Novel - Carla | Kerry

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小さな花のアムネシア

act 11.

前回のあらすじ

「僕と結婚を前提にお付き合いしてくれませんか?」

と告白されました。


えーメル、です。はい。
先程とんでもないことを言ってしまったのを
今更後悔しています。



あれ、これハイって言った方が丸く収まってしまったのでは?


とついつい色々考えて小悪魔的に君の心を惑わせて
酔わせて自分だけ見てくれたらいいのに
って思って色々考えた挙句の果てに言った言葉に

私は慣れないことはするもんじゃないなと後悔しています。とほほ。

現在、私達一行はこの結界を解くために家の下に降りて


『さ、リルやるよ』

「え…マジで?」

『だって〜君がやったんでしょ〜?
踊ってくるくるしたら開放されるって』

このままだとダリ達出たら即浄化よ?

そう言ったメルにサラリと
とんでもないことを聞いたダリ達

あれ、メルちゃん達所入ってから
抜けなくてよかったねと思った。


「でででも皆みて」


『煩い!つべこべ言わず踊る!!』


「先生!!恥じらいはないんですか!!!」


『煩い!そんなもの五歳の田んぼの
ドブになんぞに置いて来たわ!!』


「おかないでよぉ!!
引っこ抜いて持って来てよぉ!!!」


「…ひとまず、一件落着
ってことでいいんですかね?」


「多分?」


『うるせぇ!ほら髪の毛まとめる!!!』


「ヤダって君は恥ずかしくなくても
私は恥ずかしいの!!」


『ならこんな魔法使うんじゃねぇよ!!
無駄に範囲広げたから二人で解かないと
いけなくなったんでしょうが!!』


「だってええええええええええ」


「…メルちゃん、見ないうちに
なんだか凄く強く生きてますね。」


「うん。うちの子
とても強く成長しちゃって。」


僕嬉しい。

そう言って泣くダリにマルバスは苦笑いした

ほら!そう言って手を前に出すメルに
仕方がないなぁとリルは腰を上げた
メルは左にリルは
右に髪の毛を三つ編みに寄せまとめていた

パンパンと二回手を叩き反転した様に
メルは右手を前に
リルは左手を前に

すっと身体を横に動かし
くるくると身体を回していく

するとふわりとワンピースが
広がりつつ、声を上げる


『天を紡ぎ空を覆いし光の束よ!!』

「今我らが力を使い、解き放たん!!」

そう言って、メルとリルは中央に足を前に出して
ぐっと片手を絡めて胸の元に持って行ったあと
おでこをこつんと当て、くるりと離れて一回転する

すると空が徐々に灯りが闇が広がっていく
それにおおと声が上がる


『こーれくらいの踊りなら
恥ずかしがらなくてもいいじゃん〜』

「…ほんとに前世と同じ様に
恥じらいがないのが悲しくなってきた」

『あはは!君が私を育てたんだから〜
そりゃ前世の様になるでしょ〜』

なははー!そう笑うメルにリルが大きなため息を吐いた。
お互い髪の毛が伸び、メルは背中まで伸びており
リルも腰まで伸びきっていた

「さ!仲良くなったことだし…温泉いきます?」

そうお互い謝り、ひと段落した一行は
モモノキたちと出会い
そのままホテルに戻った。


「でもあんなこと言って良かったの?」

『いいのいいの♪それに本名
って言っても名前だけだし。
苗字まで流石に出されてOKしたら
本当に悪魔に売ったらまずいでしょ〜!』

「やそりゃそうだけど…
あいつら本当に血眼で探すよ。」

一応私に聞かないのは褒めてあげるけど
そう言ったリルはメルと二人で
仲良く風呂場で湯舟に浸かっていた

仲良く二人で前も入ってはいたが
こうしてのんびりとするのは初めてだ。
何せ忘れようと必死になっていたからね。
無事一件落着して、一息ついたのだ。

『大丈夫大丈夫〜ダリ先生にも誰にも
私が前世の名前って言うのも言ってなければ
人間のそれも日本の女の子の名前二文字だ
なんて言ってないから〜♪』

「…それが怖いんだよなぁ
…ねぇ?カルエゴ先生の飼い主は?」

『へ?イルマ、くんだけど』

「そのイルマ君
あの様子だと日本人じゃない?」


お人好しで、何でもできてって


『…いや市役所仕事して無さ過ぎじゃ?』


「法律的にぎり大丈夫そうだったり
そもそも名前偽装して転々としてたら
市役所捕まえるにも捕まえられなかったりとか」


そもそもイルマの特性上危機感を持てば
軽い人間の捕まえる動きなんぞ
全部軽く避けて逃げ切れるだろう。



それにゾッとする



『まさか』

「カルエゴ先生がもし、
入間君の事を人間として
メルと同じように見てたら聞くだろうし
なんなら空想生物学の得意なバラム先生が居るから
それ経由でイルマ君から日本の女の子の名前
片っ端から聞いてったらぶち当たるんじゃない?」


