梵天から愛されまくってる愛されが死ぬほど退社したい話




「ちょ、三途!!いい加減にしてってば、私は何があっても梵天には入らないからね!反社なんてロクなやついないんだから!!」
「あァ?テメーに拒否権なんかねーんだよ、梵天入いれや。」
「きっもい言葉吐いてんじゃないよ、このチンカス野郎が。シャブり過ぎてついに少女漫画の俺様キャラに半周戻ったか??おめーは反社×女子高生の禁断の恋専門だろ、帰れよ。」










「またやってる・・・。」
は〜い、こんにちはァ!良い子の皆さん〜!良い子の皆はこの小説が本気で愛され小説だと思ってきてるのかな?ん?ん??
でも気を付けてねぇ、ネットはガセネタでまみれてるからねぇ、これ愛され小説じゃないかんね??愛されさんを眺めてる秘書さんの日常小説だからね??
一部の人は騙されちゃったねぇ、うんうん、ごめんねぇ。

いや、ホント割とガチでごめんなさい。いや、そんな目で見ないでってば。仕方なんだって、こうでもしないと私笑い死んじゃうんだって。あ、違うんですからね。ちょ、信じて。だから違うつってんだろ。
精神的に笑い死ぬわけじゃないんです。物理的に殺されてしまうのです。なぜか?って、何故かといいますとね・・・長くなりますが一から聞いて下さるとありがたいです。












そもそもなぜ、そもそも私はこんな梵天なんて言う職場を選んだのだろうか。
一番最初に思い当たるのは金だ。やっべむしろ金しかない。

親がバカみたいにやベー奴等から借金を作った。そんな親は首吊り自殺。私が相続人となった。
しかしながら私にそんな大金払える余裕なんてない、いくら某国立大学卒だからってな、まだ社会人2年目だぞ、このやろー。
そして、そんな私は借金肩代わりの代わりにこの会社に身をおくことになった。というのも、そんな金はないと泣き叫ぶ私に仕事が出来そうだからと、これから一生梵天で身を粉にし働くことを条件にいかしてもらってるのだ。まじでふざけんなあのクソ親父、死んじまえ。残念、もう死んでいる。

つまるところ、私は私を差し押さえられてしまったのだ。因みに現在私は幹部の九井さんの秘書である。九井さんは梵天のなかでも割りと常識人なので結構助かっている。


当たり前だがこんな仕事も社員もブラックな会社本当にお願いだからさっさとやめたい、ちょっと今この場に警察乗り込んできても笑顔で出迎えられるくらいにはやめたい。反社として失格とか知らない。
しかし、やめられない。
まぁ、本当の本当に本音ぶちまけちゃうと、言うほどブラック企業も耐えられるという事だ。どれだけ真っ黒でも結構お金入るし、ちょっと上司が面倒で仕事多すぎる会社だと思えば朝飯前だ。3年間の高校生時代約11時間勉強に費やしていた女舐めんなよ。
しかしながらそんな我慢強すぎる私にも我慢できない事がある。それが労働ではない、笑ってはいけないである。
一部の皆さんが思いつくのは恐らくあの大晦日の夜にやっているあの番組だろう。勿論、毎年見ててもう飽きたなんて人もいると思う。そういう人はあの番組を見ててもさほど笑えないだろう。
ただ、思い出してみて欲しい。私は3年間何をしていたかな??そうです。勉強です、勉強。して、ガチガチの真面目女になったとはいえ根は面白いの大好きな女。
要約すると私は、笑いは好きだが笑いに弱すぎる女と言うワケなのだ。

おっと大変。一番最初。いっちばん最初の愛されさんと三途さんの会話。あれは私にとって面白過ぎる。
ここでほんの少し彼女と梵天の関係性をご説明。
実は彼女なんでも彼らがまだ反社予備軍時代からの知り合いらしい。
そして彼女は、幹部の灰谷兄弟さん、三途さん、想い人。まぁ、してその上をいくのが我らがボス佐野万次郎の多分想い人なのだ。
どんな愛され設定だよ。どんな反社どもから好かれてんだよ。ヤバいのに好かれすぎ。

まぁ。本当に私にとっては面白過ぎるネタなのだ。本当なら今ここですぐに笑いこげている。肌触りの良い高そうなカーペットに跪いて笑ってる。
しかし私は知っています。過去に私と同じ理由で笑ってしまった馬鹿は彼女がいないところで脳天ブチまかれて死にました。私はそうはなりたくありません。ですので、こうして笑いを耐えているのです!!
これマジでどんな笑ってはいけない365日だよ!!!!!ダウンタウンもビックリだわ!!てか放送中止だわ!!!!!






