Novel - Carla | Kerry

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新しい日々

act 16.



朝、夜明けと同時にメルは目を覚ました。


周りにはツムルやオリアスが横に寝そべり
イチョウやダリは壁に背もたれて寝ていた。


マルバスはツムルにつつかれて何か唸ってる。

イフリートは隣で
私の身体を腕で抱きしめていたけど



まぁ、其処から外れて
ふわりと風を纏い外に出る。



目を覚ましたら消えて
いなくなっている気がして怖かったけど


腕の中にいた間凄く温かくて…



『…どうかコレが夢でありませんように』



嗚呼出来るなら、
彼らに幸せが続けばいい。


ふわりと風を音を立てずに巻き起こし
空に花を咲き散らす


ピンクや青や黄色が空に上がると同時に
メルも身体に風を纏い空に飛びあげた



『…こっから、また頑張ろ。』



願わくば、これから先
ずっと楽しい世界が見れますように。



それにしても…


『へぇ〜コレが赤でコレが青で黄色かぁ。
記憶にある物と色適当に付けてたけど
実際見ると全く違うんだなぁ〜!!』



色彩がほぼ無いに等しかったからな今まで!!!



ちょっと情報量が多すぎて最初は困惑するが
これから慣れて行けばいいさ。


うんうん!
そう思いつつ首を縦に振るメル。


それにしてもまだおねんねしてるとは
可愛いなぁ。


メルは空から遠目ではあるものの
巨木の中で寝ている者達をこっそり見つつ
空が気持ち良くてふわふわと浮遊していた。


『皆寝てるし泉に水遊びいこ〜!』


そうと決まればいざ出発!!
メルは勢いをつけて飛び立った


まぁものの数十秒で着くがな!!


歩きだしたら割と遠いものの
空を飛べばすぐにあるその泉は
外から見たら普通に青くて綺麗だ


メルは降り立ち
自分の姿がまだ白い服なのを思い出し
そのまま荷物を元の大きさに戻し衣服を取り出す。



ついでだから服も洗ってしまおう。



メルは水を浮かせつつ石鹸を取り出し
上と下を脱ぎ水の中にまずぶち込む

次に石鹸をぶち込んで
下着もついでにぶち込む。

浮遊しながら
水で洗濯機の状態を作っている間
準備運動をしておく。


こんな姿で泉の中で
つったらおわりだからな。

身体が馴染んできた所で水の中に入る。

うううん!!!
気持ちいいいい良い温度。

流石夏場風邪ひかない程度に
ってか寒くなったら上がって
炎出せばいいから便利だよね!!!


すいすいと泳げるのに
楽しい楽しいわはははは!!!


メルは魚になった気分で
グルグルと泉の中を泳ぐ。

一応水の中に魚がいないことは確認し
なんなら苔ばかりで濁った所は
一切ない為、綺麗な場所だと確認している。


…じゃないと全裸で水浴びしないからな。


昨日はとんでもなく
変な汗びしょびしょかきまくったし。


男性陣が水浴びするとしても
あの巨木の隣にある
滝の下で洗えばいいだろう。


今流石に行くと
水浴び中になっても可哀想だし
少し長めに居ても損はないだろう。



『…よし誰も居ないな。』


確認した後
メルはそっと泉から身体を浮かせた


池の水を汚染しない様に身体を浮遊させて
全裸の状態で水を引っ張りだして
シャンプにリンスに身体を洗う。


勿論洗い流した水は
そこら辺の木々にも
優しいものを使ってるため
かなり細かい粒子にして
木の上に振りかけている。


髪の毛を熱風で乾かした後
もう一度水の中に身体を付ける。
うーん!気持ちい〜〜〜!!!


『…あーにしても胸大きくなったかな?』


というか心なしか
身体つきもまぁ前よりかはマシだな。


そう最近食べだしたこともあり
肉つきが前よりマシなのを確認する。



胸もわりかし小さいが
Bはあるし…うん。


食べだしたら
もっと増えると思えば
これからが楽しみだ。



『…(水の中お魚さんみたいで楽し過ぎて終わらねぇ)』



割とガチで水浴びしているの
誰かに見られるまでしそうな予感がする。
いやいや流石に駄目でしょ。


『流石に皆きたら不味いし出るか。』


「ほんとにこっちですかね?」


ん?アレちょっと待って??


『あっ!ちょその声、エイト先生!?』


あ居る、いる声するじゃんと言うダリの声に
メルの頭は待ってしか思い浮かばなくなる。



『ちょちょちょ待ってまっ』

「メルちゃーんご飯にしな」



おっとーーーーーーー✰


そう呼びに来ていた
ダリ先生とエイト先生に遭遇しました。


ガサガサと森から出て来た二人が
ささやかな胸をなんとか腕で隠しつつ前をみた。
うん、ひとまずへそから下は
水の中にあるし多分見えてないうん多分。


気付いたのか二人とも顔を赤くしてすぐに
ダリとエイトはお互い反対方向を向いた。


エイトは早く着て!!!と叫ぶのに
メルはごめんなさいと声を上げて
身体を水から離れ急いで乾かし衣服をまとう。


『まさか本当に呼びに来るとは思いませんでした…』


「朝から良いもの見れて良かったね〜イフリート先生?」


「っな!!っていうかダリ先生見ましたよね!?」


『お二人とも見ましたよね??』


そう言ったメルにイフリートはうっとなり
割とダリも頬から汗が流れる。


『…背中、見ましたよね?』


「背中?いや全裸に
気が行き過ぎてそれどころじゃ」

そう言いかけるダリが
おっとと言いながら避ける

避けてなければ
今火炎の餌食になって
今木が一本消滅している。

ううぅん。


上司に向かって凄い勢い!!!



