のけものとけだものときみ




前回のあらすじ


第8宇宙の原初が森の中歩き回ってた。


以上


「じゃないが、なんでおるん????」
「いやそれはこっちのセリフ、いやどうなってんの?」
『…すみません、アンダルシア様ですよね?』
「ええ」
『ちょっと、お時間あります?』


+++++++++++++


「こんなところに連れてどうしたの?メル」
「メル…?あれ、待って、ねぇちょっと待ってアルト」
「何」

そう、メルは軽く移動し、少々開けた場所に腰を掛けた。
休憩という意味も含めてこうして立ち止まったのだ。

メルはそっとコルンにお願いし、水を出してもらった。
水分補給は大事である。

『ありがとうございますコルン様』
「いえ、他に必要な方はいらっしゃいますか?」
「はい私もってそうだけど違う、
あれ、メル様って言われた?ねぇ、アルトねぇ」
「ええそうだよ?」
「まさかエフェメラル様っていう?」

そうだけど、と言ったアルトに、
手で貰っていた水を落っことすアンダルシア

さっとコルンが杖でボトルを止め、
アンダルシアの方へと戻す。


「まさかあのお方の実の生まれ子様あああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?」
「えっ」
『…私そんな前から噂されてたの???』
「噂もなにも、原初が出来て、少々立った後、
あの時はもうアルトが居なかったら知らないだろうけど
貴方が居なくなった後、ルトラール様が
すぐに加護天使になってね。」

正式な華樹神が生まれて就任した話なんだよ。
そういったアンダルシアに今度はこっちが驚く番だ。

『えっ、ルメリア様ってもっと前にうまれてるんじゃ』
「あのお方は元々人間でしょう?
すぐに生まれては死んだんですよ。」
『ああま、そりゃそうか。』

数十年といえば、天使でも瞬きの間。

「その間に、実の子をと授かった話を聞きまして、
いや、見ていた時は可愛いと思ってましたが」
『えっ!?!?しかも私の赤ちゃん時代
知ってるんですか?!?』
「ええ、恐れ多くも、抱かせてもらえました。」

あの子が、そう泣くアンダルシアに、
そりゃあまぁ感動もするか。とメルは思っていた。

私だってミユの生きていた時代、
従妹が子供を連れて抱かせてもらったが、
その子が大きくなった時に出会った時は
私も泣きそうになったことだ。


「そんな子が、こんな大きく…あれ、待って下さい。
その形になるって、今何時ですか。」
「現在は神歴346…いえ、貴方方の時代から
次の時代へと交代され、随分と長い時間が経ちました。」
「え」
『なんなら記憶の廻廊全部制覇した後ですよ。』
「ぴぁ」

倒れたアンダルシアに大丈夫かと思ったが、
腰が抜けただけなのでよかったとホッとした。


「それにしても、その頃からメルって生きてたの…」
「正確には仮死に近いでしょうね。」
「アルト、貴方知ってるの?」
「いや、前に文献で華樹神の子は
時間を越えた何かというのを見たことがあって。」
「嗚呼、記録表の事ね。間違いないわ、
華樹神になった者達は時間から外される。」

まぁそれにも限度がある。
人間の肉体を幾ら永遠に保とうとも、
その生まれ育った環境下から遠く離れた場所で
生活をし続ければ、体内も精神も狂っていくというもの。

その為、数年足らずで、使い物にならなくなるのは見えていた。
だから、メルのような次の子を産んだのだろう。
そうでもしないと、この宇宙全体が消滅しそうだったから。

というのが、ルメリアの意見なのだろう。


「というか、皆さんはどうしてこの星に?」
「つい先ほどまでアルトさんが封じていたこの星を
メル様が解放していただいて、その視察に。」
「フェルってメルの廻廊者なんだよ。
その子の家があるって話で、行こうとしてしてたの。」
「へぇ〜〜〜私もついて行っていい?」
「別に構いませんが…」

