残り時間はたったの7秒1




「真実を知っては否定を述べて繰り返していくのだろうなぁ。」
『…エフェメラル?』
「そう。初めましての方は初めまして。そうでない方はお初です。こんちばんわメルですメルですメルですよ〜。」
「…うわ、マジで生メル見付けちゃった激レアだ。」
「顔出し配信とか数年ぶり以来だかんね〜」
『生キャラメル配信動画????』
「とりあえず言うと思ったし、それ言い方的に12時間ぶっ通し配信と勘違いしてるね?????」

はっとした顔をする都結。今の現在時刻は21時過ぎである。

東京駅に降り立ったご一行はそのままたむろする。流石に通行の邪魔にならない位置で、だ。生配信も荒れに荒れ狂っている。主に観客が湧いて居たり、何故か販売会社のウラルまで貼られている始末だ。応援が応援を重ね、今では89万とか偉い数の数字が立っているし、普通にネットもまだまだ都結の話で持ち切りである。

なんだったらサイトの閲覧数が馬鹿みたいな数字になっている。今頑張って読み進めている子も放送に来てくれているらしい。いや本当にマジで

『も〜無理ない範囲で読んでもろて〜』
「ぶはっ!!はは、そらそうだよね!何せ伊達に四百万文字書いてないもんね?」
「それにもう一つの作品は多くて八十万文字程度でしたっけ?」
「違います〜全部で5作品くらいあってそのうちの一つが380万文字で次が80万文字でその次が30万文字ずつです〜」
「鬼かな。」
「ちなみに他の作品でも長いと80万ゆうにこえてる作品もあるから、多分全部数えたら軽く800万文字越えそうだがな。」
「っすーー……えっとお。文字数って、なんだっけ。」
「もっと言えば国語辞書でさえ30万文字程度ですね。はい。」
「あのさー物語本じゃなくて最早辞書すら限界突破してきてるじゃん。」

調べたら本当に検索で出てくるのだ。「マジで鬼だから見るな」と言っている者もいれば「三日で読破した民通りまーす」なんて自慢大会が始まりだしたではないか。其処でふと出てくる単語にとまった。

「”なんで天使の日だからって天使を其処迄愛してるの?”」
「あ〜確かにずっと気になってた。」
『なんでって言われてもなあ。』

此処からは駅の場所を見定めては下に降ろさせる。指を立てた都結がちらりと選び、改札口に切符を通した。

『嗚呼なら皆にヒントを上げるね。』
「おお此処でひんとか。」
『”それはありふれた居場所の時間”だから』
「待ってマジでガチの謎解き来た。」
「かいせきはーん。すみません此方にお住いの解析班おられませんかー」
「リアル呼び出しするんな。」

そう言って和む周りにそれじゃと都結は言う。

『皆さん此処までありがとうございました。本当に助かりました。』
「いやいや、君が向こうに行っても楽しんで生きている様に呪いかけてやることにするよ。」
『じゃあ私その代わりとしてお前がスーパー行った際野菜コーナー下から二番目の左側四個目にある直径10pから40p程度だろう商品全部金額と比べては質のいい呪いに毎月木曜100ダイスで高確率の当たり出る呪いにでもかけてあげるね。』
「待って待って待って待って長い長い長い長い。」
「いやマジで草。野菜だけに?」
「煩い。誰が上手いこと言えつったよ。あと普通にピンポイント過ぎて草。直径10pから40pって一体全体何の野菜だよ。」
『あ!ご安心して下さい!こんかいだけ!今回だけは重量は気になさらなくて結構なんです!!あ、でも繋げても意味ないからね?買う時の単体見た時の大きさなんでそこんとこよろしく!!』
「おかしいなー安心って一体なんだっけ?」
「えげつない作者の感覚で草しか生えない。」
「だから野菜だけに?」
「煩い」
「リアルガチ頭いかれてたわ。」