イフリート先生〜?
確かに彼女の全裸他の悪魔に見られましたが
だからと言って加減したげてね〜????


どっちかって言うと
私は二人共の記憶を消したいんだからな???




「今すぐ忘れて下さい。」


「分かった分かったから!!」


『所でごはんって
何処から取ってきたんですか?
確かにここら辺果実ありますけど…』


「うんそこら辺になってる実で
食べれそうなの取ってきてるよ!!」


『…なにこれ、ちょっと私また
バトルしなきゃいけない感じです?』


「大丈夫!食べれなかったら
僕が食わせてあげるから」


そう言ったイフリートに
メルは全力で首を横に振る

あれ拒絶されてますけど?

とダリに言われイフリートは
なんでかなーと頭をかきむしった。



「お、帰ってきた。」


『おはようございまーーーぎゃああああああ』


「おおやっぱ叫んだ。」


「ほんとだ叫んだ。」


な?言ったろ?そう言ったイチョウに
メルは驚いた後
イフリートの背後に戻って行った
無理無理無理無理と首を横に振るメル。



ううんなんかデジャヴを感じる。
と言うか本当に気色悪い果実しかないの
おかしいよね!!…あ、綺麗なのある。


それ食べれます?
と指を指して言うメルに
ん?とマルバスがこれ?と手に取る。

それは青い木の実で
あからさまに食べたらアウトな
色をしている気がする。


嫌な予感がするのだが
そう言ったメルに確か
食べれた気がするんだけど


と言っている間にツムルが
ああああと思い出したかのように叫びだす。

なんだ煩いと言ったイチョウに
それ駄目ですよとツムルが答える。

やっぱり食べれなかったか!!
食べたら吐き気とか出るらしい。
ううん!!!