「あ、おい。仕事終わったか?」
そう言って私の元に来たのは私の直属の上司である九井さん。私はここで九井さんに任されていた資料を彼に渡そうと彼を待っていたのだ。しかし彼、来るのが遅れ私はこの地獄の空間をやり過ごしていたのである。
仕事渡せたしデスクに戻れるからもうさようならなんだけどね。
「はい、九井さん。資料まとめておきましたので。では私はこれで・・・」


「あ、ちょっと待て。これからあの会社と打ち合わせがあるからちょっとここで待っとけ。」
・・・・ゑゑゑ??
ここで待っとけって今言いました??いや、無理すぎる。どんな無理ゲー??これ以上いたら私笑っちゃうよ!?めっちゃ吹き出しちゃうよ!?!?
私の首吹っ飛んじゃうよ!?
「わ、分かりました。」
部下である以上逆らえないし、言えないんだがな!!!!!

私は頬を思いっきりつねった。
いやわかるよ、その選択肢だったら私も誰とも付き合いたくないに一票押しちゃうわ。
でもだからってそういうバカみたいな会話するほどじゃんか。彼女が暴言(バカ面白い)をやめてくれればいいんだ。そう、やめてくれれば。



「チンカスチンカスうるせー。てめぇはこれからそのチンを下で加えんだからおめぇもマンカスだよ。」
「ふざっけんな、誰がマンカスじゃボケ。こちとら彼氏一人も出来た事ない処女だぞゴラ。」


そう。やめてくれれば。

「は、お前処女なの?ガチで?興奮してきた」
「ちょ、やめろ、んでこんにちはしてんの???近付けんな!!!!」

なんでやめてくれないのかなァ・・・。
両手で顔を埋め座り込む私。なにこれ、何この地獄。誰か助けて、助けて!!!!!!
佐々木、前田、・・・・あ、前田はこの前しくじって殺されたんだ。






「んー、つかれ・・・あっれ〜?透チャンじゃん、なに?やぁっと蘭ちゃんと一緒に働きたくなった〜〜?まぁ、すぐに寿退社するけどナ。」
いや、なんでお前?思わず私は体に埋めていた顔をあげる。
そう、この地獄絵図に現れた新しい地獄は灰谷蘭。私の上司・・・・そして愛されさんのことが好きな人2人目である。


「チンカス2号が調子乗んなよ、この金玉。」
「その金玉で今すぐ孕ませてやるからな〜?」

あっれ、ヤバくね。私初めてなんだけど。この地獄のトライアングルを目にするのは。これまで兄弟サンドはみたことあるけどトライアングルは初めてだぞ??ルーキーにちょっとそれは鬼畜ゲーじゃないっすか??


「おい、灰谷。コイツはオメーのじゃねぇ。」
「ァ?ジャブは黙っとけよ。」
だからこれなんていう少女漫画??今時の少女漫画は極道系や反社系でもここまで綺麗な設定作るんですか??いや、血にまみれてるからくっそ汚ねぇわ。
「いや、私マイケルジャ〇ソンと結婚するから。お前ら引っ込んでろし。」
いや、マイケ〇ジャクソンもういねぇし、

「あ?あんな変な歩き方の奴のどこが好きなんだよ?言ってみろよクソが!」
「いや、シャブって千鳥足かましてるやつに言われたくねぇし。」

千鳥足はやめたれ、確かにそうだけど千鳥足はやめたれ。
「でもマイケルも蘭ちゃんと比べたら劣るよな〜?変な帽子被って調子乗ってるし。」
「変な髪形の男がマイケル馬鹿にしてんじゃねぇぞ、調子乗ってんのはてめぇの頭だろ。坊主にしたろか。」
灰谷さんが坊主は私死亡案件じゃねぇか。やめろ。

