どこにもいないかたちを探している
「それで、合計たったの3回、ですか。」
「ええ。それ以外は一度も鳴っていませんよ。」
「……困りましたね。」
コルンはその後、サワアの元に寄ってから自分の宇宙へ戻る様にと
とりあえずサワアに連絡を入れてから報告と対策を講じる為に
第二宇宙へと足を運んでいた。
「あれ程やってたったのそれですか…」
「どれ程やったんですか?」
「100程は」
「ぶっ!!げほっ、ごほっ、ごっ!?!?」
流石にやるだけやったが、最初だけで、
途中から慣れたのか、助けを一切求めなくなったのだ。
もう後半はほぼ組手練習である。メルもソレを考えていたのだろう。
何度か言っても意識が向かなくなったところでやめにしたのだ。
「慣らしに対して非常に強いですよ。流石理に選ばれただけあります。」
「…それ褒めてます?貶してます?」
「褒めているんですよ。あれ程酷い情景を出しても無理に感情を制御出来るとは
…お父様が天使にと呼びたくなるのも頷けるというもの。」
「そこまでしたんですか。」
「軽く腕を切り落としたり腹を突き破ったりしてみましたよ。」
「…コルンさん?」
「勿論許可を得てしています。メル様にもね。」
突発的にすればトラウマになるだろう。
メルに少し交えて言っているだけで
正直慣れて助けを求めないかと思ったが、
どうやらそうでもないらしく、その時は近くにいる人たちに通知を送っていた。
「本人もかなり反省しているといいますか、なんといいますか…」
「まさか自分が此処まで助けを求めれなくてショックを?」
「ええ、物凄く落ち込んでいましたよ。」
そうなればいいなー程度が本気になっていて
これどうしよう、えっどうしたらいい?
とまで困惑してコルンに縋り付いて
真顔で聞いて来たくらいには
とち狂っていたとコルンは話す。
師匠に縋り付くなんてメルの性格上しないはずなので
もう気が狂ってきたところで止めたのだ。
流石にやり過ぎたかと反省しているが、
あれ程しても無理というのも問題があるのだ。
もう人間が踏み入れて良い場所じゃない。
境地に居るのだ。もうとっくの昔から。
それに理解が追い付いていない、いやしたら不味いから閉じていた見ないふりをしていたが正しいだろう。
まぁ此処までしなくても、というのも一理。
「ところでお兄様の方は大丈夫なんですか?」
「一応は眠気など人間が過ごす一定ラインは大丈夫そうですよ。」
一時期少々まずかったですが。
ああ、それはそれは…。
「これをルトラール様達は乗り越えたと思えば尊敬に値しますね。」
「それ程ですか?」
「ええ、とりあえず空腹には耐えれませんでした。」
「…話が若干逸れますが、メル様って昔から小食だったので?」
「そうですよ。なので今非常に彼女が異次元過ぎて引いてます。」
こんなぶっ倒れる程の力が抜ける感じを彼女は常時良いというのか。
いや絶対駄目だろうと思うと同時に、
どうしてこれがいいのか分からなくて理解が出来ずに途方に暮れている。
「よく食べ良く寝てというのが大事なことを身をもって知りましたよ。」
「長い間天使で生きていますし、そりゃあそうでしょうね。」
「これ程まで制限されるとは。そりゃあ願いに縋る様にもなるでしょうね。」
むしろ、そういう仕組みに仕立て上げるしかなかったのか。
まぁ未だに知らないことが沢山あるというもの。
これから長い付き合いになっていくのだろうから、腹をくくるしかない。
「そういえば、この世界に落ちていた種は全て回収したのでしょうか?」
「私もこの宇宙をくまなく探していますが、一つも見つからないんですよねぇ。」
「私もです。他の子達もそうでしょうか?」
「下手したら華樹神らにならないと見えないのかもしれませんね。」
私は見習いで止まりましたし。
「猶更彼女が外に出なければいけないことになりますね。」
「まぁ千年程あっという間でしょうね。」
そう、あっという間。
+++++++++++
なんですってええ!?!?!?!?!
