自己紹介編その3




「…驚いた。流石の我々でも
デメリットくらいは発生するぞ、」


前回のあらすじ

フェルの力、底なし沼


「というと?」
「詠唱が長い隙が出るとかは勿論だが、
その力に応じて身体にも影響が出やすい。」
『なのに、出なかった。…正直私もシアージュと
一緒に居た記憶を取り戻してから分かった話だけどね。』

君の力は底なし。威力が恐ろしくて
怖気づいているだけであって。

『じゃあ今日はやるだけやろうよ。』
「え?」
『大丈夫。だぁれも死なない、死なせない。』

だから、今日は思う存分、君が好きな様に走り続ければいい。

『…折角ママになったんだから、ね?いい処みせちゃいなよ。』
「〜〜〜っメル!!!!」
『ぷっ、ははははは!!!じゃあお次行こうか!エル!!!』

星風の華神、エル・ノルテ。第9番目に会ったお人。
青髪で目は金色。上から左右に分かれた立体系前髪。
後ろ髪は左右リボンの形にしており、耳にはクローバーの耳飾りを付けている。
山羊の白い角を頭に左右生やし、目は山羊目。常に涙を溜め込んでいる。
目の下には青の△が左右3つずつ。星々の姿をモチーフとしたもので。

時飛ばしの様な攻撃を得意としており、割とコレが面倒極まりないのだが…
メルはロウをちらりと見た後目が合ったのに気付き苦笑いして次に向ける。

流石に彼の前で言うのは酷というものかと思ったのだ。
だってそれは、彼女らが別れた理由でもあったのだから。


『第10番目。ピナコルことピナちゃんです。目守りの神様。
髪の毛は茶色で肩上止まりのボリューミーな短髪女子。
目の色は黄金色だけど、能力開花で髪目共に銀色へと色を染め上げる。』

この子、実は第7にふかーーーーい関係がありましてですね。

『そうだよねぇ?一時期保護してくれて
どうも助かりましたよ?
フリーザ軍の長である、フリーザ様?』

「っええ!??!?!?」
「…いつからお気づきに?」

『正直私が居れたのはピナの両親が殺された直後くらい。
その後は記憶ないけどね、第7の惑星ベジータと
第10の惑星ヴェリタスでのハーフ子だから、
そっちに移動して君が破壊した時に
この子の本質を見極め殺すに惜しいと
保護するのも出来なくないかなぁと。』

「成程、はめたわけですか。」


おやおや、人聞きが悪いなあ。


『答え合わせと言うべきでは?』
「おい、フリーザ、貴様本当なのか。」
「…ええ。実に良い子でしたからねぇ。
まるで天使の生まれ変わりかの様に、ねぇ?」
「……。」
「おお怖い、そんなに睨まないで下さい。
一応言っておきますが、最期は私が殺したのではありませんよ。」
「フリーザ庇って死んじゃったよね。」

えっ

「……ミシュメールといい、あいつといい、
庇うの好きな奴らだな、ほんと。」
「ほほほ、類は友を呼ぶとでも言うべきでしょうね。」
「面白い因果だな。」
「ん?どうしたんだ?」
「お前は知らないだろうが、
お前の父親であるバーダックが
奴を引き取った話を聞いたことがある。」
「「ええ?!??!?」」
「いいっ!?!?べっ、ベジータそれ本当か?!?!?」
「嗚呼、事実だ。」
「えっ待って待ってそれって義理の妹ってならない!??!」

そういうブルマに、そうなるなとベジータがピナを見て答える。

「なんだったら確か父親の方はバーダックの血縁者だったはずだが。」
「…義理どころか普通に親戚同士じゃないの。」
『ごめんマジでその情報新し過ぎるんだけど。』
「成程、此処で貴方が孫悟空にこだわる理由が漸く分かりましたね。」

貴方という方は華神らにまつわる者達に酷く興味を引かれる傾向があります。

「彼もまた同じような立ち位置だったからこそでしょう。
貴方が見てきた物語に引き寄せられていたのではなく、
貴方自身が培って行った力に引き寄せられていたものだったとは、ねぇ?」
『…うるさいな。悪い?』
「いいえ?別に。それよりもあと少しですよ、
いい加減早く終わらして差し上げたらどうです?」
『分かってるって。』