そういうフェルに、なら!とアンダルシアが言う。
方角はと言われて、多分あっち側だったはずとフェルがいうのに
なら私も一緒だとアンダルシアが答える。

「私の家も丁度あっち側なんだよ。」
「なんなら貴方の家に行けばいいのでは?」
「どうします?」
「別に私は構いませんよ。」

確かにフェルの家にとは思っていたが、
アンダルシアの方に行って、何か途中記憶が戻るかもしれない。

『わかりました、ついて行っても構いませんか?』
「いいよ!」
『その代わり、もしフェルが記憶を取り戻せば、その方向にいくということで。』
「勿論」

話は和解した。
ならば進むのみだ。


「ところで、メルって呼んでも?それともエフェメラル様?」
『いや、流石に後者は、というか私本来のエフェメラルではないんですよ。』
「え?そうなの!?」

そういったのは前で聞いていたフェルだった。

「私てっきりエフェメラルだと思ってたのに」
「私も」
「私もです。」
『うっわぁフェルやアルトはまだしもコルン様も?』
「そりゃああれ程言われていたらそう思います。」
『まぁそりゃそうか。というのもですね、
私がミユと魂を分けた人間と言うのは知っていますよね。』
「待って何それ初耳なんだが。」
『君はさっき出会ったばかりだからねぇ。』

そら知っていたら怖いわ。

『その二つが一つになった時が、私の名を言えるもの。』
「なるほど、だから正式ではない、略したメル、だと。」
「そういえばアルト様も言ってましたよね?アルトリアって」
「えっ、、、、、アルト、貴方」

あ、と言ってそっぽを向く。
いや、まさか、まさかとはおもうが。


『…アルト、まさかとは思うけど、ひょっとして、誤魔化した?』
「あっやーその」
『…すいません、私の入れ知恵です。』

悪気はないんですよ。そういったメルに、いえいえとアルトを挟んで話を進める二人。

『神様のような不可解な人間ではないまがい物に見つかった時、本当の名前は避けろって。
昔誰かに言われたので、アルトって誰彼構わず言いそうじゃないですか。』
「そうですね、言いそうというか言いますね。」
「おいまて」
『なので、本当の名前は避けるようにしたんですよ。』
「おや、それではメル様も?」
『勿論、大神官様に名を告げた時も、メルです。』


そう、あれは神隠しに在った時の対処法だった。
一応小説やらなにやらキャラを作ったりして遊ぶのも好きだった為、
それが功を制したという形だったのだ。

その話に、うまく作りましたね、とコルンが言う。
どうも大神官様は知っていたらしいのが、後日談。


「ま、神隠し、その通りであっています。
現に私だって元々アンダルシアという意味ではありません。」
「え、そうなの」
「そうですよ。なんなら全員偽名です。」

寧ろ貴方くらいですよ、名前ほぼ出してるの。

「余りにも怖かったので、皆で口裏合わせて聞かなかったりしたんですよ?」
「ああああ、」
「っくく、言われていますよ?」
「も〜〜〜!!そんなことないも!!」
「っぷ、」

そう笑いだしたフェルに、周りも笑う。
怒るアルトだが、仕方がないと思う。

「そういや、フェルさんはこの惑星にいつから?」
「嗚呼、私は彼女曰く8番目の存在です。
此処はもう数千年以上開けているので、
もう家も朽ち果てているはずなんですが…」
「が、どうしたんです?」
「…いえ、あの、なんか、いや」

まさかね、本当にこっちで?そうです。
そういった彼女に、困惑したまま前を進む。

ちなみに、何故アンダルシアを前にいかせないかというと、
彼女の家ではあるが、アルト曰くアンダルシアは
道なき道をガンガン進む人の為、大体険しい道しか移動しないとのこと。

流石に男性陣だったらまだしも、
女性メンバーしかいない以上、
それ以上の所に連れていけない。

ましてやほぼ神々ではあるものの、
一人は全王様も認められた高位の神様。
それを蔑ろになどコルンが許すわけもない。

というわけで、引き続き道案内はアンダルシアが
その前をフェルがコルンと同じく歩いているが、
どうやら、似たような道を知っているとのこと。

『…そういえば、私も記憶してる。ここら辺じゃなかったっけ?リキール様に在ってるの。』
「へぇリキール様ってどんな人?」
「現在の宇宙を司る破壊神様です。」
「……へぇ」
「っ!!!」