『漢字付は』


「その時に言わなかったので無効です〜〜〜」


『わぁ私結構ヤバい事言った。』


「まぁ彼らからしたら私達短い寿命だし。」


『…まぁ』


「でも、何だかんだダリ先生
君のことちゃんと名前で呼ぶよ。」


そんな感じがする。
そう言ったリルに私もとメルは答えた。


『あった時から、とても暖かくて。
嗚呼この人と会えて良かったって思った。』


「メル…」


『だから離れた時とても悲しかった。
色だってかけていくのが分かった。
だから逃げた…そして気付いた。』



嗚呼、私は


もう彼から


逃げれることは出来ないのだと。



『好きで好きで、愛おしいから。
少しだけ突き放してみたの。』


「…小悪魔だよねぇ〜
私達、本当に
どんどん悪魔になってってる。」


『へへ!人間だなんて
嘘みたいだよね!!』


「でも不思議だよね。
私達天使と悪魔みたいな羽がさ?
人間なのに出るんだよ。」


どう言う原理?ってか何故魔力が宿ってるの?
それって不思議じゃない?そう言ったリルに
まぁとメルは言って水音を立てて答えた


『それ言い出したら
魔樹に採用されてからおかしいって〜
アレからずっと魔力持てるよう
魂改変されたって
思ったら納得できそうだし』


「ま、そりゃそうか…」


『それに…私、前の名前好きなんだよ。』


あんな世界で、嫌だったけど。
そう言ったメルにリルは名前を呼ぶ

『私もメルって名前好きだよ…
でもね、本当の名前は
誰よりも好きな人に見つけて呼んで欲しい。』

そりゃあ二人っきりだけのね。
だからあの時言わなかったの。
そう言ったメルにリルは狡いわと笑った

「私は呼ばせなかったくせに」

『ふふっ!呼ばなくたって
沢山呼んでくれたでしょ?』

「…狡いわ〜」

『君も名前あるじゃない。』

「…へ?あるの?」

『え?ほらお母さんが付けた名前。
エイト先生に呼ばれたら付き合えば良いじゃん。』

私言おうか?

