染みます、染みます、心まで
そんなとある日。
『いやマジで出来るとかつ〜〜〜〜〜〜んよ。私。』
バージョンは1.0に更新しました。
そう内心思っているこの部屋。
部屋に入ると、軽い仕事部屋、右のドアが寝室兼移動部屋。
左のドアは後々本棚で敷き詰めるので、ゆくゆくは本部屋になる。
流石に図書館レベルまであげるつもりはないが…
ここに長く居るなら先に作れと
昔のゲーム魂が言っているが、気にしないでおこう。
前回のあらすじ
高知県小籠市、野意知町に住んでいたことが判明しました。
どうも皆さん、メルと申します。
え?現実世界にない言語?知らないなぁ???
という訳でと、話は続いていないのだが。
現在メルは自室に入ってその周りを見渡していた。
一応PCは分けた。正直Wi-Fiとか付けたかったが
その前にこの箱の中身やら機械の勉強をしないといけない。
恐らく電波とかの仕組みを綺麗に理解すればいけるだろうし
その類ならウイスら天使に聞いても全く問題ない範囲だろう。
だが、それではいけないと、何処かの自分がいう。
現在11番目に位置する私は全部で5つの記憶を保持している。
第2章、第3章、第5章、第7章、第11章だ。
『1は恐らく0に近い。そろそろ9と、8辺りをあたりたいが…』
その全く関係の掴めない4,6,12だ。
まぁ12は先に此処を終わらせないとだめなので良いとして。
『4と6がまぁ〜〜〜びっくりするくらい
情報がないからもう困った困った。』
メルは灰色のゲーミングチェアに座り足を組んで腕も組み唸る。
『君らの情報を基にしても、魔術関係か?』
華神らが魔女になるというのもあるのか
魔法の関係が凄く根深いというもので。
ルトラールがある一定の天使を集めて、その会議も此間行ったばかりだ。
そう。
「天使の貴方方も少々危惧しなければなりません。」
「と、いいますと?」
「メル、試しに魔女になりなさい。」
『試しで魔女に慣れるわけがないでしょうが!!!!』
そう、叫んだメルに、廻廊の人間らも頷く。
ではとルトラールが言う。
「貴方が想像した、一番怖い場所を思い浮かべなさい。」
『ん?想像した?どういうことです。』
「此間審判を行いました。覚えていますよね?」
『ええ』
そう全ての天使らが居る前で頷く。
メルの隣には大神官もついていた。
「あの要領で動いてみてください。」
『ええ〜やれますかねぇ。』
「だからやれるのではなくやるんです。」
『ええいたいよお』
「全く、そうやって維持するのは大変よろしいですが。」
こうなったとき
「貴方はどう動くのです?」
そうメルの身体を浮遊させ、
その腰元を引き千切ろうと持ったルトラールに、
そのままとメルは言う。
「は?」
『千切ればいい、願えばいい。』
「…貴方、本気で?」
『それってさ、要は相手の願いに打ち勝てばいい話ですよね?』
「え、あ、いや、まあそりゃそうですが。」
『なら絶対的な感情を開けばいいというもの。』
そう言いながらメルはにやりとして身体を上から滑らせ落とした。
手で蔦を出して近くの木の上に身体を下す。
『んん、でも魔女かあ〜〜〜ねぇねぇぱっぱぱっぱ!!!』
「ぱ!?!?!ちょ、め、メル様!!お師匠様をぱっとは!!!」
「構いませんよコルン。おやそれとも言いたかったです?」
「お師匠!!!!」
「おや、言いたかったら言って貰っても良かったですが。」
「お父様まで!!!!!」
『っははははは』
いや面白いったらありゃしないと言ってぱっと樹から落ちて足を地に降ろし元の場所に戻る。
『たぶんできます。というか、やってみるしかない。』
そう言ってくるくる回り、身体を後ろに落としながら、手を伸ばすも
ぱっとメルは空に移動し、いや樹の上から、身を投げ出したではないか。
『ね、届かないよ?私。』
気付いてるでしょそう言うメルが続ける。
