くすぐったい気持ちでいっぱい
「風邪ひきますよ。」
『あっ泣き虫雨降りサアちゃんだ。』
「本当に叩きますよ?」
ごめんごめんと言うメルに、
サワアはため息を吐いて隣に座る。
「よくその名前覚えてますね。最早恨んでます?」
『いやいや、恨みや呪いって12回も生死知って
戻ってこれる程気は強くないでしょ〜!』
「いやそう言う意味では…」
けろっと笑うメルに、座ったサワアが項垂れる。
『あっでもよく泣いた時は雨が降ってたのは覚えてた』
「…忘れて下さい。」
『へへ、思い出したからやぁ〜だよ!』
「はぁ、一生忘れてしまえばよかったのに。」
『ほんとにそう思ってないから面白いよね?此処って。』
「……なんて場所を作ったんですか貴方と言う方は。」
此方をみて色々力を使ったのだろう。
一切使えないことに、更に脱力させてメルは満足する。
この空間ちゃんと考えられなかったのは
メルが余りにも突拍子もないことをするからと言うのもあった。
だが、こうしてよく考えれば、天使としての力が作動しない。
そう例えば、この子の人生を映し出す、とかね。
『なんなら今私が考えていること、分かる?』
「…いえ、わかりません。」
『おや、何か言うと思ったのに。』
「読めないから困ってるのです。」
本当に何も聞こえてこないから困っている。
恐らくいつも通りにしてくれているのだろう。
彼女と言う子はそう言う子なのだ。
自分に不利な状態でも、そのままで維持をし続ける。
「どうして、こんな場所を作ったのですか?」
『…私ね、人間が好きなのは知っているよね?』
「ええ、昔から偉く自慢してきましたからね。」
『えっ待ってそれはしらない。』
そっぽを向くサワアにメルは腕を掴んで
ねぇねぇと振るのを少し止めた。
『でね、人間同士って心の中が読めない癖して、
ちゃんと考えていることを考えて行動に移すんだよ。』
「…そのおままごとに付き合わされていると?」
『付き合わされてるとは酷いなぁ〜これもお勉強だよ。
破壊神とかに何か聞かれた時対応も出来るでしょう?』
「まぁその時ははぐらかせばいいだけでしょうが。」
『わぁ辛辣〜!』
嬉しそうに笑うメルに、ふぅとサワアはため息を吐いた。
「楽しそうですね」
『いや?こんな私は。』
「いいえ、ですが、皆知ると言うのも…いえ、すいません。」
『何が。謝ることなんてないよ。』
寧ろ、そっちが狙いだった。
『天使も元は人の子。神になっていたとしても、
元の血に翻弄されることもあるでしょう?』
「…暴走、するとでも?」
『この廻廊を遂げた後嗚呼なったとしたのすら、普通だと?』
プラティアとの戦いを思い出したメルに、
すっとサワアの目が細くなる。
「…いえ」
『血には勝てない。ならば勝たないでいい。』
「……仰る意味が分からないのですが。」
『勝つ意味を変えればいいんだよ。
私の様にとはいかずとも、慣らせばいい。』
この空間は、正直私にとって一番毒になっている。
なんでもできるし、なんでも思えば現実になるというもの。
それは、自分の身体を変えて、記憶換えも可能と言うもので。
そんなことは、もうしないから別にいいんだけれども。
『ま、一番は精神を安定させたいんだろうけどね。』
「此処が一番落ち着く空間だと?」
『それを知られたくもなかったから、
人を入れないようにしていたのにねぇ。』
いつの間にか、皆が大事になっていたらしい。
ま、此処に辿り着こうとして
たどり着けない虫を対処する役割もあるから、
此処を解除なんて考えは鼻からないのだが。
「そうですか。」
『あれ、ねないの?』
「ええ、貴方が寝ないのならば。
ああ別に、添い寝してあげてもいいんですよ?」
それとも
「アレをしてあげたって、いいのですが。」
『〜〜〜〜〜!!!!!!』
「っくくく、ま、寝れないなら部屋に来てください。」
『だっ、ば、誰がいくか!!!』
「ま、早く寝ないと襲いにいくので、そのつもりで。」
『〜〜〜おやすみ!』
「はい、おやすみなさい。」
そう軽く駆け足で入っていた彼女を見て、はぁとため息を吐いた。
「全く、困った人ですねえ。」
こんなにも多くの人達に愛されているとは。
「なのに、月を見て、想いを馳せるだなんて。」
過去をずっと、見つめては笑って言うのだ。
「…私も会えてよかったですよ。」
ー嗚呼、産まれて、会えて、よかったなぁ。
そう純粋に昔のことを思い出して言うメルに、
声を掛けないつもりだったのに。
ただ、声をかけたくなったのだ。
その言葉をきいて、ふと。
「よいゆめを」
そう天使が夜空から消える。
メルはそっと目を閉じた。
『…いかんまじで本当に寝れん。』
そういえば最近寝る時と起きる時を考えたら
最初かなり寝ていたのを思い出した。
