「いやいやいやいやいや
何で攻撃してくるかな!?」
「ふいっ、ご自身の胸に聞いて下さい」
そうメルがトイレに行っている間。
スージがダリに向けて攻撃を仕掛けた。
悪周期!?と思ったダリだが、
悪周期は過ぎていたのは確認したし
なんなら身に覚えもないので
喧嘩を売った記憶はサラサラない。
「いやいやいや
ないから困ってるんだって」
「なら一度殴らせて下さい」
「いや何でか教えて欲しいな!?」
ダリとスージーの仲はメルよりも長く
付き合いの長さで仲良しなのは彼らがTOP
そんな二人が特にスージーが
ダリに向けて攻撃など
今までかつてなかった事だ。
本当に悪周期を疑う程だ。
避けるダリに捕まえるつもりで来るんだから
割と避けて当然で。
「何で逃げるんですか?
やましいことでもおありで?」
「いやいやいやないないない!!!」
流石に部屋を壊すのは悪いので蔦を使って
ダリを中庭に押し出すスージー
そこら辺優しいのだが…
まぁ攻撃をしてくるのに
棘とか割とってか痛い植物ばかり使ってくる。
ほんっっっとに覚えないから困るんだけど!?
「勘違いじゃない?」
「ふいっ、それはないですね。
確認済みですし。」
「え?待って?ねぇねぇスー?…それ
ひょっとしてメルちゃん絡み??」
そう冷や汗を流すダリに
ニコリとスージーの笑みが深くなる。
あっ。これは死んだかもしれない。
メルちゃん。君さ、何を言った。
事と次第では今日僕死ぬよ?
君の唯一のストッパーが死ぬけどいいの??
そうダリはスージーの攻撃を避けながら
必死にメルが言ったことを想像していた。
「(最近凄い素直だからなぁ…
ほんとに何言ったのか分かんないっと!!)」
あっ不味い。
そうダリは翼に傷が入り
飛行出来ず体勢が崩れる。
『っ!!駄目!!!!』
その声が聞こえて。身体が浮遊する。
そっと目を開けると、
メルが僕を掴んで翼を羽ばたかせていた。
それもスージーに向けて防御をはって
「ふいっメルさん
その腕を放して下さい。」
『やだ!ダリ先生死んじゃう!!』
「いや僕その前に死んじゃう死んじゃう」
そう明らかに入ったら
まずいところにメルの腕が入る
青ざめるダリに驚き
メルはごめんごめんと体勢をかえる
「ですが…」
『やだ…スーちゃんでも容赦しないよ!?』
そうムッとするメルに
攻撃の合図も出さずに頬を膨らませる。
わかりましたと言って
スージーは植物をそっと下げる。
「(防御魔術…それも高度)」
何十にも重ねた風の防御魔術に
正直見たことがない位だ。
それをメルは
メルとダリごと包み込んで防御したのだ。
勿論降参をしたスージーに
メルはダリを下に降ろす。
「…メルちゃん大丈夫だって。」
『……フーーーッ!!!』
「ふいっ、あらあら…」
嫌いになった?
そうウルウルした目で言うスージーに
メルはううんと首を振った。
「にしてもスーなんで僕に吹っ掛けたの」
「ふいっ?あら本当に気付いてないんですね。
メルさん今ダリ先生に
抱き着いてみてどうです?」
『………………っ!?』
スージーに言われてようやく気付いたのか
今ダリに自分から抱き着いたまま外にいる。
それも何人か見られており
恥ずかしさと何時ものドキドキが重なり
つい翼がばさりと広がり伸びあがる。
「…………ほぉ?」
「怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!!!」
+++++++++++++++++
「っあ゙〜〜〜なるほど、ね…そういうことか。」
そうメルが翼を広げて伸ばした後。
ダリは部屋に戻りスージーを部屋に入れて
三人でお茶をしていた。
「メルさんが胸が痛いと仰ってたので
等々手を出したのかと」
「いや出せるか」
「つまり出すつもりがあると?」
「………あ゙っ」
やっぱりしばくか。
その勢いのスージーに
結婚する際挨拶しにいく気持ちは
これかなと思ったダリ。
って。
「ってか、メルちゃん
全員に抱き着いたって
…どういうこと?」
『ぴっ!?』
「僕としてはそっちを問い詰めたいんだけど…」
「ダリ先生が
抱きしめてらっしゃると聞いたので
つい手を出したかと思ったんですが。
……見当違いなので。
私はこれでお暇しますね。」
待て。手出したら殺されるのか?
ちょっと聞き捨てならないんだけど。
そう足を止めないスージーに待てと言う前に
そそくさと出て行った
…嵐が過ぎ去った。
ほっとため息を吐いた。
「…メル〜〜〜〜????」
『ちっだっ!て!!だってだって!!』
「へぇ?ドキドキして?胸苦しくなって??」
普通にハグする分には別に良いよ。
僕だって其処まで狭い男じゃないし。
でもね?
