優しく笑って翼を与えて1
目を開いた。バッと目を開いたらば、大神官の姿は何処にも無い。目覚めましたかと言った声に振り返った。そっと目を据える様に、此方を見入ったのは、コルンだった。
「お帰りなさい。都結さん…いえ、アニュアル様、とでもお呼び立てすれば構いませんかねぇ。」
『…何処でその名前を。』
胸を撫でられる気分だった。ゾワリとする。心なしか髪色も変わっている気がした。あれ、ピンク色に染まりあがってないですかね?待って?ピンク色の髪色主人公って大体が不幸せになるラインしか走んないのですが。もう不安しかないぞ???え?鹿だけに?待って何処から鹿きた仕方がないーーーねぇーーーー????
「ほら、行きましょう。」
何処にと言った都結の手を取りふっと笑った彼が言う。
「貴方の持ち場に、ですよ。」
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そうして来たのは、何時ぶりか。あの日から、時間が過ぎているのか分からないが、もう殆ど世界は修復されつつあった。何処か見覚えのあ
「っ!!!」
「っと、これアゲートさん!余り乱暴になさらないでくだ」
「良かった。起きて。」
『あげ、と?』
抱きしめた腕が震えている。一体何時まで寝ていたのだろうかと思ったら、どうやら結構な時間が過ぎていたらしい。カンパーリさんが「大体4年少々ですよ」と答えてくれた。勿論モスコ様がと続く。今は界王神や破壊神もおられたからだ。都結はあははと苦笑いを零す。アゲートは抱きしめていた力を緩め、肩を落とし、あのなぁと嫌そうな声で苦情を述べていた。
『それにしても、もうそんな時間経ったの。何かあった?』
「ええ、あれから色々起きましたが、何とかなっています。ひとまず、貴方のご期待に添えるとしたらば」
場所が変わる。トンと杖を天使ら全員が一度に地面へ叩いたことで移動したのだ。その世界は、何処までも黒かった。横に振り返れば、クリスタルの中に眠っている人が居た。
「現在も大神官様、いえ…お父様はお眠りになられておられる、というだけ。」
『…ほら、言った通りじゃん。』
「みい」
『目覚めても何一つとて良いことなんてない。』
抱きしめることなんて出来ない。手を伸ばして、動き、その冷たい石に頬を寄せ目を閉じた。片手は後ろに、何処にも持っていけやしなくて。せめて抱きしめ泣き崩れられたらどれ程良かっただろうか?そしたら周りも同情してくれて、嬉しくなってしまうだろうか?そんなことない。この感情が分からない様で分かっている気持ちを、私は整理しなければいけなくて。
「…現段階では、眠られている以外の説明が尽きません。」
『と、言うと?』
「時々譫言を話されることが多いからです。言っておきますが、貴方の世界に飛び立った弟妹たちは時々此方に戻って来ています。まぁお父様に関しましては一度も目覚めたことはありませんが…。」
『ご本人戻ってるとかなんとか言ってたようなそうでもないような。』
「その話本当ですか?まさか嘘じゃないですよね?」
もし仮にそうだとしたら、この世界に何度か戻ってきている筈。それでも気配はしない。恐らく意識は戻ってきているが、正常に維持出来ないだけのことだろうと想定は付いた。が、それだけのことである。それ以上もそれ以下もない話に続けるなんて無意味なことで。
色々事情を説明したら、嗚呼その様なことがとコルンが答える。
「…ですが、もし仮にそうだとしたら、貴方のもう一人が存在するということでしょう?ですが貴方もの」
『ふっふっふ〜〜〜お兄さんら甘いですね〜甘いよ甘い。マカロンよりも甘ったるい。』
「なんですって?」
むっと眉間に皺を寄せたコルンに、都結が説明する。どうもこの世界意外にもう一つの世界があったのだ、ということを。其処の話を詳しくする。都結自体が神様。エフェメラルが天使と人間の狭間に産まれた存在だとしたら、この場合もう一つは天使又は人間片方の人物がいないと成り立たないことになる。
が、実は存在していたというのだ。
そもそもエフェメラルの位置的には天使と人間ではなく、最早「天使と人間と言う名の神様」である状態。となれば、ある意味では天使と神様のハーフ。だとしたら、片方が神様という形の人間で、片方が天使と言うことになる、が、だ。流石にそれで終わったらちょっとなぁ。と思うのがお約束。え?しなくて良い?これ以上こんがらがるからもうやるなって?んも〜そんな〜ご無体な〜〜〜!!!
