Novel - Paola | Kerry

it's just you


輪っかの先5

20/09/15
36






「ごめんねそんなことが起きていたとは知らずに…」

「いえ、流石に外に止める人が
居なかったのもアレですし…」


そうリビングで反省会しているバラムに
スージーとモモノキが
メルの寝ている部屋から出て来た



「ふいっ、ひとまず
熱は落ち着きそうですよ」


「はぁ…良かったぁーーー」


「良くない!!
何なんだアレは!」



そう言ったカルエゴに
オリアスはこれまでの事を説明した。




+++++++++++++++++++





「…成る程、永久の魔女に」


「恐らくですがその反動で
熱を出したのではと考えてまして」


「まぁそうでしょうね。
…それにしても
とんでもないものを持ちましたね。」


もの?そう言ったオリアスに
ええとカルエゴが言う


「永久の魔女は特定の悪魔を連れて
攻撃をする家系だと聞いています。

その威力は魔界を滅ぼせるレベルで
…魔王と同じ位だとか。」


「っ!?」


「なんでそんなこと言ってないの!?」


「煩い!仕方がないだろう!!
まさかこんな身近な所に魔女が…
それも永久の魔女になる奴が
おると思うかっ!!!」


そう叫ぶカルエゴに
まぁだろうなと
オリアスやモモノキも頷いた



それはカルエゴが合っている。



第一余計なことは話さないし
関わらないカルエゴが
良くメルの安否を見に来たなと思った。



どうやらバラムからの告げ口で

来ないなら副担任の権利
はく奪して一人で面倒見せるよ?


と言ったダリに仕方がなく見に来たらしい。



流石にアブノーマルクラスを
一人で面倒は見たくないらしい。



「それにしてもあの影は
一体なんですか?」



「恐らく彼女の本心でしょうね。
いや本質と言った方が正しいか」


本質?そう聞いたモモノキに
カルエゴが答える


「ええ、永久の魔女は不安定な時期に
分離すると書庫で見たことがあります。」


「まぁなったばかりだし
不安定だろうねぇ」


「熱もでたりするの??」


「いやそんなことは見たことがない…
俺が見たのはただ分離することと
その分離した者が暴走したら
恐ろしいと言うことだけだ。」



少し殺気を出したのは
どうやら威嚇だったらしい。

落ち着けとダリが
言ったのは正解だったようで
ちょっとその話
詳しくとダリが催促する


「暴走ってどういうこと?」


「分離した者は感情が露わになっていて
たかが外れている状態なんだそうで
基本的に分離したら暴走すると書かれていました。

間違いなく肉体から離れて分離していましたが
…メルの、彼女の場合は
単純に恐怖が勝ったんでしょう。」



だから暴れなかったというか
暴走しなかった。



それどころか



「怯えてましたね…」

「えぇ、まるで
こっちを見ないでと言いたそうに」



身体を丸めて

怒らないで。

殴らないで。


そう言いたそうに
怯えて縮こまっていた。



その姿に、
何故怒るのか殴るのか
聞きなくなった。



何もしない


そう手を出したのに掴む気配は無く
オリアスが優しく大丈夫と言っていて
ようやく手を伸ばし始めた時だった



「あのまま手を掴んでいれば
暫くは暴走しないで落ち着いたものを…」


「ごめんって〜〜〜!!!」



そう叫ぶバラムに
ダリがまぁまぁと抑える



「あの状態って悪魔にとっての
悪周期みたいなもんってこと?」


「まぁそうでしょうね」


「うーん悪周期なったらとりあえず
オリアス先生呼ぶことにしようか!」


「っうぇええ!?」



「だってあの時メルちゃんが
君を見てたからね!

