介するね?
此方はミカ。元熾天使のミカだよ。』

「やほ〜僕だよ〜?」



そう嬉しそうにニコニコした表情で
人差し指を頬に向けて笑うミカに
オリアスは軽くドン引きしていた。


『で、此方はオリアス先生。
バビルスでお世話になってる元教育係』


「初めまして〜いつも
メルちゃんがお世話になってます。」


「此方こそ…」


「それで?…どうして僕を手放そうって思った訳?」



そう言ったミカがそっと
顎を引いて目をぎらつかせたのに

オリアスがぐっとメルを引き寄せ
右手を前にいつでも出せるよう
メルを抱きしめて警戒する


『幾つかまぁ理由はあるけど、一番大きいのは
魔女として生きれる時間が少ないから。
僕はミレイユが残してくれた全てを使ってみたい。』


「っ!!それは…」


『それにミレイユが日記に残してくれてたから。

きっと大丈夫だって、背中を押してくれた。

僕も、うじうじしてないで
オリアス先生達に頼むことにしたの。』



そう言ってメルが
オリアスの方を向いて頬に頭を寄せる
くすぐったくてオリアスが片目を閉じて
メルの行動を受け入れたのかじっとしていた


『僕は永久の魔女になる。
天使の餌にはならないよ。』


「…そう」


「天使の?どういうこと??」


「元々メルちゃんは転生する前
天使の位置に立つ予定の子だったんだよ。」


「『えええええええええええええ』」


そう驚くオリアスとメルに
まぁそういう反応するよなとミカが言う


「で僕がそのことを知っていたんだけど
この子がとんでもなくドジでさ?
僕を見た途端驚いてそのまま高い所から
落っこちちゃって死なせちゃったんだよ。」


それで僕が生き返らせて、
その代わりに僕は死ぬ事になった。
……迄は良かった。


「何を考えたのかこの子、悪魔を召喚しちゃって
僕を助ける代わりに、自分を差し出すとか言い出しちゃって。
それで僕は助かってこの子が悪魔に魅入られたって訳で。」


「だとしても何故君が
メルちゃんを見つけられたんだ?」


「天使を舐めちゃあ困るねぇ〜。
熾天使だった僕が
こんな小さな子一人を探せない訳がない。

蘇生した同じ魂を
片っ端からサーチしてったら
見つけただけだよ。」



流石に時間軸移動するとは
思ってなかったけど。


そう苦笑いした元熾天使に
メルとオリアスは苦笑いしつつ話を聞く



「一応君は元々天使の
それも熾天使の位置に立つべき存在。

それを天使であった僕が
カバーしているから良いけど。

ずっとこうやって放置していて
天使にバレるのも時間の問題だよ。」


「魔界に天使って生きて入れるのか?」


「居れなくはないけど、
基本的に浄化魔法をかけ続けないと
いけないから結構しんどいかな。」


『はえーーーすんげぇな』


「あの、ねぇ…
君の話をしているんだよ?
分かってる?」


『ううん!!!!』


そう言ったメルに
だああっと言ってミカがズッコケ
オリアスもかくっと肩を落とした


「あのねぇ!?メルちゃん!?僕さぁ〜
何度も言ってた筈なんだよなぁ〜〜〜!!!!
って言うかこんな子が熾天使なったら
天使業界死ぬの分かんねぇのかなあのクソ爺共!!!」