「ウイスさんどういうこと!?メルともう会えないの!?!?」
「あ〜〜〜いえ、そういう訳ではなくて、ですね。」
ことのミスはビルスとシンの二人だ。
ウイスは彼女に余り触れない様にと注意していたのだが
調子に乗ったビルスに気付いたブルマが叫び出したのだ。
メルは外に出れないし、なんなら神聖な形を維持したまま。
「…いえ、この際はっきり申し上げておいた方が無難でしょうか?ブルマさん。」
「なっ、なによ…」
「確かに貴方には感謝しています。
彼女の肉体が維持できるのは
貴方のおかげでもありますから。」
「そりゃあ、どうも?って話を流したってそうはいかないわ!」
「ですので、提案です。貴方達だけならば
彼女に会わせてもいいと申し上げているのですよ。」
正直メルもブルマに会いたがっていたところだ。
これ以上下手に彼女を野に放ってしまい
下界の人間を増やされるよりかは好都合というもの。
まぁメルの場合だと悟空やベジータらにも会いたがるだろうし、
範囲内としてはメリアの時世話になった者達のみに絞ることにした。
「それで?メルは今何処に居るの?」
「メリアとかもいるの?」
「メリアさんは現在出かけていらっしゃって暫くお会いになれないかと。」
あながち間違ってはいない。向こう側の話を下界に漏らすわけにはいかないのだ。
メルにも滾々と説明をしておきたいが、下手に言うよりもその場に居て対応した方が良いだろう。
「そうですか…」
「メルさんならその地に行けば会えます。
丁度皆さんにお会いしたいと話をしていたところなんですよ。」
「なら予定とかって聞ける?」
「勿論。ご予定をお聞かせ願えれば、何時でも空けれると思います。」
と、いうことで。だ。
「メルさ〜ん!お邪魔しますよ〜!」
「ここ、どこだ?」
そう連れてこられたのは、悟空、ベジータ、ブルマ、悟飯、ビーデル、パン、ピッコロの計七名。
いつも通りの服装で構いませんと言ったウイスに連れられてきた場所は
「神聖な感じがするな…」
「それもそのはず、此方は貴方方が普通に辿り着くことは出来ない場所ですからね。」
「全ちゃんちより離れてるってことか?」
「其処はお答えできません。彼女は現在我々で見届ける最高神で在られるお方なので。」
「そんな偉くなったのか!!」
「正確には偉くなるべきといいますか、そういう者といいますか。」
『わ!!!本当にいるううう!!!きゃああああああ!!!!』
おや、説明をしていれば。そう微笑んだウイスに、悟空らも目を向けた。
片手をぶんぶん振った後、走ってくるメルに、こけないで下さいよとウイスが注意する。
大丈夫と言っている矢先にこけかけ、驚いてそのままころんと着地して身体ごと傾げている処
メルの背後から全くと声が飛ぶ。
「あれ程落ち着いて下さいと言ったでしょうが!!」
「あいつは…?」
「第8宇宙の天使コルンさんですよ。現在メル様のご指導を承っておられるお方です。」
「師匠ってやつか!」
「そう言った所ですね。」
「ウイスさん、此方が例の?」
「ええ、悟空さんとベジータさん達はご存じですよね?」
ええ、力の大会でそう言うコルンに嗚呼と悟空が想い出したかのように言う。
久しぶりだなぁと笑って言う彼に、ええと苦し紛れに答えるコルン。
礼儀のなっていない者は非常に苦手としているのだ。
ましてや、この者が…
「選ばれしもの、ねぇ?とてもじゃないがみえませんね。」
「ん?何の話だ?」
「なんでもありませんよ。それよりサワアお兄様は?」
「暫く帰ってこれないそうです。本格的に多忙期へ移動されたようで。」
「嗚呼それは…軽く半年程かかるでしょうねぇ。なら何故メル様が寂しがらないのです?」
「大方模倣を作って遊んでいるんでしょう。」
『えへ?』
照れるメルはビーデルの後ろに籠って笑って誤魔化す。
まったくとコルンがため息を吐いて注意する。
「メル様!華樹神ともあろうお方が下界人に庇って貰おう等浅はか極まりない行動は慎んでくださいと私あれ程言いましたよね?!」
『下界人じゃないもん!ビーデルさんだもん!!!!』
「下界にいる人間であっているではありませんか!!