「調べたいからって
むやみやたらと男に触れて??」
流石にそんなの聞いたらね。
許さないよね。
ダリはそっと席を立ち
メルをゆっくり追いかける。
彼女は少し青ざめて
ベットの何時もの場所に逃げ込んだ。
…嗚呼、そんな場所に逃げられたらさ。
「どうやって触ったの?ん?」
『えっ、ちょ、あっの、その…』
「ほら僕にしてみな?」
そう両手を広げるダリに
メルは首を横に振る。
魔ライオンの人形を抱きしめるのに少し邪魔で。
「その間これ没収ね。」
『っあ!!駄目!!!』
そう気を緩ませた瞬間メルからダリは
魔ライオンの人形を奪い取り空中に浮遊させた。
別にメルだけが高位魔術を
すらすら使えるわけでは無い。
「さ、誰にどうやってやった?」
『っ…えと…つ、ツムにこう、して』
「ん」
そっと首に抱き着くメル
きっとツムルなら
よしよしと頭を撫でたことだろう。
何時もなら特に気にしないが…
『ほわ〜ってなって、えと、
エイトとは、わああっってなって…』
「…それで?」
そう低い声で言うダリに
びくりと跳ねる身体。
えとあのと顔を赤らめる
メルにじっとしている。
『ろっロビーはワクワクして、
オズはふわぁってなって…その』
そう離れながら言うのにダメとダリは言う
「抱き着きながら言って?」
『〜〜〜っ!あっ、えと
あのその…ごめっごめんなさっ』
「…っ、ごめん怒ってないから。」
そう青ざめるメルに
ダリはやり過ぎたと頭を撫でた。
「ちょっとね、
嫉妬しちゃっただけごめんごめん」
そう言ってメルを抱きしめて頭を撫でた。
それにメルが『嫉妬?』と声を出す。
…へぇ、あの子は無垢だと言っていたが。
此処まで無垢だとは。
メルの目を見てダリは思った
透き通った金色の目
何も知らない瞳にゾクリと背筋が伝わる
『嫉妬って?何?』
「…知りたい?」
君は戻れなくなるのに?
そう言ったダリにメルは首を傾げた。
嗚呼…本当に我慢できなくなるんだけど。
首を傾げて少し考えた後あのねと言い出す。
『メル初めてなの。
胸が熱くて痛くて苦しくて。
音を聴いた目覚めた
あの時の熱よりも熱くて。』
「…それで?」
『えと…そ、それでね?
ダリ先生とぎゅ、するとこう
何かが溢れて、苦しくて。
零したくなくて。』
「(嗚呼…欲しいモノを君は言う)」
赤らめて一生懸命に言う彼女にダリは問う
「知りたくない?その答え。」
僕知ってるよ。
そう人差し指を立てるダリに
メルが食いつく
『えっ!?』
「(…ほら、危うい)」
そんな無垢は誰かに溺れて堕ちてしまわないか。
僕は心配で仕方がないんだよ。
正直言うと来年
バビルスに連れ戻すつもり
更々ないんだよね。
だって君みたいな無垢はきっと。
『しっ、でも…』
「何?それとも知らないままがいい?」
正直待つのはかなりきついが
メルの成長を何より大事にする。
彼女は今まで全てを投げ捨て閉じ込めたのだ。
その為情を知るのは上辺で
その上辺は核を守るために
傷付いたら貼り換えの繰り返しを行ってきた。
そうでないと…
こんなドロドロした感情を知らない訳がない。
真実を知る悪魔
「僕を誰だと思ってるの?」
『だっ、ダンダリオン・ダリ先生
…真実を知る悪魔』
「そ。僕は真実を知る悪魔だ。
君の答えを真実を…知っている。」
知りたくないかい?
そう手を出す。
さぁこっちにおいで。
赤らめて僕のことで
頭の中が一杯になるなら
その感情が零れ落ちるのを
すくいたくなる位なら
どうかこの手を取りな?
「どう?」
『えと…ダリ、先生は…その』
そう股を摺り寄せながらもじもじするメル
…嗚呼、赤らめちゃってまぁまぁ。
「うん?なぁに?」
『っ!?えと…その』
そう耳元で声を掛けるとすぐに身体が跳ねる
声のトーンが上がりソワソワし始める。
前から可愛らしかったが、
日を追うごとに魅力が上がる。
こんな姿を他の悪魔に見せたと思ったら
嫉妬で狂って悪周期になりそうだよ。
『ドキドキ、しない?』
「…どうだと思う?」
『っ!?ふぁっ!?』
「触ってみたら分かるんじゃない?」
ほらそう手を広げるダリに
メルは右を左を見て困っている。
…そうだ。僕だけ考えていれば良い。
僕だけを考えて
頭が一杯になっていればいい。
羞恥心で顔を赤らめて目が潤む。
無垢な彼女を染め上げていくなんて
背徳感で背中がゾクゾクする。
そっと触ってくるメルに問う
「どう?分かる?」
首を横に振るメルにだろうなと思った。
まさか分からないからと言って
男女構わず抱き着いて調べるだなんて…
思わせぶりなことをさせて。
それでも分からないのだから
正真正銘…無垢で間違いない。
何も知らない。まっさらな子。
『わかんなっ、い…』
「…いいよ?気付いたこと教えて?」
そう耳元で囁く
ぴくりと跳ねる身体にゾクリとする
今メルは初めての感覚に戸惑っている。
こんな状態中々味わえる訳がない。
流石にゆっくりじっくり…ねぇ?