「…マジで言ってる?」

そう言ってドン引きするリルに
メルは本気と言った。

『あの顔、エイト先生ガチでリルの事狙ってるよ?
マルバス先生のこと
めっちゃ殺気の声でサラッと言ってたし。』

「え?マ?」

『何ならカルエゴ先生モモノキ先生好きな筈なのに
ダリ先生の面白すぎて私の方狙ってしまうし〜』

「メルさん!?」

『スーちゃんからはダリ先生守れて良かったけど
イチョウ先生も全くこっち
興味ないわけでもなさそうだしで
割と私ヤバい事したのではと思った訳でして。』


「メルさん!?!?」


メル、成長し過ぎ。
そう言ったリルに大丈夫?上がる?
と言ったメルにコクリと頷いた


服を着る為にも水気を切って香水を振りまくる
コンコンとノックが入るが待ってーと声を上げた


「メル着てて!私出る!」

『ごーめんお願い!!』

そう黒のソリッドローブを着たリルが扉を開けた
メルは現在進行形で自分のベットで着替え中だ

「やほ〜♪」

「ダリ先生!それにエイト先生どうしたんですか?」

「僕はメルちゃん借りに来た♪のと」

「君借りに来た」

私!?そう言ったリルにスッとダリが入る

「ああ!待って待ってダリ先生今は」

『ねぇ〜リルーお揃いのブラって付けた〜?
今日しようかなって思って
私先に付けちゃったんだけどさぁ〜』

ってあれ?そう言ってメルが前に立つと
其処には入ってきていたダリとドアの前にいるエイトに
メルはようやく気付いて高い声を上げたのだった


+++++++++++++++

「だから待てと言っただろうに」

「すいません」

『あはは…別に怒ってないし単純にごめんね』

そういう恥じらいは徐々に分かって来た。メル。
頬を赤らめて、暫くしてから二人を中に入れたのだ。

『あ、エイト先生耳貸して』

「ん?僕?良いけど」

『…エイト先生リルの事ひょっとして好き?』

「っえええ?!?!?!ちゃちょあっ!?」

『あ〜〜〜〜〜』

そう半目になるメルに
ちがっや別にと慌てるのに
私が許すとメルが決める。



『エイト先生』


「…なに、」


『リルってね?
私の本名と同じように
彼女も名前あるんだよ。』


「ちょ!?メル!?」


『その名前、当てれたら
彼女の事、全部任せる。』


「…いったね?本気で取りに行くよ?」


『どうぞご自由にお持ち帰り下さい。
元々君と出会った時は
私では無くてリルの方だし。
リルの方が君を見つけて飛び出したんだか』


「ストップってばああああああ」


あはは、と苦笑いするメルに
リルは半泣きだ。



「でもヒントも何もないのでは
ちょっと厳し過ぎない?」


『…でもヒント出したら
圧倒的に確率なりそうだけど。』


「…期限付けて駄目なら
おしまいで良くない?」


『…君も悪い事考えるよね。』


ほんと。君から生まれたから
そう言ったリルに
メルはそりゃそうだと苦笑いした。


『じゃ〜特別に二人に大ヒント。』


「おおお???」


『私とリルの共通点だけ教えておくね。』


「共通点?」


『私もリルも本名の名前は二文字』


「メルさん!?!?」


「へぇ〜?良いの?そんなこと言っても。」


『エイト先生ならリルを別に任せてもいいし
ダリ先生このままだとカルエゴ先生のハンデが
デカすぎて可哀想だから。』

「あはは、ご忠告どうも。」

そう言ったダリに
メルはどういたしましてと答えた。


「ねぇ君リンちゃんって
名前だったりしない?」


『違いますし、
その用紙を渡して下さい。
全部見ますよ。』


「え゙…よく気付いたね。」

はいそう言って
メルの名前の候補が書かれた文字を見ていく
それにリルも見てへぇーーーーと声が上がる


「近いのあった!?!?」


『ないですね』


「ないね」


「がくっ」


『あ〜〜〜〜でもあっ
…いや〜どうだ?』


これそう言って指さしたメルに
リルがないないと首を振った


「文字も多いしダメ」


『文字を並び替えたり
取って来たらありますが
同じのはないですよ。
一昨日来やがれこの野郎です。』


「あはは…」


で?それだけじゃないでしょ?
そう言ったメルにダリは一呼吸置いて
リルに聞いた

「ねぇ?メルちゃん被った誰か連れて来た?」


+++++++++++++++


まぁビンタするとは思っていなかったらしい。
普通に腹が立ったのでビンタしたまでだ。
いやー強くなったよね。私。良い子だよ。ほんと。



『それで?ダリ先生
私を夜に呼び出すなんて
良い度胸してますよね』


「うん。君との時間を少しでも
…ってね?ランちゃん」


『違いますー私の名前はみっ』


ぐっそう舌を噛む勢いで急に口を塞ぐ
それにすっとダリの方を向いたら


「ふぅん?」


そう言ってニヤリと不敵に笑む、ダリ先生の目が光る
その桑茶色に、目が吸い寄せられて止まる


ー好きというのは自然と奪われるものだ

そういつぞやカルエゴ先生が言っていたのを思い出した。
何で、今頃なんだろう。


「じゃミイちゃん」


『ちょ、連呼はダメですよ。』


もうちょい遊んでください。
そう言ったメルに
やだよと答えるダリ

「君の名前を呼んで
繋ぎとめられるのなら
そんなの何度だって呼ぶよ。」


『……ダリ先生』


「今は?」


『……ダリ…………さん』


「あれ?」


『あの時はその、
子供というか赤ちゃんでしたので
…流石に成長しましたよ。ダリさん?』


「…はっ、じゃあ付き合ったら
名前でちゃんと呼んでよ?」


『そんな約束はしてませんので。
その時ですねー』


「えーそんなぁーミアちゃぁん!!」


『アハハーチガイマスヨー』


そう片言で適当に笑って言って
夜道を歩いていると
ふわりと夜空に光が見える


冬の外はとても寒い。



息が白くて、何処までもしんとしてキレイだ。



ーミユ



その声が、私の胸を響かせる。
嗚呼、近づいている。

もう終焉が、近づいてきている。

私を呼ぶ声が…

もう、貴方の声を聞こえることが出来ないと。



私は、この世界で。


貴方の約束を


破ってしまうのだろうか?




「また思い出してるの?」


『…何度だって、思い出すんですよ。
こんな女捕まえてどうするつもりなんです?』


「うーん喰ってちゃうかな?」


『無邪気な幼子に手を出した馬鹿は
一体何処のどちらですかねぇ〜』


「アレは百、君が悪いよ。」


『……否定が出来ないのが少し悔しい』



やっぱり思うでしょ????
と言ったダリにコクリと頷いた。
確かにアレは可愛らしいと思った。

自分でも恥ずかしいとは思った。
まぁ素直だったからなぁ…え?今?
うーん分からん!!


リル曰く、今の成長的には
18歳位の精神年齢らしい。
もう、あとちょっとで大人。
大体あと一か月ちょいで大人に入る。

ー聞いてメル

うん聞いてる。

ー音が変わった時、20歳になった瞬間。針が動きだす。

知ってる。

ーその時、沢山努力したのに壊れる可能性が非常に高い。

…知ってるんだ。

ーそれでも貴方が愛すると言うのなら。

私は貴方の心を活かしたいと思うよ。
そう言った貴方が、私は何よりも…好きだったの。

リル…私の、大好きな人。

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