「ようこそお越しくださいました!」
「ささっこちらです!!」
「審査委員のお三方のご到着です!!」
「さーさー席は此方です!
ようこそバビルスへ!!」
「おサリー!!!
おマジュ―ーー!!!」
どこにいんのよ!
出てらっしゃい!!
「なに!?」
「始まった…ってかもう一人は?」
「あのっアムドゥスキアス様…っ一体…」
「ポロちゃんと呼んで!
私は今あったまきてんだから!!」
「音楽祭なんてどうでもいいのよ!
この元13冠アムドゥスキアス・ポロちゃんは
あのアホアホサリバン公と
おバカ魔界魔樹を一発
ひっぱたきに来たんだから!!」
「全く」
「相変わらず声が大きいよねぇ
ポロくんは…」
「来たわねっおサ…」
「リ…」
てーんと効果音が鳴り響く程
キラキラとした割烹着姿に
アムドゥスキアスは固まる
「なによその
「ふーちょっと急いでて」
「孫が音楽祭に出るんですよ」
ご飯の準備をしてたといそいそ
サリバンは着物をたたむ中
まぁそうなのそれは楽しみねと
さらり挨拶を流す
「とにかく私はね!
アンタに言いたいことがたっくさん」
ーーーん????
ーーーー
「ちょっ!待ちなさいよ!!
孫ってなによ!?というか
結婚してないでしょアンタ!!」
間はどうしたのよ間は!!
「そこはちょっと裏技で〜」
「アンタ…っまっ、まさか…」
「デルキラ様との子じゃないでしょうね!!」
「んなわけないでしょ」
どーやんのさ
「アンタならやりかね、ねーでしょ!!」
「私がいくら近づこうとしてもいつもいつも
アンタが隣でべったり!!
憎たらしいったらありゃしない!!
私のデルちゃん!!
私のデルちゃんなのに!!!」
「あれは君が急に飛び込んでくるから…」
「どれっだけいい女がいても
見向きもしなかったから
おかしいとは思ってたのよ
やっぱりできてたんだわよ
あ゛あ゛んデルキラ様!!
大丈夫それでも好き!!!!」
「ほんっとうるさいなこの人…」
「ちょっと落ち着いて話そう。
皆引いてるから。」
「そうそう、引いてるからさ?」
「その声はオマ」
「ジュ」
アッ……デジャヴ
そうマルバスは魔樹の姿を見て
冷や汗を流した。
「あんっったもなの!?
ねぇ!?あんたもなの!?」
「あはは〜あらやだ
ポロちゃんったら〜
元気してた〜?」
「あんっっっった
何処ほっつき歩いてたのよ!!」
「いや〜可愛い子が昇級試験で
参加するから手伝ってて遅れて」
そうそれは大変
ー子?????
「あんた子供出来ないでしょ!?
っつーか子供っつても
妻は何処よ!妻は!!!」
「いやーそこは〜ちょちょいと!!」
「あんたならやりかねないから怖いわ!!!」
「可愛い黒髪の子でね〜
いや〜“約束”通りの子だよ。」
そう言った魔樹に“約束”?
とぴたりアムドゥスキアスが止まる。
そう。“約束”。憶えているよね?
そう首を傾ける魔樹に
アムドゥスキアスは顔を青ざめた後
ええとそっぽを向けた。
「っ!?待ってまさかその」
「手紙通りだよ…
君も魔王様の言葉に
刃向かう訳ないでしょ?」
「…わかったわ。
まぁ聴いてみましょう。」
まぁそんな話はあとよ。
そういってアムドゥスキアスは
サリバンの方に向いた
「なぜ
ことと次第によっては
弾き殺すわよアンタ
「大体どこの馬鹿が使ってんのよ!!」
「問題児クラス。私のクラスです。」
そうカルエゴが手をそっと上げたのに
モモノキがカルエゴの名前を上げ
「問題児イルマを筆頭に
やかましい生徒ばかりですが…
正当な手順を踏みました。」
「かっ」
「カルエゴちゃあああん!!
やっだぁ相変わらず
おキャワ〜〜〜〜〜
あ゛〜〜〜〜
若い良い男のスメル…!!!」
「やめてください」
「よし!カルエゴ君!