『えと、あの…触ると、ここ熱くなって』
「言葉にして?」
『えと…む、胸が、熱くなって、
メルあの、おかし、いの。』
「うん」
嗚呼止まらない。
そう首を横に振って
スラスラ言い出すメルに
愛おしさが声に混じる。
『ダリせんせのこと、えと』
「いいよ。ダリで」
『っ!?うぇっ?!いいいいやあの』
…本当に、可愛らしい。
どう弄るかこっちが迷ってしまう。
「ああ、話が逸れたね…それで?」
『っ!?えと…ダ、リ…のことっ!
頭、いっぱいになって』
「…どんなことで?」
『えと…その、触れる手優しいとことか
声低くて、ぞわぞわしたり。』
「…こんな声?」
『っ!』
そう少し低い声で囁くと
ぴくりと身体をはね上げ、
ぎゅっと目を口を閉じるメル。
『っそ、れ…で…触れる所
全部、熱くなって、
心臓、ドキドキしちゃって』
「何処触ったら?…こんな所とか?」
『っ!?』
そう何時もの様にそっと頬に手で触れる
なのにふにゃりと笑わずに
目を丸めて顔を赤らめ驚く
「(嗚呼…ほんと可愛らしい)」
『そ、こも…あれ?でも、』
「ん?」
『いつもは感じないのに…あれ?え?』
なんで?そう眉を下げて困るメル
おかしい。おかしいと首を傾ける。
…そうだ、そのまま前においで。
こっちだよ。
「それで?他には何か浮かぶ?」
『えと…きゅって苦しくなって』
「どこが?」
『胸が、苦しくて、息するの苦しくなって
頭っ、真っ白になっちゃって…
メル、やっぱりおかしっ』
「おかしくないよ」
そう囁くようにゆっくりいうと
『ほんと?』とメルが不思議そうに聞く
そうだよ。
そう……だからこっちにおいで。
「うん。何にもおかしくないよ。」
『でもツム達騒ぎ出して…
魔関署とか一発叩くとか言って。』
「…………なるほど」
了解。分かった。後で僕がしばくよ。
そう他の決意もしつつ、話を戻させる。
まだ他の男悪魔の話が良くないことは教えない。
…気付いた時、
君はどう表情を歪ませてくれるのかな?
それが楽しみで敢えて言わないなんて気付いた時。
君はどう思うのだろうか?
「それで?
僕から離れるとどう?
まだなってる?」
『???あれ?えっ???
………なって、る??』
「っ、(嗚呼もうほんっっっと君って奴はさぁ!!)」
頬に手を当てて不思議そうにする。
少し距離を離してみると
彼女から初めて
『待って!』と声が出る。
何時もは触っても離れたのに
止められることはなかった。
…嗚呼、そうだよ。
早く気付いて欲しい気持ちと
自分の気持ちで一杯になり困る彼女を見て
非常に心地が良い。
『なん、で?えと…あれ?
いや待って欲しく、あれ?』
「僕はどうすればいい?
君が思ったことを言ったらそうするよ。」
君が決めて。
そう指示を仰ぐ僕に
メルは困った顔をしたままいう
『えっと…抱きしめて?』
「っ、はいはい。」
こう?そう何時もの様に
抱きしめてやるベットの上で、
メルが何時もいる端の壁に背中を付ける
するとメルはうんそう
と言って何も言わなくなる。
…おっと、浸られては困るなぁ。
もっとかき混ぜて上げないと。
「それで?他には?何かあるだろ?」
『へっ!?えともう特に…』
「…ふぅん?ないんだ?」
ほんとに?そう言うダリに
メルは驚き身体を逸らすも
『っひゃっ!?』
ざんねん。
背中に手を回し離れないようにする。
ぐぐぐと力を入れても無駄だ。
胸にピッタリとくっつくようにして。
『っやっ、ダメ…ダメ、
ダリせんせ、だめ』
嗚呼…おいで。こっち。
「ん?どうして?嬉しそうだよ?」
そう。そのまま。
『へっ!?いやっそんなはず、あれ?え?』
おいで
「言ってごらん?」
手を伸ばして待っているよ
『メル…あのね?』
「うん」
そうメルが少し起き上がり
ダリの目を見て言う
潤む目がダリだけを見つめている
そのまま零してごらん
零し続けてごらん
『メル…ダリ、のこと』
揺れる瞳にふつりと温度が高まる
『ーーーー』
……嗚呼、捕まえてあげる。
その口が動いた言葉にニヤリと笑う。
もう隠さなくたっていいよね?