こんなに長くなる予定はなかったんだがな。


『第11番目正義の華神メリアージュことメリア。』
「あの子そんな名前だったの!?」
『髪の毛は桃色で、目の色は黄緑色。第7宇宙の地球という惑星で生活していた女の子。
11について。私は知ってるよ?』
「…11?」

そう聞くメリアに、まだとぼけるかとメルは首を横に振ってこたえる。
何時しか彼女が言っていた言葉。11

『深夜の一時間前即ち23時は世話をする者。
可能な最後の瞬間を意味し、
至急の危険又は緊急事態の状況を暗示する。
終わりがない無限の意味を持っているその時間。』

何時しか身体の中に生きていたカランチュが言っていた言葉。
一番最初に、この物語が始まった時に言っていた言葉。

『意味は【終わりを告げている】状態。神の魂が完全に戻りかけているそれは同時に終わりがないという意味になる。
終わりがないそれは巡り続ける存在であるもの。それは時間。時計の意味。』
「…何が言いたいの?」
『貴方の力は終わりがないこと。正確には終わりを告げる役割であることかな。』
「ん?」
「…成程、かなり面倒なお相手になりそうですね。」

そう言ったウイスに、どういうこと?とブルマが聞いてみると
彼女らに分かりやすいように説明をしてやる。

「メリアさんの華神としての力は正義という名前にしていますが
アレはあくまでも仮の形である存在、彼女は今意味を付けようとしているのですよ。」
「意味を?」
「言葉には必ず意味があります。力を持っているとでも言うべきでしょうかね。
終わりを告げているということは即ち終わりがみえているというも同然。」
「始まりなんてとうの昔にある。常に終わりと隣り合わせに居る存在だからこそ敵わない。」
「メリアさんは常に最後の決定打に持ち越す力をお持ちだと言う事ですよ。」

そういう天使らに、つまり?と声がかかる。

『つまりメリアと戦えば最後に詰め寄られるってこと。』
「だから彼女を選ばなかったのですね。」

流石に最後に持って行かれると試合にならないのでね。
勿論特殊能力を使用厳禁にすれば話は別だろうが、
華神らにそんなことさせてしまえば大体の流れが決まってくる。

力を持たない華神らは人間以上破壊神未満だ。
流石に界王神以上ではあるだろうが、それでも殆ど女子である。
よって人以下の醜い争いが繰り広げられるのは間違いなくてだな。

『(流石にそんな処見せたら全王様この世界消し去りかねねぇかんな…)』

それは全力で避けたい処である。

「にしても確かメリア・アウゲンだっけ?滅茶苦茶洒落た名前だよな。」
「え?」
「ん?知らないのか?アウゲンはアウゲンブリックって言葉があって
ドイツ語でまた『ったーーーーんま!!!!』」

なんだよ。別にいいじゃねぇか。
よくない。

「なんで」
『…なんか恥ずかしいから?』
「サワアさん」
「はいはい。」

あっちょ、放しなさいよ!?!??!
駄目ですよ〜〜〜

「ドイツ語で「瞬きする程の一瞬」という意味を持つ者。
それ即ち、一瞬でしか生きれないという点にしては
エフェメラルという「一瞬」という位置では同じ者。」
「あー相性の問題ではじいたのか。」
『ぷはっ、煩いなそこの外野!!!水面高校ちょっと黙っとって!!!』

そう笑いつつ叫ぶメルに、腰元をがっつり掴まれても暴れるメルを何とか抑えているのはサワアだからか、それともメル自身の非力さなのかは定かではない。

そして終焉と同時にこの巡り廻る時間の最後を飾るのは
第12番目に出会って旅を共にした、再開の華神リサである。

リサリシア、通称リサちゃん。目の色は緑色で、髪の毛はオレンジ色。
アルトというお友達が近所に居たのだが、それがまさか

『アルトリアだとは思わなかったんだよなぁ。』
「…流石にあの星は異例中の異例だったからね。一応此処でネタ晴らしするけど、此処にいる奴全員居たらしいよ?」
『えっまじ????』
「だーーーってメル一向にアタシ達のこと見ねぇからなぁ。」
「未だに覚えてる。凄い心配そうな顔してたよね。」

