Novel - Carla | Kerry

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メーデー、コントロール疑わしく3

act 32.










「君、本当は人間でしょ。」


その言葉に身体が固まってしまった。


青ざめて身体を後ろに下げるのに
やっぱりか…とため息交じりに答えると

もう時間が来たのか
ボスンと音を立てて身体が元に戻るダリ。



『いやあの私は』

「こら話はまだ終わってない」


そうメルの手を掴み勢いよく
ダリは自分の胸に引き寄せた。


これから説教なのを



彼女はどうやら

全く理解していないらしい。



幸いな事にこの場所は

中々生徒も知らない穴場である。



騒ぎ過ぎたらバレるが、
多少の説教位なら気付かれない。


ダリは目を開けてメルを見て聞いた



「…ねぇ?よくよく考えたら
そりゃあそうなんだよな〜?
君。歯、親に削られてないでしょ。」


『っぐ』


「やっぱり…成る程君がねぇ?
まさか君本当に人間とは」


『ちちちちがっ!
私人間じゃないです!!!』


「はい嘘。
真実を知る僕の前で、
ソレは通用しないよ。」


そう家系魔術を使っているダリに
メルはぐっとこらえる。




「成る程ねぇ…
そういう事情があったのか。」

『でも、私まだ記憶が曖昧で』

「でも君は望んで魔界に来た
…それも悪魔、魔界で。」


人間が本来此処に居るべきじゃないこと位
君だって分かってるでしょ?