「いやね?ガチでお前らとかとラブコメは無理だからさぁ?第一私のタイプパンピーだもん。」
マイケルパンピーじゃないんですけど。

「・・・ね?そこにいる子!」






え、
「・・・あのォ、私だったりします??」
「そう、君!!」

まっじかよ巻き込まれた、死んだ。せめてお葬式は豪華にしてクレンメス。
やばいやばい、後ろから反社どもが私に圧かけてるんですが、自分の事おすすめしろオーラヤバいんですけど。でもこれで反社いいと思いますとか言ったら愛されさんは多分私とお前らくっつけば?wとか言っちゃうんだよなぁぁあ!?!?
究極のジャッチすぎるて・・・・、

「・・・え、っと・・・タイプはそれぞれだと、思います・・・。」
どうしよう、涙で出てきそう。怖い怖いよ。超怖いって。あんたの後ろ死神いるって・・・、
誰か助けてぇぇぇぇぇぇ、


「なーにいちゃ・・・あ?ンでここにいるんだよ三途。」







あああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
違う違うそうじゃない!!!てめぇじゃねぇよ!!!!
確かに誰か助けていったけどお前投入してもややこしくなるだけだろくそが!!!!!

「竜胆まで、どうしたの?」
「いや、おめぇがGPSでいるってわかったから来ただけ。」
「仕事しろよ」

いや絶対突っ込むところ違うよ愛されさんんんんんん!?!?!
なんでGPS付けてんだよ!!!!!んでストーカー行為してんだよ!!!!!!!!!!!
おっかしいだろ、もうヤダヤダヤダ!!!!!

「は、お前GPS付けてんのかよ、きも」
「シャブはいえねぇから黙ってろシャブシャブ」
確かに一番キチってるやつにきもいって言われるのは皮肉だな?!
「しゃぶしゃぶうるせぇんだよ、てめーはしゃぶしゃぶ店かよ」
「じゃぶ葉はてめぇだ、しゃぶしゃぶチェーン店」
お願いだから名前出さないで!?
てかもうお前ら二人ともしゃぶだよ、お前ら二人合わせてしゃぶしゃぶとん亭だよ!!!!!

「ってか、兄ちゃんいねぇんだけど、」


あ、確かに。私は周りを見回して探してみる。ふと目に入ったのは・・・愛されさんと灰谷兄さんに肩を抱きかかえられて・・・そっちラブホ!!!ねぇ!!そっちラブホ!!!!これ全年齢だから!!お願いだからそういう生々しい話は遠慮してくれないかな!?!?
しかし幸いなことにまだ二人は気づいてないらしい、良かったぁぁ、

「あ、ラブホ街に向かってる」
見つかっちゃったぁぁぁ、ほんっとそのGPSきもいな!?!?
「ふざっけんな!!」
灰谷弟さんの手からGPSの機器をぶんどり下へ叩きつけた三途さん。あーあ、愛されさんの貞操飛んでったわ。処女とってったのは灰谷兄さんかぁ・・・河口賭けに勝っちゃったじゃん。山崎10万とられた〜〜〜。私賭けに参加しなくてよかったぁ。借金あんのに賭けで増やすとかシャレにならねぇし。

「それ特注で100万かかったんだぞふざけんなじゃぶ葉!!」
「うるせぇてめぇの兄貴がわりィんだろ!!」
だからその呼び方やめろよ。規制かかるって言ってんだろ。

「取り敢えず追わねーと・・・、」
「おい待てクソクラゲ頭!!」
騒がしく共有スペースから消えていく反社2匹。なんだか一気に騒がしさが無くなってしまった。私の命は守られたが。
さて、これでなんとかなったな、うん。


「あーダル。」
あっれ、なんで帰って来たの、愛されさん(白目)
あれ、あなた灰谷兄さんと一緒にラブホ外へGOしたのでは・・・??
え、貞操守れたの!?!?どうやって、え、すっご。なんかそういうスタンドをお持ち・・・??