それにしても驚いたな
カルエゴ先生の家に
そんな面白い話があるとは」



「まぁおとぎ話に近いものでしたからね。
一応悪魔との契約のやり方とかも
書かれていますし
持って来ましょうか?」


「いいんですか!?」


「えぇ、二学期ただでさえ忙しいですし
…どうせならこき使ってやりましょう。」



そうにやりと笑うカルエゴに、
あっこれは死んだなメルちゃん。
そう一同は思って引いた



「でもどんな力あるか流石に
載ってないんじゃない?」


「いやあったぞ」


「あるの!?」


「嗚呼、詳しくは見ていないが、
かなりチートに近い状態だから
まぁこの話が外に漏れたら間違いなく狙われるな。」


「…まぁ狙われたとしても守り通しますがね!」


そう言ったダリに
聞いていた者は全員頷いた




「彼女を奪おうとする愚かな輩には
教育じゃなくて粛清でも
構わないんじゃないですかね?」



そりゃそうでしょ。
何せ汗水血水捧げたのに
奪わせるなんてする訳がない。



「ひとまずカルエゴ先生
それ明日持って来てくださいね?」


「分かりました」


「はーい、ひとまず解散〜!
当番作ったからついでに見てってね!!」


そう言って壁に貼ったダリに
何々とロビンがぴょんぴょんと中を見る
一応メルがさめなかった時用に
昨日作ったらしい。


今日はダリとイフリート、
マルバスが担当になっており


日を追うごとに
人数が減っていくところ


最初は警戒した方が
良いと思ったのだろう。



「あれ?この中
オリアス先生いませんよ?」


「そりゃそうだよ。
オリアス先生ずっと
ここにいるでしょうし」


「っえええ?!なんで」


「おや、お休み貰います?」


いやそれはない。


「それは…」


「…でしょ?それに
あんな暴走を目の前で見て
尚更貴方には
ここに居てもらいたい
と思いましたよ。」



それにこんな子を俺達で飼いならして
後で助けてもらえるなら
今の内に恩売っといてもいいんじゃないですか?