そんな馬鹿みたいなノリをしていたら周りも草を生やしていた。もう緑一色で草原越えて森生成ではとか言う話もあるくらいだ。普通に生主したら面白いのになんて言葉を拾ってしまう。

『おや、私実は元生主でしたよ。』
「は!??!?!?!」
『黒歴史全開放コーナーとかもう夢小説これ程見られてたら事後可愛いもんでしょ。赤子の手のひらぐーるぐるくらいだよ。』
「それ一応軽いって意味で使ってるんですよね?お姉さん。」

そいじゃ今度こそ。

『ほんと世話になりましたよ。またね。』
「嗚呼、今度は道草食うなよ。」
「ちゃんと戻っていけよー」
「飯食えよー」
「歯磨けよー」
「トマト食えよー」
『マジでお前ら煩いな!!!』

もー久しぶりにそのノリ聞いたわと言って笑い言う。


『じゃ、またね!』


”カミカゼ・リッキー・キャロル・マール”


『シャトリューズも、ね。』
「っ!!!」
『そいじゃ、またのー』

そう言って手を振り今度こそ都結はエフェメラルらと次の人間と合流しては移動した。ふはっと笑い出した。


「なんだアイツ分かってたのか!」





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『配信今どんな感じ?』
「今こんな感じ。」
『流石にばれっかな〜いやそろそろいいか。』
「何するつもりですか。また彼に怒られますよ?」
『もう既に怒鳴られたから大丈夫。』
「それ放送で言っていい情報です?絶対聞いてるでしょ。」
『逆にこの人数居たらもういいだろ。お前アニュラスだろ。』
「わあ」
『えまってごめんマジでごめんほんとにごめん。』

まさか本当にアニュラスというネット名だとは思って居なくて笑ってしまった。現在東京駅から東北新幹線に乗って行こうとした矢先だ。どうも新幹線自体が使えないというアクシデントに陥っている。此処からどういけと、という処でコールが鳴った。

「あれ、エフェメラル君コール暗証番号変えてなかったの?」
「…いや、これ違う。」
『ごめんかして。』

ぴっと音を鳴らす。雑音に伴い、何かの声が聞こえた。


ーやあ、そんな遠くまで行って、一体何をするつもりだい?

その言葉に都結の顔つきが激変する。優しく目の丸かった形が半分見切れてしまい、眉も下がって口元も横に広がることはなかった。冷めた目とも言えるその風貌を見ているのかおお怖い怖いと言われる。

ーそんな人を殺すような目をしていや、殺した目をする子になるのも当然か。

『…ひとまず要件を頂きましょうか。此処に土足で、それも暗証番号の言葉を入れた、とあればそれ相応の人間、と推察致しますよ?ではお答えください。』


”石の在りかは何処にある?”
”六つの先にある七の向こう側”


嗚呼、見つけた。

『では問いましょう。お答えして頂きたい内容が幾つかあります。貴方にお答えいただきたいのですよ。』
「”おやまだ問われると”」
『ええ。”すべての色が使われたら何色になるのでしょう?”』
「”灰色”」
『正解。では続いて”エフェメラルが当時乗った青色と黄色の列車を描いた本当の理由は?”』
「いやそんなの何処にも描かれて、」
「”……そうだね。外側としてはエフェメラルの髪色とサワアさんの黄色をかけ合わせ天使と人間の位置関係を明確化するということ。”」
『では裏は。』
「”青色と黄色を足して合わせれば黄緑色。エフェメラルの本性は黄緑色にのみ力を発揮する前提だった。”」
『…正解。』
「は!?!??!?!?!」

