「誰かではなく君だし、いつかではなく僕だ」





前回のあらすじ



サワアに告白されてお付き合いになりました。




『ぴゃ』
「嗚呼メルがこんな初々しい乙女も驚く位の可愛さに……」
『待って何その例え怖い色々怖い。』
「誰にされた?おっけー分かった。」
『まだ誰も何も言ってない。』

そんな中、流石に痛いのは嫌なので、
サワアもサワアで現在逃げまくっていた。

「ったちょ、にげ、んなって!!」
「っはは、いやですねぇ〜捕まえたら殺す癖に。」
「天使は、しなんだろうが!!」
「それでも痛覚を付けられている以上痛いんですよっと。」

なんで痛覚付けたと思うんですか。

「っアンダルシアが聞いたらブチ切れるぞ!!」
「ま、その時は大人しくしますよ。」
「……サワア、お前。」
「僕は、覚悟を決めて、言ったので。」

僕という、辺り、本当に、肝が据わっていると思う。

「…そう言われたら皆して許しちゃうよ。」
「おや、いいこと聞きましたね?」
「そうしなくても許すだろうけどね。」
「スコーピオン様」
「よかったね、泣き虫サワア君。」
「…その名前は撤回していただきたいのですが。」

照れるように上目遣いで目をぱちくりさせて言うサワアに
ん〜と明後日の方向を向いた後、無理かなと嬉しそうに笑って
スコーピオンは指を立てて言う。

そうしながらゆっくりと降りた二人に、
喧嘩しすぎると駄目だよとアルトが言ってくる。
どうやら一時的に帰宅してきたようだ。

『おかえりアルト』
「うん、ただいまメル。」
『えっと、あの……』
「うん?どうしたの?」
「アルトリアごめん、くっそ悲報。」
「えまってなになになに」

アルトリアさま、と言ったサワアが続けて言う言葉に、
何の騒ぎだと駆けつけてきたコルン達もサワアを見る。


「エフェメラル様ことメルとお付き合いをさせて頂きます。」
「…………ま、え、まて」
「アルト、敬語。」
「ま、たんま」
「嗚呼駄目だこれ語彙が迷子になった。」
「はーい誰か探して来てー」

あっちいったおっけー探そう。
そう変なテンションで言う彼女らを放置して、だ。

「お兄様、本気で?」
「…ええ。」
「メル様は?」
「そちらに。」

そう言って見たサワアの目線にコルン達も見つめる。
其処には、軽く驚いたメルがわたわたと辺りを見渡し、
駆けつけていたライラの後ろに隠れ、ちょっとだけ見つめてくる。

「…本気なようですね。」
「あの場所以外での手出しは無用ですからね?」
「出来るわけがないです。」

兄を怒らせるなんて出来るわけがない。
と言うか一番怒らせたらいけない者でもあるのだ。
そう、天使の、特に男性陣の中では。

「それにしても、よく口説き落としましたね。」
「っくどっ!?」
「ま、利害の一致、と言ったところでしょうか。」
「嗚呼成程、それは上手くいくでしょうね。
メルさん意外とその手には上手くはまりますし。」
「…どういうことだかさっぱりなんだが。」

アルトが言うのに、ウイスが説明をする。

「メルさんは自身のことを好きだと言っても靡く方ではありません。
寧ろ他に言い方がいるからと言って距離を置かれて遠ざけられるがオチです。」
「なので、好きとは言っても隣に居たいと強調したのですよ。」

あの日あの時の、あの場所をね。

そういったサワアに、嗚呼納得とアルトはため息交じりに答えた。

「そりゃ全員一致のお手上げだよ〜〜」
「っくく、ありがとうございます。」
「どういうことです?」
「メルの願いとサワア様の願いが一致してたってこと。
それは同時に、我々の願いでもあるからね。」

華樹神の願いは華神達、加護天使達の願いでもある。
勿論、華樹神官の願いでも、だ。

「メルの願いを叶えられないって死んでも無理だからね。
いやにしてもよくソレを出す気になったね?」
「僕もイチかバチかでしたから…おっと失礼。」
「…僕?はて、サワアお兄様一人称は確か私では、」
「昔は僕だったんだよ。その泣き虫臆病小僧。」
「…アンダルシア様、お戯れを。」
「これくらい言ってもいいだろ。」