『一瞬の時間だけ、どうか思い出していいよ?私。』
怖くても皆が、此処にいる。そう言ってメルは意識を落とす。
そう、落としたのだ。
「っ」
「皆さんデモンストレーションです。構えなさい。」
「大神官様!!」
「天使は本来戦闘を禁止させていますが、この場合のみ許可を出します。」
さ、目覚めますよと大神官が構える。
「大魔女の卵が」
++++++++++
「大、魔女、とは」
「華樹神が魔女に堕ちた時の名前です。
正直我々全員全力で太刀打ちできるか不安ですので。」
「そういう訳で、一応デモンストレーション。
一応精神世界の彼女達も戦って貰います。」
そう、それは何も現実だけではない。
「っわわわ」
「うぅわ、えっぐ、すっご、やっば」
「おい語彙力旅立たせるな!!」
メルの意識は精神世界でも消えており、
カランコエがその役割を任されていた。
「…耐えろよ、天使ども。」
『…我の事を呼び出す馬鹿は誰だ。』
「っ」
その圧力に、身体がひしゃげるように
重くなるのを何とか抑えようとするも
「っな、んですか、この威力は!!!!」
「耐えて下さい」
『お前か?我を望んだのは。』
「ええ、貴方が悪魔ですか?」
『は、悪魔になれればどれ程楽だろうなあ?
閉じ込めて安心したか?神々を変えて安堵したか?』
そんなこと、有り得るわけがない。
そう言ったメルの髪色が赤く燃え上がり、目も赤く光りあがる。
衣装が黒く染まりあがり、その瞳の奥が黒く染まり、細くなる。
『ほら、そうやって命が散る。』
「っサワア!!!」
『安心せい、飛ばしただけじゃ。』
正確にはと、サワアの背中の服を掴んでた手を放し、
左右から来た攻撃をさらりと受け止め流し上に上がる。
『精神世界に飛ばして攻撃しているだけじゃが。』
「っふん!!」
『ぬるい、5点』
ぺっぺと弾かれる彼等の攻撃に、流石とルトラールが言う。
「確かにこれは、少々骨が折れる!!!」
『っ』
「ほら、悪魔をも持てる貴方がどうしてその子を喰らわない?
いや食らえないのでしょう?その子の願いが桁の見えない未知数だから。」
『っ〜〜貴様!!!』
「我々は絶対に死ねないのです。貴方が寂しくなって泣かないように。」
もう、あんな真っ赤なお花を咲かせるなんて、したくないから。
そう言うルトラールに、少しだけ隙が見える。
それに大神官が背後に入り、トンと手を入れる。
飛んだその身体をすぐに態勢を変えて攻撃を受け止めては流し続けるも
「押されてますよ?」
『っぐ、違うまだ』
「スピス」
「はい」
パンと音が鳴って攻撃が変わる。
腕やら足やらで攻撃をしていたが、距離を取った
『なにを』
「貴方もぬるいですよ?落ちてない。」
『なにをっぐ』
「そんな魔女なんて、いないのです。」
『堕ちたら、戻れなくなるのでは?』
「貴方がをそんな子に育てた覚えないのですよっ!!!」
そうだよねえという声が背後で聞こえる。
『育てる前に見捨てたのだから』
「っ」
『ま、別にいい、光なんて見えない、幻なんてありえない。』
存在しない世界にしか、生きれない。
メルは手を伸ばし杖を創り出す、赤い宝玉に色が変わる。
繰り出すその気や、身勝手の極意ですら
「っが」
「っ」
『未完成でもこれは、怠惰では?』
「そうでしょうね」
そう叩かれたのも作戦か、メルの動きが寸で変わりそのまま気を放つ。
ぱっと避けて正解だったのもそう。
『流石に魔女に堕ちてくれないか。』
「…貴方、本当に何という者を創り出して。」
『最悪なんて、何時だって隣り合わせ。』
「っぐ」
「スピス!!!」
『なぁ…』
ぐっと髪を掴みなあと聞く言葉に、時が止まった。
ぱっと撃たれたのに気付くのも、遅かった。
「っ誰が悪魔なんぞに落ちるか馬鹿垂れえええええ」
『ふぐ』
「っメル!?!?!」
「メル様?!?!!?」
「ああああああめっちゃ疲れる!
