つまり魔法使いってこと
流石に長いは禁物。
メルは軽く小走りで部屋の窓を閉め、軽く鍵をかけた。
此処は天使ですら入って欲しくない場所だ。
左側の書庫奥には部屋があり、そこは窓のついた小さな個室がある。
ベットがあったが、そこを放置していたのを忘れていた。
今度来た時は窓を開けて綺麗にしておこう。
『さて、あーああーーー…(音が消えたね)』
スタスタと歩いていたメルが、徐々に力を無くす。
あの空間はあくまでも自分が生きていた時間の状態を維持するもの。
力は常に地下から華樹の力を注いでいるため生き続けられる場所であり。
その力がもし、消えれば、それはもう、
大神官が言っていた言葉を思い出してメルは笑った。
『(消えて無くなってしまえば、面白くなるのかなぁ)』
いずれにせよ、自分はまだ生きたい身。
メルはドアを開けてそっと扉を閉め、棚で隠す。
身体の動きは依然向こうに居た時よりも揺れる。
まぁ動きは向こうで勉強すればいい。
『(勉学も向こうでできなくはない)』
人間楽をするものだから困る。
こうして長い間、天使達が来ないなんてわけがない。
下手したら気付かれていてもおかしくはない。
まぁ泳がされているだけなら、
それに流されておくしかないか。
メルはこの世界の書庫という書庫に
手を付けようかと思っていた矢先だった。
コンコンとノックが入る。
どうぞと思っていると、ぎいと音を立てて入ってきたのは
「おねえちゃん!!!!!」
『っぱんちゃっげほっ、ごほっごほ』
「メルさん!!」
入ってきたのは人間しかも子連れである。
ドアを開けた者はミルで、後ろにウイスとビルス
その後ろに悟飯達がいたのだが、それを突っ切って
飛び込んできたのだ。
驚いたのでつい先ほどの様に声を出してしまい
それが引き金となり、咳き込むメルに、
何もそうしらない彼女達が心配する。
「パン駄目じゃないか!勝手に飛び込んで!!」
「悟飯の言う通りだ、その方はまだ体調が万全ではない。
むやみやたらに突っ込んだら駄目だろう。」
「パパ、ピッコロさんまで…ごめんなさい」
『(いいよ、パンちゃんやんちゃ盛りでそれくらいが丁度いいし、
私も君くらいの子供の頃はそれくらい、
いやそれ以上にやんちゃしたしなぁ。)』
そう思いながらメルは口に手を当てて身体をしゃがませ、
膝をついていたのをゆっくり起き上がらせる。
背中をそっとさすっていたのは第7のミルだった。
「エフェメラル様、彼女らにはその言語は通用しません。
私から通訳をしますか?それとも直接脳内に渡しましょうか。」
嗚呼そうだった、すっかり忘れていた。
こんな状態になっているのを、忘れるなんてひどいものだ。
そう後ろから原初の華神であったコロネに言われて、こくりと頷いた。
『(ごめん、此処の人達全員に共有できるように手配できる?)』
「…畏まりました、貴方のお望みとあらば。」
ゆっくりとお辞儀をしたコロネが、右手に杖を持ち、左手を背中に回す。
5回杖を叩くと、メルの声がパン達の脳に直接入る。
『(あーあーー聞こえる?)』
「えっ!?えっだれ!?」
『(ふふっ、私は今、直接お前達の脳内に語り掛けている!!)』
「エフェメラル様自らのお声です。
現在病に倒れられていたのが回復しつつある身。
その為喉に負荷を掛けずにお話をということで、
こうして直接私を介して皆様に声をお届けしている次第です。」
一応、天使達にもとちらりコロネがウイスを見る。
それにありがとうございますとウイスが礼を言ってお辞儀をした。
しなくてもいいのだが、ラグがあると困る。
とメルが言い出したのが原因である。
『(はっは〜これ一度言いたかったんだよね!!