朗報とか言いやがったからあいつら居なくなって交代できたがと言うアンダルシア。
確かに、さらっとスコーピオンらが見えない。

「まさかまさかのお前かぁ〜〜〜〜ん〜〜〜困るほんとに困る。」
「…すいません、困らせてしまって。」
「これが他の奴らなら切り刻んでいたが。」
「なんだかサラッと物騒な言葉が聞こえたんですが。」

気のせいですよね?気のせいじゃない事実だと言うアンダルシアにコルンが困りうーむと唸る。

「にしてもお前なら…は〜〜〜あ〜〜〜〜〜……仕方がない、許す。」
「ありがたき幸せ。」
『色々何様のつもりなんだろうあの人達は。』
「貴方の事を心配しているんですよ。」
『コロネ!貴方達お仕事は?』
「あはは、緊急の話を聞いて飛んできました。一応破壊神には告げています。」

ウイスさん伝言ですとコロネがぼそりとウイスの耳に告げる。


「”残念だったな”と言っていましたよ。」
「…”すいません、役不足だったようです。”とお伝え願えますか?」
「ええ」
「まぁ、この臆病泣き虫小僧が付き合うのはいいんだが。」
『やめたげろ、サワア様のHPが0突破するから。』
「お前それでいいのか?願いが決まることになるが。」

そういったアンダルシアに、さ、どうしようねぇとメルがふわりと浮かび上がる。

『それもあって悩んでたんだけどねぇ〜〜〜押されちゃった!』
「ちょ」
『だあって悩んでたのは事実だし!』

メルはそう言って胡坐をかいて浮遊しながらサワアの目の前に落ちてくる。

『まぁでもゆっくりやっていこうかなとは思ってるよ。
正直私は隠し通したかった身なので、
出来れば大事にしたくはないんだが。』
「数日後に宴とかできそうだよな。」
『いや別れたらどうするん。』
「メル泣かせたら魂殺させない。」
『うっわえっぐ。』

だから嫌だって言うんだよというメルに、ぎゃいのぎゃいのと周りが騒がしくなる。
すいませんと第七のコロネがサワアにお辞儀をした。

「彼女のことは存じ上げているでしょうが、
どうぞ末永くよろしくお願いします。」
「…ええ、此方こそよろしくお願いいたします。
お父様達には時期を見計らってお伝えしに来ますので。」
「ええ、その方がいいと思います。色々片付けた方がいいでしょうから。」

そう、次の部屋が待ち受けているのを周りが察知した。

「それにしても厄介極まりない部屋ですね、閉じ込めたと思えばまた閉じ込められるとは。」
「…一つ気になったのですが、」
「なんですか?ウイス様」
「魔女というなら浄化という措置はとれないのでしょうか?」
「…それは」
『無理』

メルはすっとウイスの方に行って指を3つにする。

『1、浄化はあくまでも魂からの浄化。力を使われた内部から使えば、皆浄化に巻き込まれて死ぬよ。』
「嗚呼、なるほど。」
『2、あの部屋自体力を使えば使うほど威力が増している反応がある。そういう場合、こっちが浄化されなかったとしても、此処に戻れる道を潰す可能性が高すぎる。』

まぁ1の時点で無理ではある。

『3浄化をしてもあの類はまた戻る。』
「ん?どういうことですか?」
「願いは単純ではあるが、無限でもある。」
「一度願って叶えられるものではない部類なんですよ。」

願いにも複数あるのだ。
例えば今日の晩御飯はカレーを食べたいという願いがあるとする。
その日は願いが叶うのだが、これが晩御飯はカレーを食べたいになると
その日に食べても願いは叶うように見えるが、この話が毎日だったとすれば、話が変わる。


様は、この白い箱の部屋は、
単純な決まりきった願いではない可能性が高いということだ。

「お題が変わる状態の時点で、恐らく願いは全くべつもの。」
「魔女の中でも自然浄化というものがありますが、ソレを突くしかないでしょうね。」
「その自然浄化がわかれば、あの部屋は二度と現れないと。」
「他の子達が願っていなければ、その可能性が高いかと。」
「…ではその作戦ですね。」

前の様に時間制限が来られても焦るだけだ。
こういう時は時間外で考えた方が無難と言ったコルンに
それは同意すると、アンダルシアが頷く。

「君らの中身を見た処、結構厄介な形になっていたし。
メルの成分を見ているが、体内にずっと停滞して中毒性も高い。
正直次入って媚薬を飲む話になったら極力メルに飲まさない方を取って欲しいレベルだ。」