言っておきますが、貴方もう人間じゃないんですよ!?」
まぁ元々人間でも違う位置なのだから、正確には最初から人間ではないのだが。
「かじゅ、なんだそれ?うめぇのか?」
『まぁ美味い林檎は実るかもねえ。戻ってこれなくなるけど。』
「いい!?それはオラ、やめとくよ……」
『ふふふ、華樹が成長していない時期に会っておいた方が良いと思ったけど、どうやら正解だったようだね。』
ちらりと上を見たメルに、悟空らがメルを見つめる。
指を指して首を傾げたメルが、ケラケラと笑って首と手を横に振ってないないと反応していた。
「何と話をしているんだ?」
「貴方らには見えない者ですよ。
…まぁそちらの彼は何となく見えていそうですが。」
「ピッコロさん?どうしたんですか?」
「…無理もないでしょう。彼女の存在を知れて尚且つ正常に居られるなんて到底不可能に近いでしょうし。」
貴方は先に帰っておきましょう。
そう言うウイスに、それならとベジータも先に帰ろうとする。
闘うつもりもないなら別に居ても意味がないと判断したのだろう。
それにメルの居るこの地は妙に居心地が悪かったのだ。
まるで全てを見透かされているような、そんなところ。
さっと消えた二人に、メルは首を傾げる。
「全ちゃんも此処に良く来るのか?」
「ぜっ」
「そうですねぇ、メルさんどれくらいの頻度でお会いになられています?」
『あれから殆どあってないですよ。全王様でしょう?
遊ぶって言っても私がすぐにばてちゃうんですよ。
それでつまらなさそうにするので、私が寧ろ申し訳なくてですね。』
「嗚呼それで体力付けようと意気込んでいるんですか。」
納得するコルンにメルはうんうんと力強く頷く。
主にビーデルの隣からで、全く迫力もなにもない。
「華樹神ってなんですか?全王様って方と似たようなことで?」
「…どうなさいます?話しますか?…ええ、わかりました。
そうですね、私から申し上げますと、似たようなものです。」
どうやらメルには説明させないらしい。
口を開けようとしたメルの口をそっとコルンが手で伏せた。
上を向いたメルに、コルンが首を横に振る。
むぅと頬を膨らませた後、コルンの手を取って軽く遊び出したのだ。
それにはテンションが高いままで落ち着かないのを察したコルンが
もう呆れてそのままメルの小さな手に自分の手を弄ばせてした。
「華樹神は華神と呼ばれる者達を統べるお方です。」
「破壊神と似たような奴か?」
「そうですね。華を司る方です。今は落ち着いておられて華を閉じておられますが、力を使えば花が咲き誇るかと。」
「じゃあ戦ってもいいのか!?」
「駄目です。」
「すいません悟空さん。彼女はもう戦いに足を踏み入れるお方ではないのです。」
『らしいよ?』
「エフェメラル様…お願いしますから落ち着いて下さい。」
コルンの手を両手でつかみ、そのまま後ろに身体を向かせるメルに、コルンがため息を吐いて答える。
上半身を大きく反対に逸らせていう彼女は笑ってすぐに身体を起こした。
『えへへ!!だって〜!ねぇねぇコルン様見てみて!!悟空!!!!!』
「はいはい、分かっています。分かっていますから。」
『ブルマさんだよほらほら!!』
「はじめまして、です、よね?」
「ええ、はじめまして。お噂はかねがね。第8宇宙の天使ガイドを務めていますコルンと申します。」
『メルがなづんぐ』
「エフェメラル様。いい加減にして下さい。」
ひぁい。そう半泣きの彼女によろしいと答え、腕を後ろに組んで答えるコルンに、ブルマも礼儀正しくぺこりとお辞儀をし返した。
「エフェメラル様が大変世話になったようで、私からも礼を。」
「ああいえいえ!そんな大したことは…!!」
「彼女の生きる糧でもあるのです。
手伝ってくれたこと、感謝して此方に招いたのですから。どうぞこちらへ。」
『ねぇむこうだめ?』
「駄目に決まっているでしょうが。」
『え〜〜〜。じゃあ物取ってくるのは?』
「…はぁ、お好きになさってください。」
やたああと言って走って行った彼女に、すいませんとコルンはため息交じりにこたえる。
「これ程まで興奮するとは思ってもいなくてですね。」
「っふふふ、メルさんは普段コルンさんに