直接お前の脳内に語り掛けている!なっなに〜ってね!!)』
「元気だねぇ、なんか倒れてなんとか復活したからって
心配で様子を見に来たと思いきや、全く。」
『(へへ!ご心配おかけしました!でも身体は死にそうなんですよビルス様!!!
声出したり、ちょっと力使って100m走ったら吐血の線しか引けないんだわ!!)』
「そうやって、いらんことをするからだろうが!!!」
あははと声には出さずとも、顔に出すメルに。
全くと腰に手を当ててため息を吐くビルス。
「それにしても、随分顔色も良くなりまして、本当に良かったですねぇ。
一時期は本当に生死を彷徨われているようなお姿でしたので。」
『(すいません、どうも枯れだすとこうな…っと失敬)』
先程の資料を思い出してすぐに消す。
彼らには伝えなくていい、残酷な内容でもある。
メルは脳内で咳き込み、訂正を入れる。
『(…聞かなかったことにしてもらって。)』
「は、はぁ…」
『(ところでまぁ、100歩譲って破壊神と天使が来るのはわかるけど。
君達まで来るとは…特に悟空さんとベジータさん。)』
「ん?」
『(私一応戦えませんからね????)』
「べっ別に戦いに来たわけじゃねぇよ!!」
「お見舞いにいかないという訳にもいきませんから。」
嗚呼、無理矢理連れてきたのだろう。
全く、まぁ別に顔が見れて嬉しいに越したことはないのだが。
『(にしてもパンちゃんだ〜〜〜可愛いねぇ〜〜〜〜〜!!!)』
「えへへ!お姉ちゃん大丈夫?ごめんね?とんでちゃって。」
『(いいよいいよ、もう全然いい。吐血しちゃうけど軽く死んでもどうせ復活するしってかさせる無理にでもする生き返る君の為なら一億回生まれ戻る。)』
「エフェメラル様、それは流石に重すぎます。」
えぇ〜〜ええではありません。貴方ご自身の力を甘く見過ぎです。
だってぇだってではありません。そうコロネがため息交じりに答える。
『(でも、子供はやんちゃで真っすぐに何処までも前を見つめるくらいがいいんだよ。)』
「お姉ちゃん?」
『(嗚呼、いけないなぁ、声に出さないと余計なことを考えているのがものすごくばれてしまう。)』
そう何時かあった小さな子供が脳に映像化される。
黒髪で、優しい子供の手をすっと取ろうとして消えたあの時間。
あの子が何よりも好きで、自分の全てだと悟った時間。
『(ま、いつも通りで良いってことだよ。)』
「ふん…?」
『(それにしちゃ、お見舞いって言っても私食べれるものないよ?)』
今は離乳食から何とか抜け出した病院食だ。
勿論その食器も全部私が手配させた。
いやぁ病人は病院は病院食!!!!
入院していた時はよく食べてよく寝て、よく漫画を見ていたものだ。
「そう思いまして、こういったものをと。」
『(…わあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!)』
「前にウイス様からメル様は絵を描くとお聞きしましたので。」
『(えっ!?!?!?いいの!?!?!?!?いいのほんとに!?!?!?!?!?)』
「ええ、受け取って下さるとありがたいです。」
そうウイスから受け取ったのは、文房道具一式だ。
それも白紙の用紙が主で、ノート式になっているものから
絵を描く用のいわゆるスケッチブックが数冊。
軽くラッピングされて受け取るメルが目をキラキラ輝かせる。
『(えっマジほんと、ええ嘘ほんとに!?嬉しいやばい凄いえっどうしよう!!!)』
「おほほほ、そこまで喜んで頂けるとは、此方も渡した甲斐があるというものですよ。」
『(わああ皆ありがとう〜〜〜!え〜〜〜ん!!!勿体なくてかけないよぉ!!!)』
「別にそれ程でしたら調達しますよ。」
本当にただのノート達、文房具なのだ。
まぁ別の惑星特殊なものというのは間違っていない。
「貴方のことです、どうせ記憶を馳せながら記録を取りましょう?
