歌い、踊り、破壊した
いや正確には散らばってしまったというべきか。
「どうしましょうね、こんなことになって。」
『探します。』
「この宇宙に散らばった書物をですか?時間も変わりますし何処にあるかもわかりませんよ?」
下で正座している者達にメルは少し目を合わせる。
大体考えていることは顔で想像がつくし、
このくらいの年齢ならこれくらいでお灸据えで良いだろうと思うのだ。
『大神官様は彼女らを相手してあげて下さい。
元はと言えば此方に手を焼き過ぎて嫉妬でこっちに手を出したんでしょう。』
「そんな!嫉妬だなんて下界の様な」
「シャンティさん」
「…すみません。」
『(シャンティ…嗚呼無駄なことのシャンディガフから取ってるのか)』
また面倒な子を作ったもんだなとちらり大神官を見たが、
まぁ時期的にも恐らく私が来る前の子だろう。
『別に構いませんよ。大神官様、此方の書物ですよね最終的には。』
「え?ああ、ええそうですが。」
『ふむ…作成者って追えます?』
「確かルトラールが最後だったはずですが。」
『じゃあ良いか。…ヴァイス様!!』
「はいはい。どうしました。」
「ひ!!」
ブンとメルの背後に出てきた女性に小さな子が驚いてあとずさりする。
それなどガン無視してメルはヴァイスの方に向いて事情を説明した。
『ちょっと色々あって御免だけど
「……待って、聞こえなかった。なんて?」
『
はあああ!?!?という地響きの様な声が聞こえて耳が遠くなる。
うわ、半分バリアを付けていて正解だった。マジで鼓膜無くなるところだったわ。
「あんたマジで言ってる!?!?本気でいってる!?!?!それマジでまずいわよ!?!?」
『待ってどういうこと?私アレの詳細知らないので重大さが知らないんですが。』
「待ってその前にそれは原文?コピー?どっちかによって物が変わる。」
「一応コピーですよ。原本は厳重に保管している筈ですし、彼女が入れる場所に入れていませんので。」
「彼女?嗚呼…まぁそっちは今良い。」
問題はそれか…
「ううん、困ったな。あれが無いとううんん。」
『何がどうこまるの?』
「いや、
『ほうほう。』
「つまり貴方と私の契約が記されたもの。この世の理を書き記すものが貴方の持つ本の方で、それを読める様に変換しているのが
『…えっ待ってそれってまずくない?』
「見る人に寄れば華樹に選ばれるに等しいし、力の本と言っても過言ではないわ。」
『待って待って待って待って流石に言語は???』
「一応貴方が書いた言葉になるけど、切り刻まれたら効力を失うからどうでるか」
『はいはいはいはいはい緊急招集しようそうしよう事情全部説明しようか!!!!!』
そう言ってメルはばっと杖を出して警告を鳴らしてしまう。
それと同時に大神官が場所を移動させ、
華樹神の場に全神々を招集させた。
++++++++++
「とんでもないことになりましたね。」
「まぁお灸添えはこの場に居れば大体わかりますからいいとして。」
「うう……」
「それで、具体的にはどうするんです?」
「一応メルの状態を見ても私達が繋がっているのは間違いない。」
ほれと身体を動かしてみる。すると青い糸がメルの手からヴァイスの手に繋がって出てきたではないか。