『だとしても絶対あそこはいかん。』
となれば、まぁ皆さんお察しだろうが。
『やるしかないよね〜〜!一人えちえち!(小声)』
暗やみの中、幸いなことに此処は防音。
加えて家に居るのは天使のみで反対側の方面。
割と廊下が長いので、結構近づかないと音が聞こえないはず。
そんな声を出すつもりもないし、短期戦ではある。
創造で創り出したバイブを片手に軽く当てる。
『(っ、ああ、っやば、ほんと、これ)』
ぶぶぶと変な歪音が鳴るのが嫌だが、
まぁ気持ちいいには変わりない。
あの媚薬に浸かれた状態で、
彼らがこれを知っていたらどうなってたか。
もう想像もしたくないものだ。
快楽を徐々に逃がしながらする
これがきもち…ん?あれ
『あれ、お、かしいな…えまって、まじでいってる?』
長い快楽それも頂点を越えたところにいたのか、
割と今まででの快感が違うのに困る。
これでは本当に寝れないまま朝を迎えてしまうので。
流石にそれはまずい、かと言って
彼に助けは絶対求めたくない。
なんか負けた感じがして凄く嫌なのと、
快楽を覚えた感じがして本当に嫌なのだ。
いやでも、ほんとに
『なんで、いけ、ないってか』
それ以上に気持ち良くが無い。
かと言って変に入れるとコレ意外と怖いのだ。
自分で要れるという恐怖は拭えない。
百歩譲って意識の蕩けた媚薬状態だったらいいが、
通常の波を上げている間ではきついというもの。
『っふ、だめ、ここ、かなぁ?』
嗚呼でも、なんか嫌な予感がするが、
反応がないし大丈夫だろう。
そう思って此間まで突かれていたアレを生成してみる。
あの青白いの予想以上にグロすぎるから、
自分の肉体に近い綺麗なピンク色に染めても…
『う〜んだめだ!ぐろいものはぐろいんだぁ!!』
流石にこの大きさが入ったのかと思うと首を横に振るった。
嗚呼やだやだ、軽く弄ってさっさとね〜よおっと。
そう思ったが、ふと、自分で入れれないとは、と思う。
『…ちょと、うん、そう。ちょっとだけ。』
そう自分の欲とは恐ろしいもので、
軽く弄ってから、唾液でブツを湿らせあてがう。
流石にならしていたとしても、
中に入れていないから痛いか。
そう思って手を使ってちゅくちゅく
音を立てつつも当てられてた場所に手を入れるも、
なんか違う感じがして、いけるにいけない。
『っふ、あっ、ん、もお、なんっ、で』
ほんとにイライラしてきた。
なんであんなの覚えさせたんだ。
本当に責任取らせて毎日させようかな。
いやでもそれだと私の腰がお亡くなりになるし、
そうなったら多分色んな方向から叩かれるのは彼である。
それに付き合って初日にエッチしようは
流石に私が引く。私が私に引くから駄目。
『っふ、んん、あっ、こっ、れくら、いしたら』
いいかと、思い、ピンクのブツをそっとあてがった。
にゅるっと入る感覚に、声を抑えた。
だが、それでも
『っふ、らめ、なんれ、いけっ、らい』
それに若干痛いので、すぐに抜いたメルは、ふうと息を吐いた。
『…いや、いきたくない。絶対やだ。』
彼の性格上、絶対来ると思ったら動かない。
こっちに来ると言うのは間違いなくしないのだ。
いやだとしてもだ。
『……うう、意識を飛ばして、いやでも』
アンダルシアが忠告したように、
自分の体内の中では恐らくまだ媚薬が残っているはず。
現に夜になれば息が荒くなるし、
生理的な欲求が止まらなくて困っているのだ。
正直外に出たら誰彼構わず求めてしまいそうなのも怖い。
今やるならサワア一択ではあるのだが、
というか皆それを分かって
あえて聞こえても出ないし入れさせないだろうが。
だとしても誘われているとしかおもえない。
嗚呼でもいけないのはつらい。
『も、すこし、あと、ちょっと、』
火照る感じに、違和感を感じる。
あれ、こんな、熱っぽかったっけ。
ぴちゃぴちゃと水の音がしなくなるのが逆に怖い。
人がこの場所に居るというのに、何しているんだろう。
そう思っても止まらない上に、熱が上がって困るったらありゃしない。
ギリギリの所で手が届かない。
お願いをしたらそりゃあ天にも昇る程の快楽が待ち受けているだろうが、
それに慣れると後が厄介なのはもう目に見えている。
だが、この熱が収まればと身体をベットから起こそうとするが
『っ、ふ、あれ?』
身体に力が入らない。嗚呼気付いた時には遅い。
『っふ、んん、ふあ(駄目だ、媚薬の効果が発動したこれ。)』
あの甘ったるい感じ特融の感覚に、不味いと頭が警告を鳴らす。
こういう時直接テレパシーを送ればすぐに駆け付けてくれるだろうが
此処ではシャットアウトさせている為、それは無理だ。
念には念をというので、今日の朝ウイスが各天使の連絡用ボタンを渡してくれた。
4つあるからもう各場所に置けばいんじゃね?
