『メル〜!お皿洗えたよ!!』
「ありがとね!そうださっき
一年バビルスに戻るって
聞いたからはい!」
『ん〜?これなぁに?』
そう冷蔵庫から取り出して受け取ったのは
一つの小さなカップに入った黄色のモノ。
「ちょっとお試しで試作しててね。
次の献立に入れる予定のデザート!」
食べて食べて!と言ったロビンに
メルは良いよ!と言って
スプーンを取りそのまま口に含む
『〜〜〜!!!!』
「どうどう?」
『お〜〜いし〜〜〜!!!
好き好き!!あ、でも甘いから
苦手な悪魔さん大丈夫かな?』
「それなら辛いメニューとかに
くっつけるのも良いかなって!」
ありあり!
そうニッコリ笑顔のメルに
ロビンもまたニコリと笑う。
それを遠目でオリアスに
絡んでいたダリは
「…大丈夫ですか?ダリ先生」
「う〜ん♪無理かも!」
あはは!そう笑うダリに
オリアスは軽く引いて
苦笑いしていた
「にしても聞いた時は驚きましたよ。
ダリ先生、メルちゃんのこと一生
閉じ込め続けると思ってたんで。」
「…それほんと皆言うよね。
逆にさ?オリアス先生考えてみ?
滅茶苦茶ピュアで稀有な子が
自分の事好きってくっついて来て
それがたった一年育てるだけで
今後の魔界の世界が決まるって」
言われてさ???
はいはいお外出ていいよって
軽く決めれると思う?
そう言ったダリにオリアスは
首を横にも縦にも触れずに黙った後
「…無理ですね」
とそっぽを向きながら答えた。
「でしょ〜〜〜、初めて聞いた時は
流石の僕でも「は!?」って驚いたよ。」
何せ一年だ。
たった一年で
うん千年もの時間が決まる。
「(それに…彼女の生きる時間は少ない)」
悪魔の中でも
特別に短い時間しか生き残れないと考えるなら
必然的に傍に居させるようにするのは明白だ。
…かと言って、
「閉じ込め続けるのも、
最近退屈そうにし始めちゃってるし
まぁコレ妥協した方なんだよね。」
「…大変ですね」
それはどっち?
僕に捕まったメルちゃん?それとも僕?
それには両方とオリアスは答えた。
「でも仕事って
彼女に一体何をさせるつもりです?
まさか魔歴史担当にする訳じゃないでしょ?」
「流石に其処まで過保護じゃないよ」
いや充分過保護だわ。
そう聞いていた一同は思っていた。
「リルちゃんから一応
一通り彼女のことは聞いててね、
単純作業的なこと集中力馬鹿凄いらしくて。
全体的な教員のサポートさせるつもり。」
君達もちゃんとメルちゃん
こき使って良いからね♪
生徒の為に彼女も働きたいって
言ってくれたわけだし。
そう言ったダリに
割と使い過ぎると後が怖い気がするが
まぁそこら辺は仕事と私生活
分けるようにしないと不味い。
「メルちゃんが望めば比率は変えられるし
何だかんだうちってブラックだからね〜♪
テスト期間とか馬鹿にならない位忙しいじゃん?」
資料のまとめる作業地味に大変だけど
アレ、メルちゃん得意らしくて。
そう言ったダリに
へぇー意外といったのはマルバスだ
「メルちゃんてっきり細かい作業苦手だと…」
「いやいやそれが彼女紙の書類だけは
とてつもなく綺麗に置くんだよ…」
「ああもしかして
妙にダリ先生所から返ってくる
資料が綺麗なのって…」
「うん。勝手にあの子がつついてる。」
アレ凄い取りやすくて
凄いなって思ってたら
メルちゃんでしたか。
とマルバスは苦笑いした。
「まぁそう言うのもあって
小難しいのは追々教えるとしても
超凝縮授業するってなったら
生徒としては難しい
って判断の元、こうなった。」
「成る程、今年は楽しみですね」
「でも来年どうなるんですか?」
「それは〜」
『メルお外出るよ!』
そう黄色い食べ物を食べ終えたメルが
ダリの背中に抱きつきながら答えた
それにはダリも周りも声を上げる
「え!?そうなの!?」
『うん?うん。
呪いも無事に落ち着けたし。
その場所に居なくても
良いんだったらと思って…ダメか。』
駄目そうだねよーしよしよし。
そうダリの心境をくみ取り
メルはダリの頭を撫でる。
「元々魔樹の人生って
どうなってるのか
聞いてるんですか?」
そう聞いたマルバスに
メルはうーんと言いながら
上をみつつ答える
『最初の一年は赤ちゃんで不安定。
一年後試験があって合格したら
定着する場所探しの旅行って〜
場所決まったら殆どの人生は
そこで暮らして、根っこ張って
魔界のこと地面から伝わる
魔力で見るって〜』
それで異常があればすぐに戻って体裁。
そう言ったメルにへぇーと
聞いたことのない話に声が上がる
「え?待って?