そのまま生贄…お世話宜しく!」
あと魔樹もね。
そう言ったサリバンに
あいよーと呑気な声をあげ
魔樹はアムドゥスキアスの真ん前で
あぐらをかいて
カルエゴを見つつニコニコしていた。
「アホ理事長ぉおおおお…」
「で?問題児クラスって?教えて?
カルエゴちゃんが担任なの?」
「ええまぁ」
イルマって?
「イルマは理事長の孫であり
「ふぅん?」
あああと、子って言ってたけど名前は?
そう指をさしたアムドゥスキアス
…否ポロちゃんに魔樹は
あ゛〜と声を上げる。
「下が良い?上がいい?」
「どっちでもいいわよ!!
さっさと教えなさい!!」
「…メル」
そう言ったのにぴたりと
アムドゥスキアスが止まる
本当に?と言ったのに
こくりと顎を肘たて手に置いて答える。
「黒い髪に可愛らしい女の子だよ。」
「くっ…そう」
「…あの失礼なのは承知してお聞きしますが」
あらなに!?
そう言ったポロにカルエゴは聞いた
「
「……ふぅっ、カルエゴちゃんでも
それはちょっと無理かしら。」
魔樹が良いなら答えても良いわよ。
そう言ったアムドゥスキアスに
いいやと首を横に振った。
言わないかと思いきや
こっそり耳打ちの声で伝え始めた。
「こればっかりは…ここだけの話だ。
あの魔王様が自分と同じ髪色の子を
予言して言ったんだよ。」
“黒き髪の毛纏いし者
大いなる混沌から
一つの華を生み出さん”
そう生徒たちに聞こえないように言う魔樹に
ポロも少し声を落として答える。
「名を“メル”と呼ばれる者。
それこそ魔界の秩序を維持する者に
相応しいってね。」
「っ!?それは本当ですか!?!?」
「ええ。本当よ」
魔王とは別の立ち位置だけどね。
そう言ったポロは魔樹を指さす
魔樹はお役御免だぁねぇと首を横に振る。
「魔樹はこの魔界の秩序が
崩壊しない為の守り樹なのよ。」
「……はっ!?」
「つまり魔王と同等レベルなんなら同じよ。」
魔王が太陽なら魔樹は月ね。
そう言ったアムドゥスキアスに
カルエゴが数十歩引いて
身体をひれ伏し翼を広げる
「…ったく、ポロちゃんも悪い悪魔だねぇ?」
折角隠していたのに。
そう言われたら
紹介がてら出さないとじゃん。
そう言って魔樹は魔力を開放し翼を広げだす。
黒く赤い翼に、翼には木のツタが絡まっていた
「アタシのライバルであり魔王の根源。」
魔界の月ー魔王、魔樹
そう言ったポロに、
全員が翼を広げて膝をついた
角を出し、牙を向いて言う声は
何時もの高い声ではなく
ただ低い声だった。
「“ポロ?君も悪い子になったねぇ?”」
「…ふん」
「“全く私がこの場所に居られなくなるじゃないか”」
「(っ!?なにこの、圧!!!)」
「(魔樹さんが、だしてる、けど!?)」
「…“折角器が完成するという所なのに”」
「(…器?)」
「…成る程、貴方の力を引き継ぐ者ね。
良いわ!楽しみにしておいてあげる!!」
さぁ何処にいるの!!
そう言ったポロに
いやぁそれがと
翼や角をひっこめて笑う魔樹
イルマ・メル共にお花畑の中に居た。
『わ〜〜〜』
「(薬…強すぎたのかもしれない…)」
そうバラムはメルの姿を見て反省していた。
マルバス特製の
寝ていたメルだったが
身体の体調が悪く、
高熱を出してしまったため
大急ぎでフル回復する
バラム印の特性魔茶を飲ませた
あと
ただ和んだ顔をしながらメルは
ふわふわと顔を和ませて
笑ってウロウロしていた。
勿論バラムが取り押さえ、
ダリから薄めて飲ませてね!
との指示を聞いていたものの。
ちゃんと薄めてこの威力である。
「…メルちゃん、今度
君色々聞きたい事あるから。」
教えてね。って言っても
流石に今聞いてないか。
はわー?と笑うメルに
バラムは冷や汗を止める術を知らない。
「…バラム先生、状況は?」
「…ちょっとマズいかもしれないです。」
イルマ君に渡したのは
濃度が濃くても一時間で効果は切れる。
だがメルちゃんは
二倍に濃度を薄めてもこの始末。
恐らく男女で差があるのだろう…
目覚めるのに二時間はかかりそうだ。
それだと間に合わないのでどうにか
一時間以内に意識を取り戻して欲しいのだが…
ーでは音楽祭のおさらいです!