というアルトの意見もあり、ベットには一応念のためとサワアを呼べるものがあった。
だが、其処に届くには余りにも遠すぎる。
腰が抜けて、身体の力も抜けきっている状態で手が伸びないのをすっかり忘れて居た。
『っふ、ん、ふっ(嗚呼病人の時期って通常に戻るとすっかり忘れるからな)』
頭の隣に置いてたりするのは確実に伸びるところに置いていたりする。
普通だと起き上がったりできるから、机の上とか、
ベットから遠いところに置いたりもできるだけであって。
本当につらい時はその場から動くことすらも出来ないのだ。
加えて、その辛い状態でも尚困るのは性感帯が地味に自分が届かない処ばかりだ。
首を爪でカリカリさせてもゾクリとした感覚は降りてこない。
そりゃあそうだ。自分でやるのは想像が出来るから。
今まで想像して自分に楽出来るようにと
痛みやら苦しみやらを緩和させるよう、
ありとあらゆる対応を飲み込ませてきた
その仇が、今此処に一気に来ているのが凄く苦しい。
『っいや、くっ、るしく、なんか、でも』
声をちゃんと出せば恐らくモヒイト辺りが
気付いてサワアに連絡を入れてくれる可能性もある。
一応付き合っているのだから
彼が熱を覚まさなくても大丈夫というか、
したら多分サワアに殺されるかもしれない。
いやだとしても人に気付かれたくすらない。
嗚呼こういうの私知ってるプライド高いってやつだ。
なんで私も捨ててこないかなこういうの。
発作の様にと、アンダルシアが言っていたが。
人の体温は時間によって変動していくものだ。
というのも、太陽が昇っている時は温度が上がる。
逆も然り、太陽が沈んで夜になれば温度は下がる。
通常一日のうちで最も体温が低いのは朝だ。
だって沈んで冷めきった夜が明ける時だから。
そのあと少しずつ上がっていき、
夕方になれば最も体温が高くなる。
食事の時はテンションが高かった為、
自分の熱に気付きにくいというもの。
その為徐々にずれて言ったおかげで、
この誰もいない夜が一番熱を持っているということだ。
『っあ、だっ、めだな、こりゃ、ふふ』
色々ちゃんと考えても全然熱が取れやしない。
いや本当にこれどういう媚薬レシピなんだ。
そういや尿出せばものが全部出るとかっていうよな。
いやでもアンダルシアのあの言い方的に、恐らくだが
大分血液に溶け込みやすい感じの言い回しだよな。
ということは、それが抜けきるってかなりの時間を要するということ。
だって薬物ですら何もしていなかった子でも一か月はかかるのだ。
それが濃い状態で、一気に溶け込ませて死なないなんてありえない。
私が向こう側に戻ったら多分死ぬ危険しかないから隔離している。
そこらへんも分かるし、絶対外出たくないから別にいいんだが。
いやだとしても毎晩この感じになって
誰かに慰めて貰うって言うのが凄く嫌なんだが。
嗚呼もうこうなるなら変な力使わなければよかったと後悔する。
いやでももしも天使達でペナルティーが出たら
もっとひどくなっていたと思えば恐ろしくて
これやってよかったって気持ちになるし
嗚呼、頭がぐちゃぐちゃになる。
『ふっ、っ、っあ、』
とにかく、この熱を出来るだけ誰にも知らせずに、
そう思っていた時が私にもありました。
ばさりと身体からあつい熱が綺麗に飛んでいくのに、上を見た。
「……はぁ、気になって様子を見に来てみれば。」
『っふ、さ、わあ』
「やはり苦しかったのですね。
貴方もプライドが高いですから、
どうせこっちに来ないとは思っていましたが。」
『っ、らめ、やだあ、きちゃ、や』
「逃げないで下さい。その状態ではきつすぎるでしょう?