私が暮らしていた惑星の特別制です。ペンを持ちノートを開いてみて下さい。」
そう言われて、そのままぺたりと地面に座り、パンが覗き込む中、ペンをすらすらと回す。
「そしてこういうのです。”
『(”
その言葉に、ふわりと描いた絵がノートから飛び出てきたではないか。
それを見て、パンもメルも目を丸くしてキラキラさせた。
「インクが尽きない限りはそうして外に出せるのです。
まぁ時間制限がありますし、
その記録に戻るので上書きすると消えますが。」
凄い凄いというパンに、描いてみるとメルが渡す。
力はメルからというよりも、パンの気を使う。
ペンを持つ者にゆだねられるため、そこまで厳しく考えなくていいらしい。
『(わああああああ)』
「ねこちゃんだああ!!」
パンちゃんが好きなぬいぐるみだろうか、
ぐにゃぐにゃしていた絵が急に綺麗になったのだ。
想像力の賜物ですねぇと驚くようにコロネが言う。
「まさか一発で変えれるとは…貴方のお子、
かなり気を扱う素質があるようです。」
「えっ」
「気が成長するならば、このまま指導を続けておいた方が無難かと。」
「…だ、そうだが?どうする悟飯」
「よ、よろしくお願いします。」
「ふふっ、だそうですよお師匠さん?」
「んぐっ…わ、分かっていたんですか。」
コロネはええと嬉しそうにリボンをつけて身体を横に軽く曲げて答える。
杖は現在真横にし、彼らに当たらない位置にある。
「あのペンは自身の気そして想像力だけでなく、その想いの強さで姿を変えるもの。」
「想い、ですか。」
「ええ、あの子はまだまだ我慢しすぎる傾向があります。
人の居ない間にこっそり描いてストレス発散させるのも良いかと思いまして。」
「なるほど、だから少し待ってと仰っていたのですね。」
この場所に来る前、ビルス達に頼み込み、とにかく自分で作ると言って聞かなかったコロネ。
そりゃあもう数十とかの域を超えた失敗作を置いてすぐに来たのだ。
「ええ、まぁ、此処まで喜んでくれたら、作った甲斐がありますねぇ。」
「ふふ、そうですね。」
「ねぇねぇお姉ちゃん私描ける!?」
『(お?いいけど…ねぇコロネ)』
「はい、なんでしょう?」
『(これ人の気を使って作れるとかできる?)』
「そうですねぇ…流石に彼女からは難しいので…
…ちょっと待って下さい。私に直接言って下さい。
何を考えてます?しっかりきっちり詳しく
詳細事細かに言って下さい。」
ええんと両手を軽く上げるメルに、
杖を戻してコツコツと歩きながら問い詰めだすコロネ。
流石にばれたかなぁと思い、彼、
いや彼女に直接コンタクトを取る。
「……………キャラ崩壊を防ぐべく、
パンさんと、あと貴方と、アルト辺りなら許可します。
他の方は絶対描かないで下さい。」
『(え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)』
「ええではありません!!
貴方の想像力は他の方の比ではないのです!!」
本来人前ではない場所でと訓練も含めて渡したというのに。
そういうコロネに分かったわかったとメルは手を合わせる。
悟空がよくビルスにお願いをするように。
「…なら描いて下さい。私が呪文を唱えますし、私の力です。
その代わり貴方の想像力で、私の気を使いなさい。」
『(おっけこっころ!)』
「ソレを言うならOKグー〇ルですし、
後それ理解出来るのトレイーズと
ラストリア様辺りだけです!!」
そういう要らないことをですね!というコロネをガン無視し、
メルは舌をぺろりと出してすらすらと描き出す。
話し聞いてます!?と言おうとした時、
『(コロネ!)』
「はぁ、もう!”