「さらっとボロ出てますが」


「おっと失敬失敬…メルちゃん。」


『ぬ?』


「君は天使と悪魔どっちがいい?
って言ったら、迷わず悪魔って言うよね。」




どうして悪魔じゃないといけないのかな?
そう言ったミカに
メルはきょとんとした顔で
目をぱちくりする。



オリアスがメルのことを
上から見下ろしているのを
メルは気にも留めず

ただ右へ左へと頭を傾けて
うんうんと唸っていた。


『ん〜〜なんでだろ?
なんか、かっこいいから??』


「…それだけ?」


『まぁ天使って良い事する奴ら
悪魔って悪い事する奴ら
って思ってたんだけど』


それって人間でも同じようなことだよな。

って思った時があって。



『翼を生やしたら落とした奴を救えるのに
どうして黒い翼をつけて
角も生やしてるんだろって。
姿形もとってもかっこいいし…なにより』




欲を追い求める姿はとてもかっこいいから。


そう言ったメルが
オリアスの頬に手を置いて触る

それにくすぐったいのか
止めてと言いながらオリアスが
メルの手を掴んだ



『それに、天使さんとは
仲良く出来るかもしれないけど
怖い悪魔さんと仲良くなったら無敵じゃん?
って思った!』



「ふふっ…ははっはははっ!!そっか!!
そっかそっか!!まぁ…確かにそうだね!!」



そう大笑いするミカに
メルがむぅと頬を膨らませる


「成る程、だとしても
天使共は君をずっと追いかけるし
狙われ続けて息が苦しくなってしまうかもしれない。」


「そうならないように
メルちゃんは俺が守るから。」


そう言ったオリアスがミカに言う



「狙われていることすら
気付かない位に彼女を守るから。」


「…そう。
僕も本当は悪魔は悪い奴らで
良くないと思っていたけど」



君なら、君という悪魔なら…任せられるね。



そう笑ったミカに、
オリアスは言ってろと吐き捨て答えた。



『ねぇミカ。どれ位
僕達離れていたら見つかる?』


「んー馬鹿でも頭は冴えるから、
魔界で魔女と天使が結託している位だし
出来るだけ短い方が良い。

流石に五分でこの広い魔界を
探索するような能力はないだろうから。」



「まぁ一日位か?」



「そうだね。それがどうしたの?」



『いや、ミカの実力知りたくてさ…
天使の羽ってしまえる?』



「えっ?あっ、いやまぁしまえるけど…
…待って?嘘でしょ?僕しないよ?」



そう慌て始めたミカに
メルがニヤニヤと笑う。


『してして!僕の大好きな悪魔達紹介するから!!』


「えぇぇ……でも、僕が出て良いメリットは何処にも」


『駄目?』


「う゛っ…分かりました」


そう言ったミカに
お前も甘いなとオリアスが答える
それにミカはお前もなと言い返した


『一応永久の魔女になる為に
必要な素材である血液欲しいから出して!!』


「どっちかって言うとそっちがメインでしょ?
薬ビン何処?結構な量出せるよ。」


まじ!?そう言ったメルが
オリアスの腕から勢いよく
飛び出て走って地下に走る

待っててね!今取りに行くと
言いながら消えていく声に
行動はやっとオリアスが苦笑いした



「オリアス家…ねぇ?」


「…なんだよ」


「君のおじい様には
とってもお世話になったからねぇ?」


「…まさかあの子」



「そ。メルちゃんが
望んだ悪魔の相手はオリアス。
君達の家系に頼み込んだ人間だよ。」




祖父が彼女を頼んだと言っていたのは
家系全体の意味合いであっていたのか。




「だから本当は天使全員君を目の敵にする筈だ。

メルちゃんは
自分が離れれば良いって思ってるが

どっちかって言うと
君が連れ去ったって思って
君を殺して奪わなければいけないって
勘違いしてるからね。」


「ははっ、まぁあながち
間違っていないと思うけど?」


「そうだね…君はもう
あの子を手放すつもりはないんだろう?」


「ああ、そりゃあ勿論。」


言わなくても見てたら分かるだろう?


そう言ったオリアスに
そりゃそうだと言いたそうに
ミカは息を吐きながら肩を落とした


「全く、メルちゃんには恐れ入るよ。
そうだ悪魔オリアスよ。」


「ん?」


「君メルちゃんの本名って知ってる?」


「…え゛メルちゃんって本名じゃないの???」



そう言ったオリアスに嗚呼と
ミカがため息を吐きながら頭を抱えた

マジかぁ。

そう言ったミカに
オリアスが首を傾げた


「…成る程、そう言う事か。」


「え?どどどういう?」


『おっまたー!!
いやぁ取れるって聞いたら
途中で取りに行くの面倒だから
ついつい多めに持ってきたよ!!』


採血!?うーん切ったら出るよね!
そう言ったメルに流石に針で取って?
と言ったミカに無理と答えた。


「えぇ?君が取らなくてどうするの」

『んーーーあ!!!
あの人呼べばいいやん!!』



そう言ってメルが待ってて!
と言ってスマホを取って携帯を鳴らす


『あ!もしもし!?
すいませんお忙しい所急に電話して。』


いえいえ!
いやですね?

ちょっとお手伝いして
頂きたい事がありまして。

ええ!今からって出来ます?

無理?いけそう?まじですか?


『じゃあ今から迎えいますね。
ええ、んー多分小一時間はかかりますので
あ、ひょっとして家の中に針とかあります?』

ええ、血を採血する。はい。

何本か貰えますか?ええ。
そうなんです使用するんです。
ではまた。はーい


そう言ってぽちっと切ったメルが
箒を出していくよーと言って
バックを肩にかけて走るのに

ミカがメルの背中に入り込み溶けて消える
それに続いてオリアスは箒にまたがり、
メルの超特急で寮に帰宅する事になった。





+++++++++++++++++++


「あ、来たきた」


「あれ?マルバス先生?どうして」


「メル先生に呼ばれたんだよ。
はい、メル先生これ太い針と細い針ね。
採血用のストックってあるの?」


『こういうのがあるんですが
ホースとかで入れた方が良いですよね?』


「うん。そっちの方がいいかな。
にしてもメル先生が
僕を頼るだなんて驚いたよ。」



最初電話した時
何かがあったのかと思ってヒヤッとした。

そう苦笑いするマルバスに
メルはいつもすいませんと答えた。

ひやひやさせていては良くない。
安心させれるように努めなければね!!



「いえいえ、それで?
オリアス先生の採血するの?
俺やろうか?」


「え゛っ」


『あー出来ればしたいですが
…今回はそっちではないんですよ。』


後々取りたいですけどね。
そう言ったメルに
オリアスは痛いのを
今度覚悟しておこうと思った。


少しだけ心の余裕を取る為にも
後でゲームしよう。
心に誓った。


『んー一応ミレイユの家に行く訳にもいけませんし
何処で採血しようかな
…今共同部屋って空いてますっけ?』


「ああ、実験室?多分空いてた筈。」


『じゃあそっちに移動しましょうか。
次いでだから〜ダリ先生と
暇してる教職員に連絡して』


メルはスマホを取り出して
電話をかけながら移動する

今男性寮にいて〜はい、ええ。
ちょっと手伝ってほしくて。

そう言っていると前からツムルとイポス
耳にスマホを置いて歩くイフリートに出会った



「お、メルちゃんに見ないコンビだね?」


「君達も?」


『いち、にー、さん、よん、ごー
…ダリ先生が捕まれば8つ取れるか。』


「何々なにするの???」


「ダリ先生俺呼んでこようか?
多分携帯持ってるとは思うけど」



そう言ったマルバスにすいませんとメルは謝った

自分から行くと迷子になる気がして動けなかったのだ。

いいよ先に行ってて
そう言って走って行ったマルバスに
メルは共同の実験室に向かった


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