「これが理本来の糸。切れたら私達はゼロに戻る。」
「ゼロとは?」
「私はこの子を探さないといけない。記憶もゼロに戻る。
この子は元ある場所に戻る。まぁ一応此処になるんだろうけど
この場所ではなくて別世界に飛ばされる可能性が高いが。」
『わあ。私Cに戻るってことか。』
「これ。」
「まぁ在り得なくはないね。加えて何処の時間軸に戻るかわからないから
実質貴方を取り戻しに行くには過去に飛ばないといけなくなる。」
「改変になるんですね。」
それまた厄介な。
まぁこればかりは仕方がないが。
「何故
作った者達以外にも候補者が現れた場合に別の誰かが情報を共有しないといけないことが出たらということ。
まぁ勿論貴方達の様に天使らが破壊神らが情報を得る為にという共有目的で保管しているものよ。」
それ以外は用途は無いようにはしているが、
それはあくまでも本になっていることが大前提らしく。
「本がちぎれたらその願いが露出する。本当に貴方は幸運ね、シャンティさん?」
「え?」
「エフェメラルが儚い時間しか見続けないから効力が極めて低い状態で維持されているのよ。
本来本を破壊したらその子だけでなく辺り周辺を含めて異次元の穴が出現するんだけど。」
『待ってサラッと怖いこと言ってるこの人怖いこと言ってる。』
「願いの大きさによっては効力が薄まるの。
エフェメラルが儚い時間しか見なかったからこそ
壊れても貴方に被害が出ずに外に散らばっていったというもの。」
無事に済んでいるのは他にも理由があるだろうけど。
そうちらりとこっちを見てくる彼女にうっとメルは声を出した。
恐らくメルの樹木の花言葉と彼女の酒言葉が一致していることからだろうなとメルは踏んでいた。
似ているというよりも一致しているからこそ効果がないというもの。
これがサワアやビルスみたいに別の天使や破壊神だったら話が変わってくるだろう。
運が良いと言うべきかなんというべきか。
「にしてもなにするつもりよ。」
『あ?決まってるじゃん。ねぇコルン様サワア様
お兄さんお二人共ルトラール様の触れた物って何か持ってません?
出来れば直近早い方が良いんですが。』
「ルトラール様のですか?…ちょっと待って下さい思い出します。」
「……第2に戻ればですが、前に頂いた衣装を保管していますそれでよければ。」
『あ〜〜そっちの方が良いかも。ちょっと御免持ってきてくれます?
すぴ大神官様すいません彼を送って貰えます?』
「わかりました。飛ばしますよ?」
はいといって消える彼に、じゃ〜〜あ〜〜とメルが身体を動かしだす。
手を上に上げ、横に、身体を柔軟体操をするように
動かすのに何をしているのでとコルンが声を掛けた。
『いや〜〜ひっっさしぶりにするなあ〜〜〜!!何年振り?何憶?何千?世代違い?
あんまりしていないから理にすら影響してしまいそうだけど、まっいっかあ!』
「良くないですから話して下さい絶対こっちみえてますよね????」
知らない知らないと避けて笑うメルに、メル??とコルンが声を出すが無視である。
『ううん天使になってるから大丈夫だとは思うが…一応衣服も戻すか。』
「わわっ!!!」
『後は感情の整理と〜〜はいはいでておいで〜〜』
よーしよしよし、いい子だねぇ。24全員いる!?はいてんこ!!