その声が聞こえるのに
ダリやバラムが耳を澄ませる
「とりあえず公開処刑になりますがいいでしょう。
ね?良いよね?メルちゃん。」
『あう〜〜〜』
「…ごめんねメル先生
今度お茶菓子用意しとくね。」
あう?そう首を傾げるメルに
バラムは反省したのだった。
+++++++++++++++++
「ん〜〜やっぱここが一番だなぁ〜」
「きょうはどれにしよっか?これかな〜〜?」
こっちかな?
「え〜〜?一番好きなの?そ〜だな〜」
「ん〜〜俺の一番…好きな音は…」
「なぁ、“約束”してくれないか。
一つの頼みなんだ。」
「お前なら絶対に見抜いてくれるよな。」
「魔樹を頼んだぞ」
「…さま、ポロちゃんさま!!」
御気分がすぐれないので?
そう気遣われたのに
大丈夫と声をかけた
「私ったら少し気を抜くと
デルキラ様メモリーに
ドボンしちゃって…」
あーいい男だった
私ってば悪い子。
それは大丈夫なので?
「今年は本当にレベルが高い!!実に満足!!」
あとは問題児とオマケだけじゃが…
「正直これ以上は見ずとも…
充分気持ちは満プク!」
「そうね。そう思っても
いいはずなのに…」
異常よね。この期待の音は。
そうアブノーマルに対しての声援が巻き起こる。
ワクワク期待、と生徒だけでなく教職員にも広がり…
「楽しみだねーーーー…で」
「大丈夫?それ」
『はわぁ〜わぁ〜おはなだぁ〜〜』
「…駄目かもしれない。」
そう汗を流しまくるバラムとイフリートに
マルバスとオリアスも
汗が移ったのか汗を流し始める。
「メルちゃん次だよ!?
君の番次だからね?!」
『なはーーーー』
「駄目です。」
「イルマ君より効果薄めた筈なのに!?」
のんびりとするメルにブザーが鳴り響く
「静粛に!次がいよいよ最後の発表です!!」
「常に
「収穫祭でも大注目を集めた」
「そんな彼らが
いよいよ音楽祭の大舞台へ!!」
「
「登場だぁーーー!!!!」
「姐ざぁ゛〜〜〜ん゛!!」
「りっリードくん!?どうした我が弟子!!」
「う゛っう゛っ…いないっ
どこ行ったんだ
姐さんっ姐さぁあん」
なんだなんだ?若王リードだ!
姐さん?トラブル?
そうざわつく周りに、
メルがピクリと反応した
「…?メルちゃん?」
ああシー!と言ったダリに
バラムは口を塞いだ
チラリと見てもすやすやと寝ている。
「ふっ、彼女を見つけた所で…
果たして意味があるかどうか」
「ジャジー!!」
「どっどういうことだ!」
「決まってるだろ。
彼女が選ぶのは俺なのさ。」
「は!?」
「ちょっとまった!!」
「!?」
「そういう話なら黙っておれん!!」
「私も」
拙者も!!
「まてぃ!彼女は私のものだ!!」
「退がレ退がレ!」
引っ込んでよ!
「ちっ
カツーン
その音に彼女だと声をあげて
弾幕の中に入っていく一同に
音にメルの身体がピクリと動く
渦巻く感情、唸る熱情。
音を伝えて彼らが響かせる。
それは、私が教えた
「出迎えだ!我らが愛しの…っ」
「ようこそ」
「
愛の世界
にこりと微笑んでた口が
きゅっと形を変えて閉じたのを
周りは気付いていなかった。
+++++++++++++++++
これは男たちに求められ愛された
極上の美悪魔の曲……
〜リリス・カーペット〜
彼は
楽しくて必死で真っすぐで可愛らしい愛!
でも醜い心も愛には必要だわ
さようなら。
ならお次は危険な香り…
黒と白の蛇の踊り子
黒蛇は愛を知り 快楽を知る悪い男
けどまだ恋を知らないわ。
経験不足ね♡
白蛇は宝石のように美しい。
彼以上の輝きは 他にない
そう美しい
だから彼が汚れるくらい
求める相手は
私じゃないということよ
よしそれでは
こちらはいかが?
