花嫁さんはいちご味




女子会!女子会!女子会!!

そう、今日は待ちに待った女子会日だ。
因みに私メルことエフェメラルは昨日ぐっすり寝ました。

寝付けないと思ってたら予想以上に
疲れていたらしい。疲れることしただろうか。

ピンポンと音が鳴って、はあいと声を上げて玄関のドアを開けた。

「メルうううううう!!!」
『わっとと…わあ〜〜〜!皆いらっしゃい!!』
「嗚呼邪魔するぞ。」

流石に大人数はと思っていたヘレスだったが
メルのことだからとある程度の人数で遊びに行くのも良いかと考え
本当に女子ばかりのメンバーで集めてきたこの面子に、
メルはえっと声を上げた。

『ヘレス、華神って男の子にもなるのしってる?』
「知っておるが、元は女子なのじゃろう?」
『おおいやまあそうだけど。ヘレスさんやヘレスさん。』
「なんじゃ文句があるのか?」
『文句じゃなくて意外性ぶっぱしてくるのはおやめろ下さい。』

首を大いに傾げるヘレスに、メルはその面子に驚いた。

『いやはや本当によく来たね????』
「久しぶりじゃな、メルトリア嗚呼じゃなかった、エフェメラル様と言うべきか。」
『うううん!!コファ様その名前は嬉しいですがメルでいいですよ!!!』
「っはははは!相変わらずだよね」
『ちょっとクライオリー様コファ様呼んだの貴方ですよね!?』
「なんじゃ?私とは会いたくなかったと?」
『え〜ん違う違う違うんだよおおお』

軽く腹にくっついて来たコファに、メルは半泣きである。
愛の華神でもある彼女に会いたくないという気持ちもあるが、
それ以上に彼女と仲良くはなりたいが、いやなりたいのだが。

『仲良くなりたい系で人選纏めないでもよくないですかねぇちょっと!!!!!!!』
「おお、やはり勘は当たっておったか。それはよかった。」
「良くなさそうに見えますがそれは…」

そういったのは第12宇宙の天使マティーヌだった。
最初にくっついて飛びついた第10廻廊者であるピナがねぇねぇと声を上げる。

「私割とガチ目に知らない人達ばっかですけど、何方です??」
『嗚呼、ついでだから紹介しようか。』

まだ日も明るい時に来たので、書斎の方に移動する面々。
席に座ってと指を鳴らしソファーを出したメルに、各々が席に座る。

『そいじゃ第1から紹介するね。まずは最果て、愛の華神コファ様。』
「よろしく」
「最果て?華神達にも種類があるのですか?」
『正確には時期になります。古い場所から原初、
息継、最果て、廻廊を改定し、終焉という名前にしているんです。』

天使ガイドという形であれば、華神という名前であっているが。
流石に全員を区分け同じと言えば少々時系列がごちゃごちゃになる。
そういうわけでメル自らが決めてしまったのだ。

本人たちに了承を聞くと、どうにでもしてくれと言われたので、そうしている。

『ですので、コファ様は3番目の華神様です。』
「なるほど」
『はい続きまして第2同じく最果て、知恵の華神クライオリー様』
「よろしくお願いします」
『第2廻廊改め終焉、奇跡の華神ミラ。』
「よろしくお願いします!」

相変わらず元気だねぇと笑うメルに、
そりゃあ今日楽しみにしてたからと
意気込むミラにメルは笑ってじゃあ次と目を合わせる。

『今回招集掛けてくれました第2破壊神のヘレス様。』
「よろしく」
『え〜え、と。宇宙飛びまして、第4原初感情の華神のエンヴィ』
「よろしく」
『えっと?こっから立て続けね。第5廻廊改め終焉、天使の華神フィズ』
「よろしくお願いします。」
『第6、狩人の華神シアージュ』
「よろしく」
『更に飛んで第9星風の華神エル。』
「…よろしく」
『第10目守りの華神ピナコル』
「よろしく!!」
「ぴなこる?お前ピナじゃなかったのか?」

