或いは赦された世界で





前回のあらすじ

孕まれそうになって帰ってきたらなんか落ち着いた。


『うまい!!!!!マジでうまい!!!やっぱり私入れるの天才では????』
「お前アタシ達が入ってないと本当にタカが外れるんだな。」
「案外いつも通りですよ?」
「とりあえず後で躾直しても?」
「っくく、別に構いませんが、出来るのであれば、よろしくお願いします。」

そう呆れたプラティアがメルの方を指さして
サワアに聞くと、クツクツ喉で笑って紅茶を置いて答える。

『にしてもダイ様良く許可したよね?本来別世界との交流は厳禁でしょ?
本当は私とコルンを消滅させる予定だったんでは?』
「っメル様!」
「いいですよコルンさん。
おやこれではわかりませんね?
私もコルン様、とお呼びすれば?」
「〜〜〜!!!大神官様!!!!!」
「っくくくく、すいません、冗談です。」
「冗談でもいわないで頂けると助かります…!!!」

焦るこちら側のコルン様に、
大神官は嬉しそうに笑って紅茶を飲みカップにおろした。
まぁそうですね、と少しだけ紅茶をみてから、
真正面に座っているメルに目を向けた。

「その感覚は合っている、とだけお伝えしましょうか?」
『…成程。ま、そりゃそうだろうなあ。』

感覚、と告げたのは私の考えている全てを意味している。
それはつまり、本来交流は厳禁だが、メルの完成された状態と
向こう側の未完成の状態が丁度良い均衡を維持しているということ。

未来を変えるようなことはしてはいけない。
勿論過去の改変なんてもってのほかである。
それは弁えているメルではあるのだ。

そう、だから手折った。その場所で、その時間に。
小さな華を、そっと、誰も見なくなった瞬間だけ。
それでも、彼女は生きている。生存している。

それは向こう側のエフェメラルが望んだというものであって。
華神の願いは基本叶わないのだが、
華神に囚われなければいいだけの話。

『にしても消滅させても良かったのになあ〜〜』
「おや、してほしいのですか?」
『んん、最近迷っちゃって。出来ればしてほしくない方に来ちゃった。』
「それはいいことですね。」
『それより頻繁に来させてもいいんですか?
確かに向こう側の仕事はどちゃくそこなしましたが。』
「ど、どちゃ……コルン、貴方彼女を見ていたのでしょう?」
「見はしていましたが、あくまでも生存確認程度です。
一応ある程度躾をしていましたが、
あのように言う事を聞かなくてですね。」

全く通用しないというのも困りものというもの。

「それに消滅させたくても無理でしょうし。」
「どういうことですか?」

そう聞いたのは、今回の件が気になったのと
これからのことを考えてアルトが戻ってきていたのだ。

「貴方はまだしも、メルは消滅出来ると思うのですが。」
「完成された魔女をご存知ですよね?」
「嗚呼、確か消滅させても復活されるとまずいからとかの話では?」
「消滅出来ないのですよ。」
「え?」
「我々でも消せるはずなんですがね、勿論全王様にもお伝えしました。
ですがあのお方も消すのは勿体ないと仰りまして。」
「成程、消したくとも消せれないと。」

それはそれは困った話だねぇとメルは人ごとのように言ってカフェオレに手を付けた。
ううん、紅茶も美味しいし、お茶も好きだが、カフェオレも好きと言うか一番好き。
一番を付けれるようになったのも、いいことなのだろうなあ。

「完成された位置にこられると、我々の管轄領域まで入ってくるので。」
「と言うことは、今現在アタシは大神官様の位置に居ると?」
「ええ。別に無理して様付けしなくてもいいですよ?」
「いや、アタシは現在そいつ…エフェメラルの中に居る状態だ。
華樹神の一部でもあるんだから、対等位置かそれ以下とはいえども
敬を捨てるなんぞはしたくない。」
「おやおや、本当に変わりましたねえ?」
「なに、前に戻ったって構いやせんが?」
「いやいや」

成長していただけて私は嬉しいですよと大神官は微笑む。

『…ほんと、いいねえ。』
「何呑気にしているんですか。貴方が居ない間仕事が溜まりにたまってるんですよ?」
『そりゃします。大神官様』
「なんでしょう?」
『暫くはコルンを返して貰ってもいいですか?』
「おや、私は別にいいですが」
「私も構いませんよ。大方貴方の事です。此方側の仕事と並行するより
ご自身の仕事を先に片付け、そのあとで此方の対応をしてくれるという事でしょう?」

