何度でも何度でも何度でも再生





前回のあらすじ

第3章奇跡のミラが仲間入りした!

以上


『いやわらわらしてくるなぁ。』
「何々私が居るの嫌?」
『そういう訳ではないんだが、ってか第3で第2?』

じゃあ宇宙が決まっているわけではない。
法則に、12の魂が来るとは考えにくくなった。
予測が外れ、また振出しに戻ってきたのだ。

だが、

「お見事」
『(やはり、彼女達の力は直接反映される。)』

ウイスだけでなく大神官にも相談したが、
メルの中に居る子達を外に出せないかと聞けば
それはしない方がいいと言われた。

一度メルが出した状態のように、
メルが倒れては元も子もない。
なんならカランチュも怒っていたくらいだ。

だが、腕を盗んだというか、奪っている気がして嫌になる。

『自分の力じゃないのに』
「ですが、貴方は救った。ミラさんも、ミシュメールさんも。」

そして、メリアさんも。そう言うウイスに、メルは首を傾げる。

「ふふ、いずれでしょうがね。」
『…ん。』
「それにしても弓の威力が別次元だねぇ。僕より強いんじゃない?」
『え゛』
「その予想は大当たりですよビルス様。
普通に射られると確実に死ぬでしょうね。」
「え」
「神の域にどんどん身体を入れていますから。」

神すらも殺せる存在であることは事実であるのだ。
それにはメルもぞっとする。

「ねぇ君達というか、そのなんだそいつらなんていうの?」
『ミラ達のことです?』
「そいつら確か華樹の記憶、とか」
「いけませんよビルス様」

言っていいことと悪いことがあります。
そう言うウイスになんでとビルスが言う。

「そのお言葉は控えて下さい。力のある言葉ですので。」
「…巻き込まれると?」
「可能性は無きにしも非ずです。貴方は欲が深いので。」
「さくっと秒で死んじゃうだろうねえ。」
『だっ駄目だよ!?!?』
「っくくくそんなヘマはしないよ。」

10のうち、2つが決まる。
この感じだと

「ええ、恐らく第8と第9も可能性はあるでしょうね。」
「これあと8回も見ないといけないのおお?」
「っくく、別に盗み見る程ではないでしょう?」

そうだけどと言うビルスに、メルはちらりと後ろを振り返る。
その姿に、君よく振り返るよねと言う。

「何か意味があるの?」
『え?ああ、よく、わからないけど、何となく?』
「ふぅん?今が不満?」
『え???』
「振り返るのは過去がいいからって聞いたことがある。」

ねぇ、君は今が嫌い?そう言うビルスに、いいやと答える。

『私がどんなひとかも分からない、
それを突き留める為に多くの人がきっと悲しんでしまう。』

ヘレスや、ビルス貴方の様に。

『怒りが爆発して、
その破壊に身を包んでしまうならば。
私は全てを包み込んでしまいたい。』
「その破壊すらも?」
『そのために、前を見るけど、
どうしようもないから、後ろを向くの。』
「戻るつもりはない、と。」

そう、そうだ。

『だから…といって、ミラをそうそう外に出すつもりはないんですよお、ヘレスさまぁああ』
「何度でもというてきたもんじゃが」
『あ〜〜〜のですねぇ〜〜〜????
貴方方には分かるつもりもないでしょうが、
これ結構な力を使うんです。』
「ああわからん」

目覚めて次にこれはきつい。
そう肩をすぼめるメルに、だから言ったでしょうとサワアが静かに怒る。

「すいません会うだけでというので」
『いえ、女性だからと言って少し言い過ぎました。』
「いえいえ、もっと文句を言ってやってください。」
「サワア!!!」
「メル様はこの地にまだ慣れない赤子同然の状態ですよ!?
貴方の欲望の為においそれと力を使わせるわけにはいけません!!」
「だってえ」
『…いうことは全員聞かないんですよ。』

苦労してますね、そう言うサワアに、ほんととメルは苦笑いした。
っと、と身体がふらついたのをサワアが受け止める。

「やはり無理をされているのでは?」
『いや、充分寝ましたし、ちょっと座るだけでも違いますから。』
「ですが」
「あの、サワアさん」
「なんです?メリアさん。」
「貴方の破壊神正座させられてますが。」

あれいいんですかねえと指を指す。
その先には、

「ったく、確かに言ったけどこうも短期間に
ぽんぽん出るとメルの体力が追い付かないの!」
「じゃ、じゃが」
「帰りなさい!!時期に会合が開かれるっても聞いた。
あの状態だといつまでたってもいけないじゃないの!!
貴方も大事だけど、あの子は私の生きる肉体でもある。」