ねぇ、此処どこ?何処に行けば、私は私を知れると思う?
その先に、私はこの人達と一緒に笑って生きていられる?
どうかその場所に連れてってほしい。何にも要らないから。
だからどうか、その時間だけに、縋らせて欲しいのだと。

声が聞こえて来て、助けてやらない他はなかった。

「旅の途中色んな人に出会って、貴方の事を沢山知って。
正直あの時間が今も掛け替えのない時間ではあるんだよ?」
『リサ…』
「此処は貴方がくれた、貴方の大好きな人達を教えてくれる場所。
…それならそれなりに、応えてやるのが世の情けってもんじゃあ、なぁい?」

ニコリと微笑み笑い答えるリサに、そうだねとメルは答えた。
そうしてもらえると、此方としてはやりがいがあるというものなのでね。

武器は杖。とはいっても彼女の力は今回ほぼ使い物にならないことになろう。
だって彼女は自分の力を含め周囲の者達と共存して攻撃をするタイプの者。
要は単体での火力は物凄く低い子なのだ。
まぁ、そんな子でも楽しめる様にするのが、この運動会である。

メルはふわりと浮かびではではと声を荒げて答える。


『原初から終焉まで。最後から最初まで。全て統べて、一つに纏めるそのお方。
…今回連れてきたのは審査員の方々でーーーすっ!!!』

ご登場をと手を上げ後ろに振り返った先には

「っな!!!!」
『日華に位置し、燐光りんこうを持ち得た火焔光かえんこう、統べる者。
全ての始まり原初の原初を司っていました、純環の理こと、純環の定理者トベラ様でーーーす!!!!』
「っはああああああ?!?!?!?!」
「そんな警戒しないで。もうあんな真似できない様にされてるから。」

そう苦笑いして手を振った彼がほらねと言って指を鳴らせば
その姿が痛々しい姿に変化するではないか。
赤い鎖を幾重にして身体を縛り、首元や心臓部分にも直接痛みが響くように何かが埋め込まれている。

「色々知った上で此処にいるし、まぁ聞いただけでも馬鹿だなとは思ったけどね。」
『あはは…トベラ様なんだかんだ言っていいひとですから。』
「いやどう考えてもいいひとではないだろ。」
「ふふ、メルさんですからねぇ〜〜。」

えっいいのあれ。放置して本当に良いの?
何だかんだ言って謀反起こした第一人者では???

「一度溶け切り全てを知った上でのあの状態ですからね。それ相応の覚悟がおありのようですよ?」
「そちらの天使が言う様に、私とて馬鹿ではありませんからね。」
『むっ!僕が馬鹿みたいに言うじゃんそれ…まぁそうなんだけど。』

笑うメルに、クスリとトベラも笑って見せる。
穏やかな風景が見えるが、この二人一応これでも本気で戦った仲である。

「華神に関しましては私の方が審査するにも優秀という見る目だけはおありのようでしてね。お誘い頂き感謝いたしますよ?現定理者のエフェメラル様。」
『ご謙遜し過ぎないで下さい。恐れ多すぎて緊張で吐きそう。』
「ぷっはははは!!!貴方が緊張するたまですか。」

僕だって緊張するもん!!
嗚呼そうですかそうですか。

「それで?私だけではないんでしょう?連れてきたお人らは。」
「えっ」
「まさか…」
『ふふん。焔火に選ばれた者。元12候補者の一人。この世には存在しえない焔火を持つ方!!アニュラス様です!!!』
「いや本当に馬鹿だよね君。」

ねぇ馬鹿連呼しないで!!!馬鹿って何よ馬鹿ってさ!!!

「だって誰が戦った奴の真隣に座らせるんだよ。君みたいな子じゃなきゃ殺してたとこだよ。」
「この私を殺せると?」
「…試しに今度してみます?」
『お兄さん方此処での喧嘩互いに傷付くだけですからね?!?!??!』

わかってますよそれくらい。そう言ってため息交じりに腰に手を置いて答えるアニュラス。とても嫌そうでもあるが、仕方がなさそうにもみえる。まぁ一応説明してからお呼び立てしているからな。ついて来てくれるとは思っていなかったんだけどね。

『そして最後はこの華神らを統べるお方。ヴァイス様ことエーリン様です!!!』
「ども〜〜〜!どもども〜〜〜!!!」
「うっっわすっっっごいなんだろ。」
「悪口そっと抑えたのだけは褒めるべきでしょうね。」