危険から護ってくれる
あなたの三騎士
優しい武士
心で通じ合えるわ
けど引き止める強さが足りないわ
情熱の騎士
常に私を褒めてくれる
けど叱ってはくれないわ
賢き博士
いつも正解を教えてくれる
だから冒険できないの
私は守られるだけじゃあ足りない…
あら
あそこにおわすは
彼の愛欲求を満たせるのは私だけだわ
注ぐ愛
彼の笑顔が見られるなら
本当に?
満足なの?
一方通行じゃ味気ないわ
迷うことこそ 愛のスパイスなのに
そう 彼は強欲な
地位も名誉も
欲しい物は何でも必ず手に入れる大富豪
なんて強引で男を感じる愛かしら
だからこそ私は
手に入ってはだめなのよ
強欲すぎて手に入ったその時から
愛は薄れてしまうから
あれもダメこれもダメ
もういいじゃない
だれかと育む愛なんて
私自身を愛していれば
『(そう)』
そう愛していれば…
嗚呼でも駄目なのそれはダメ。
いいえ だめよ
まだ
このままじゃ
だめなの
きっといる
『(きっと
私は愛を手に入れる
『(…アイ、それは極上の戴き)』
そう、目を黄金に光らせるメルに
皆前を向いて気付いていない
来て
『(来て!)』
私はここよ
『(そこに居るのね)』
来て
『(来て!!)』
来て
『(来て!!!)』
さぁ私の元に
花畑の下
笑う少女を想い起す
キュインと音を立てて
メルは息をスッと吸って
来て
『(いくよ)』
私は
私はあなたと出会いたい…!!
『(私も貴方と出会いたい…!!!)』
手の中に光がさし込んで行く
嗚呼これが音、コレが愛。
誰にも止められない譲れない。
メルはにこりと笑い
身体を周りが気付かないように
空に飛ばせた
言いたい事があるなら
これに全てを
音が鳴り響く 轟音鳴りやまぬ 奇跡の音色
ふわりと浮かび上がる白いタキシードの姿
トランペットを天高く音を立てる
彼と少しだけ目が合う
『(嗚呼…)』
愛を
『(アイを…)』
手の中に揺らめく水面と明るい陽射し
綺麗な宝石にぎゅっとぎゅっと詰め込んで。
もっと
『(もっと…!)』
詰め込んで!!
もっと
『(もっと…!!!)』
…そうして
恋を
『(恋が)』
この身が
『(揺らいで)』
消えて
『(消えて)』
また
草原の中で笑って手を伸ばす
生まれ直すような
ーメル!!
メルの瞳の中に
キラキラと夜空が浮かびあがる
それをずっと両手を広げて見ていた
まだ見ぬあなたと
あぁ
『嗚呼…』
もっと
『…もっと』
もっと
『もっと!!』
燃えるような恋がしたい!!!
『燃えるような!!!』
恋が
『したい!!!!』
わあああああと声援が巻き起こる中
メルは高らかに声を上げる
『“嗚呼恋が 燃えるような恋がしたい”』
淡い音色
澱よどむ音色
どれもこれも全て欲しい
白い翼を広げて、
メルは金色の目を光らせ、笑い
入間達の傍をくるくると回りながら歌う
「っ!?」
「なんだなんだ!?」
『“愛して 愛して きっとそれは 大切な愛”』
『“声を 伝えて 愛を 届けて”』
『“消えてまた 現れる”』
『…“優しい音”』
ニコリと笑い
光を空に飛ばして声を上げる
『“嗚呼 愛よ! 今こそ 響いて”』
白き光る弓を輝かせ、
メルは飛ばしたボールに矢を飛ばす
パンと音を立てて世界が変わって行く
青空に白い雲
地面はふわふわの草原に花が散らばる
「っなに!?」
「え!?」
「…これ、」
風が巻き起こり
桜が周りを巻き込んで
一瞬だけ自分一人の世界に
『“歌よ 愛して”』
そうメルは手を前に出す
手を伸ばした者に
そっと引いた途端
周りにいる者に気付いた
『“私は ここにいるの”』
嗚呼
『“さぁさ我を起こす者よ!”』
我を願いし 愛しき芯よ!!