例えていうなら永久マラソンしないと
後ろひたすら奈落に落ちるアレ!!!」
息するのすらキツイという彼女が
登山と言い出すが、そんなのはどうでも良い。
「っメル貴方どうして!!!」
「僕の身体を敢えて乗っ取らせたら
本当にはがれなくなったんでね!!
緊急で僕が出て来たって訳!!!」
いやにしても本当に馬鹿だよお父さん
というメルの髪色は紺色が白に戻っていく。
「記憶を感情をひっくるめてパンドラの箱ならぬ
パンドラの紐で括り付けてたっていうのに、
それを剥がしたらいいじゃん♡じゃねぇし!!」
「な、なんか、怒ってますね?」
「色んな方向に土下座しても謝り切れねぇ!!!!」
「なら本名を言えば、貴方は戻ります?」
「っそ、れは」
『な、お前は返れない。』
その場所に、ゾクリとする。胸元がなんかひんやりしてきたのは、気のせいだと言いたい。
『我が華樹神に、お前は雑草に堕ちて終わりだ。』
「っメル!!!」
「っぐ、っい、た」
『痛いだろう苦しいだろう辛いだろう???
なぁ括り付けて縛り付けていた痛みが深いなあ?』
「っあ、が」
『助けなんて来ない何処にも居ない。誰もお前なんぞ救わない。
どの時間に行ってもお前は見られない。見て貰えない。』
だというのに、誰も彼もがお前を誰かを助ける。
憐れだな?可哀想だろうな?何も出来なくて。
『父にすら罪を償わせてお前は帰ってくるだけなんだからな!!!』
「…いまなんて」
『ああ』
「痛みなんて知らない忘れて当然の摂理」
「っめる、だ、めです」
『…ならこれは?』
ぱっと動いた彼女の手には、先程気絶させていたサワアの姿が見える。
血がだらだらと流れ、周りもちり、もう動く気配もない。
強いて動けるならば、ルトラール、大神官、メルの三人のみ。
メルの中には誰も居ない
あの身体に全てがある状態
助けなんて誰も求められない
ぬくぬくと温かい場所に居続けるからこうなる
誰かに言われる後ろ指を指される
『なあ、思い出してるんだろ?分かってるんだろ?そのまま見つめて受け止めてやれよ?』
「っぐ、だ、めです、め、る、きい、ては」
『お前は賢い、誰よりも何よりも隠しとおそうとする。』
でも、そんな決まりきったものはない。
『コレが一等大事な癖して、目を背けてもバレてしまうというのに。』
違う
ちがう、それはちがう、そう声が上がる。
心の声か、違う、これは言っている。
口から出ている。違うんだ。
「それじゃない」
『なら、死んでもいいのか?苦しんでもいいのか?』
「ぐっ」
「いや!!!やめて!!!!」
『そうして止める者はいない、お前が動かねば誰が動く。』
最悪はずっと、その背中に居続ける。
何時しかの時を待ちわびて。
嗚呼そうかと彼女が言う。
『我をどうして縛れるかが分かった。』
目を開いたメルが身体を動かす間に言う。
『この
ブンと音が立つ。
メルの赤髪の前に紺色が蹴りを入れ、樹に打ち付ける。
足、腕、胸と動きそうな場所全てにくぎを刺した。
「だまれ」
『は、可愛らしいな?小さな花弁にしか祈れないようにしたのは
その願いが叶わなくてもいいからと思ったんだろ?』
「だまれ」
『ただ笑って欲しいだけの願いで留めてそれ以外を
放棄した、いや我を閉じ込める為に使い果たす為に。』
「ふざけるな」
『華は何処に咲き誇る?花は太陽を見て咲く。』
お前は何処を向いて咲き誇るというのだ。
その言葉に、メルは身体に力を入れる。
未完成とはいえど、その感情は力は戻りつつある。
完成なんてさせない。させれば解き放つのは明白。
だからずっと願いは何時だって違うものにすり替えた。
だって一番なんて叶えられないのだから。
二番目ばかりを望んで祈って願い縋りつくようにした。