そう項垂れて答えるエリーゼに、ダリアこと朱音が苦笑いする。

『以上三名の定理者様には各競技の審査委員として各平等に中立を保ち審査して頂く手筈になっておりますので、どうぞよろしくお願い致します。』
「ええ」
「わかりましたよ。」
「頑張ってね〜!!」
『…では華神らは一旦各宇宙にお戻り下さい。その間うちの子達はい集合〜〜〜!!!』
「あっ呼び出しくらったな。」
「流石にしない、わけないですもんね。」

我々も出場権利ちゃっかり貰っちゃってますし。

そう言ってわらわらと、大神官の下に
位置していた者達がメルの元に集まっていく。
その間サワアも一度第二へと戻ることにした。


『では第三世代第三期交響曲第4番「真昼間の白昼夢」春の新樹メンバーである子達を紹介しまーす!』
「…春の新樹?」
「メルが名付けた華神らの名前ですよ。私の処でいうところの原初に位置する者です。」
「嗚呼そういうことね。」

アニュラスがエーリンの言葉に反応して納得する間、メルは第1はーと声を掛けている。

「それにしても狂い咲きにしては恐ろしい子だよね。敵も味方も全て統べてひっくるめて取り込もうとするんだから。」
「その件に関しましては同感ですね。なんであんな子選んじゃったんですか。」
「ん〜とは言いましても、直感でこの子良いなーって思って選んだんですよ!」

というか選ばれていたというか。
選ばれていた?

「どういうことですか。」
「言いませんでしたっけ?あの子産まれる前から華樹がざわついてたんですよ。」
「…生まれる前から?」
「ええ。何が起きているのかはわかりませんが、世界を一つに戻して未来を進んでいるあの子の力は凄まじいもの。選んで正解だったと思っていますよ。」
「天使等とつるんではしゃいじゃっていますがねぇ〜〜〜。」
「ふふ、別にいいじゃないですか。下の子達と仲良くするくらい。」
「仲良くどころか子まで授かってますが???」

あれどうするんです。
どうとでもなるのでは?

「定理者と天使の子ですよ?…そんじゃそこらの神に選ばれる人の子と訳が違う。」
「脅威になると?」
「ええ」
「…そうでしょうかね。」
「え?」
「私はただ、あの子の母になりたい子であるとお見受けしておりますので。」

温かな陽だまりの下で、仲良く笑って居る情景。
それがずっとずっと、夢見て早く来てしまえばいいとさえ思うのに、
まだまだそこに居て欲しいと思うのは、一体どうしてなのか。

「というか新樹って言いましたよね?春とか。」
「ええ」
「…まさかあの子あと3つも作る予定ですか?」
「作るというよりかは、既に居るらしいですけどね。」
「え?」
「よく見て下さいよ。どうして我々が此処に居ても
彼女らはこうやって維持出来てると思います?」

メルが6人目の候補を説明している中、
笑って話すのを指指して聞く彼女。

「いやそんなはずは…」
「彼女は、既に気付いていると?」
「ええ…そして、紐は緩んでいるだけで、結ばれ繋がるその先は。」

此方から手綱を引っ張ってしまうだけであるというのか。
定理者どころか、華樹神であるだけでもそんな芸当中々出来ないもの。
彼女はそれを、さらりとやり遂げているというのは、それは

「華樹を維持する精神力、華神らの知識を掌握する知力
そして一番重要な華を維持し、束ね意識を保ち続けるその想像力と集中力。」
「どれかと言えば、想像力と集中力が桁違いなんですねぇ、彼女。」
「ええ。だから維持出来ているんですよ。」
「いや寧ろその二つだけで維持出来るなら先の二つ意味なくなりますよ。」

寧ろそっちが大事であるのに。

「全く、本来なら均等に割り振り殆どが優秀である我々の後釜が来る筈なんですがねぇ。」
「色々突飛出ちゃいましたね。」
「それで、我々一体何を審査したらいいんですかね?」
「あっその説明してくれるそうですよ。」

どうやら説明が終わったらしく、一時的な休息をとることになったらしい。
次の試合というか、チラシが配られるその中身が
まぁ面白いらしく、幾つかの宇宙から笑い声が聞こえてきた。