その時、アンダルシアの目が変わる。
丸い目の奥に、細い目が見えたのだ。
警戒、それは威嚇に近い、はたまた、敵と認知したか。

コルンが瞬でメル達をアンダルシアから離し、前に出る。


「はかいしん、ねぇ?」
「…っ、ねぇ、あ、アルト様、アンダルシア様あんな感じなの?」
「いや、温厚で変な話キレるなんてないです。あるとしたら、小鳥やら無害な小動物や植物が、とう、た、されたり」

あとは、

アルトが、呪われ、消えた後を、知っていたら?

12もの星々を、封印していたということは
それ相応の力や呪いをうけたということ。

もし、もし彼女が、仲間想いならば。

「…たちが、したのか」
「っいけません、さがっ」







「【破壊神らおまえたちがその子をガラクタへと墜とした愚弄らなのか!!!!】」








その言葉に、地面が割れ、大地からとんでもない量のツタが出てくる。
あのつた、下手に触ると幻覚から何から何まで出してくる
一度見つけたら絶対逃げる一択の植物だ。

コルンが防壁を張るが、それでは難しく、
アルトとメルも入って強化し、なんとか耐える。


『っわ、すっっごい威力。ちょっと気緩ませてヒビとかマジ強すぎない?』
「…正直、私の防壁は完璧だったはず。何者ですか彼女。」
「だから言ったでしょ、あの子は、原初の中でも一番の強さ。」

正直ある程度の人間ましてや神が太刀打ちする相手ではない。
それ程の火力を、一気に集めて、さらりとやってのける力。

生半可な力を、戦闘を生き抜いたものではない。

『(流石、一番を得た神様)』


緑色の目が怒り、股からデルフィニウムの花が咲き誇っている。
手に力を入れるのをみて、コルンに指示を煽る。

『コルン様、フェル様を連れて上空で待機を!!』
「っ待ちなさい、貴方は」
『アルト、タッグ組んで!!何とかとめるよ!!!』
「っあいよ!!!」

そういって走り出した二人に、全くと言って空へと飛ぶ。
メルは前に走り、出てくるツタを避けて避けて避けまくる。
右へ左へ、下から出てくるツタが絡まる前に飛ばして近づく。

「っ邪魔しないで下さい!!私が必要なのはアイツのこと!!」
『やめて下さい!アンダルシア様!!リキール様は無害です!!!』
「それでも破壊神が起こした過ちをお前達は忘れていくというのか!!!」

一体何が起きたか、しらない。
知らないが、それでも関係ない人たちが傷付くのはいけないことだ。

『それをしないためにも今こうして動いているのです!!』
「煩い煩い!!願いを淘汰され、
蔑ろにされた者達を殺してきた奴らと
仲良く手を繋いでいけというのだろう!!!!」

お前がいうことは、そういうことだ!!
そういって刃物のように葉が詰めてくる。
流石に避ける量ではないので、
防御壁を何とか数重創り上げて耐えるしかない。


「お前は知らないからそう言えるんだ!!
私達が紡いだ希望を、時間を、あいつらは汚した!!」
『っだからといって、こんなこと』
「殺したとしてもか」
『え?』
















「50億年もの間眠っていたアルトリアが目覚めて
その胸に破壊を落とした破壊神を殺したとしてもか」




















「呪いが溶けて、何とか生きようとした奴が
加護天使の中すらも逸脱した完成された子が
純情で前を歩いて日向を歩くべき人間が!!!
そんな愚弄した破壊神達の餌になるべきことか!!!!」

『っでも、その時間は過ぎ去った!!!
破壊神達も今ではそんなことない!!!』
「どうだか!!愚弄の時間が繰り返されないわけがない!!
お前もしてきただろうに!!その!!胸に!!抱いた!!願いを!!」