それすらも、彼女は気付いて言うのだ。
もう、限界なのだと。
『落ちてくればいい、その身にゆだねて、奈落を味わってしまえ』
「しない。お前を殺し、私がソレになる。」
『ほお?我を殺せると?』
「私ね、人を殺したくないの。」
パンパンと音を立てている。
その場所は、華樹に離れた位置。
ちらりと魔女が周りを見た。
いつの間にか散らばっていた天使達がいなくなっていることに。
そのメルの居る位置に、サワアが倒れていることに。
「でも、お前は私だよな?」
『い、いや、お前』
「じゃあ、私のデモンストレーション」
戻していいよねそう言ったメルがさくりと彼女の首をはねた。
もう一度言う。
首をはねたのだ
「っと、ほら早く戻れよ」
「っひ、」
「お前をそんな育てた覚えはない」
『っくく』
そう飛んだ首が笑いだす。
ぎょっとする周りにそうだなあと笑いながら首が戻り形が戻る。
『我はお前のお人形だからな?』
「…」
『最初は手首、次に足、腕、胸と刺して痛みが消える。
苦しい辛い、痛い、でも皆そうだからと言い聞かせた。』
「……」
『なあ、一体お前はこいつらの為に何人のお前が犠牲になった!!!!』
「かぞえてないよ」
もうね。そう言って背中を切りつけ、軽く足を吹っ飛ばす。
それでも戻るので厄介なものであって。
『そうしてここでも植え付けるのか、種を』
「べつに?お前を手名付ける為に私来たんだし。」
『あ?』
「躾が足りないなあ。…少々本気出すしかない?」
ぞっと冷える感情が、懐かしい。
別に人間などどうでもいいのだ。
天使も神もなんだっていい。
どうせいる場所は一人だ。
誰も居ないソレが一番いい。
でもそんな場所何処にも存在しない。
だから消し去る?違う。消しても意味ない。
「ソレを壊しても、もう私は壊れないよ」
『なら』
「その前に私がお前をしつけるだけだし。」
『っ?!!?!?』
メルは自身の肉体を上に吊し上げ軽く数十の球体にしまい込む。
背中越しに話しつつ、その目はサワアらを見つめていた。
「何度殺しても何度死んでも戻るから面倒で
だから要らないと思ってその紐で括り付けただけ。
どうせ捨てられたのだから、忘れて次に進む。」
待ち望んでも無駄だよ、そう言うメルに、身体を動かす。
「私は変えたくないの。こいつを全て、
取り込み魔女にすらなった時の為に。」
「っ」
「肉体自体を壊そうとしても中にも
人いるからって加減しようかと思ったが。」
しなくて正解だなぁとメルは振りかえる。
中は真っ赤に染まっているが、
恐らく再生成され続けてるのだろう。
「痛みは流石に直下でくるから痛いけど、
痛いなんて信号なだけだし、
無視しようとしたら出来なくはない。」
「…っな、にを」
「ほらお前ら動けよ、私を一刺ししたら
あいつも止まる。私達は瓜二つ。」
そう胸に手を当てるメルが、降りてきた。
浮遊したまま、足を胡坐の様に組んで、
左手を足に降ろしたまま。
「その手で殺して?」
「っ、本気で言ってるんですか」
「私、貴方なら殺されていいから。」
サワアの手を右手で取り、その手を胸に当てる。
全ての力を注げばただじゃおかない。
本来は腰元の華を直撃した方が良いが、
彼の力なら軽く吹っ飛ばせると信じていた。
「私が殺しても死なないから。」
「…駄目に決まってるじゃないですか、なにを」
「本番もそうして皆を殺すんだ?」
「っ」
嗚呼、今なら、死んでも悔いなんて一つもない。
涙がぽろぽろ、零れ落ちて、胸が痛くてたまらない。
忘れてなんか、出来なくて、だから、アレを閉じ込める紐にした。
でもその紐はもう此処にあって、その紐がずっという。
触れているその熱が、何よりも、嬉しいと。
このままなら、何も言わずに、