そう聞いたのは聞きなれないと言うエンヴィだった。
それに訂正をメルが入れた。

『各廻廊者の人間で、ある一定以上を越えそうな者のみ名前を変えてるんだよ。
私の方に深入りしそうなやつ、此処には居ないが、ミルが代表的な人だよ。
アイツと私似過ぎて私すらも分からなくなる始末だったからね。』
「嗚呼成程そういうことで名づけも変えてたのか。」
『ピナコルでもピナでもいいけど、正式ならこっちと思って。』

今回ご紹介しました。そういった後、続きましてとメルは目を変えた。

『更に飛びまして、第12再開の華神リサ様。』
「よろしく」
『第12天使のマティーヌさん、であってます?』
「ええ、あっていますよ。皆さんよろしくお願いします。」
『そ〜い〜でっと』
「元原初で切望の華神を務めさせて頂いておりました。
現在華樹神官を務めています、アルトリアです。」
『おわり』
「いや終わり違う」

背中を叩かれるメルに、アルトおと声がかかる。

「んも。原初から終焉まで。
廻廊を渡り歩いた選ばれし華樹神様。
メルことエフェメラル様です。」
『私そんな偉くないが?!?!!?』
「ご自分で説明しないからです。」
「それにしてもこんな人数で大丈夫なの?」
『はっ、大丈夫だ、問題ない。』
「その逆通じるのごく一部だからやめとけ。」

そう笑うコファに、全くもうとクライオリーが嘆く。

『13人程度なら問題ない。って言うか何日いるつもりなの君ら。』
「幾らでもいて良いならいるぞ?」
『ハイハイ2日程度ね了解。』
「なんじゃ、つれぬよのお?」
『アルト殆どが廻廊者だから私廻廊を回してくる。
その他アルト任していい?』
「いいけど…なんだかなあ」
『んん?』
「言い方よ言い方。それだと廻廊入りそうな感じでしょ。」

嗚呼ごめんごめんと笑うメルに、
そいじゃお前らこっちなと二階から案内する彼女に、
荷物も持って来いよと言う。

それに忘れて居たピナコルがパタパタと音を立てて
荷物を持って戻っていくのを見守った後、
アルトはではと声を掛けた。

「まず初めに、此処の空間での天使や破壊神の特殊な効果は通用しません。
現にマティーヌさん、私の思考回路及び記憶は辿ることは可能でしょうか?」
「それ程出来……え?」
「ふふ、この空間はそれらが不可能になります。
ヘレス様、破壊行動を行って貰えますか?」
「なんじゃ急に。破壊などしたくもないが……っ!?」
「この空間はエフェメラル様が創造した空間です。」

下界どころか、天使らがいる位置ですら、シャットアウトが可能なのです。

「では華神らの力もですか?」
「…いや、使えはしそうだ。」
「ある程度の許容範囲内であればでしょう。」
「クライオリー様の仰る通りです。
許容範囲内ならば何でもできます。
勿論舞空術などは可能ですから。」
「待って下さい、本来華神は空を飛べないはず。」
「ええ、その通り。ですが此処なら飛べますよ。」

そういったアルトに、試しに、とコファが
すっと身体を浮かせたのに、周りの面々も驚き身体を動かした。

「え?!あ!!嘘ほんとだ!!!!」
「今までは瞬時にツタを出して身体を飛ばしたり、
又は身体に風を纏わせて無理矢理強風で飛ばす、
なんてしていたこともここでは無効化されます。」
「えっまってこれずっとしたい。」
「後々その手筈にさせると本人も仰られていましたので、
ゆくゆくはという話です。」