嗚呼それで、だ。
もしも都結が神様ならば、人間又は天使に位置するもう一人が居るというか、実は作っていたという話なのだ。スタイルは実は二種類。一つは元々神様だったという選択ルート。別世界に産まれていて、それが元神様だったと言う話。もう一つは
『元天使の生まれ変わり主人公、その名も”
なんて言って都結が両手を広げてバタバタとする。その先には嬉しそうにや〜どもども〜とピースして出て来ていた子に、コルンらはすっ転んでいた。
「何してんですか貴方そのお身体どういう状態か分かっておいでないでしょう!!!!!」
『あり、皆テンションひっくいなぁ。』
「おうおう、テンションあげてこ〜!!!」
「煩い!!」
貴方が一番煩いですよ。なんて思ったとしても言わないのが礼儀である。まぁそんな礼儀知ったこっちゃないのが都結たち。ちゃっかりエフェメラルも出てきている処、どうやら本当にこの世界はエフェメラルのIF世界な、ようだと思ったのだが、どうやらそうでもないらしい。
エフェメラルはエフェメラルで、都結が作り上げた物語の本に居る存在なのだとか。だから正確に言えば、いつか終わるその日までの物語本から飛び出してきたのが今都結の隣にいるエフェメラルである。一応物語として存在していたらしい。因みにその線で言えば
「”いつか終わるその日まで”と”時が止まる向こうの世界”に続きまして”秘密の鍵を差し込んで”という話になります〜!いっけな〜い!遅刻遅刻!私御年16歳の女子高校生!桜も散る頃満ちる頃!新学期に遅刻しそうに走っていたら、変な裏路地の奥に向かった狐みたいな子を見つけ走ってあれよあれよと行ってしまえば!狐さんがお父さんの書斎にあった可愛いドエモい本の中に入り込んじゃって!?も〜そんな小さな処に入ったら身体が四散するでしょうが!って思ったのでとりあえず無理矢理足でこじ開けちゃっても〜大変!沢山に散った栞をかき集めなきゃいけないだってぇ!?何でどうしてそうなった!!!次回第一話「え、マジで言ってる?」お楽しみに!読まなければ破壊しちゃうゾ☆!?」
「何別の話を宣伝なさってるんですか!!!叩き落としますよ!!!!!!」
普通に宣伝告知を言ってピースをして決める彼女に、冷静まじまじと見てわーと軽く拍手する者達を他所に、コルンがツッコミを入れる。それどころじゃないんですよと言う。あとその話はまだ書かれていないでしょうがとも。いやいや、と笑い出した二人のハモリにぎょっとした。
なっなんですか、何が言いたいというコルンに、実はあるんですよねぇと言う。
『頭の中にある状態ということ自体が恐らく正解なんですよねぇ。』
「ですですですよ。そうですよ。」
『つーわけで、この先よろしくね!』
「あいよぉ!…で、どないすんの?」
『だあああああああっ!!!!!!!!』
「ギャグ傾向の世界ですか…彼女。」
とんでもない話を書くものだ。ため息を吐くしかない。因みにメインに走る天使としたら恐らくコニックさんだろうが、コルン様やモヒイトさんも視野に入れたいと言い出している。嗚呼言っておくが、エフェメラルの時はサワアを筆頭にコルンも手を付けているみたいなもので。
都結の時は大神官で、時々ウイスが茶々を入れていると考えたらば、だ。他の者が入って来てもおかしくない。因みにエフェメラルの時はマルカリータやモヒイトもちゃっかり狙っていたりしていたなんて話は今だからこそ言える話だ。あはははは…びっくりするくらいにくそ笑えないんだが。泣いた泣いたぴえんぴえんのぱおんぱおん。
それにしてもこの話ももうすぐで終わりなんて考え深いものだ。なんて思えるのは作者のみである。え?何で終わると思った?なんて言わないで〜〜〜;;流石に1004話は笑えないんでね。なんて話は消し去ってしまうものだろうに。え?現実に引き戻すなって?いやいや〜大神官様らが現実世界に来て居る時点で、今更な話でしょうよ〜ってえ?違うって?いやーなんのことだか
ぼくわかんないなーーーーー(棒読み)
「とりあえず、ソレをどうするつもりなんですか。オセロと言いましたが、もしかして駒にでもなるおつもりで?」