その言葉に、ぴょんと空に飛んで出てきたのは
「っな!?!?」
「わああああ!」
ほぼほぼ瓜二つのパンである。
ただ衣装は変わっており、
「かわいいいいい!!!!」
「ほぉ?神々の衣装ですか。」
「しかもそれ、貴方何処で覚えてきました??
それかつての原初のなんなら森の迷子で有名な
アンダルシアが着ていた衣装ですよね????」
「そうなんですか!?!?!?」
そうです!そう自信満々に言うメルが更に描き出し、そのままふわりと上がる。
今度はアルトがキラキラと輝かせて空を軽く回って出てきたではないか。
大きさは等身大だと困るので、人の身体の半分以下程度。
まぁ妖精よりかはまぁまぁ大きな、人形程度の大きさだが。
「やはり、病人とは言え度、侮るなかれですねぇ。」
『(へっへ!!可愛いでしょうそうでしょう!!)』
「うんかわいい!!!」
アルトとパンが空中でくるくると回って笑う。
くるりとアルトがパンの周りをまわり、また回る。
それに気付いたパンが、今度はアルトの周りをくるりと回る。
またくるりと回った後、嬉しそうに二人でくるくると回りだしたのだ。
そりゃあもうにっこにっこ。
「おやおや、可愛らしいですねぇ。此処まで綺麗ですと、気をかなり消費するのでは?」
「想像力が続けばその分消費しますが、本人の記憶次第。
気を練るのと同じく、その大きさを調整すれば消費は無いに等しいですよ。」
「ほぉ、それは面白いものですねぇ。想像力には少々欠けた方々ですし。」
そうターゲットにされそうな悟空やベジータ、ビルスが身体をはねさせる。
ウイスが嬉しそうに笑うと、やらないからな!というビルスにおやおやとウイスが言う。
「メル様が倒れ、コロネ様の力だけであの形ですよ?
それ程気の調整が出来るというのに、破壊神である貴方は出来ないと?」
「うぐっ」
「これでは原初の皆さんも破壊神には任せられないと仰りますよ〜〜??」
「うぐぐぐぐぐっぐ」
「いやいや、ウイス様、彼にそこまで期待してませんし良いですよ。」
「〜〜〜!!!!」
「おや、言いますねぇ。」
驚くウイスに、別にとコロネがサラリいうのだ。
「我々の足元にすら及ばない者に見目など不要ですし。」
「あらあら〜〜〜言われておりますよ?ビルス様。」
「ちっ、まぁ事実だ。仕方がない。」
「おや、正直ですね。」
「煩い!!だいいっ」
そうウイスの方を向いて叫んだと思ったビルスが止まる。
ウイスとビルスの間、正確には、ビルスの鼻ド真ん前にメルがいたのだ。
「あsどふぃあsdふぁjsどふぁおsぢf!?!??!?!?!」
「あらあら、メル様が創り出した幻影ですよ〜ビルス様!」
「だっ!!!!!わかってるわ!!!!」
「ウイスさん、あいつなにしてんだ?」
「怒ったビルス様を落ち着かせるために、
メル様が自身と似たような形を作り、
目の前に出したのですよ。」
なんでしたらお花貰いましたねぇ〜お似合いですよ〜!