これ以上ない状態だというのに、私はそれに文句も何もいう訳がないでしょうと言い切った
向こう側のコルンに、その方向でとメルはにやり笑って答えた。

『恐らく半年はかかると思う。まぁ仕事の容量がそっちで掴めてるから
もう少し早くは片付けられるように努力はしてみるけどね。』
「そういやパソコンとやらも使うのですか?」
「ぱそこん?」
『嗚呼後からしたアレね。爆速だったでしょう?』
「滅茶苦茶作業が早くて逆に開いた口が塞がりませんでしたよ。」
『一応する予定だから、それで半年。』
「成程。」

流石に12全ての管轄を任された身なので、
毎日課題が増えている中、其処迄考えていられない。
そうと決まれば今日中に資料を整理しようと意気込むメルに
休まれないのですか?とサワアが聞く。

『ん!もうお休みは充分貰ったし、アルト!プラティア!手伝って!!』
「はぁ〜い。やりますか。」
「カップはそのままで構いませんよ。此方で片付けておきますので。」
「助かります。では、プラティア!」
「分かっている。それじゃ皆の者、またな?」
「ええ」
『ねぇ〜〜!!プラティア仕事覚えたらやってくれる!?!?』
「ああ!?やるわけないだろ!」

なんで!!そう遠くでも大声で話す彼女達の声が聞こえてせわしない。

「またきませんよね?」
「流石にないでしょう。」
『なに来て欲しかった?!』
「っわ!!」
『心臓縮める?っわ』
「めぇるうう??」
『きゃ〜〜〜しますします〜いきまぁすいきまぁす!!』

プラティアに首根っこを掴まれたまま、ご退場になったメルを横目に
苦笑いで少しだけ残った紅茶を手に取り息をつく、コルンだった。


++++++++++

『んで、此処までとりあえずしたから。』
「本当に作業効率上がったんですね。もう此処までしたんですか???」
『おお、ダイ様達。コルンは?』
「帰られました。また来られるときはそちらの指輪で対応して欲しいとのことです。」
『了解です。』

図書室で軽くパソコンとやらを組み立て終えたような
違和感のある机と白い箱に、気になったのかそれは?
と大神官が聞いてくるのに、メルは画面を片手で移動させ見せる。

『パソコンとやらです。向こう側ではこれがほぼ主流でしたから。』
「習得されたのですね。」
『正確には元々出来たんですよ。0番目の落ちた先でね。』
「おや、それ程前からでしたか。」
『やり方は簡単ですが、覚えるのに最初は苦労します。何時かしてみます?慣れると怖いですよ?』
「ふふ、ではまた、いつか。ですね。」
『一応プリントアウト、まあ書く手間が省くというものです。
記録は此方の中にも保存されます。』

パソコンの軽い説明をしていると、コルン様から手が上がり声を掛けた。

「目が疲れたりはしないのですか?」
『ん〜するので、これする時は人間の状態に戻って眼鏡かけてる。』

ほれこんなかんじと言ってメルは華を綺麗に閉じ、
人の状態に戻り何処から取り出したのか
銀色の縁が可愛らしい楕円形の眼鏡を取り付ける。

眼鏡の横側は、青色のギンガムチェックがアクセントになって
少しだけ幼さと華やかさがマッチングしていて可愛さを際立たせていた。

『ま、一応仕事場所は此処より別に構えるよ。
多分基本的に向こうの家の奥に居るからね。
何かあれば家のインターホンピッて押してもらえれば。』
「わかりました。」

此処ではある程度の記憶の共有が可能なので、
メルは大神官に脳内で何処の何かを手で渡すように
記憶を渡すと、了承した大神官がまた記憶を戻す。

「では我々は仕事の邪魔になると困りますし、退散しましょう。」
「わかりました。」
『ある程度進んだら大神官様の所に持っていけばいいです?』
「ええ、進捗は教えて頂けると助かります。」
『わかりました!二人も休憩していいよ。』
「メルは?」
『ん〜場所の移動今からしとく。』

どうせあの場所でするだろうしと物に手を触れようとした時だった。

「それなら手伝いますよ。」
『サワア!』
「手伝った後戻りますし、それに。」
「わらわも手伝いたいのじゃ。」
『ヘレス!!』
「天使が帰らぬと帰れぬのでな?」
「…すいません。」