ああやって懐いて話したり動いたりするお方ではないんですよ。」
「えっそうなんですか!?」
「てっきりそうだとおもってたんですが…」
「すいません、無礼な処をお見せしまして。
後できつく言っておきますので。」
「ああいえいえ、そんな失礼とかないですよ!!」
「…お子は礼儀正しいのに、親が親ですか。」
そう睨むコルンに悟空が首を傾げる。
「なぁウイスさん」
「なんでしょう?」
「こいつどうして浮いてるんだ?さっきからメルばっか見て笑ってるけんど。」
「っ!?!?!」
「…これは驚きました。貴方そのお方が見えるんですか?」
「ん?皆みえてねぇのか?」
そうふわふわと浮かぶ彼女に、悟空が首を傾げる。
くるくる回り出した彼女を悟空がじーっと見つめ続けるのをみて
口を開けてコルンが呆然と突っ立っていた。
「そんなバカな…この人間が?」
「え、なになになになに、ちょっと孫君!あんた何がみえてるの!?!?」
『理様みえてるんでしょ。』
「っエフェメラル様!?!?」
『其処迄来たらもう隠せれない。他の子達は見えて…いや、お前は見えるか。』
そうしゃがんだメルに、見ていた者が言う。
「ねぇお姉ちゃん、アレなぁに?」
「パン?」
『ん〜?お姉ちゃんのねぇ、とっても大好きなお友達だよ?』
「お友達になっていい!?」
『どうしようねぇ〜〜〜?ま、許されたら、ね。』
「エフェメラル様????巻き込むのはやめて下さいよ??」
そう言う彼の事は無視である。
メルはパンを抱っこして彼女に触れさせる。
「〜〜!さわれたあ!!」
「…メル様???」
『へへ!大丈夫だって〜私が契約してるんだから害ないない!』
「契約?」
「…色々あるんです。詳細は伏せさせて頂きたい。」
「ねぇ名前なんていうの?私ぱ」
『しー』
ぱっとメルが彼女の口を塞いだ後、人差し指を立てる。
名前をいうなという事だろうか。
口を両手で塞いだパンにメルはニコリと笑った。
悟空に関してはもう無理なので放置ではあるが。
「じゃあこいつと戦ってもいいのか?」
「ちょ、こ!?!?!」
「すいません、今回はエフェメラル様に
お会いする話で此方に連れてきたのです。
それに貴方がもう勝てる範囲内に到底入っておりませんよ。」
「ええ!?そうなんか…」
「メル、元気?」
『ぶるま…!うん!メル元気だよ!?』
ほらこの通りと言ってくるくる回るメルに、きゃっきゃとパンが嬉しそうに笑って居る。
追いかけっこしようと言って走り出したメルに、待ってとパンが走り出す。
「…良かった。本当に元気そうじゃない。」
「ええ、流石に何度も貴方の元に行くのも悪いですから。時々であればこうしてお会いさせてあげれますよ?」
「ならいいわ。…メリアは二度と会えない。そうでしょう?」
「…おや、流石に貴方の目を誤魔化せるとはいきませんか。」
悟空は全王様の元に遊びにと姿を消し、パンと遊ぶメルの元に
ビーデルと悟飯が移動していた頃。
ブルマはコルンとウイスら二人と会話をしていた。
「何となくね。全王様って言ってたっけ、
早く帰っておいでって言ってくれてたのは、あの子の方なのよね?」
「ええ。エフェメラル様は元々此方にお住まいでしたので。」
「…ならよかったじゃない。本当に。帰る場所が見つかって。」
「ブルマさん…気付いてらしたのですか?」
「噂を聞いてたのよ。一人凄くおかしい子がいるってね。」
「おかしい?」
「人じゃない人って言ってたわ。皆何処か彼女に触れるのを恐れてた。」
きっと、本当は沢山話したくてそれが原因で近づけさせれなかったんだろうけど。
そう言うブルマに、本当によく見てくれていたのだと悟る。
「恋人にも無事会えて嬉しそうだったし。」
「…お兄様のことをご存じなのですか!!」
「ええ、前にブルマさんが地球を観光させてもらえた時に。
サワアお兄様と一緒に来られていましてね。」
「…それはそれは、お世話に。」
「大した事してないわ!嬉しそうに笑って居たのをみて、
こっちまで嬉しくなっちゃったくらいなんだから。
もうあの子、普通にしてるだけでマイナスイオン出してるんじゃないの?」
「それは言えていますねぇ〜。
メルさんの力とでも言うべきでしょうか?