そう嬉しそうなウイスに、煩いと怒るビルスだが、
メルだけでなく、アルトにまで挟まれ、花を落とすに落とせない。
絵とはいえど、創造主はメル本人である。
彼女が思ったことを、ビルスにしたということ。
花をそのまま落とすなんて出来るわけがない。
耳をがっつり横に倒しあのねぇと言うビルス。
「君って子は全く、こっちの気が抜けることをする。」
『(でも怒るのなくなったでしょ?)』
「怒るに怒れなくもなるわ!!嗚呼馬鹿止めろ!!!」
「ビルス様がカリカリするからですよ。増えましたね。」
頭ではなく今度は両耳にも入れられ、
流石にブルマに笑われる。
顔を赤らめるビルスだったが、突如それも消える。
「“だいじょうぶ、びるすさま、かわいいよ!”」
「っな!?!?」
「…エフェメラル様そこまでです。」
『(えぇ?音は駄目ぇ?)』
「当たり前です、その気でその集中力。今日は其処迄にしましょう。」
そう言ったコロネに、ふわりと起き上がりコロネの方を向くメルの様な子。
「”ええ?残念。折角作られたというのに。まぁそれもそうか。おいお前ら!帰るぞ〜〜!!”」
「「”おお〜〜〜〜!!!”」」
「んなっ!?!?」
「本来、絵を描いてその力で姿を創り出すだけのもの。
まさか中身まで綺麗そっくり創り上げ、
尚且つ気を消費せずにするなど、
集中力が肉体に追いつきませんよ。」
『(ええ?で、もって)』
「っメル様!!」
ああもう、と肩を下し、倒れかけたメルをパンが何とか止めようと肩を止める。
「ほら、抱えますよ。」
ゆっくりと杖を消してからパンに礼を言うコロネ。
抱きかかえた後、うつらうつらとするメルに
いわんこっちゃないと声を掛ける。
「また来ますから、今日はそのまま寝て下さい。」
『(っ、でも、わた、し、まだ、あそべ)』
「気を使っても想像力及び集中力は削げます。
まだ不調の身なんですから、おとなしくしましょう。」
『(やぁ、ば、い、ばい、する)』
そうメルはきゅっとコロネの服を掴み言うのに。
色々考えたのか、わかりましたと答える。
「ほら、いつものしたいのでしょう?」
「…ん?」
コロネはよいしょと言ってメルを抱え軽く飛ぶ。
ビルスの前に来てメルは右手をそっと前に出す。
「ビルス様、すいませんが、
手を出して貰っていいですか?
こう手を前にして。」
「こ、こうか?」
『(またね)』
「っ」
「ほら順番にウイス様」
そうメルを抱え更に飛ぶコロネ。
顔が見えるように、わざわざ飛ぶのだ。
ウイスは気付くとメルさんとニコリ笑う。
「また遊びに来ますので、お休みください。」
『(うん、ばぁいばい)』
「ええ」
「ぱんもぱんも!」
「こっこらパン!」
「はいはい、どうぞ」
「すみません!」
いえいえと笑うコロネに、悟飯は平謝りだ。
「お姉ちゃんまたあそぼ!」
『(も、ちろ、パ、ンちゃ、…また、あそ、ぼ)』
「うん!」
「…寝ました?」
「…ええ、電池切れですね。」
こてんと目を閉じ胸に身体を委ねるメルを
ウイスがそっと覗くように見る。
「では、我々はお暇しますね。」
「ええ、私は寝かしつけた後すぐに戻ります。」
「いえいえ、暫くおられてもいいのでは?
あとで迎えに来ますし。」
「ですが…」
「そうですよ、折角気持ちよさそうですし。」
そう言われていない訳にはいかない。
ミルやラストリアにも訳を言い、コロネは部屋に残ることに。
「はあ、私の力をあれ程使うとは、私もまだまだですねえ。」
流石に声を出され、同じように振る舞われたら、全神経から力を取られる。
彼らに悟られないようにしたが、多分神々になった者達は全員バレている。
修行しないとなぁと灰色の髪を揺らして彼女のベットにそっと下した。
「貴方は思う以上に、その身から力を出しているのですよ。」
おやすみなさい、そうキスを落とすコロネに
メルは嬉しそうに笑っていう。
『おやすみぃ』
「……!ったく、お前は。赤子で見た時から、まったくかわらんな。」
小さな子供が、コロネの頭にキスを落とし消える。
一体誰の力で出てきたのか、恐ろしいものだ。
思わず昔の口調で言ってしまったではないか。
「おやすみなさい、良い夢を。」