余り期待はしないでねと口を挟むアルトに、
分かったとコファらはゆっくりと身体を地面におろした。

「ですが外の状態と変われば、外での生活が困難になるのでは?」
「そうなると思いまして、重力を変える設定もあります。
まぁ音声共に肉体、魂、精神全てが一致しないと反応しません。」

それはアルトリアとメルの管轄らしく、詳しくは説明しない。
聞かれれば流す程度に答えるというのは、知らなくていいからだ。

「此処では気の扱いが怖いと仰られる方も出ると思いまして、
もしもということで首輪を付けて貰えればと。」
「成程、寝ている時に飛ばさないか心配だったらとかか。」
「ないとは思いますが、まぁ合っても修復します。華樹の力で。」
「っな!!」
「この空間の空気やら生命全てが華樹の力です。」
「つまり、下手に動けばその身体全てメルが壊せるとでも?」
「その通り。無論私の管轄でもあります。」

あまりよからぬことを考えれば、それ相応の処置を下す。
そう言いたいアルトに、勿論そんなことは鼻から考えとらんとヘレスは答えた。

「嗚呼あと各菜園には手を出していいですが、
採取の時は最果ての皆さんとメルに許可を貰いたいです。」
「私達か?そりゃまたなんでですか。此処に来たのは初めてですが。」
「菜園の全てが貴方方が暮らしていた植物になっています。
加えて千切る時にこんな物が良いと思えばその味が形が反映されていますので。」
「成程、下手な知識を持った奴に取らせるよりも、
知識のあるやつに取らせて確認もさせたら無駄もないと。」
「そういうことです。」

さて、それ以外は普通でしたよねぇと考えた後、
アルトはそれではと声を上げた。

「此処は書斎スペースになっております。
向かって左奥の方はエフェメラル様の書斎です。
今回居ないとは思いますが、何処にも居なければ
一番奥の部屋にこもっていますので、
お声を掛けるならそちらだけで。」
「わかった」
「では移動しながら説明しますね。」

そう言ってアルトが皆を連れて移動している中。

++++++++++

一方此方少し時間をさかのぼりメルが廻廊者達を連れて出た処。

二階に上がったメルが向かった先は。

「此処は?」
『私の部屋。』
「広いねぇ。」
『皆狭いつってさ酷くない?』
「えっひど」

そうメルはピナコルと喋りながらも席についていいよと声を掛ける。
各々好きなところに腰を掛けたのをみて、その中央に表示させる。

『君らは歩くよりも見せた方が早そうだからね。』
「おおお」
『今私の記憶が共有されているはずだけど、見える?』
「ああ、玄関だよね、今いるの。」

そうそうと言ってメルは玄関から二階に上り、この部屋に入る。

『此処が私の寝室。手前からの3、4部屋は書庫になっている。
極力入らないようにしておいて欲しい。万が一にも入ったらすぐ出る。
出れなければ私に脳内でアラーム爆音でかけてほしい。』
「そんな危険なものがあるのか。」
『いや、0の時間を詰め込んだり、
君らの時間軸も管轄してたりするからね。』
「さらっとトラウマ周回とかできるのはやめてほしいね。」

でしょうと言うメルに、続いてと奥に進む。

『階段上って左側の方は全部客室。
中にレバーなりがあるから、好きにつついていいよ。』
「やった!!」
『元に戻さなくてもいいし、そのまま使ってもいい。
一人部屋から複数人部屋まで可能だからね。』
「全員で寝たりはしないのか?」
『やろうとは思ってるけど、無理そうなら
私やら何人かは避難用ということでね。』

今回寝る予定は一番奥の部屋だ。
あそこがこの部屋並みか
それ以上に部屋の広さが一番だと思っている。

『二階はベランダやらなんやらはあるけど、トイレやら風呂は下。
階段を降りて、右に回って奥に進むとトイレと風呂がある。
他の部屋もあるけど、今は中身なかったりするから気にしないで。
突き進むとそのまま裏口に出て、裏庭に出るよ。』
「分かった。」
『さてここからぐぐっと戻りまして、アルト達がいる書斎ね。
この奥に私の作業用スペースあるから、私が居る可能性としたら
この部屋か、その書斎用の二択。』
「いなければ?」
『外の裏庭に居るか、リビング。
それでもいなければ誰かと話して
何処かの部屋に居るか、風呂かトイレだと思って頂ければ。』