そのまま無かったまま、終われると。
綺麗な華を咲かせる前に、引きちぎれるのだと。
無限に出てくる感情は、何よりも強い力になる。
だから気は命は強く在り続けるという。
その力を、私は利用して嗚呼していた。
「どうか救わずに、殺してよ、天使さん。」
「…っ!!」
「貴方になら、私は、死んでもいいのに。」
嗚呼、嗚呼、この瞬間を待ちわびていて。
早くと願ったら、すぐにその時間はやってくる。
「っ誰が……め、る、様?」
身体がぐらりと落ち、サワアの身体に倒れるのを咄嗟で捕まえて気付く。
『っが、ごほっ、は、は、さ、すがに、こたえた』
「…める?」
ぐちゃりと鮮明な血が手に付く。
メルのこの状態は、魂がそのまま姿を具現化したもの。
その核は、心臓の部分にあり、胸元の鮮血にぞっとする。
『さすがに肉体をいじっぐ』
「ルトラール」
「いいですよ、スピス」
『っが』
「流石においたが過ぎますからね。その力少々貰いますよ。」
『ばっだれができっ!?!?!』
そう精神世界に引き戻された魔女が振り向いた。
赤く光る二つの目があることに、気付いたのだ。
「我が子を其処迄痛めつけていたとは、我ながら憐れなこと。」
『っひ!!!』
「この形は解散しても良いでしょうが、貴方は私が引き受けるとしましょう。」
大丈夫と笑う女性が言う。
「私はもっと、あの子よりも酷く在れる。」
その言葉により、メルの肉体から全員分の姿が登場する。
それもルトラールと大神官の間から、空に花火の様に開いた。
落ちてきたミシュメールたちを、ウイス達が受け止め降りる。
『っなにを』
「あの子がこんなものを留める為にメリアを守っていたとは。」
本当に優しい子に育ちましたねと笑う女性に、サワアは前を向いた。
それに、嗚呼とメルはその温かい声に目を閉じた。
ゆるりとサワアを掴んでいた手の力が抜ける。
「…め、る?」
「…少し眠っていなさい。」
『なにっぐ』
ぼとりと落ちた者に、ルトラールと大神官が封じる。
その間、音を立てながら歩いていたのを止めて立ち尽くす。
「める?ね、メル様?ほら、起きて下さい、お母さまですよ?」
「さわあ…」
「お父様とお母様です、会いたがってたでしょ?」
「おにい、さま」
「駄目、駄目です、今死ぬなんて、、僕が許す、わけがない」
そうぼたぼたと涙を零しだすサワアに、クスの手が止まる。
折角戻ってきたのに、折角会えたというのに、また消えるのかと。
貴方の魂は、何処にもいく場所などないというのに。
「…えふぇめらる、めを、さまして、」
お願いだから。
そう言うサワアに対し、ぐったりして、目を開けることすらない。
左手をちらりみると、其処には金色の紐が握り締められていて。
「…そんなに大事ですか。」
「あ、るめりあ、さま?」
「それが一等大事だというのですか」
「なにを」
「口に出して、声にして、今度こそ願いを持っていきなさい。」
これはおまけですよ。
そう言ってトンと指を付いたルメリアに、メルの身体が光り出す。
魂が綺麗に戻り、血も綺麗さっぱりとなくなった。それだけではない。
「っ、に、にくたいが、」
「あの肉体は腐りますから戻らない方が良い。」
「あれ、私達も!?!?」
「魂自体は私がお預かりします。」
そう他の子達が綺麗にルメリアの体内に入ってしまう。
廻廊自体の封印か、ブンと音を立ててメルの首筋に印が入って消える。
今度こそ、廻廊の時間が正式に廻るというものであって。
「一応華樹の元、魂を戻しました。蘇生とまではいきませんがね。」
「っ!!!!」
「デモンストレーション、にしてはおおがかりですねえ?」
「っぐ」
「全く、デモンストレーションという名の
悪い種を取り出す手術は成功ということですか。」
「え」