よいよいと嬉しそうにけらけら笑うヘレスがデスクにあったマウスを手に取る。

「ほお?このようなものがあるのか。」
『んん〜〜ういじょおおお』
「ちょ、メル様?!」
『おもい』
「もちますから。」

本体は流石に重いなあ。とメルは笑う。
細かいものを持って、ついでだからと
プラティアとアルトも手伝うことにした。 

「メル」
『なあに?』
「そういやお主、向こうのわらわと話をしたのか?」
『最初の方にちょっとだけねえ、後はしてない。』
「そうか…何か言っておったか?」
『ヘレスに対しては多分言ってなかったと思うよ?
どうした?サワアと結婚したいならする?』
「だれがするか。こんな泣き虫小僧。」
「ヘレス様???」

そう移動中に愚痴を吐くヘレスに、流石にとサワアが口を出す。

「それに、そんなことをしたらどうせお主は手折るじゃろう?」


今度は、本気で。その願いを強めて。
そういったヘレスに、
いやあなんのことだかとメルは背中越しにとぼける。

「とぼけるでない。我々が来た途端、その願いを切り替えたこと、気付いてないとは言わせぬぞ?」
『……おやまあ、バレていたか。』

本当ならば、その恋心を消し去るつもりで手折る予定だった。
そういうお題だったし、勿論失恋したにはしたのだ。
だがそれは消し去ると言っても綺麗さっぱりではなかった。

少し濁らせる、緩和させるという意味で、手折ったので
威力は殆どなく、こうして生きているというもの。
後は向こう側のエフェメラルだけではない。

『サワア』
「なんですか?」
『貴方華食ったでしょ。私の華。』
「…バレてましたか?」
『ちょっと考えてね。でも封印解けるの早すぎない?』

確か華の処罰は千年は軽くかかるはずだったのだが。
それに嗚呼とサワアが告げる。

「此方側で時間調整をしましたので。」
『嗚呼ソレがあったか。』

この空間は外側と内側で時間の調節が可能である。
戻すことは出来ないが、遅らせたり早めたり。
サワアの状態を最大限に早めさせ、時を稼いだというものだろう。

時間が大いにかかったのはそのせいもある。
と、メルは踏んでいた処、部屋に戻ってきた。

「此処ですか?」
『うん。皆そこら辺に物置いておいて。後はこっちの仕事だし。』
「いいんです?」
『そういうなら図書室から幾つか資料引き取ってきて欲しいくらいかな。』

本来ならこの空間ではなく外の4室ある
あの部屋でがっつりする予定だったが、
向こうの世界、IF世界に慣れてしまったのか
この家の中で仕事をした方が楽になってしまったのだ。

と言うか寧ろ落ち着くので、暫くはこっちでと話を出したということだ。

「おお、可愛らしい部屋じゃのう。」
『でしょう?』
「メルに良く似おうておる。」
『2部屋作るからねぇ。』

片方は北欧のカラーをイメージした部屋。
棚は黒と少し明るめの木の板で統一。
設置棚の方は壁に近い色と、暗めの色の木を採用した。

部屋に入ると右側奥に広い場所だ。
正面みると殆どがガラスで外が見える。
一番奥にデスクを置いている、日当たり良い場所。

この部屋いつも寝ていた仮部屋の隣の隣である。
仮部屋との間は、書庫になっており、本が入る様にしていた。

『どうしようもない時はこの部屋の下に地下を作って其処に資料を入れてたよ。』
「迷子になりそうですね。」
『慣れると此処しかいきれないからもう困ってる。』
「困ることはないじゃろうて。にしても狭くないか?」
『部屋はある程度狭い方が私は落ち着くのでね。』

寧ろこの家広すぎて困ってるくらいだよ。
そうため息を吐くメルに、
これくらい広いとあらば我々はとヘレスが遠い目をする。

メルがよく迷子になっていたとウイスがため息を吐いていたが
その理由がこの家でよくわかったというものだ。
この家より数十倍、いや数百倍もある広さを持っているので
そりゃあこの規模以上で迷子になるのは納得する。

『ま、デスク周りはこんなところで〜あ〜本というか白紙を鬼の様に作って保管しとくか。』
「用紙とあれば例の第8いくの?」
『おおアルトおかえりい〜〜〜あ〜〜〜えらいことしたねえ』
「持って来いと言われたのでな?」