そう笑うダリに、
そうですねとカルエゴが答えた





「何せあの幻の魔女と同じ職場だなんて!
面白くなってきたよね!!」


「一難どころか十難くらい
持ってきそうですがね」




いや否定が出来ないのが苦しい。
そうオリアスは苦笑いして話を流す




+++++++++++++++++++


流石に身体を拭くのに抵抗が出るが
スージーとモモノキから
オリアス先生なら安心して任せられます。
とお墨付きをもらってしまった。



これがダリ先生なら流石に来ますけど。
そう言ったスージーにダリが何で!?
と叫んだのはつい五分前。


そんな彼女らは帰宅して
残ったメンバーで

今後の話やオリアスは
リンに連絡をしていた


凛と鈴が鳴って部屋の中から
人が一人目を閉じたまま
歩いて入ってきたのに誰だと身構えたが


「リンちゃん!!」

「昨日ぶりね、
オリアスさん。
メルの容態は?」


そう言ったリンに
オリアスがドアを開けてメルを見せる

目を細めたリンが
ドアの前で立ち止まり動かなくなるのに
後ろに居たマルバスが
どうしました?と声を掛けた



「…そう、私は
これ以上近づけないわ。」


「え?」


「言ったでしょう?
魔女にとって永久の魔女は
悪魔の魔王と同じようなものだと。」


これ以上近づいたら割と死ぬわよ。

そう言ったリンに
遠くから見れて安心したと言った


「さっき熱が出てまだ下がってなくてさ」


「悪魔の熱さましとそう変わらないから大丈夫だし
それにあんな感情をぶち込んで心が荒れてるのよ。

そりゃあ暴走しかけるし、熱も出るわよ。」



反動よ反動。そう言ったリンが
用紙にメモをし持って来ていた
バックからお土産と言って
籠ごとオリアスに渡した。



「あの調子じゃ
一週間はあのままかもねぇー」

「黒いモノが出たけど
アレはどういう状態?」


そう聞いたダリに
リンがもう?と驚いて声を出した

予想以上に早い展開らしい。
リンがダリに向かって答える



「そのカルエゴさんの言う通りで、
基本的に魔女に悪周期は無いんですが
永久の魔女になると
悪周期じみたものが発生します。


というか命を落としたくなるのは
コレが原因になるんですが。」



「落としたくなる?死ねないの?」


「心臓を貫こうが
身体をバラバラにしようが
死にませんよ」


「っえええええ!?」


「流石に痛みは出るでしょうが、
身体が今再構築している中なので
その分熱も出るでしょうし、
三日三晩うなされると思いますよ。」



そう言ったリンに
じゃあとマルバスが答える



「どうやったら死ぬんだい?」


「…感情の起伏が止まれば死にますね。」


「感情の起伏?
喜怒哀楽ってこと?」


「ええ、まぁ
死ぬ前に行動変わるんで
分かると思いますよ。」


「え?」


「ミレイユ様は死ぬ数年前からメルをいや
永久の魔女であるメル様を候補にあげた。」



まさかそれと同じことが起きると?

そう言いながらイフリートが
リンにコーヒーを出す。

ありがとうございます
と礼を言って
コーヒーを口にする



「メルちゃんも同じように
後継者を取り出す時
死期が近いってこと?」


「可能性はゼロじゃないですね。
まぁ正確な情報は中々出せないですよ。」


何せ永久の魔女の血を飲めば
永久に生きれると噂が出る程だ



欲しくなる悪魔の為にも、
魔女の記録は結構曖昧に作られている。

おかげ様でメルもオリアス達も
今まで二転三転その情報に転がされたのだが。


「でも少なくとも近い情報が出てくれば
まぁ急に知るよりかはまだ良いかな。」


「で、で、どんな力を持ってるの?」


「んー、クルアーン様と一緒に
呪文を詠唱した内容覚えてる?」


「ああ覚えていますよ」


そう言ったダリが内容を描きだした

良く憶えているなと
オリアスは思っていたが

リンが幾つか指摘して
正しい内容になる





そらを駆ける闇夜に沈みゆく星々よ
永久と無限をたゆたいし 全ての心の源よ
闇の王が生み出せし 星を紡ぐ六つの光よ

彗星ほしを律し
永久を願う存在もの

その力もて 黄昏よりもなお昏きもの 
暁よりもなお眩きものよ!

導かれし力を束ね
盟約の言葉により 我が力を持て 彼の者に
永久の時間ときと報いを与えんことを

彗星ほしを律する存在もの
永久の時間ときと報いを与えんことを


永久の魔女アル・カナシス





「この呪文が永久の魔女が
使える魔法になっているのよ」


「闇の王が生み出せし
星を紡ぐ六つの光は
俺達のことか」


「ええ。
永久と無限をたゆたいし
全ての心の源はメル自身の力ね。」



じゃあ彗星ほしを律する存在ものって?
そう聞いたマルバスにリンは
そうねぇと唸りながら答えた


「星々の力を身体に吸収して感情の起伏と
同時に力を放出するのが魔女の力なのよ。
その星を律する、力が使える存在って感じね。」


「じゃあ星々の力を使えば
どんな事も出来るってこと?」



そういうこと。



「ちなみに6人の力を使って
動くことが可能ね。」



力が強ければ強い程
ドンドン引き込めることは出来るけど
基本的なスタイルは契約した六人が主になるわ。


そう言ったリンに
イフリートが手を上げる



「じゃあ契約した六人の家系魔術を
一度に使えることも出来るってこと?」


「まぁそう言う事になりますね」


「えっ何それこっわ…」


「ただしちゃんと
心が通っていないといけないので
何でもかんでも出来る
という訳ではありませんよ。」


「えっと、メル先生と契約した悪魔って
ダリ先生とオリアス先生と?」



「モモノキ先生、ストラス先生、
イポス先生とムルムル先生もですよ。」



「えぇ…強すぎない?」



「まぁ使いこなせるかにも寄りますから。
彼女次第という所でしょう。」



では私はこれで。
二学期またよろしくお願いします。
そう言ったリンにオリアス達は
またねと言って手を振った


リンはご馳走様と言ってそのまま姿を消した
どうやら移動系の魔術も使えるらしい。


「俺メルちゃん見てきますね」

「了解〜」

「飯何か食べます?」

「ご飯だよーーーー!!!!」

「あ料理長来た」

そう言ったイフリートに
マルバスは苦笑いした

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