それ程、彼女の中にはもう限界を超えた状態になっているそうだ。
今こうして話しているのはあくまでもこの場が華樹神の木である華樹の力に護られているからであって。

此処から一歩でも外に出れば最後、白い空間の状態に戻るということに、メルが顔を青ざめる。

「ま、そういうのもあって、お前達を隔離しているというんだ。」
「なるほど、我々を外に出したのはメル様が暴走しないか、
そして我々が外で暴れないか等を見極めていたのですね。」
「そういうことだ。0に近い値だったから一応出したというのもある。」
『ち、ちなみに今僕はなんぼでしょうか……』
「……98」
『ああああああああああああああああああ』

多く見積もられても見積もられなくても辛い値。
絶対にこの家からというか空間から出れないじゃないか。

「その媚薬の効果が完全に抜けきるのは何時ぐらいに?」
「まだ成分を綺麗に取っていないから分からんが、
メルの特質も相まって……数年は無理かな。」
『えっ旅出来ないのはつら過ぎるんだが。』
「恐らく一本5年と思った方がいい。」
『えっ待って数年軽く超えた。』
「……何本飲んでる?」
「少なくとも…計6本は飲んでますね。」

そういったコルンに、がしっと掴まれたメルが固まる。

「はいちくっとするよ。」
『〜〜〜〜〜あsどふぁそdふぁ!!!!!』
「はいおわり。」
「何をされて…」
「クノフィリス」
「はいどうも。」

採った血液の注射を後ろに投げたアンダルシアに
ぱっといつの間に来ていたのか、
第4のクノフィリスが手に取った。

「血液から1本分の媚薬出来るか?」
「ん〜1週間は欲しいかも。」
「5時間」
「…ま、頑張るよ。」

んじゃと言って消えた彼女に、一体と声が零れ落ちる。

「あの子は華神の中でも薬学特に研究タイプだからね。」
「我々も買ってるくらいだからね。」
「ほぉ、それ程迄。」
「血液から媚薬成分を分析して、且つ媚薬の採取。
及びその身体に影響される状態を全部ひっくるめて提案した時間。」
「…鬼ですか。」
「神様だ」

そう笑うアンダルシアに、コルンは深いため息を吐いた。
メルはメルでいだいと言ってサワアの後ろにこっそり隠れ直している。
いままでサワアから逃げて居そうな顔だったが、どうやらそれも忘れて居るのだろう。

ま、コルンにとっては兄が気分のいい状態が一番だと判断した。


「あ、飲むなら天使に飲ませた方がいいですよ。」
「何故だ?」
「あの感じをみるに、人間への影響が高そうに感じました。
こっちも結構きつかったですが、まだ1本なら耐えれましたので。」
「流石に4本はきついとおもいますね。」
『(ま、中間だから休憩をということでの緩みだろうし。)』

いずれにせよ戻るのは間違いない。寝て回復が一番ということだ。
と、いう訳で。久しぶりの。


『晩御飯だあああああああ』
「「うおおおおおおおおおおお」」
「なんで彼女らがいるんですかね……」
「いいではないですか、元気そうですし。」

いつの間にかまたメンバーが変わっていることに、コルンがため息を吐いた。
ボールパークにアルカポネ、そしてスコーピオンが来ていたのだ。

ねぇねぇ何にする?このムンデンコロゲ草いれる?
ばっ何その雄たけび雑草!捨ててきんしゃい!!!
そう悲鳴を上げそうに驚くスコーピオンに対して
ええ〜やだあ〜〜〜とアルカポネが言った直後、
ボっと音を立ててボールパークが消し去った。

あああやだああああ僕の一年と四か月ううううと悲鳴が上がる。
何をしたらあの魔物が出来るのだろうか、不思議で仕方がなかったが
不思議は不思議で終わらせた方が身のためだと、
メルはうんうんと頷き冷蔵庫を見つめて現実逃避をする。

悲しいことに、此処が現実なのだ。うう。

『いや〜にしてもなにしようね。
ハンバーグとか卵かけごはんとか食べちゃってたからさ、
割と日本食というか思い出しちゃって。』
「嗚呼、いってたところでしょ?たしか、えっとにほんって、ところか。」
『あっれ?君らいってないの?』
「我々は移動した後綺麗に保存されたからね。」