そう言って1234と点呼を出して出てきた球が光を出しては消えてを繰り返す。
その間にサワアが戻ってきてメルの方に声を掛けた。
手を前に出して最後まで言うまで待ってと言う事だろう。
サワアはそのまま止まっていると、終わったメルが御免ありがとうと答えて衣装を貰う。
『着ていい?』
「別に構いませんが…今から何をする予定で?」
『はい皆聞いて下さいね〜今から指示をしますので動いて下さい。』
「だからなにをするんですか。」
『今から全天使は自分の宇宙を杖で映して下さい。大神官様はこの土地周辺を。
私はトベラ様達の方面のみを映し出していますので、これヴァイス様持っててもらっていいです?』
「ああはい。」
『破壊神達は天使が見つけたと言った処に向かってこんな紙の破片が気を纏っているので何が何でも取ってきてください。多分結構厳しい処に入り込んでいます。破壊したらその分消えるのでやめてね。』
そう言ってメルは円をなぞる様に各破壊神にデモ紙を見せて回す。
浮いているが、その姿はいつも遊んでいるメルではなく仕事中の彼女そのもので。
てきぱきと指示を出す彼女に少し驚いていた者もいて話しが入って来なくなるのも分かる。
『天使ら全員こんな感じで赤い点滅が広がります。
その場所を全員覚えていてください。
今からする作業は一度しかしないので、
忘れたりしたら後で教えて下さい。
その時は全員でくまなく探します。』
「それで、今から何を…」
「待ってエフェメラル?もしかしてアレをするんです?」
馬鹿なことは言わないのでやめなさいと言うサワアに
首を傾げるコルンら。
『へへ…ねぇエテルネル。これって一度発動したら切れないの、しってるでしょ?』
「その名を呼ぶってまさか…!!!メル貴方一体何時から発動していたんですか!!!!」
『ヘレス!!サワアをこっちに連れてこない様にしててね!!』
「あ、ああって!!」
突如身体が動いたヘレスに、サワアも驚く。
動き出したサワアの身体を軽く外についてやったのだ。
ヘレスも何が起きたのか分からなくて驚き固まっている次第で。
『…華よ、我が力の源よ、世界に散りばめられた破片よ!!
今この時を持って光を持ち知らしめよ。数多にある魂よ!!
その嘆きを架施に通じて闇を知り惑う業火に燃える祈り子を!!
我が力輪が身に通じた人の夢に生きとし生ける感情よ!!』
12の時間に生きる者達に知らしめ、今視界に見せよ。
にやりと笑ってメルは手に気を凝縮させて手を上に上げる。
1,2,3,4と指を折ってまるで指揮をするように身体を動かす。
すると気が一つ二つと彼女の周りを回りだすではないか。
増幅されていくその固形が、12でとまるとおもいきや、0と叫んだことでサワアらの前にぱっと散り止まる。
轟々と青い光を持った光のまま、嗚呼私しりませんからねとサワアの嘆きと共にメルが叫んだ。
『
その言葉でブンとメルが空高くに飛び上がり宙をくるりと一回転してその気を凝縮させる。
地面に向かって両手を右側の後ろに引っ張った後、気を上に上げていっけえええと叫んで落とした。
青い球が地面に落ちた場所は華樹の真上で、
その光が樹に到着した途端光を帯びて地面から
根が青白い光で四方に散らばって伝わって消えていく。
「皆さん杖で自分の宇宙を!!」
「っ!!!これは!!!」
「光が!」
『見えたら全員すぐに移動させます。覚えて!!私が飛ばすので。』
「第4東の4809に飛ばして貰えますか。」
『はぁい。』
杖をぶんぶんと回して彼らの元にトンと杖を指す。
すると彼らが綺麗に消えて居なくなったではないか。
『ハイ次!どんどん言う!!』
「…っ、第8、西の3289にお願いします。」
「第10南の5890へ。」
そう次々に言った彼等の元に走って杖を回しタンタンと刺して消していく。
宝玉の方を差し込んでやるのは何か意味があるのだろう。
最後にウイスらが地球の元に飛んだのを最後にメルが呟きながら杖を回し続ける。
「…なにをして」
「エフェメラルが得意としていた移転式のやりかたね。」
「移転?」
「瞬間移動になるものよ。
転移と言うべきか、複数人を遠い場所に飛ばすやり方で、
自分と相手の意識が通じたもののみが出来るもの。」
「私が使っているのは彼等の意識など無用ですからね。」