そうメルは入間達の方を向いて指し歌う
『“叫ぶソレを どうか導いて どうか私を”』
溺れさせて
『“歌の轟音 止まぬ世界”』
『“ここに居たいと 願いも受けるわ”』
嗚呼そう。痛かった。
私は、貴方と痛かった。
その痛みが。
ただ、嬉しかった。
『“響いてそして 燃やして”』
この燃え止まぬ愛を
どうか
嗚呼
終焉なんて終わらせないで
『“永久に続いて 愛よ”』
そう言ってメルの両手は広げて
くるくると空を廻り声をあげる
あははっ!っきゃっきゃ!!えへへ!!
そう無邪気に笑い声を上げるメルに
全員がメルを注目していた。
『アイアイ♪それはきっと♪大切なの♪』
ありがと。
そう言ってメルは入間達の元に
ふわりと浮かび上がる
大きな白い翼を広げて手を伸ばし言う
『とても良い目覚めになったの!
呼んでくれてどうもありがとう!!』
お詫びにこれを君達に!!!
そうメルはふわりと
おじぎをしたまま浮かび上がり
入間達の帽子にシロツメクサの冠を落とす
『優しくて熱く呼んでくれた。
だから奇跡なんて起こるもの!!』
そう笑顔で笑い
更に手から光のシャワーを飛ばす
声援が鳴りやまぬ中
メルは嬉しそうに笑って
くるくると回って空中で
星や花を回しながらはしゃぎ続ける
「っえ゛ーーーーーっと、あちらは…」
「…“メル”」
そう言ったポロに
メルがちらりとポロの方を向いた
無邪気に笑って回っていた女性は
両手を左右に広げ足も勿論広げたまま
くるりと回って笑う
『私を呼ぶ声!お呼びの声!声!!』
「っ!!」
「メルちゃん!?あれが!?」
『?』
そうポロの前で
首をこてんとまげて待つメル
それに呆然とした後
成る程と声を上げたのに
更にメルは首を傾ける。
「アタシは確かに貴方の名前を呼んだ…でも
あっちでちょっと遊んでらっしゃい。“メル”」
後でまた呼ぶわ。
そう言ったのに、メルはうんと身体を使って表現し
指を指した方…ダリが居る方に向かって飛び走った
『っだあああああ!!!!』
「っっうぁあああ!!」
「ダリ先生!?」
「ちょ!?メルちゃん!?
それ翼!?え!?白!?」
『にゃぁ〜〜!!!ダリダリだ!!!』
「ダリダリ!?!?」
ちょダリ先生潰れる潰れる!!!
そう
死因:胸への圧迫死
とかシャレにならない。
メルは首を傾げ
ダリが必死でメルの背中を叩くのに
気付いてそっと戻る
「ったた…メルちゃん、なの?」
『??…“メル”だよ?
“メル”は“メル”だよ??』
黄金の瞳、ただキラキラと光るその姿
髪は漆黒で…
幼さが倍になる仕草を
白く大きな翼を広げて
首を傾げて浮遊するメル
「…えーっと外は、ダメか。」
「アムドゥスキアス様が
待てと仰いましたし。」
多分このままですね。
そう言った者に
メルは何も聞いておらず
ただダリに引っ付いて離れない
ちょ、離れて。
そう言うダリにやだーと
嬉しそうに笑って引っ付くメル。
それはもう何時ぞやの職員室の逆に見えて。
司会は終わり、生徒が帰る時。
ポロがメルの名前を呼ぶ
メルはダリから離れ、
バラムやスージーの頭を
撫でまくっていた身体を
ぎゅんとポロの方に向けた。
ばさりと翼を広げて飛び立つメル
『なぁに?貴方はだぁれ?』
「アムドゥスキアス・ポロ
…ポロちゃんで良いわよ。」
『うん!ポロちゃん!!!』
「ったく…本当に“約束”通りで驚いたわ。」
「メル先生!?」
『んにゃ?』
「今のこの子は
メル先生なんかじゃないわよ。
…にしても本当にアブノーマルね。
点数なんて付けれないわ。」
この子を覚醒させる。
目覚めさせる音なんて
そうそう奏でられる者じゃないのよ。
そうポロはメルの説明をする。
「自己紹介をアタシがしてあげる。
彼女の名前は“メル”
魔王デルキラ様が唯一お認めになった
魔王と同立の月の存在魔樹の“メル”よ。」
『へへっ!!“メル”だよ!!!』
「「っええええええええええええええええええええ」」