一人残らず。

「だからうちらの代の下からだよ。君らの所みたいなのは。」
『はぁ〜〜〜〜〜!マジか!!!』
「まじまじ。だから君のレシピみては驚くんだよねぇ。
ねぇ後ろの畑と、外にある菜園の種とかって貰える?」
『いや別にいいって駄目駄目駄目駄目駄目!!
いや結構駄目なやつある、駄目マジで
繁殖えぐいから止めといたほうがいい!!!』
「なら収穫後の方がいいか。」
「そんなにまずいのもあるんですか?」
『気温で繁殖限界突破してくるやつがあってね。』

ある一定なら種は咲かないが、
ある一定以上超えるとどかんと増えるのがあるのだ。

流石に全部となれば、
どれがどれだかを思い出すにも時間がかかる。
よって全部は禁止したのだ。

『いやある程度ならいいが〜待って
何人食べるはい手を上げろ。じゃないと打つ。』
「そんな物騒な…」
『いちにいさんし…8人、まぁ多めに
10作っとくか。ええ、大鍋?何?今季節どこ。』
「春」
『殺す』
「そんな物騒な……」

レシピとかないんですか?と言われて
メルは確かモヒイト様の後ろの方の棚の
二段目にあるはずと言ったので、
それに開けますよとモヒイトが言う。
メルはごめんと手を叩いて取ってと指示を出した。

『確か青いふせんが滅茶苦茶ついた本があるはず。』
「青い…えっと、こ、ちらです?」
「うっわえっぐ」
「もう付箋要らないじゃんなにこれ全部つけてる???」
『大丈夫、つけてない方が少ない。』
「いやもうそれ全部だよ。」

笑う各々に、メルもまた笑ってしまう。
いやもうそれなと声を出して笑うのだ。
そう、昔のように、嬉しそうに、ただただ笑う。

『あっ、あああああ』
「何急に喘いで煩い」
『酷い!!喘いでなんかないもん!!メル喘いでない!!!』
「分かったわかった、分かったから。」
『春キャベツのスープとかくっそ美味い。
あ〜でも春キャベツこの量鍋足りるかな。』
「レシピがあれば私達も手伝いますよ?」
『嗚呼助かるかもしれないなにそれ救いの神か天使か何者だ。』
「おほほほ、天使ですね。」

笑うウイスに、両手を祈るようにポーズをとるメル。

『皆きてきて、これとか食べれそう?』
「別にメルじゃないんだから何でも食べれるんちゃう?」
『ひどい!人には好き嫌いあるでしょ!?』
「それアルトと君だけね。」
『ぴゃ〜〜〜!!!!』
「これとかみたことないですね。」
『え?ああ、これ?
嗚呼タケノコご飯か、
確かに春だねぇ。食べる?』


「いや食べるも何も、
タケノコってお前土に生えてる奴だろ。
と言うかあく抜きどうするだ。」


その声はとメルが軽く玄関の方から来たドアの方に顔を出した。

『ティーナ様!それにリフレイ様も!!』
「よ、歓迎パーティー乱入するぜ?」
「お二人とも何故此処に。」
「アンダルシア様からお食事のお誘いを受けまして。」

嗚呼成程、大方メルの料理が怖かったのだろう。
まぁたまぁにゲテモノを作ってしまうのは
彼女も知っていることだった。

「タケノコとはそうそう取れるものではないのですか?」

「取れはしますが、
灰汁取りが厄介なんですよ。
すぐに食べれるものでは…」

『ふっふっふ、甘い甘い、甘すぎる!!』
「メル?」
『ティーナ様、君、人間の頭で考え過ぎやしない?』
「ああ?どういうことだよ。」

そう身体ごと傾げるティーナに、メルは身体を台に置いて笑う。

『我々は魔法を手にしたのだ魔法を。』
「なんか調子上がってるね?」
「元々メル様はああいう方ですので。」
『そう!創造とは力の権化!!
それ即ち力を自在に操れるというもの!!!』

と、いうわけで!