そもそも本来こんな大人数でお泊り会などしない。
よく大神官様も許可取ってくれたと思っているくらいだ。
基本だと書斎か寝室の二択になるが、今回は違うからなあ。

「了解。行かないところがあるとかは?」
『地下があるけど、其処は控えて欲しいかも。』
「了解。」
『此処の敷地のルールは別に言わなくてもいいよね?』
「さらっと大事なことを投げないで貰いたいんだが。」

そういったシアージュに、あーだめ?とメルは苦笑いで答える。

『簡単に説明すると、下界と違うのが5つくらいかなあ。』
「結構あるね???」
『舞空術出来ます。』
「まじ?!?!?!??!空飛べるの!??!?!?!」
『華神になってから飛べなくて多分半泣きが殆どだと思って。』
「魔術を使えばいけるがな。」

そういったシアージュに、ソレは例外とメルは苦笑いで答える。

『気をコントロールしたら移動できる。怖ければ言って。
それ用の首輪出して付けてもらうから。』
「制御用のか。」
『そういうこと。身体は動くし喋れるし、強制的なものはないから。』
「分かった。」
『君らには関係ないが、各界王神、破壊神そして天使らの特殊な状態は不可能になっている。』
「不可能?力が出ないとかか?」
『破壊神は破壊行動。界王神や天使らは脳内の考えを読めないように。
天使らの記憶をさかのぼることも無論シャットアウトになっている。』
「それはそれでありがたいな。」

そうでしょう。流石に素っ裸は困るからねぇ。
メルがずっとこの部屋に居るのも納得がいくというものだ。

『菜園は日本に居たことのあるメンバーなら許可する。
私だけでなく最果てメンバーのコファ様達。
本来なら最果てと息継は全員許可出来るんだけどね。』
「今回息継はいないと。」
『そういうこと。強いて言うなら、この場には居ないけど
天使ならコルン様、ウイスさん辺りなら許可出来るよ。』
「どうして?」
『コルン様はルトラール様から、ウイスさんは私から手解きしてるので。』

菜園系の情報は彼等に習得してもらっている。
味やら情報は完璧と言うことだ。

『一応君らも私の記憶を共有して出来なくはないだろうが、
人数的にもする時は許可とるので、その時はよろしくね。』
「分かった。なるべく覚え直しないようにしようか。」
「そうだね。」
『大体こんな感じ。風呂とかの時間とかはアルトが決めてくれて
食堂の方に貼っているはずだから、それ見つつ動く感じで。』

後は本当に何してもいいよとメルが言うのに、
じゃあここで寝るのもとピナコルが言うのに
流石にそれはとメルが拒絶した。

『まぁ他の部屋ならいいよ。
嗚呼一応此処の部屋のもの、私の許可なしに見ないように。』
「…なんで?」
『なんでも。と言うか正直、二階どころか家の左半分は
関係者以外立ち入り禁止区域なんだけどね。』

流石にそうともいえないので、今回許可はしているが。

『ま最悪壁作って入れないようにする。
そうしたくないから、こうして話しているって訳。』
「なるほどお」

コンコンとノックが入り、はあいどうぞーとメルが声を上げた。

「メル説明終わった?」
『あらかたね。そっちも終わったか。』
「うん。ツアー完了。」

そう言ってぴらりと何処から出したのか知らない
ツアーと描かれた黄色の旗が出てきた。
ぶんぶん振るアルトに、内心楽しんでいそうで何よりだと
メルは軽く体を揺らしてベットから降り、下にと指示を出した。