不合格だったらどうなるの?」
『死ぬよ?』
「死ぬよ!?!?」
『死ぬから死んだらダリ食べて?』
「無理…絶対合格して」
そりゃそうだ。
メルは苦笑いして
まぁそうだけどと笑った
「てっきりバビルスに
いるかと思ってたんだけど…」
『合格しても
此処に居座るか分からないよ。
メルも何だかんだお外知らないし。
それにメル長く生きれるか分か』
シーそうダリに口を伏せられて
あっと言う顔で固まるメル
「…長く生きれ?」
「どういうことですか?
ダリ先生〜〜〜?」
そう言ったツムルに
ダリはメルーー??
と低い声を出す。
はわわ!と笑いながら
ごめんと謝る。
「〜っんー他言無用だよ?
この子、寿命が僕達の
数十分の一程度なんだよ。」
「…具体的な数字を」
『身体老化するなら90歳位で
死ぬんじゃないかなぁって』
「「「きゅっ!?!?」」」
わ!驚いた!そんなに長いの皆。
そうダリの方を向いて聞くメルに
そりゃあね。とダリはため息を吐いた。
「あ〜〜〜………
ダリ先生がメルちゃん
閉じ込めたくなる気持ち、
何となくわかりました。」
「分かってくれた?」
「そらなるわ。」
『皆平均寿命いくつ?』
「種族にも寄るから
アレだけど長寿だといくつだ?」
「軽く5千年生きたりするんじゃない?」
『ごっ!?!?!ごお!?!!?』
そう驚いてダリからぎゅんと
凄いスピードで下がったメルに
だから言ったでしょ?
とダリがため息交じりに答える
「加えて90って言っても
死ぬ寸前までだから
どうせその感じだと
精々元気に動けるのは40〜60。
もう瞬きに近いレベルなんだよ。」
「そりゃ…うん。」
「メルちゃんお願い死なないで」
阿呆誰が死ぬか。
そう思いメルは軽く突っ込む。
「でも長寿魔術ありますよね?
しないんですか?」
「それは」
『メルが嫌なの』
だって。
そう言ってダリはため息を吐いて
そのまま食後のコーヒーを飲む
『メルはこれ位短い方が好き。
だって死んでまた戻って来れるなら
ずっと
奪っていられるでしょ?』
そうニコリとほほ笑みメルは
自分の心臓に中指で指す。
『戻ってきても来なくても
ずっとその者の心臓の所有権は
メルのまま…』
それって、とっても怖くない?
「…ちょっと、ダリ先生。
メルちゃん、いつの間に
小悪魔から悪魔にさせたんですか。」
「勝手に成長してるんだって。
僕に聞かないでよ…」
教育者ダリ先生じゃないですか。
そう言ったツムルにダリは
いや君達も一応教育者でしょうよ。
と反論した。
「あれ?呪いって
完全に消える訳じゃないの?」
『ないよ。呪いだからね。』
メルはずっとコレと生きるから。
そうメルは胸に手を当てて
にこりと微笑みながら目を閉じて
噛みしめる様に言う。
『此間の、みんな
巻き込んじゃってごめんなさい。
アレはよくあるから。』
「…よく?」
『へへ』
これからもずっとお付き合いするのだ。
あの残酷な時間を?自分の身体に??
「駄目」
『しないと生きれないの。ごめんね。』
それが…“約束”。
『メルはあの時望んだから。
だからこれはどうしても譲れないかな。』
まぁばらさないようにしてたんだけどね!
愛されてて予想以上に入って来られて
メル驚いたんだもん!
そう笑うメルに「でも」と
声を出したのはロビンだった
「あの時聞いた時驚いたし、心配した。
正直同じこと見るのは嫌。」
『…分かってるから
一人になるんだよ。』
魔樹は。
根をはって、一人でじっとするの。
まぁそれも方法があるだろと
言い出したのはツムルだ。
「魔界広いし、そんな呪い
二度と出ない様な魔術だって
作れそうだし。」
「何なら作るよ?僕。」
『…本気?』
「前に言ったでしょ?
君は沢山悲しい時間を過ごしたんだから、
その分甘やかすって。」
僕に狙われたこと、後悔してよ。
そうにやりと笑ったダリにメルは
同じ様に笑い、答えた
ーほんと、後悔しちゃうよ。と言って。
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