『本日の晩御飯はタケノコご飯に春野菜と豚肉の甘辛炒めに
菜の花のお浸し、春キャベツの汁物そしてデザートに
イチゴアイスだああああああああ』
「うおおおおおおおおおおおおおおおお」
『はい、メンバー決めます。タケノコ組はリフレイ&モヒイト!!』
「お願いします」
「タケノコ組っていうのが否めないが、まぁいいか。」

続きまして。

『春野菜と豚肉の甘辛炒めはコルン&ボールパーク』
「よろしく」
「ごめんねなんか急に始まってしまって」
「いえいえ、楽しそうですし。」

『菜の花のおひたしは私とアルカポネ』
「あら?彼じゃないんだ。」
『誰が組むか誰が。』
「待って喧嘩した???」
「メルさん親しい人であればあるほど外ではしゃいなので。」

嫌がられているのをシャイと言っていいのかそれは。

『続きまして、春キャベツの汁物はウイス&スコーピオン』
「よろしくお願いします」
「此方こそ」

『最後がサワア&ティーナ』
「あ〜〜〜なるほど、そういうことか。」
「?」

『以上のメンバーです。制限時間1時間ね。』
「えっ!?マジで言ってます?!?!」
『タケノコ組は別に心配なら1時間半にしてもいいけど
絶対1時間切らないから安心して。』 

そうちらっと見て言うメル。

『タケノコは外に出て右側の菜園奥のスペース。
ご飯は一応どうしても足りないってなったら
右側の菜園入って更に右にドアあるから、其処三回叩いて。』
「叩くとどうなります?」
『普通に稲畑にご入場なる。』
「もっと待って下さい。稲刈りからです????」
『だから絶対大丈夫だって。』
「その自信は何処から来るんですか。」

頭を抱えるリフレイにメルはひたすら笑っている。

『はいはい、先頭走るんだからいったいった!
ご飯のたくとかになったら私ら二人は台所付近にいるから!』
「わかりました、いきましょうか。」
「嗚呼もう、とりあえず行きましょう!!」
『さて、コルン様とボールパーク様ね』
「ええ」
『…結構多いけど行けるよね?』
「勿論。」

さっさと言えと言いたそうな顔に、メルが続けて言う。

『豚は左側の扉入って左の真ん中に扉がある。
其処が肉でも豚がいるところ。三回ね。
数間違えると別行くし、
扉更新に5分かかるからよろしく。』
「それ前のチームに何故言わなかったんですか。」
『あいつらがほぼ一番簡単だから。
ほんとに時間取らないんだって。
寧ろ君ら最初に投げ出したくなるくらい酷いから。』

何故そんなメニューを出してきたんですか。
いや食べたそうな感じだったじゃん??

『キャベツとニラは右側の菜園。
玉ねぎと人参、ニンニクは左側の菜園内にある。
ごま油とか炒める時になったら私呼んで。
調理鍋近辺を出してくるから。』
「嗚呼あの例の調理鍋ですか?」
『いえす!絶対美味い間違いない!!!』

一人で作るよりも、量を作った方が美味いのだ。
もうよだれが垂れてきそうで困ってしまうほどだ。

『汁物はもう全部右の菜園ね。
奥の左側に味噌が収納されてる部屋ね。
普通にドアを開けたら出てくるから其処。
青ネギと春キャベツは菜園内探して。
油揚げは後で作る時教えて欲しい。』
「わかりました」
「いきましょうか。」

『さて、菜の花組は先に アルカポネ!!』
「はいな」
『家の裏手にある菜園の奥に行って来て。
そこら辺に生えてる菜の花ほぼほぼ全部刈り尽くしていいよ。』
「え゛アレいいの?」

そう青ざめるアルカポネに、良いとメルが言い切る。

『どうせあれ育てた所で花咲いて枯れるだけだからね。
さくっときってきちゃってていいよ。後で私も向かうし。』
「…わかった。マジでいいの?」
『マジでいい。加減したいならある程度放置でもいいよ。』
「了解」

駆け足で移動するアルカポネを見た後、さてとメルは向き変える。

『サワア様とティーナ様なんだけど。』
「はい」
『一応右側の菜園入ってえ〜っと、何処だったかな。』
「要はデザート系みつけりゃいいんだろ?」
『そうだけど、まぁ、ソレを含めてティーナ様選んだし、まっ大丈夫か!!』
「嗚呼任せろ!じゃこいつかりんぞ。」
「えっあっちょ!!」
『はぁい、好きにしてどうぞ。』

手をひらひらと振って彼女を放置する。
メルはさてとと言って腕を回した。


『やりますか!!!』