肉体を滅ぼせば今度こそ魂が何処に辿り着くかわかりゃしない。
そう言うミラに、ヘレスがしょげる。

見たこともない姿に、サワアも口を開けて驚き固まっていた。
ミラが仁王立ちして、滅茶苦茶叱ってくれていたのだ。

「第一、貴方破壊神になったのでしょう!?
メルから一応記憶の共有で知っています!
お仕事を蔑ろにして、本当の天使さんを苦労させないで!!」
「なっサワアを持つというのか?!?!」
「元々!私は天使さん好きだったんですよ?
神様の様な天使が牢獄から出してくれると思ってたのです。
貴方に感謝はしますが、あの子に迷惑をかけるなら別です!!」
「う」
『ミラ、そこら辺にしてやろう?わたしは、いっ、から』
「っメル!!!」
「ヘレス様」
「…仕方がない、また遊びにくる。」

今度は期間を延ばしてな。
そう言うヘレスに、お願いしますとミラは答えた。
外に出すだけで、この消費量は色々悪い。

大丈夫というメルに、大丈夫じゃないと答える。

「まあ中立なんて考えてる暇はないよねえ」
『ちゅうりつ?』
「嗚呼知らないのか。私達に番号が割り振られているのは知ってるよね?」
『うん死んだ順番とかじゃないの?』
「その通り、我々は貴方が出会った人が死んだ数。」

ま、死ぬ前に会った状態で驚いたけど。
そう言うミラはメリアを見る。
一度死んだのが選ばれたのだろうなとミラは言う。

「私は中立だからね。」
「トリレンマにならないように注意してよ?」
『とり?』
「トラウマというものでしょうか?ですが良く精神を保たせて生きていますねえ、」

過去を見たウイスがううんと言う。
ミラの状態はほぼ軟禁監禁加えて性的暴行を洗脳させられていたという状況下。
そこでメルの存在をしれば、そりゃあ神様が来たみたいに見えるだろう。
あの薄暗い牢獄で、罪もない子供を入れて。

その人間が死んでいるなら、まぁいいが。

死んでいないならヘレスが殺しにいっていたことだろう。

「ま、持った者の定めってところかな?別にいいけどね。」
『っ』
「貴方が、此処に生きているのならば。私はそれだけでいいよ。」
「…貴方達は本当によく出来ていることで。」
「へへ!じゃウイス様この子の事よろしくね!!」
「ええ、承りました。」

ミラが綺麗にミシュメールと一緒に入った後、
ぱたりとメルの身体が落ちる。
力を使いすぎると意識を失うのは、些か困る。

一々持っていかねばというよりかは、その肉体の疲弊度だ。
ウイスの力を使っているとは言えど、限度というものがある。
そろそろメルに力の正確な使い方を言うか悩んでいた処。

通信が入り、声を掛けた。


++++++++++

「それにしてもお兄様が珍しいこともあるもんですねえ」
「少々気になることがありましたので。彼女は?」
「寝られていますよ。」

コルンお兄様そう言うウイスに、茶を用意したウイス。
紅茶を受取り、すっと飲んで話を進める。

「彼女が華神の候補者だと知りましたが」
「ええそうですよ。」
「例の子達が増えたとも。」
「ええ、現在10のうち2人になっています。」

まぁ一部例外がいますが。

「…いうかどうか躊躇しましたが、忠告にと来ました。」

こういうのは直接の方がいいと思いまして。
そう紅茶を置いて話すコルンに、なんでしょうとウイスが聞く。

「貴方はフィズをご存知でしょう?」
「…ええ、確か樹に縛られた者に会って消えたハズですが。」
「彼女が華樹の記憶に入る者なら?」
「っ!!!」
「正直大神官様の所に行くのは余りおすすめが出来ません。」
「…あの場所に生きていると?」
「それもありますが…正直、それだけで済まないと言いますか。」

もったいぶりますねぇとウイスが言う。

「お兄様らしくありませんよ?」
「いえ、私の…まぁ、いいでしょう。
もし行くとしても、早く後3人程
巻き込んでから行った方がいいと思いまして。」
「それでリキール様を連れて?」
「正直気は進みませんが、会合も時間がないです。」

あと一か月後には会合が始まるのだ。
10のうち2、3人を入れるなら、半分程の人間が入る。

「あの場所に一人なんてありえないので。」
「二人同時に取り込むことになる羽目にと?」
「一人一人倒れていたら話にならないでしょう?」
「まあ、それは考えていたことですが…」
「恐らくですが、増えれば増える程、体力もついていくことでしょう。」