淘汰されて、何度も繰り返したはずだろうに。


「12もの時間だけで話を続けるというのか。
はっ、それはとんだあまちゃんだな」
『…なに?』
「人は必ず同じ過ちを繰り返す。それは神も同じだ。
分かち合うなど到底無益なのだ。戦争を繰り返す。
だから我々華神達は消え失せた違うか?違わない。」

元々我々は別世界からのプレゼントであるもの。
逸脱を越えた、何かである者達なのだ。

「繰り返すならば」
『今度は破壊神を殺して華神が神になるとでもいうの?』
「嗚呼そうだ」
『…もし、もしそうならば』

メルは手に力を籠める。
髪の色が、白色から徐々に赤交じりになる。
その中に、藍色の色を見つけて、感化されたかと鼻で笑われる。

「そうして数多の色で誤魔化したって、本質は変わらない。」
『っ』
「人は変わらない」

二度と、変わらない。
そういって頬に触れるその間、メルは思っていた。
確かに、人は、同じ過ちを繰り返す。

それは、一度目で散々味わってきたから。

彼女の背中をみて、彼女に成り代わって、何度も、何度も。
どうしてこの子でないといけないのか。
どうしてこうもできないのか。

何度だって思ったし、何度だって努力した。

だが、変わらないわけではないのだ。


変わりたくなくても、変わってしまうのだ。

例え自分で、思っていなくとも。


『…私は、蔑ろにしてきたとは思う。』

あの花を見て、すぐに察した。
嗚呼、この子は選ばれてしまった。
私達は、もう、帰れないのだと。

『でもそれは、彼女達が選択した行為そのものだ。
それを外野がとやかくいうことでもないし、
もしそれを立てつけて食い尽くそうというならば』
「っ」
『【今度は私がお前を呪いつくし続けるぞ】』

ぶわりと髪の毛が巻き上がる




赤い髪色が、視界に入ったのは、


彼女の髪の毛か、それとも



「っメル!!」
『っ』
「二人とももうやめて!!私が決めたことなの!!!」

そういって髪の毛がちりちりと色を変える。
オレンジ色の髪色に、目を開いた。


ーあのね、いつかね、会った時はこういうんだ


いつか、あの子に言い聞かせていた、幻のあの子供を。



「私が前にでた花の意味が願いがそうだったから!!!」


ーお友達に、って。その時は君の手も、あの子も


「だからこんなことはやめて!!!」


ー触れられることが、できる、かなぁ


『……っ』
「っメル、目が、髪の毛も」
『…ばか』

二人とも、本当に馬鹿だ。
雑草でも、木でも、華は華なのだ。
大事な可愛らしい花なのだ。

それを、世界は、彼女達を良い様にこき使う。
確かにそれは酷い怒りを買って当然だ。
だが、それを繰り返せば、彼女達の願いをも無駄にする行為。

メルの腕をそっと掴んでから、アルトは抱きしめる。
背中を叩いて、大丈夫だと言い聞かせる。

徐々に落ちていく髪色に、アルトはホッとする。


+++++++++++++

「ほら、アンダルシアも謝って!!!!」
「…すみません」
『止めたはずが、挑発にのりました。』
「ああいえ、私とてとめれなかったので」

そう二人の土下座に狼狽えるコルン。
流石にお辞儀ならいいが、土下座ときたら困る。
加えて両方とも自分の火力を越えた逸材中の逸材。

「顔をお上げください…!」

困り果てたコルンが言うと、しぶしぶ二人とも顔を上げる。

「…確かに、話を聞くに、アンダルシア様の言い分はわかります。
ですが、メル様の仰る通り、現在破壊神様らはそのことを重く受け止め、精進しております。」
「…だが」
「アンダル」
「…うっ」
「もし、もしものことですが、破壊神が粗相をすれば
消滅をという話も出ている程です。」
『えっ』