我々も疲れた心を癒されておりますので。」
「ウイスさん?」
コルンの言葉におほほほと笑って誤魔化すウイス。
うにゃあと変な声が聞こえ、コルンとウイスの顔がメルに向く。
どうやら充電切れらしい。最近特に起こるというウイスに
何か病気?とブルマが心配そうに聞く。
「いえ、少々長い眠りにつきますので、その眠りに作用されているものでしょうね。」
「メル様、本日は此処までです。」
『やぁだ。』
「駄目ですよ、もう体力が底つきますから。」
「またくるよ?おねえちゃん。」
『んん〜〜〜。』
ぎゅっと抱きしめるメルに、パンも嬉しそうにぎゅっと抱き着いている。
本当にうとうととしているメルは眠そうで、少し名残惜しいがとビーデルらも集まる。
「また遊びにきますね。」
「ではお兄様、後ほど。」
「ええ、お待ちしております。」
ぴゅんと消えた者達と共に、メルの身体が前に落ちる。
それを受け止め、そのまま横抱きにしたコルンが歩き出す。
『…あえ、こる、?』
「そのまま寝ていても構いませんよ。」
『…う、ん。』
くたりと胸元で寝るメルをちらりと見た後、はぁとため息を吐いた。
「っふふふふ、本当に眠るのが多くなったねえ?」
「ヴァイス様、お戯れはおやめ下さい。メル様が調子に乗るでしょう?」
「だって〜。それにしても悟空って子、
やっぱり本当に純粋無垢ね。ありゃ全王らも気に入るわ。」
「私にはわかりかねます。」
「分からなくて良いと思うわよ〜?」
そう言いながらもトンネルを抜け、メルの家へと足を運ぶコルン。
もうメルはすやすやとコルンの胸元で眠りに落ちていた。
夜はぐっすり寝るが、昼間も昼寝を催促し始めたくらいなのだ。
これからどんどんと寝るのが多くなり、
そのまま眠りにつくだろうとヴァイスならぬエリンは答える。
「あの子達に会えて落ち着いたんでしょうね。」
「でしょうね、全く、あれ程はしゃぐとは……。」
「でも嬉しかったでしょう?あの子の無邪気な姿。」
何時も貴方は一歩引かれて見られているから。
そう言う彼女にたわごとをとコルンは答える。
でも、正直なところそうなのだ。
とてもとても、嬉しかったから、
顔を変えられているか正直心配なくらい。
本当は微笑んでずっとずっと
この子の気持ちに触れていたかったくらい。
だけどそれでは彼女らに示しがつかない。
「…ほんと、付き人にでもさせるつもりかしら。」
「付き人?何の話です?」
「ん〜?未来の話。貴方がこの子が良ければ、ねぇ?」
愛されて愛されて、そのままその身を墜とせばいい。
待っていると言ってキスを落す彼女に、メルはゆっくりと息をしている。
自室にそっと寝かせたコルンがそのまま席を立つ。
メルはそれから、目覚めたのは数日後だった。