その量軽く100はゆうに超えそうである。
まあするから良いけどもとメルは苦笑い。
書庫の中に入れるよう指示をしつつ、
さてどうするかと考えた。

「それこそコルンに声を掛けて持ってこさえればいいのでは?」
「あの天使物凄い顔色しておったからのお」
「それは元からの話をしています?」
『まぁまぁ…でもいいけど、んんん、まぁそれがいいか。』

お腹をさすって良しと考えた。
確かに私が彼なら死ぬ気で作業すると思う。
まぁ其処迄してほしくないから言わないようにと思ったのだが。
これくらい朝飯前だとは思う。

なんなら暫くの間定期的に持ってきてもらう
約束が提携されそうで怖いのだが。
恐らくその勘は的中するだろう。

「なら今度こそ我々も撤退するとしよう。」
『ごめんねほんと色々。』
「よいよい。わらわも楽しめたしな。」
『あ!!!ヘレス待って待って待って待って』
「なんじゃ、わらわが恋しくなったか?」
『それもあるけど』
「っと、あるんですか。」

軽くずっこけそうになったサワアが突っ込みを入れる。

『あはは、ごめん女子会さ近々というか来週しない?』
「おお、別によいが、いいのか?」
『此処で。』
「…本当に良いのか?」
『多分私来週まで死ぬ気で仕事するからそれを断ち切る為にと思って。』
「分かった。では来週あたりまたくる。」
『人数は貴方の方で決めていいよ!!!』

そう言って今度こそ軽く手を振り
そのまま部屋から出て彼らは消えて居なくなった。
トンネルを出て部屋に戻らないといけない仕組みを
変えようかと思っていたが、それは流石にと気が引けた。

「メル、コルン様に連絡する?」
『嗚呼そうだった。ごめん連絡して欲しい。』
「なら向こうまで戻った方が良くない?此処から出来る?」
『出来るは出来るんだなこれが。』
「えっそうなの!?!?」
『私が許可する。』

本来此処は宇宙と切り離した空間であるので
脳内の思考、ましてや通信など遮断された場所。
出来ない前提で作っているわけではない。

『ほらこれで使えるはず。』
「わわ、ほんとだあ〜〜〜!!」

なんです?と聞こえた声にごめんとメルが入って声が上がる。

『ちょっと用事頼んでもいいですか?』

ー内容によりますが、なんでしょう?

「あ〜そんなこといっていいんだあ」
『こらアルト。そんなこと言うなら向こうも被害者なんだから。』

ーいやそれを貴方がいう…いいでしょう。それで要件は?

『嗚呼そうそう。ちょっと用紙が欲しくてね。そっちで採れるアレで使ってたんだよ。』

ー…ひょっとしてコットン用紙の話をされています?それでしたら第8ではありませんよ?

『あれ?そうだったの?向こうでは第8で採れてたからそうだとてっきり。』

ーまぁ世界が違いますし、そこら辺も変わるでしょう。此処でしたら確か第4で入手可能でしたよ。

連絡しておきましょうかと言われて、少し渋るメルに声がかかる。

ー別にそれ程でしたらこちらは構いやしませんよ。

『…なら、あ〜いや、いいよ。お願いだから私からする。』

ーわかりました。っと
ーあ!!メル帰ってきたの!?お帰り〜〜!!
ーなんじゃメル!?お前我々に報告入れずに

『あ切れた。』
「嵐来るよこれどうするの。」
『あはーどうしよーーーーー』

飛んでったメルに、はやいなあとアルトは考えたのだった。


++++++++++

『はいはい、分かった分かった分かりましたから。』
「お主はこの一大事分かっておらぬ!!!!」

本当に心配したんじゃからなと拳骨まで綺麗に貰って笑うメルに
半泣きのアンダルシア達を見て、ごめんねえとハグで許して貰っていた。

人が多すぎて、家の中では無理だと思ったメルは玄関前の広い空間で話をしていたのだ。

『嗚呼そうそうエンヴィ』
「なんです?」
『ちょっと第4でコットン用紙貰いたいんだけど。出来れば死ぬほどいる。』
「嗚呼書類ですか?別に構いませんが、内容は?」
『図書の保存。』
「いいですが、現在違う用紙になっていますよ?」
『ええ?!そうなの!?!?!』
「向こう側では使っていたのですか?」
『うん。念の為ってことで。』