「メルちゃん直感で
食べれそうにない物って分かる?」


『えぇ…直接手触れれませんが
指示して取ってくれるのであれば。』


「いいよー」


『えっとその赤いのと黄色とあと紫色』


これとこれとこれ?
と言って取っていく
マルバスにメルはこくこくと頷く


数は半分以下になってしまったが

まぁ後で移動した方で
食べればいいだろう。


赤い木の実を持った
イフリートが、はいアーンと
言って口を開ける仕草をする。


勿論そっぽを向いて
一人で食べますと言った。

じゃあ此処置いておくね
と言ったイフリートにメルは

草花の上で正座して
ガン見したまま動かなくなった。


あれ、食べさせた方が楽じゃない?
そう言ったオリアスに、
面白そうだからこのままとダリが言う。


大丈夫大丈夫と言いながら指でつつくと
ケタケタと声がしたのに
空に飛びだし距離を取るメル


まだ燃やさないだけ
マシだと言ったイフリートに
オリアスは空笑いするしかない。


すすすと降りてくるも
両手は胸の位置でグーを作り
もうパンチを構えそうになっていた。



「…ダリ先生、出動許可を」

「いいよ!」


そう言ったダリにイフリートは
はいよと言って木の実を掴んだ後
メルをとっ掴まえた。

とんでもないスピードに
固まっていたメルだったが
声を上げていると
口の中に突っ込まれる。


「はい噛んで噛んで大丈夫だから。」


『んぐ…ん、…ん?』


「美味しい?」


首を右へ傾けたのに
イフリートも右へ傾ける

するとメルは左へ首を傾けたのに
イフリートもつられて傾ける。


どうやら美味しいかどうかの判断が
分からないらしい。


「まぁそういう時は
もう一度だよね。
ツムル先生!」


「あいよ」


『ぴっ!!!』


はい逃げない逃げない。

そう腰が引けてるメルを
掴んだ状態で口に持って行く。

最早今のイフリートは
ペットに無理矢理食べさせる飼い主である。


メルは口を開けて
ぎゅっと両手を
胸の位置でグーを作りつつ
目もぎゅっと閉じて餌を待つ。


いれた食べ物に匂いと触感が違ってたのか
飛び出そうとしたのに
大丈夫大丈夫と、身体を戻すイフリート。


最近見た中で一番嬉しそうにしている。



傍から見たらただのイチャイチャで爆ぜろと思ってしまうが
メルの小食ぶりからして餌付けに近い位置で止まるのに
せめてイチャイチャであって欲しかったと思いつつ

イチャイチャすると
それはそれでうっとおしい気持ちになるな、と
微妙な気持ちに悩まされるオリアスとツムルであった。



++++++++++++++++++



『皆さん食べたりないですよね。流石に。』


「いやまぁ…うん」


『翼広げて移動しますよ。』


そう言ったメルに
え?何処行くの?
とマルバスが聞くのに浮遊を始める


僕のお気に入りに連れてくので。
とニヤリ笑うメル。


全員がお互いを見つめ合った後
ひとまず出ようかとダリの声に
全員が縦に頷いた

翼を広げて飛び立つのに
メルはおおおと驚く。


『ではここから向こう側に50km程向かいます。』


「南東か」


了解そう言って飛び出した
イフリートにメルも付いていく

彼らの下の方で飛行する
メルにそう言えばとマルバスが聞く


「メル先生なんで翼出さないの?
そっちの方が負担大きくない?」


『私ですか?』


「うん他に翼出してない人居ないでしょ…」


そう苦笑いするオリアスに
メルはそれもそうだと苦笑いした。


ううんさてどうしようかな。
言っても別にいいが…


『私魔術で身体を浮遊するのに慣れ過ぎちゃって
こっちが好きで使ってるだけなんですよ。』


まぁ正確にはその翼の管自体が存在しないんだがな。


ちなみに尻尾も存在しない。


そのことは流石に伝える訳にはいかない気がする。


ダリ先生とイフリート先生が
本当に見ていたらちょっと怖い話ではあるが。


私の姿は空想生物学の人間の姿とそう変わりはないのだ。



なのでそもそも翼を出そうにも出せない。

というのが正解だ。



いやー多分血は悪魔だと思うんだがねぇー!
だって魔力なんて人間ない筈だし。


いや…まてよ?


この世界の人間が魔力持った
あのドラゴンも一跨ぎする
伝説のドラゴンスレイヤー世界の人間なら
普通に魔力持つ人間ってあり得るんだよな。



「へぇーそうなんだ。」


「魔力ゴリゴリ削れると思うけどなぁー
…ねぇメルちゃん、魔力底ついたことある?」


『えっ?えぇー…あれ?な、あれ?あったっけ』


そう幾つか思い当たる節はあるもの

大体身構えて誰かに助けて貰ったり
緊急避難出来たり、と

割と魔力が底つきて終わる感じの緊急はなかった。


確かにそう言えば…
私の魔力底尽きることあるのかな?


と言うか家系魔術も
割と魔力使うのではないのか???


おおん?




首を傾げながら
手を顎に置いて考えるメルに

いやそこまで
気にする程ではと言ったマルバスに

そうですか?と別の意味で
メルは首を傾げて答える。



『(それにしても、皆の翼カッコいいなぁ…)』


人それぞれというみたいに悪魔それぞれの翼。


体格的に小さい様に見えて
意外と広げればデカいでかい。


横幅は多分全員平均をとっても
直線ですら6mはありそうだ。


まぁ風に乗るだけなので
私みたいに風と重力操作フラクタルを合体させて
応用するこっちの方がかなりの高難易度ではあるが…


…これが出来だしたのが
8歳くらいとは絶対言えない話である。



うん、10歳から出来たという事に
エイト先生づてで言おう。うん。


そうこう言っていると目的地が空から見えた



『お』と言ったメルに全員がメルの方を向く

そのまま速度を上げて
下から上に斜めに弧を描くように
移動し始めたのに
そっとダリ達は翼を広げ空に浮遊する。



「あそこかな?」

「行きましょうか」


そう言ったイチョウの声に
オリアスやマルバスは頷いてメルの後を追う。


一足先にメルは
地面に降り立ち木に手をあてる


目を閉じて周囲の生命体を感知する


『(…うん間違いなく今は私達以外居ないね。)』


「メルちゃんが言ってた所って此処?」


「うわぁ…すごい果樹園、あれ野菜ある?」


そう降り立った場所は少し開けた開拓地で
果樹園が幾つか畑と一緒になっていた場所だ。


『ええ、此処は隠れ家のうちの一つですよ。
と言うかイフリート先生と出会った泉の所から
通っていた場所が此処ですね。』


付いて来て下さいと言って歩き出したメルに
イフリート達は翼を仕舞いながらメルの後を追う。


「へぇーにしても無害そうな果樹に野菜ばかりだね…」

『私が人生かけて作った私専用の場所ですからね。
此処にあるものは全て私栽培から作っています。
…あ〜あっちよりも狭くてすいません。』


そう2階建ての家に入るメル
此処来るの何年振りだろうと言いつつ
埃をかぶっているのが小さなドアから入って良く分かる。

中に入るとそこそこ広く、
イチョウの身長でも天井は近いものの
ジャンプしても手を伸ばせば届く程度だった。


『ん〜流石に埃臭いなぁ
…ちょっと準備しますので
外で適当に食材漁っててもらえません?』


「了解〜ほらー狩りにいくよー」


『ダリ先生?
それ果樹園狩りですよね?
まさか周りの魔獣狩りに行きませんよね?』

いやいやー散歩程度はしてくるよー
大丈夫大丈夫とケラケラ笑うダリに
メルはもう苦笑いするしかなかった。

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