『どもども〜お世話になります。』
「いえいえ。随分と親しみやすい様にしますね?何か意味でも?」
『…あったらどうします?』
「おおこわい、と思う程度ですねぇ。」
『ふふっ、嗚呼皆さん何を審査していいかわかりませんよね?此方にある資料に一通りお目通しして頂ければ助かります。』
「これは?」
『審査内容と次から順々に行われる競技種目の一覧表です。
評価の値は最高5点でマイナス得点は無しで最低が0点とします。
尚加算点数も無しで、此方にある札を立てて、その後数字も此方に記載お願いします。』
「よく練習出来てますね?」

そう言われてはい?とメルが首を傾げる。
アニュラスが嗚呼いや練習をしたんでしょう?と声を掛けたのだ。

「こんな用意貴方だけでしたわけでもないでしょうに。」
「お言葉ですがアニュラス様、殆どの作業は彼女がしておりますよ。」
「スピリタスか」
「お久しぶりです。」

お辞儀をする彼に、えっまってと口元を手で隠す。
まじ?と言いたそうにメルに指をさせば、マジと言いたそうに大神官が頷いてやる。

「…うそだあ」
『事実です。』
「日頃の行いですよ。エフェメラル様。」
『ううスピリタスさんまでぇ…』
「っははは、まぁまぁ上出来じゃないかな?分からないことがあったら君に聞いても?」
『勿論です!!』
「では早速次の種目について幾つか質問が。」

嗚呼なんでしょうと声を掛け、トベラと会話する中大丈夫そうです?と大神官がエーリンに声を掛ける。
するとええなんとかと困ったような顔を思い浮かべて笑うのだ。

「ピリピリはちょっと伝わって来ちゃいますけど、元々仲の良い師弟関係だとお聞きしておりますし。」
「まぁ何かあれば我々でよろしければ是非ともお伝え下さいね。」
「ご配慮くださりありがとうございます。」
「いえいえ。」
「全王様楽しまれています?」
「そりゃあもう。今もわくわくして目を輝かせておりますので。」
「…期待損しないといいんですけれども。」
「きっとそれはないでしょうね。」
「え?」

だってあの子のことですから。

「全王様に寄り添った、とても楽しい時間を満たしてくれることでしょうから。」
「そう言われると…指定し甲斐があるというものですね。」
「ええ、選んで頂き誠に感謝申し上げます。」
「ふふ、それはどうも。」
『ってちょっとエーリン話聞いてる!?』
「嗚呼はいはい聞いてる聞いてる。ねぇマジでお遊びじゃない?」

そう、その競技種目は本当にマジのお遊び。
メルはにやりと笑いだって〜と口元に手を当てて笑みをかみ殺す様に答える。

『絶対楽しいんだもん!皆でやってみたかったし!!』
「…ま、平和ではあるよねぇ。」
「処で一つ聞きたいことが。」
『ん?どうしました?アニュラス様。』
「この点数最高得点を取った者は何かあるので?」
「そういや明日もあるんだよね?何かあるの?」

あー気づいちゃうよねえ。
ニヤリと笑うメルにまぁ予想はつけていたが。

『一応選抜式の試合を目論んでいましてねぇ???』
「やっぱするんだ。」
『とは言ってもメンバーや宇宙は点数で前後しますし。
それに、大神官様には各天使らにトップシークレット
メンバー連れて来てもらえているんですよねぇ?』
「ええ。大分前に手筈は整っておりますよ。」

貴方が気付かれない様に裏でコソコソと集めていましたので。
あらあら、それはどうも助かりますよ。

「天使らが気付く暇も与えないとは、本当にズル賢く育ちましたねえ?」
『人聞きの悪いことを仰らないで下さい。…策略、というものでは?』
「ふふ、別にそれでも構いませんよ。似たようなものですし。」
『あれ?まって?ねぇ待って?!?!?スピスさん!??!?!??』

なんです?そう笑いつつも空を飛び全王様の元に戻ろうとするスピリタスに
メルは「ねぇソレほんとに分かってます?!」と焦りながら飛び出していく。
浮遊出来るはずもない、華樹神が、華神らが。この溶けて混ざった先では移動も苦なく出来ている。

その事実に、本当に恐ろしい子だとアニュラスはぼやいた。

「(君がこの世界の定理者になってしまえたのが末恐ろしいと思うよ)」