それは初耳で、言っていませんでしたかと逆にコルンが驚く方だ。

「過去に界王神及び破壊神が華神を侮辱以下の屈辱を科したのです。
願いを操作するような環境下を星々を創り上げての意図的操作。」
『っそんな!!!』
「本来は!…華神が居ない状態でしたので、その話も流していましたが、
此間の会議で各々話し合いをし、結果決まったことです。」

もしも、今後

「同じような過ちをするならば、今度こそ
全界王神と破壊神を一度撤廃し、
華神と加護天使達に任せると。」
『っそんなこと!!!貴方方を作り出す為の!!』
「だとしても!!!…それを良しとしなかった。
これは、私達天使の責でもあるのです。」

本来、戦闘を禁止されているのはその強さもあるが、
華神達を蔑ろにしていた神々を放置していた
自分らの戒めでもあるのだ。

「なんでしたら、貴方方と出会った時、謝罪にと頭を下げるべきでした。
別の破壊神が、とは昔の私であれば思ったことでしょう。
ですが、これは破壊神をサポートする天使も同じこと。」

改めて、そう謝るコルンに、今度はメルが慌てて首を横に振る番だ。

「貴方方の、もっといえば、
メル様、貴方の命を侮辱したに値する行為です。
懸命に走り、生きた先で、
そのような結末がおきていれば、
貴方とて、容赦はしないでしょう?」


『そ、れはそうだけど…でも!
コルン様はそんなことしないし、
間違ってもしないと誓っている。』

それでは、ダメなの?

「…ほんと、貴方と言う方はお優しすぎます。」
「そうそう、足枷色々つけ足した方がいいレベルよ???
私なら獄中でも地獄を味合わせるわ。天国付きで。」
「…それはそれで、きついですね。」
『でも』

そうだとしても

『彼らはそうして責を全うしようとしている人達。
それを蔑ろにしたら、今度こそこっちの責だよ。』
「それは、まぁ…」
『そのためにも、私はいろんな世界を旅した。
…勿論、この星にも、産まれて出会ったの。』

優しい神様に、狐の、神様に。
そうフェルを見てメルは言う。


『だから、もう少し長い目で見つめよ?
そしていつか、共に見て欲しいの。』


貴方の知る、本当の世界を。

「……はぁ、分かりました。一時休戦で」
「いや殺る気しかないんか。」
「確かに、私達は貴方を引いていた。
それはあくまでも彼ら破壊神やら
人間が貴方を殺そうと企む奴らから
避けるための作戦に過ぎない。」

貴方だってすぐに気付いていたでしょう。

「私達がもしも貴方を嫌うなら、
何度も貴方と旅なんてしないし、
宇宙に出迎えてあげるわけがない。」
「そりゃ、そうだ、ろうけど」
「それに、酷すぎるじゃない。」

努力しても、尚、報われないなんて。
そんな、酷い現実。


『(そう、そうなんだよ)』

だから、そんなことないって笑える人はいないんだ。

そうメルは一番目の、
最初の時間を思い出しながら目を閉じた。

笑って泣きながら、
そっと身体を丸めて蹲る子供。

黒髪が溶けて、なくなりそうなくらいぺちゃんこで。
とてもじゃないが、幸せな家庭とはかけ離れた場所。

薄暗い中で、大丈夫と言い聞かせていうのだ。


ー君がいるから、私はね、大丈夫なの


痛みを、快楽と言い聞かせて、耐え続けるなど。

それで報われないことが、
正解だと、いうことこそ、
間違いなのだから。


『ところで、もう夜だけど、おうちって』
「嗚呼、此処をもうすぐいったところだが」
『おかしいな、フェル思わない?』
「え?」
『フェルが居た場所に凄い似てるんだが。』

そういえばそうだよね、
私の家何処だろうかと歩いていた矢先だった。


フェルが立ち止まる

「ん?どうかした?」
「………アンダルシア様」
「ん?なんだ」
「まさかと思いますが、あの家です?」


そう目を向けて、指を指す。
嗚呼そうだそうだという彼女に、
顔を青ざめたフェルが止める。

「あ、あれって」
『…フェルの家だな』
「え?」
『……まさか貴方』


フェルの、ご先祖様????