それは当たっているというもので。
ミシュメールが入ってからメルは食事を。
ミラが入ってからメルは武術を習得している。
まぁ食事を習得というよりかは、思い出したというに等しいが。

そこはどうでもいい。

「そして必然的に気を扱える量が増えるということ。」
「…暴走するとでも?」
「他の子達がどういう境遇を受けているかは存じあげませんが。」

ミラの件をみて、気になったというのだろう。
確かにあの状態をみて、不安にならない訳もない。

「モヒイトに聞けば一応いけなくはないが、と渋っていましたし。」
「まあ、見れば分かるでしょうしね。」
「ええ。」

ミシュメールも何もない訳ではない。
彼女は幼いころに親に蔑ろにされ、捨てられているのだ。
身体を投げているわけではないが、人に良い様利用されてきたのは事実。
それを見かねた、というわけで拾ったわけでもないのだが。

メリアもまた、親に捨てられた人間ではあるのだ。
こうも不運が続いていると、気になるのが一つ。

そう、メルの知る、華樹の記憶、廻廊に居る者達全員不遇を呪わずに願いを人に渡して死んでいるというものだ。

それはつまり、メリアもまた、誰かの為に救いを願いを捧げるというもの。
そうなったとき、メルは暴走しない訳もない。

「一応手はありますが」
「なんですか?」
「余りおすすめしないというか、それを言いに来ましたというか。」
「本当に渋りますね?どうしたんですか。」
「…以前大神官様に華神の話を聞いたでしょう?」
「ええ」
「私は当時華神を見たことがあります。」
「っ本当ですか?!?!」

そう驚いたウイスに、ええと答える。
それはある意味メルを救う一つになるというものだ。

だが

「華神には決まりがあります。我々天使の掟のように、華神の掟が。」
「…何があるんですか。」
「華を咲かせ願いが叶う時、華神に戻らず、新しい力を手にします。」
「輪廻転生、というものでは」

違うと言い切るコルンが、言う。

「加護を持つ者に、姿をその身を変えて動くのです。」
「加護を持つもの……お兄様、お待ちください。
本当に今日はどうされたのですか。」

それはおとぎ話の紛い物ですらないものだったはず。
彼がそういう言葉を言うなんて、
正気の沙汰ではないと思ったウイスに
それも当然とコルンは深いため息を吐きながら言う。

「正直貴方をも巻き込みたくないですし、
というかそもそも私が彼女を受取り育てる判断だったはずなんですが、
どういう状況下か、此方に来るまでに戻ってきたというべきか。」
「あの、お兄様?」
「嗚呼失礼、昔の癖みたいなものです。」
「はあ」
「一応手はありますが、その加護の者に心当たりがありまして。」
「お会いになれるのですか?」
「それこそ、貴方も見た、樹木に縛られた者です。」

あの、そう、あの。

「ですが数年で眠りにはいったのでは」
「ええ、ペナルティーが多くついているだけでね。
もうそろそろ起き上がる頃合いにはなるんですよ。」
「その方に会って話をと?」
「まぁ、メル様の状況をみれば、彼いや、
あのお方に任せた方がいいのだろうと思いまして。」
「あのお方?そのような方なのですか?」

コルンがそう言う者とはよほどの者だろう。
そうウイスが首を傾げると、ええときっぱりいう。

「恐ろしいくらいに強いですよ。
正直今全力で戦って勝てる算段が
見込みのあるかどうか分からないくらいには。」
「…それって、お父様程では。」
「もう同じかお父様を越えています。」
「待って下さい、メルさんはまだ我々からしても赤子同然ですよ?
そんな強い気に充てると他のまだ見ぬ魂が消えてしまうのでは。」
「いや、それは無いでしょうが…まぁ別の意味で死にかけるでしょうね。」
「はい?」

貴方が良ければ私が直接掛け合ってみます。
そういうコルンに、それではとウイスがちらり見る。

「彼女に聞いてみますか。」

++++++++++

『加護天使様?』
「ええ、大昔生きていた生き残り、と言いましょうか。」
『その方に会えるんですか?』
「メルさんの状況的にそれは少々きついのではという話をしに来てくれたのですよ。」

ウイスに言われ、そうかあとメルは俯く。
じゃあとリキールの方を向いた。
手を取っても、何も反応がない。

それ何処か

『っわ!!』
「メル!!!」

ブンと緑色の紋章がリキールを守ってメルの手を焼いて来たのだ。
痛いと思っていると、ふわりと緑の粉がメルの手を癒した。
どうやら殺すつもりはないらしいが。

「貴方も、例外ではなかったと。」
「…あの状況を見て正直言うつもりはなかったが。」

そう頭を掻くリキールに、メル様と声がかかる。

「第8宇宙の破壊神、リキールです。以後お見知りおきを。」
『ああ、どうも、メルです。』
「ええ、その感じからして、お力になれずすいません。」
『いえいえ、大事そうですし。また今度にします。』