『可能性は無きにしも非ず、かな、と。』
「でも私はまだ力が使えるとしても、その子や君の状態って言えてないでしょう?」
『安心しろ。私は物語の方を。この子は力を栞として保持している子。』
「一応話は殆ど纏まってるよ〜〜〜」
「嗚呼、武器自体は攻撃等は問題ない、と。」
そう言うことだ。カードという封印に留まることのない、栞。本の間に挟み続きを保持するという意味合いの栞を力として保管しているなんて、粋なことを考えるものだ。本当に天才なんて話は少なくともどこぞのSNSで留めておくのが無難な話であって。
ハートやクローバーの位置はどうなさったのですという子に、それも続けてとみた。ニヤリと笑った子に、まさかと答える。
「其方の世界に居るのだと?」
「そう言う事。と思いまして〜!!」
連れて来ました!!!ご紹介しましょう!!!!
「この世界ではクローバーの守護者とされる位置、名前は”アンドラ”さんと、ハートの剣とされる位置”ミーティア”さんです!!!」
「どうも、名前を呼ばれたアンドラです。此処では混濁者として位置していた者ですね。」
「ミーティア、です!!!後は知らん!!!!!」
「栞だよ栞。ちゃんと配役覚えて置け馬鹿ハート。」
そう言ったアンドラ。肩に軽く羽織り物を掛けた形で居る彼に対して、軽くドレス姿の、良く言えば魔法少女姿な女子が痛いと叫ぶ。個人的な名前的に黄色や青色を思わせるのだが、どうやら其方の世界ではその衣装に身を包んでいるのだそうで…?色々とごちゃ混ぜになる。
まるで混濁、だ。
にやりと目が笑った気がした。
「…さて、力は全て揃った。役者も、ですよね?」
額に、輪と印が示される。一つ二つと光を示せば、アゲートや都結の形も変化する。ただ、都結の髪色が変わってしまっていて。桃色の姿に、指を鳴らすミーティア。其処で都結の姿とミーティアの姿が変わる。まるで入れ替えだ。するとどうだろうか?ズンと何かの圧が掛かる。白い世界で、何かが動くとあれば一つだけ。
敵が来たかと向いた方向に、はた、と目が留まる。アレは一体なんだ。黒い禍々しいものがコッチを向いていた。まだこっちは一度しか”変わっていない”というのに。彼等は最終段階に形を変えていたのだろうか?白い衣服を身にまとった者が此方に向きを変えた。お会い出来て光栄ですよ。という。彼に全員の腰が下がる。警戒を示したのだ。
おっとなんて両手を上げるが、彼の後ろに居る黒い獣もグルグルと音を鳴らすところ、これはもう何時戦争が起きても仕方がない。オセロをしましょうと言って来た彼が、盤を広げて来た。大きな板の上に緑と白のチェックに、白黒の楕円が手前に並べられる。まるで大きなゲーム盤だ。前に出た都結に、肩を掴むのはコルンだ。
行くな、調子に乗るな、というのだろう。勝ち負けの話も出ていない。何を賭けるというのですと聞いたのはコルンだ。それに何も?と答える。
「何にも賭けないよ?そう、なにも、だ。」
「…成程、つまり勝ったら現状を維持してやろう、という事ですか。」
負ければどうなるか、大体の想像が付く。が、そう甘えたことは起きないだろう。以前考えていた世界を思い出した。クリスタルの者達が浮遊し、それを賭けた勝負だ。繰り返し考えたあの世界が、もしも
「ふっならばこの勝負、勝ちしか見えませんね。」
「なんだと?」
「決まりきって勝負は付く。」
パタパタパタ、とオセロが盤に付いて行く。先攻か後攻か決められるコインが飛ばされてきたので、コルンがサラッと片手で手に取った。待ってかっこいいことサラッとしないで貰っていいです?お兄さん。惚れちゃうから。
「別に惚れても構いませんが、きちんと元に戻せるかどうか分かりませんよ?」
『え?え?え?え???』
「おや、どうなさいました?何か問題がおありと?」
『いいえ????』
なら良いではないですか。なんてさらりと言うが、これ、大神官に怒られ案件では。さらりと都結を抱き上げ、腕で持ち上げているコルン様。コニックさんやウイスさんに任せなかったのは前髪を持ち出しそうだったりしたからか???なんて思っていたらぶっと笑われた。待って?何で?