嘘だろとざわつきが出る。ではと都結が真面目な顔つきをして足を組み話す。話題は都結の出す問題で持ち切りだ。


『”ルトラール・ティーナ・アルトリア。以上の三名で共通するものは?”』
「”お前が好きな者が二番目に好いていた好物から。ルトラールはレトルトカレー。父親がレトルトカレー自体が好物だったことから。ティーナはティー紅茶から。因みにレモンティーは父方の祖母の好物だったもの。アルトリアは”」
『アルトリアは?』
「”……三つ意味が分かれる。告げても?”」
『どうぞ?ご自由に。』
「”一つはアルトサックスからの由来。”」
『ではエフェメラルが愛した楽器の名称は?』
「”アルトサックスカヤマのカスタムELシリーズ2840のゴールドタイプ。因みにELはエリートやエレガントという意味を持っている。”」

すげぇ、という声に、周りも頷くしかない。都結の声がどんどんと下がっていく。何時も聴いていたトーンよりワントーンは間違いなく低いのは確かだ。心なしか本気で目の光も強さを増している気がしなくもない。

『ふむ。』
「”二つ目はアルトと言う意味。意味は「古い」というもの。一体何の「古さ」だと思う?”」
『知らないね?』
「”答えは「古い過去」酒を飲んだ人は本性を現す。「過去から何一つとて変わらない懐古な人間の存在自体の全否定」からによるもの”」
『ほぉ?それで?』
「”三つ目は展覧会の絵という名前の曲。”」
『はあ』
「”展覧会の絵は何度も描き直されており、三度目の正直になる三回目に筆跡された日は1842年10月04日になっている。”」
「は!?!?!?!」
「”知らない奴はググってみるがいい。”」

そう言われ、何人かがそうだと言っている。ざわつきがまた膨れ上がる。都結の目がその分細くなる。背中越しから声が聞こえる。「波に乗らないで下さいよ」なんてサワアの声が聞こえなくもない。嗚呼そうだねサワア。その通りだよ。

「”そしてその年月日を足せば29。9から2を引けば7が出る。7を2と5にして引けば3が残る。”」
「っ」
「”アルトは「3」を意味する数字でもある。おかしいねぇ?此処までの偶然が一体どう重なる?”」
『』
「”アルトサックスは音楽。母親が弾いていたピアノの「次に演奏していた楽器」がアルトサックスである証拠。”」

なぁ?違わないだろう?


「”ヴァイス・ミア・エフェメラルを創造した憐れな迷い人よ”」
『…戯けが。失せろ。お前の居る場所じゃあない。』
「”おお怖い。賭けをしようとしたのに。”」
『賭け?』
「”今君の手持ちは全部で8つだ。其処からボーナスで一発逆転として蘇生をしてやろう。”」
「都結」
『わかったのもう。』
「ちょっと!!!!」

流石にあの情報を知っている者は大体たかが知れている。恐らくこれは乗らないとまずい選択をすることになる。

『ただ幾つかまだ聞きたいことがある。それに答えて私が納得さえすれば!…君にこの心臓を明け渡す覚悟すらもある。』
「っ都結!!!!」
『どうだ?悪くない話だろう?お前は私の心臓が欲しい筈だ。この魂が乗った感情を持つ心臓を。真の臓を知れる唯一無二の一番良い状態での取引。何処を探したって此処一つしかない。特別枠の一品限り!…どうだい?魅惑的だろう?』
「”…良いだろう。”」

乗ってくると思っていた。そうしないと話が進まらない。

『では問おう。アルトリアの時間を』
「”ひと時の時間を、絵画の様に切り取っても
それはあくまでも過去の造形でしかないから。
古い時間を見め縋り壊れるくらいならば
共に手を取って前を向いて歩いていこう。
で鍵かっこ迄含めれば82文字
82は第二と第八の数字由来にも該当する”」
『ハイ正解。あ〜あと何にしようかな〜』
「”無駄ですよ?私はエフェメラルの時間を端から端まで知り得るものですからね”」
『あその言い方絞れたごめん。ありがと〜あ〜大体ここら辺の人間いや、多分アイツだと思うんだよな〜。』
「”っ”」
『約束は確実に…余り私を舐めるなよ?』