どうしようもなければ他の子も呼べる状態です。」
『ふ、たり、じゃ、ない、と、やじゃ、なぁ、いの?』
そう片言で言うメルに対し、
サワアは頬を掻きながらもメルの態勢を変え
手を外させてから手を入れて軽くかき混ぜてやる。
ぢゅぶっという音に、ふぁと気持ちよさそうな声が出た。
「そうですねぇ、本当は嫌ですが、それは貴方もでしょうし。
それを周りの子達も恐らく周知しているでしょう。」
『っあ、らっ、らあ、なんれ』
「貴方も知っているでしょうが、
この状態はあくまでも被害を受けた側です。
我々天使も何が起きるか分からないので、
隔離状態にさせられている感じですし。」
ま、お互い様ということです。
「その為一応弟達には再三言いましたが、
夜致す時は許可を取っています。
ま、この空間から出られるようになればっ、
話は、違いますけどね?」
『ふっ、うう、ん』
「ふふ、気持ちいいですね?
その手で弄ろうが、僕の形を真似ようが
当てれなかった処に、今良いところに、当たって。」
『ひにゃ!あっ、ああ、ちょ、まっ、なんで、それ』
「気付かれていないとでも?
貴方の考えていることは大体想像がつきますから、ねっ。」
『〜〜〜!』
軽く目の前がパチパチと弾く音がする。
それをずっと見ていて、
ニコリと微笑むサワアの目が優しい。
昼間は通常の、いつも通りに見えていたのに。
夜になると元の、いや、
あの白い空間の様な何かを欲するような目に変わる。
「ま流石に全員でやれば癖になるのは分かっています。
なるべくさせないようにしたいところですからね。」
『あっあ、っふ、わた、っらめ、そと、もれちゃ』
「嗚呼ご安心下さい。一応部屋に来る前聞いていましたが
一度たりとも音が漏れた感じはしませんでしたよ?」
ま
「僕が来た時に音が漏れた可能性はありますが」
『それ、らめりゃ♡ろ♡♡』
「あらあら、えっちですねぇ?」
軽くトントンと叩いたサワアに、
メルが軽くコテンと首を落とした。
白い髪の毛が黒くなっていくのに、
ニヤリと口角が上がる感じを、サワアは感じ取った。
「力もろくに入らなくなってきましたか。」
『ふあ』
「ふふふ、僕を求めてくれるのは嬉しいですが、
ちょっと歯止めが利かなくなるので。
なるべく落ち着いて欲しいものですね。」
恐らくクノフィリス様が媚薬を消し去る
クスリを作ってくれているはずです。
「ま、それが出来るのもあの感じからして
1か月は待たねばならないでしょうし。」
『なが、あい、っふあ♡』
「安心して下さい。人間の一か月程度であれば
天使の常務も其処迄たまりません。」
破壊神と加護天使の組み合わせも良いとは聞いています。
まぁ、うちのところが本当に良いかは定かではないですが。
そうサワアはメルを喜ばせながらも、自身の主達を思い出す。
第2宇宙はほぼ全員女性。
加護天使であるリキャラールが男性であるが。
彼も彼で、元々華神に戻れば女性にはなるも、
かなり男勝りな形なので
ほぼ男性枠でカウントしても問題ないくらいだ。
ラズールとクライオリー辺りが女性らしさはあるが、
特にラズールに至ってはかなり神に崇めたり称えたり
という癖の強い元加護天使でもある。
ま、現在緊急で加護天使になっているというのだから、
恐らく男性に姿を変えて仕えているのだろうが。
問題はそのキャラが続いていないかどうかだ。
あんな顔しているが、ヘレスは割とイケメンに弱い。
自分がイケメンであるかどうかは
正直知らないし分からないが、
割と顔は整っている様には感じてはいる。
ヘレスは照れて自分の顔を見ないという感じではない。
何度か誘われたりもしたが、ちゃんと断っているし、
なんだかその当時から女の匂いがするだのなんだの
嗅ぎ付けては来ていたので、ちょっと苦労したのだが。
彼女も男を付ければ落ち着くのだろうが、
恐らくそうなった時は役職としても潮時になるだろう。
彼女の強さは美を追求し続ける時にある。
男が出来て美を追い求めなくなるような
彼女ではないだろうが。
「おっと失礼、こういうとき
別の女性を考えるのは駄目でしたね。」
『…お、こお』
「ぷっ、くくく、お怒りですか?」
やきもちなんて、焼かない癖して何を言うのだろうか?