『(あっ!此処脳内見えるな!?!?)』
そう、その通り。だからこそ、コルンが相手を、というのだ。白と黒、どっちを取るか。コインをピンと弾き上げた。因みに都結がやると言って渋々渡したら一々落っことして周りがぐだりにため息を吐きだしたからである。毎度モヒイトがしゃがんで渡してをしていたら都結がふえええと泣きだしたのは、もう目に見えたことで。
ピンと跳ね上げた。何処までも高く飛んで行ったのに、どうして取れとと思っているとそのままでとモヒイトが言う。
「時期に戻ってきますよ。それはまるで、燕の様に。」
『え?』
パシンと片手でもぎ取るように右から左に払うように掴み取った。表なら先で、裏なら後。大抵オセロは後攻が有利、ではあるが…手の中には
『おも、て』
「っふ」
「ご安心下さい。彼等は貴方様の思考を読み解けるかと思いますが、こっちは出来ません。」
「それはどうかな?」
「なんですって?」
先行が黒、後攻が白でこっちが黒色を引く。どうしましょうか、と考えてとりあえず右に置けば?と言われ右にオセロの黒が上になって落ちていく。ぶわりと風が舞ったが、待ってこれ一々ぶわぶわって風が巻き起こってくる感じ?私倒れるが???
「安心なさい、落とすなんてこと、私がするわけないでしょう。」
『嗚呼そういう心配はしていないんですがね???』
白い板が自分らの手前に落ちていく。次は、と左斜め上に置いてしまう。すると向こうはその右に置いて来たので、ムッとしたコルンが自分の置いた手前に置く。反対側に白が置かれ、次は自分達の右側手前に置いて、としてん?と声が上がった。
『あ、次これ多分そっち置いた方が良いな。』
「え?あっ、ちょちょっと!!」
白が奥に来たので、黒羽自分の手前に置いた都結の手に、違和感を抱きつつも、次を置く。次は自分が置いたその手前に置かれた。嗚呼もうと言うコルンに、貸してと声を上げた。
『いいから』
「っ、分かりましたよ。」
心が読まれるならば、心を”無くして”しまえばいいだけのことだ。
『”制御機能”を発動しましょう。』
「っ!!!」
『四季色コード”空色”エフェメラルを起動します。』
「”あいよ”」
突如都結の頭上にエフェメラルが出現し直した。それは、空色の髪色を帯びた、いつぞやの姿だった。目の色は何処か、金色の色を灯していて。都結の目も変わる。髪色は桃色に染まりあがり、目の色は空色に光を帯びていた。
パチンパチンと音が鳴る。その間右、左上と指示を出せば、エフェメラルが動きオセロを駒を置いて行く仕草をした。何回目だろうか、冷や汗を垂れ流す敵に、これは、とシンが問う。
「あのゲームは変な話上手い人と下手な両者が居てからこそ成り立つゲームです。」
「え?」
「神と神がぶち当たった時、その状態は必ず決まり決まった状態へと持ち上がってしまう。」
「…別名そのゲームは」
”無駄なゲーム”
とも呼ばれている、成立しないゲームと言われているものだ。
パチンと音を鳴らした。最後で勝敗が決まる、と思ったが…
「どうやら、向こうも此方も、同じ状態だったようですね。」
32枚の黒と白が互いに揃ってしまった。ぱぱーんと妙に気が抜ける音が鳴った。もう何をと、紙吹雪がこっちにも落ちてくる。嫌そうにするコルン。エフェメラルがちょっかいをかけていたからだ。ええい鬱陶しいと言って動けば都結が倒れそうになるので、咄嗟に掴みなおした。
安堵のため息を吐いた後、エフェメラルに文句を言ってやろうと振り返った時だった。