と目を開けたままダリに説教されるメル。


肩が落ちてしょげているのだが、
まぁそんなことはどうでもいい。




こちとら召喚されて被害者でもあるのだ。







「…君、食べ物を食べなかったのは?」


『す、好き嫌いで』


「…っへぇ〜〜???
何?君そっっんなに説教が好き?」


『ひっ!ちち違います!
本当は、魔界の食べ物怖くて。』


「…ふん。
まぁ、あの果樹園からして
人間界の食べ物に近いんでしょ。
だから食べれた。」



そう言って指を指すダリに
メルはこくこくと頷く。



「…コレを知る者は他に誰?
イフリート先生は?」


『いっ…て、ない、です…』


「まぁそりゃあそうか。」



悪魔は人間を食べるからな。


そう言ったダリにメルは顔を青ざめる。


今現在、彼女が逃げないように
胸の中で捕らえている。


これ位の距離感はアウトかもしれないが
彼女が瞬で逃げようとするのが悪い。



説教はまだ終わっていないからね。




「で?言うつもりは?」


『いまはまだ…勇気がないです。』


「ふぅん?…ねぇ人間って寿命は?」


『えっと…大体長生きで100ちょっ
「ひゃくちょっとぉおお!?!?!?」』



おっと声が大きい。失礼。




にしても…


「嘘でしょ、僕の一瞬の人生…」


やっぱり。


そう言ったメルにやっぱり?と声を出す。


どうやら彼女も
悪魔が長生きなこと位は分かっていたらしい。


それで今付き合っているのが少し不安だそうで。


「まぁ人間を知って
付き合う前提でもイレギュラーだからね。
魔関署に叩きだす可能性だってあるし…」


『っ…やっ、ぱり、そう、ですよね…私』


「待て待て待て、話は終わってない。」



首を傾げるメルに
ダリはため息交じりに答える


「君が仮に人間界に行ってしまったら、
僕の召喚は本当に稀になるし。
なんなら君の仕事って今
結構僕達、楽になってて。特に僕が。」


君が離れるなんて正直
今はして欲しくないんだよね。
そう言ったダリにメルはじゃあと答える。




「まぁ今回は目を瞑ってあげる。」


『やっ!!』


「その代わり。」


君も悪魔の世界で生きるのを
ちゃーーんと覚えることね。


「目標は今年で学食のメニュー
全て食べれるようになること。」

『え゛っ!!ちょそれは流石に…』

「おや、それとも毒じゃないものを食べられないと?」


生徒も食べられるのに、
そのような体たらくは見逃せないよ。


そう言ったダリに冷たいとメルがぼやく。



反抗的なのは良いんだけど、

僕は本当は冷たい悪魔なんだよ。




「知ったからには手厳しくいかせてもらうからね。
もし成功しなかったら即刻魔関署に突き出すよ。」


『え゙っだってさっき』

「絶対に出さないとは言っていないよ僕。
魔界で食事も出来ないで生き残れるなんて
甘い考えしてる君が悪い。」


厳しい世界であるのだ。
それ位して当然である。


「あと君階位ランクは?」

『えっと…ダレス

「ちょ!?ダレスぅ!?」



静かにとダリの口にメルの手が行く。


ごめんごめん

さっきから驚くものしか聞かなくて。



「あれそんなに低かったっけ君。」


『一応此処に来たのは事務でしたし
階位ランク意味なかったですから。』


「あーーーまぁそうか。
ってか君位の実力がソレって…
駄目だ絶対駄目。」



首を横に振って一年と指を一つ立てて言う。



「僕と契約している期間で一年間。
君にはザインまで上げて貰う。」


『っいちねん!?』


「三つ位1年で余裕でしょ。」


『ちょちょちょちょちょっ
でもランク上げれる機会は!!』


「ちょっとメニュー変更。
君今からアブノーマルクラスと同じで特訓入れる。
勿論指導は僕と…イフリート先生にも頼もうかな。」




彼が居たら割と炎の使い方にもなるし。


知識は僕が全部教えてあげるから。



そう言って顎を触るダリに
メルは声を上げそうになるも
先にダリが間髪言わずに会話を続けた。


「立て続けにランク昇格の機会に全部上げなさい。
収穫祭音楽祭そして年明けに特別コースを入れてあげる。」


それで落ちたら。

君は即人間界に帰る。



それでどう?そう言ったダリに
メルは頷くしかない。


『…わかりました。呑みます。』



ただし。



『その時はダリ先生、
高位魔術と家系魔術及び
貴方を出すことをお許し下さい。』


「はっ、勿論そのつもりで組むから。」


そう目を開けて言うダリにメルは睨み返し
笑ってみせた。


『はっ、言いましたね?
私だって、や、やる時はやるんです。』


「君が魔界に生き残れるか、
はたまた悲鳴を上げて帰るか。
楽しみだね。」


『っ、適当に言ってて下さい。
要件は以上ですか?』


「え?まだに決まってるじゃん何言ってんの?」


『え゙』


「君さぁ〜今までどうやって生き残ったの?
病気は?食事は?生体系は??
あと僕が言うのも
セクハラかもしれないけど
体内どうなってんの?」

君女の子だから生理とかあるんじゃない?
そう攻めて来るダリにいやいやいやと首を横に振る


『ちょちょちょtyとちょちょ』


「今日、帰れるなんて思わないでよね?」


にこりと笑顔が見えるのに、

メルはその日
一番の悲鳴を上げたのだった。


++++++++++++++++++





ダンダリオン・ダリを召喚し、二日目。



メルは

この日出て行くのを非常に拒んだが
行かなければどうなるかは
目に見えていたので。

出勤することにした。


『そりゃそうなんだよなぁ…
言ったことは全く間違ってない。』


食べ物を食べられずに
ただていたらくをしていたのは認めるし

魔術を使い過ぎて
逆に慣れ過ぎてランクを上げなかったのも





まぁ認める。うん。





女の子の話とかも
魔樹から聞いたこと全部
洗いざらい話したら納得してくれた。


召喚してから四時間くらい説教されて
メルは部屋に帰って
速攻で寝て起きたばかり。




風呂に入って支度を始めていた。


『でもまさかあんな驚くとはな…』


++++++++++++++++++

「…え゙っ。匂いって消せるんだ」


『でも香水とか魔術で消していて。』


「ぜっっったい付けてね。
何なら、ない時。僕召喚して。」


そう目を開けて凄い汗をダラダラ流しながら
彼、現直属の上司兼使い魔になった
ダンダリオン・ダリから両手を肩に置いて
必死に説得されている。



『はぅ…』


「あれ人間って子供
どうやって出来るの?」


『えっと体内ででして、お腹で』


「っあ゙〜分かった分かった
悪魔のと変わらない訳ね。
ってことは血も出るでしょ。
何で今まで襲われなかったの。」


『それが、大抵の量であれば
外で嗅ぐ位は……まぁ
気にならないようにしてるって。』


「…成る程、そういう使い方があったのか。」


『ダリ先生?』


「こっちの話。
それで?次の期間何時?」


『ダリ先生?!』


「君その周期休んでね。
絶対外に出ないで。」


『だっえっでも』


「もしものことがあったら
僕が気が気じゃないの。
あとイフリート先生が。」


『ああ…』


「分かったら返事」


『はい…』


++++++++++++++++++



………と言うことがあり。

生理周期まできかれて
最早セクハラを越えて
お父さんである。

パパかな。


何なの?

パパなの?

ダリパパなの?



過保護も飛び越えている気がするが。


気のせいかな。


メルは苦笑いしながらも
風呂の蛇口を閉め
身体の水分をふき取り
香水をつけてから着替える。


魔樹曰く
あの私が燃やした樹
実は別の意味もあり。

メルの身体を
人間ではなく悪魔と血やら何やらを
思い込ませるための封印になっていたらしい。

勿論その話はダリに報告済みで、
なんならそれで説教が一時間増えていたのだ。

全く、悲しい話である。

『よし…行くかぁ。』

にしても何をしばき上げるんだろう。
メルは今日から行われる行事にため息を吐いた。

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