なんなら貴方はヘレス様が私と付き合うとなれば
その花を綺麗に優しくその手で手折り
誰にも知られず消えて亡くしたというだろうに。
嬉しそうに悲しそうに、笑って。その記憶を、永久に。
記憶の廻廊にある、最奥部の奥にそっと身を下すというのに。
其処迄潔いのも些か問題ではあるのだが。
それに気付いているかどうかは分からない。
彼女はヘレスのこともしっかり愛してくれているのだ。
それだけではない、各破壊神及び界王神、天使までも
彼女は好きだと、あわよくばお友達になって遊びたいとまで言う。
なんなら、その最悪と言われた魔女ですらその身に取り込んで。
今までどうなったとしても、どうされたとしても。
それでも、笑っていつも通りに、話をする。
まるで、何も起きなかったかのように。
「…貴方は本当に、お優しすぎるので。
だから僕も、いえ、私達も、
貴方に恩を返そうと思うのですよ。」
その心に、相応の対応を。
頑張り過ぎて、消えて無くなってしまわないように。
やり過ぎたらちゃんと叱るし、それに従う順従な貴方。
可愛らしいと言わずして、何というのだろうか?
何度廻ったって変わらない。
変わりたくないと悲鳴を上げるその心。
天使に壊されても尚、天使になりたいと戻ってくるその力。
本当に、フィズとして見つけた時は、
抱きしめたくなったのを頑張って抑えたのですから。
ま、気付いた時には、貴方は消えて居なくなっていたのですが。
まだまだ修行が足りないと思って、コルンの後に指導を受けていた、
なんていえば、貴方は目を丸くして驚くでしょうか?
「…さて、これくらいにしておきましょうかね。」
ぱちんと指を鳴らすが、やはり出ませんかと声をうならせる。
「ま、そう言う事もあろうかと、一応一式貰っていますし。」
『ばっあ!!』
「すいません、向こうだと仕方がなかったので付けませんでしたが、
こちら側だと現実に一番近い所に位置していますから。
…流石に薬が入った状態で孕ませるわけにもいきませんしね。」
ご両親に顔合わせもしていません。
そういってゴムを付ける彼に、いや早いなとは思った。
何処で覚えてくるんだこういうことを。
「ふふ、何処ででしょうね?」
『ふあ♡♡あ♡あ♡♡』
「気持ちい、ですねぇ?」
『う♡きもちい♡♡きもちいい♡♡よお♡♡』
「…っ、ええ、それは、っよかった」
入れた瞬間、慣らしてもきつかったということを知る。
ぎゅうぎゅうに締め付けてくる感じが、白い空間を思い出させてくる。
軽くいかせるしかないかと、サワアはメルの腰をがっつり掴んだ。
トントンと当てるところに、声が上がってすぐに口をふさがれたが、
まぁそっちの方が賢明か…だが、
「っふ、っく、きっ、ついですね?」
『〜〜〜♡♡っ、ふ♡♡は♡♡』
「きもちいいです?ねぇ、メル?」
『あっ♡♡らめ♡♡それいっちゃ♡♡』
「いっていいんですよ?」
『や♡♡らめ♡♡らめらめ♡♡やあら♡♡』
「よがって仕方がない癖に」
眉を下げ、ふるふると首を横にするメルに笑いが込み上げてくる。
愛おしいという感情は、こういうことをいうのでしょうか?
『さあ♡♡は?きもち、いい?』
「っ、ええ、きもち、いい、ですよ?」
そう言うと、メルが目を軽くキラキラさせ始める。
嗚呼、その顔をみて、また落ちていく。
顔が少しずつ変わって行く、自分の言葉一つ行動一つで。
眉は上がり、頬は威厳なんて全くないくらいに緩み切っている。
にこりと、微笑むように、弧を描く。
心の底から安堵するような、そんな、顔。
『よかっ、たあ』
「……、」
『ひっあ♡♡あっまっなんれ♡♡』
「煽るの本当に上手ですね。」
ずくんと強く唸った感覚を抑えたくなったが、
多分それをしたら続く気がしたので
この際彼女に受け止めてもらうことにした。
異論は認めませんよ?
「ほら、下のお口もちゃんと飲んでもらわねばね?」
『〜〜〜!!!』
「嗚呼でも、暫くごっくんは無理でしょうが。」
『あ♡♡♡らめいっちゃうろ♡♡』
「はっ、おいきなさい」
その言葉で、白い空間の彼を思い出したのか
お腹の下がきゅんと鳴ったかのように締まる。
メルは声を出しながらその場で軽く果てたのだった。