なるほど、と顎に手を置いたエンヴィに出来そうとメルは聞く。

「出来るは出来ますが、滅茶苦茶面倒だからというので用紙を変えたんですよ。」
『え、そうなの。』
「向こうではどうか知りませんが、此方では工程が死ぬほど面倒なので。」
『あ〜〜ならいいよ。』
「いえ、初期の文章ならしておいて損はありません。
確実に保存したいものは全てそうしていますので。」
『いいの?結構な量にはなるよ?』
「此方でも使っていますし、一応大神官様も愛用されているので。」

一応定期的に作っているから在庫はあるが、
大量とあれば話が別だといいたいようでして。

「にしてもそんな秒で用紙使うって何するつもりよ。」
『え?パソコンで印刷刷って保管するつもり。』

他の人が見れないと困るしな。
まぁ見れたら困る物も入っているから
入力していいのかどうかと聞かれたらそれはそれだが。

「へぇ、そんなものが」
『印刷になるとデータを刷るからね。』
「確かに一気に必要にはなるねえ。分かった。一応やるだけやってみるよ。」

どうせ暇になった時やってるからね。
助かります。いえいえ。

「他に手伝って欲しいものあるなら今のうちにお願いしときな?」
「そうそう、主はいつも自分でやろうとするからのお。これを機に洗いざらい吐き出せ。」
『そんな罪を認めない犯罪者みたいな言い方しないでよ……』
「印刷するならインクが必要なのでは?」
『嗚呼それがあったか。』
「それなら第1のを使います?」

そう言ったのは現在第1を司っているカミカゼだ。
いいのと言うメルに、構いませんとはっきり伝える。

「前にアルトが使っていたのもまだ残りがあるくらいです。
寧ろ使って頂けると助かる話でして。」
『あ〜それなら印刷用の機械作らないとね。思い出しつつやるとしてだ。』
「もういっそのこと買えばいいのでは??」
『してもいいんだけどねぇ、此処消耗品以外ほぼ創造だから。』
「そこら辺は引けないと。」

そういうことだ。

『用紙とインクがあればとりあえずは良いか。』
「では定期的に此方へ渡しに行きますよ。」
『おやいいんですか。』
「だから良いと先程から仰っているでしょう?」
『ではお願いします。』
「わかりました。」

また定例会議作らないとねぇと言うメルに、
ついでに決めましょうかとカミカゼが答えた。

「エフェメラル様一応下の者が誰か分かっています?」
『え?今華神フェル達では?』
「…もう回すのやめません?一度固定されては?」
『う゛』
「私も賛成だ。ちょっとあいつらに任せるには技量が足りなさ過ぎる。」
『いやでも君ら仕事早すぎるからさ???』

私が死ぬ。嗚呼成程と周りが納得したのにメルも内心半泣きである。
仕事が早すぎるとこっちが死ぬのだ。

『最終的には原初を華神に、加護天使をフェル達に任せる予定。』
「そうなのか。」
『他の子達はサポート兼各地位に派遣してお勉強してもらう予定。』
「だから回すのか。」
『一応の考えではね。ずっと維持されると固定がんねん?されるから。』
「それをいうなら固定概念な?」

そうともいうと笑って流すメルに、呆れてため息を吐いたアンダルシア。

「ま、そういうことなら別にいい。」
『すいませんご迷惑をお掛けします。』
「今に始まったことではないからな。」
『う』
「っくく、すまんすまん。じゃあ我々は教える位置に付いておくとしよう。」
『とりあえず来月頑張って進捗出します。』
「首絞めてません?大丈夫です?」

ううと半泣きのメルに、其処迄詰めなくてもいいとボールパークが答えた。

「何しても責めないし、出来てなくてもいいから。」
『うう天使でもするから大丈夫。』
「あははは、大丈夫かなぁ。」
「まぁ他の神々も見てくれてますし、大丈夫ではないですかねえ。」
「なんだかんだ愛されてますし。うちの主は。」

そうだねぇと頷く面々にメルはそうかなあと首を傾げた。

「ま、そういうことなら我々も撤収するぞ。」
「そうですね。元気そうなのはわかりましたし。」
『おう!元気だよ!!』

拳を作って見せるメルに、周りはニコリと笑い、ではと消えて居なくなる。
はて、華神達は此処から消えれたかなぁと思ったが、
多分スピード上げて全員で移動したんだなとメルは思い込み部屋に戻ることにした。