名前も知らない感じも分からない。
でも、彼女は確かに、私を見ていた気がした。

『大丈夫、私もっと強くなって貴方に会うよ。』
「メルさん…」
『だからそこで待ってて欲しい。リキール様の元に。』
「うん、待ってる。ずっと、待ってるよ?」
『っ!!!』

ばっと振り向いたが、その声の主はいない。
誰だと思っていたが、そう、かとリキールの声で顔を戻す。

「…成程、なら俺も待ち続けよう。面白いものを見た。」
『え待って髪色なんです』
「しらんな」
『目の色は!?!?』
「しらんなあ」
「リキール様…」
「あのお嬢さんが言うんだ。俺は守るぞ?」

こういいだしたら梃子でも動かぬというコルンに
じゃあ別の宇宙かとメルは渋る。
この感じだと、第9も怪しいと思ったのだ。

でもヒントがあるとすれば、そこら辺であって。

「それこそ華神の力は使えないのですか?」
『ん?と言いますと?』
「奇跡や希望の華神を束ねた貴方なら、
その力で次の華神を導き出すことが可能なのでは?」
『…コルン様天才だな?!?!?!!?』
「うおっ、め、メル様近いですよ!!!」

急に詰め寄ったので、変な声がでたコルンだが
すぐに体制を元に戻す。

『ねぇ、ミシュメール、ミラ聞こえるでしょ?』

そう空に向かって言うメルに、声が反応する。
確かにと、場所が花畑に変わる。


「出来なくはない。前に願った様に力を使えば出来るだろうけど…」
「方向も会う人も分からないじゃあ難しいよ。」
『だよなあ』
「なんと言ってるんです?」
『できなくはないけど、会ったこともない人を
行く方向もどこも分からない人なんて見つけれないって。』
「まぁそりゃそうだろうな。」

ビルスを見つけたのも、たまたまメリアの知り合いである悟飯の父が知っているだけで。
本当に奇跡的な運命的な出会いの元、ミシュメールは見つかったのだ。

これをあと8、いや正確には6探すのは苦労するだろう。

「まあ、二つなら同時に取れる場所はあります。」
『ほんと!?!』
「お兄様」
「ええ、ですがメル様それはおやめした方がいい。」
『なぁぜなぁぜ?』
「恐らく貴方が眠っている時間はその気の量です。」

ミシュメールはビルス程、それ以上の気を持っていた。
ミラはそれに劣るとはいえど、かなりの気を持つ。
取り入れる、魂に触れ、力を手に入れるというのは
その身体に精神に強く負荷がかかるというもの。

「私達が知っているうちの一人はかなりの気を持っています。」
『はわ』
「もう一人はその桁がゆうに外れた並大抵のものではないでしょう。
他の者達も下手すればそうでしょうが。」
『そうだよなあ、どうしよう。各宇宙の神様に会えばと思ってたけど。』
「…ねぇメル」

そう聞いたのはメリアだ。

「ミシュメールが居た故郷みたいに、皆が居た故郷とかっていけないの?」
「それは期待しない方がよろしいかと。」
「どうしてです?」
「華神の生きていた場所は大昔ですよ?破壊神すらも生きていない時代です。
多くの宇宙の星々が変化を遂げ、寧ろ生存している方が奇跡にちかいもの。」

いやむしろ故意的に置いた奇跡以上の何かだろうというコルンに
なら無理かと消去する。そうすれば、確実なのは一つだけで。

「最悪消失しないか心配なんですよ。」
「それ程まで…」
「正直我々と肩を並べられなければ困るレベルです。」
『私技量的に悟空さん以下なんだが』
「あはは」
『…ふむ。』

逆に考えてみよう。
現在の8に問いかけるか。

それとも。

『魂よ』
「?」
『子の者を知るのは誰だ』

そういったメルに、一つの光が点滅する。
深い緑色の魂が浮き上がりふわりと動いたのに、成程と答えた。

『第8章の可能性があると。』
「何をしたんです?」
『ん?リキール様の方を向いてこの魂が何処か聞いたら動いたので。』
「そんな探知機みたいな仕方を……」
『会合の時にちょっと掛け合うしかないね。』

流石にヒントがなさ過ぎる。
今は体力をつけるのみだ。