「…は?」
誰もいない。いや、正確には、破壊神や界王神らは居る。自分達が、居るだけで。振り向きたくない。左腕が妙に軽すぎる。腕を下げたくない。下げたら落っことしてしまうから。コルンと名前を呼ばれた。止めて欲しい。
「前を見ろ。俺達は弾かれた。」
煩いと言えたらどれ程良かっただろうか。ゆっくりと向いてしまう。その白い場所に、金色の額縁が飾られていた。まるで円柱を囲むように、枠が付けられていて。その奥には、クリスタルの中に眠らされていた大神官と、
「っ!!!都結さん!!!!!」
都結の背中が見えた。
ダンとガラスに手を当てたが、割れるなんてことはない。何を言っているのかは分からない。ただ、頷いた後、腰を引いて走り出したのが見えた。嗚呼、止めて欲しい。今の状態はまだ、不完全であって。幾らエフェメラルらが集結してきたからと言って、相手は神様、いや天使でもあるようなものだ。
すっと振り上げ落とした攻撃を交わしては手に持った指揮棒を使い振り上げ下げて攻撃をした都結に、エフェメラルが飛びだしていく。都結から投げられたようなものであって、というか実際飛ばして来たのをエフェメラルが受け取って指揮をする。莉月栞はというと、髪色を黄色に染め上げ、目の色は桃色に光を帯びて何かを叫んでいた。
手には杖と栞があって、片手で飛ばした栞に杖が触れてしまえば、炎が広がり敵に、となった時だった。大神官の眠っている宝石に切り替わった途端ぎょっとする。都結が本を広げ、水を洪水の様に飛ばしてなんとかなったが、攻撃の手法は彼女等自体、未熟者その者であって。
「…ちょっと、分が悪すぎますね。」
「ですね。これはまずい。」
相手は戦術をマスターしているとも言える状態。対して都結らは未熟その者。幾らエフェメラルが長生きをしているからと言っても、その年齢相応の力を持っている訳でもない。なんなら色んな世界に飛び渡っている為、知識は多くとも戦術はからっきしである。都結も絵を幾ら描くとは言えど、実際に戦った試しは殆どないし、二人共相手をしていたのは天使らであって…もう目に見えていた。
まだ莉月栞が何とか出来れば、とは思うが…あの華奢な身体付きから、姿からして、恐らく都結らと互角か、下手したらそれ以下だとみて問題ないだろう。三人とも攻撃のパターンは違うが、組み合わせても敵に届かない程のものであって。まさに猫に小判、豚に真珠で。力が幾らあっても、当人が使えなければ無価値と化すのが悲しいが現状なのだ。
無理に押そうとしたらば、今度は大神官の眠る宝石を盾にしてくる。その宝石が砕け散るだけは避けたいものであって。一度蘇生したような状態に対して、次なんて考えたくはない。超ドラゴンボールなんてもってのほかである。そもそも今から全員手分けして探してる間に二人共死んで居なくなっていたなんてことが一番考えたくない話だ。恐らく大神官は生き返らせられるとしても、都結は難しいと思っていた。
それは恐らく、当たることであって。
上に飛びあがり、くるりと横に回転するエフェメラルに、風を送り込んで援護をする莉月栞の動きを更に支援へと都結が動く。三人共、初めて出会ったに等しいが、それぞれの動きをするのは実に面白い。都結はおさげの三つ編みに、莉月栞は三つ編みを左右に纏め後ろで括り、上からカチューシャを付けていた。左右のばってんが光る。
エフェメラルは横髪を三つ編みにしていて、声が上がるのは、その絵画の中だけで。