「あれの何が良いって飛んだ人がこっちに戻って来れるものなのよ。
ただその範囲は自分を基点として広がれば広がる程気を使い続けるという者。」
そう、今現在メルは全宇宙に自分の気をうっすく伸ばして維持させていたのだ。
これがサワアのどうなっても知らないですからねという意味だった。
気を大量消費するので樹の実の消費量もえげつないが、その精神力だった。
1と2と3と4と、と数を数えては杖をとにかく動かし、身体を動かしている。
杖を一度放して四角を作ったり、バツ印を作ったりと忙しない。
「デメリットが多すぎて基本的に使用しない様にしてたんだろうけどね。」
「デメリット?」
「気を一度に消耗し過ぎるのは大前提ですね。後はその維持ですか?」
「ええ。あんな風に周りを無視して自分の感情に合わせて維持をしなければいけないんです。
私達ですらあの芸当は中々出来ないんですが、出来ると割と良いことあるんですよ?」
「というと?」
「アレは転移だけでなく自分のタネも何処にあるか把握が出来るんです。
出したタネを捜索して収穫する網みたいなものですね。」
逆に言えば種を自在に出し入れできるというもので、
華樹神にしてはかなり重宝される技というものらしい。
メルが得意としていると言うよりかは、
ずっと練習し続けて本番の為に温めていたというのが事実だろうが。
「天使になって気を使う量も増えた上に
落ち着いたから渋々使ったってところでしょうね。」
「確かに…消耗すると言うよりかは回していますね?」
「ええ。回転させて気を回し続けることです。
デメリットとしたら彼女の気を全宇宙が気付いてしまいやすいので、
軽い宣伝になってしまうというところでしょうか?」
「普通にまずくないですかそれ!!!」
「貴方のしたことを彼女が拭ってくれているんですから、
それくらいで終わって良かったと言うべきでしょうね。」
「うっ」
まぁこれくらいで良いだろうと言うメルの声が低い低い。
徐々に帰って来る天使らに続いてメルが空へと華を出して動き続ける。
右へ左へと、杖を回しては飛ばし、気を飛ばして華にさせて動く。
それはまるで舞いの様にみえて、綺麗と帰って来たマルカリータが呟いた。
踊りが止まるのは最後の宇宙である第6が帰って来たのを見たサワアが声を出したことでだ。
「エフェメラル!!全員帰りました!!!」
『…っ、華の杖よ!!わが、力、その身にあまり、し、願いを!!
今、此処、にっ!!集め、終え、られる、時!!』
これにて、終わり!!そう言って気を最初の様に飛んで華樹に落としてしまう。
すると地面に割れる様な赤い気が伝い、その青と共に消えて居なくなっていくではないか。
『っ』
「と、大丈夫、そうではないですね?」
『っは、っ、は、っああ、つ、つあ、れあ』
「ええお疲れ様です。良くやり切りましたね。偉いですよ。」
「あの力は一体…」
「エフェメラルが以前使おうとして止めていた術の一つですよ。
見ていた通り似たようなことをしなければならないので。」
「気がほぼほぼ底をついているではないですか。」
回復をというコルンらに、
ありがとうと息を切らしつつもぐったりするメルに、
内心心もとない子が一人。駆け出してメルの元に座り込んだ。
「っシャンティさん!?」
「私も回復します!!私だって天使見習いなんです…!!」
そう子供が見習いの杖を出して回復を出すのに、そっと手を下ろさせたのは
「貴方が気を与える程ではないですよ。」
「サワアお兄様…ですが!!!」
「だってほら、よく見てごらんなさい?」
「え?」
見た所は、もう笑い転げているメルが見えた。
ねぇまって!もういらない!!
待て待て待て待てと元気になるメルに
ニコニコと天使らが気を分け与えていたのだ。
「もう少し与えて置いた方がいいのではありませんか〜?」
「メル様すぐ無理なさりますし。」
『ねぇ本当に過剰なんだけど!!!』
「あれ程の気を外に放出したんです。絶対にこれしきで足りないですよね?」
「天使一人一人半分程の気を戻しても足りない程な気がしますし。」
『そんなことないよ!?ねぇやめよう!?!
そしてなんで私は四肢が累々しないんだかな!??!』
「ソレを言うなら四肢が捥げるとかの意味では?