能ある鷹は爪を隠すとよく言うが、これ程出してもまだ爪を隠しているとあれば末恐ろしい娘である。

『では要求を呑もう。』
「”…他に知りたいことがあったのでは?”」
『いいですよもう答え決まったので。』
「”間違って泣いても無駄ですよ”」
『別に死んだって変わらないからね。良いよ別に。』
「っちょ」
『ただ此処にいる放送やら何やらにも含めて言えることが一つある。』
「”…なんでしょう?”」
『私がお前の器に相当するヤツだと思い上がるのも大概にしろよ?』


私はそんなちっぽけな器になんてハマり切るつもりなんて更々ないつもりだ。


『私は私の知る本当の位置を知り私だけが全てを知り得るモノ。…それ以上もそれ以下も私は必要視するつもりもない。過去も未来も今でさえもだ。春も夏も秋も冬も朝も昼も夜も肌を拭う風も身を落ち着かせる熱も劣情を回し続ける壊れたテレビカセットすらも。』

私が望むのは何処にも無い。

ただ一つ。


『綺麗な額縁を幾重にも重なり作り得た一つだけの何もない世界。それだけこそが私の生きるべき場所であり、私の位置しなければならない最終地点の場所。誰も其処には到達しないし、するわけもない。ましてや[[rb:エフェメラルを知った > その]]程度だけで満足し鼻の下を数ミリでも伸ばせる程の浅はかな感情を持ったお前みたいな奴には到底辿り着く処か気付く一欠けらすら知る由もないままその身を朽ち果て消滅すらもさせれない程無残な死に方をして死んでしまう事だろうがな〜〜!』
「うわああ」
「煽り耐性かなりあるとは聞いていたが、本家の言い方からいい、煽りが限界突破しててえぐ。」

指を立て笑い言った都結が嬉しそうな顔に言うのだ。

『あ〜すっきりした☆五億年ぶりに言い切った私えっら〜い!』
「多重人格者かな?」
『あっすいません都結っで〜す。』
「誰こいつに酒飲ませたヤツ。」
「単にテンションハイになってるだけだと思います。時期具合悪くなるんで。」
「あ〜〜〜〜〜」

頭を抱えるのはコルンだけではなかった。うっ頭痛がとか言っていると頭痛薬が提供されるし、なんならウラルを貼ってくる。面白い枠だなほんと。クツクツと笑った奴が気に入ったという。手を叩いている処からして反響も特定出来る。

「”ほんと面白いね君は”」
『お褒めにありがとうございました。一昨日こいや此畜生。私がそんなの一番知ってんだよな〜。あっ来場者数92万人の方こんちは〜今なんでか知らんが話題になってる都結の作者であるみろちゃんだよ〜!エフェメラルさんに介護請求して何とか生き長らえております。余談ですが最近の好きな食べ物はカルパッチョです!二か月前に飽きたけどね!』
「さらっと人の枠に対して手厚い実況者の鑑かな。」
「ツッコミ処作ってやってるところとかほんとえげつないね。マジで返すの止めたろうかなって思うレベルだわ。」

確かになんて言う周りに、ぎょっとする。やめてよー止めたげてよーという都結に周りも笑みが零れる。

『さて、こんな私でもお兄さんは私のことをお狙いになられると?』
「”と言えばどうなりますかね?”」
『ちょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っと……少なくとも12名の天使は敵に回りそうですが。後追加の12名。』
「おっと、更に追加で12×4セットの人間も、と言えばどうします?」
「”……流石に分が悪いねぇ。”」

両手を上げる様な動きが聞こえる。服が擦れる音だ。この音を私は知っている。だから余計ににやけが止まらないが違う。嗚呼、君がそっち側だったとは私は残念だよ。嗚呼非常にね。

そ、非常に、だ。







泡沫の白昼夢


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