最早それだと死体になってますよ。」
貴方死んでませんし。そう言うコルンに手を止めない彼等に
メルが半泣きで杖に縋り付いてサワアあああああと
助けの声を叫び出し始めたではないか。
それにはクスクス笑ってはいはいと声を出す。
助けが来たと思ったら絶望である。
『ねぇ!!!待って!!!なんで仲間に加わるの!!!!』
「っふふふふふ」
『待って笑わないで私も笑うじゃんもうおおお』
「あの子達、仲が良いでしょう?」
「え?え、ええ…」
「あれでもエフェメラルさんは彼等から距離を取っていた子なんですよ?」
「え?!?!とてもじゃないですが、そうは…」
「彼等が大事で、破壊神らの傍から
離れてしまいそうになっていた時期がありましてね。」
その時大反対して自分のことを殺そうとするくらいのことをしていたのですよ。
そういう大神官はメルがコルンらの杖から
離れようとしてはウイスとヴァドスから杖で妨害されて
動けなくなって首を横に振りながら笑って居るのが見えた。
杖を出しながらもメルの気が徐々に戻っていくのが見て取れるようになる。
みえなかったということは本当に空っぽに近かったというものだ。
それ程していたのに、誰一人にも気を貰わないつもりだったのかと驚き固まった。
彼女の顔を見て大神官は続けて答える。
「エフェメラルさんは特に自分でやり遂げようとする悪い癖がありましてね。」
「それは良いことでは?」
「自分の範囲以上のことでも?」
「それは、」
「あれでも助けを求める様になった方なんですよ?
まぁ、今回は仕方が無しにやったのを
皆さん分かった上で気を与えているんでしょうが。」
最近まで彼女気を受け付けることしませんでしたし。
えっそれって死ぬんじゃ…いや天使だからしない?
「いえ?あの子の場合特別枠なので死にますよ?」
「え!?!?」
「まぁそれもほぼ無くなりましたが。今では彼女天使ですし。」
「…なんか凄いです。お兄様達やお姉様達が。」
「ふふ、貴方も何時か天使ガイドを任せることが来るでしょうしね。」
「私がですか?そんな…」
「きっと、あの子は怒って等いませんよ。」
どうしてなんて、責めてきたことあります?
あっそういえば…
「貴方に危害が及ばないと言った時、あの子の顔どうなっていたと思います?」
「えっど、どう、でしょう?」
「凄く嬉しそうだったんですよ。」
やられて怒ってもいいのに、貴方のことすら、大事だと言うんですよ。
「どうせ怒っても意味がないからそのままでと言うのでしょうがね。
これに懲りたら人のことに左右されないことですね。」
「…反省します。」
「よろしい。では向かいましょうか。」
「え?」
「皆さんそろそろやめなさい。エフェメラルさんが困っているでしょう?」
『大神官様…!!!!』
「私も仲間に入れて下さい。」
『ちょっと待ってお兄さん?!?!?!??!!?』
ねぇ待って!?!??期待したよ!?確かに私期待したよ!!
お兄さんのことだからきっとそんなこともあるかなってちょっと思ったけど
流石に全天使12人から一度に気を貰って大丈夫になったと思ったら
貴方まで追加貰ったら過剰過ぎて私の身体を殺す気か!?
さては殺す気だな?!殺す気無いのに
何でそういう酷いことをするの!?!?
ねぇ何とかいってよねぇお兄さん?!?!?!?
そうメルが早口で杖を持って半泣きで叫ぶのに
周りが腹を抱えて笑い出すのに、メルも吊られて笑ってしまう。
輪を持った、元人間の天使。彼女から見ればそうしかみれない。
でも、本当は此方の方が本来の姿だということを知るのは、
メルだけではない。サワアやコルン、大神官らは知っているのだ。
輪を持つ状態も全てが元通りになった。
この時間で、独りぼっちになったと思っていたのに。
悪魔の中に天使が一人、戻って来たみたいなもので。
嗚呼良かったとメルは安堵をする。
カチリと音が鳴り響く。