「遅くなってごめんな。」
そういって来たのは我が上司。この人常識人だから重宝されて欲しい、マジで。まぁ、どっかのバカ上司共のせいで徹夜続きになると深夜テンション的なアレでパッパラパーになるが。
「いえ、大丈夫です。あと、こちらの書類、九井さんの判子が必要です。」
「後で押しておく。」
もう帰りたいな・・・、

「つか、透じゃねぇか。」
「ん、ココくんやっほー、」
「今日はどうしたんだ?」
あ、確かに。今日はどうしてここに来たのだろうか。こんな悪魔の巣みたいな場所に。
「いやね?久し振りに今日マイキーと食事する予定で待ってたのにさぁ・・・馬鹿共に巻き込まれて・・・さっきまで蘭にラブホ連れてかれそうになったんだけどあと一歩のところでたま潰して帰って来た。」
いやつっよ。この子本当にパンピー?私よりパンピーじゃないって。あっれ、可笑しいな、なんで反社の私よりパンピーじゃないんだろう。
「それは災難だな。まぁ、マイキーとの食事楽しめよ。」
「ありがとねー」
「あぁ。じゃあ、」
そう言って愛されさんから背を向ける九井さんを見て私も急いで愛されさんに一礼をし九井さんについて行く。



「あ、待て。忘れ物したから取ってくるわ。」
まじかよ、ちょっと2轍目で疲れてるんじゃない、九井さん。
仕方ない、待つしか。
「分かりました。待っておきます。」
「あぁ。」
もうこれで何も起こらないと良いなぁ。

「兄ちゃん・・・、なにしたらこうなったんだよ・・・。」
「ハッ、ざまァねぇな!」
「いつかお前No.2の座から引き下ろしてやるからな・・・、」

うっわ、最悪3馬鹿トリオまた来たよ。夢主ちゃんがいないだけマシかなぁ・・・、
いやでも、灰谷兄が弟の方借りて一生懸命歩いてるの結構面白いな。

「つかおめぇらきめぇんだよ、透にGPS着けたりラブホ連行したり、いっぺん死ね。」
「いや、シャブが一番きめェからな。お前知らないと思うから言うけど、しゃぶってるとき5回透のこと押し倒してその5回きっちり殴られてるからな。」
「ダッサ(笑)」
「現在進行形で殴られて弟の手借りてる奴には言われたくねェなァ!!」
「いやお前あの後、首領に引きづられて帰ってたけど。」
「やべぇ、マイキーに謝らねェと。」
馬鹿か、こいつら結構馬鹿だ。見た目割ともうみそ詰まってそうなのにこいつら脳みそからだよ!!!!
「ざまァねぇな」
「兄ちゃん、兄ちゃんさっきから死にそうなのにいちいち煽るのやめようぜ??」
「うるせーぞ、竜胆。兄ちゃん知ってるんだからな、お前が少女漫画持っててもう10周目な事。最近スイーツバスケット見てるもんな。」

え・・・??その見た目で・・・、少女漫画・・・???
腹筋死ぬ、腹筋死ぬて。
「クソだせぇ!!」
「とか言ってる三途が赤マルシャンプ読んでる事も知ってる。」
「んで知ってんだよ!!!!!」
まじかよ、マジなのかよ。つかそこは赤マルだけじゃなくてシャンプも見ろや。いや、普通にマガチン見ない!?!?あの、これ二次創作は二次創作でも原作様はマガチンだからさァ!!!
「・・・って言ってる兄ちゃんが稀に俺の少女漫画熟読してるのを俺は知ってる。」
「竜胆・・・お前・・・見てたの???」

えぇぇぇぇぇ!?!?!灰谷兄って少女漫画読むんですか!?!?!?!?
ちょっと解釈違い起きてる。違う、これはそう、幻だ・・・・えぇぇぇ!?!?!?

「13歳超楽しそうに見てたよな。花火と高尾のキスシーン20回見直してたよな。」
「兄ちゃんの事勝手に見ちゃダメだろ?りんどー?」
「ハッ、てめェも言えねェじゃねぇか!!!」

いやてめェも言えねェよ!!!!赤マルやろう!!!

「殴るぞキチ野郎。」
「そうだぞ〜?春キチ。」
「おい、灰谷兄。春キチってなんだ、キチと名前くっ付けてんじゃねぇ。」

春キチ、春キチ・・・、
脳内再生をしてみる。
・・・もし、愛されさんが春キチ〜って花束の中笑顔で叫んでたら・・・・、

















「ぶっ、」
超おもしれぇ。


あ、やっちゃった。笑っちゃった。しかも吹き出しちゃった。気付けば3人の鋭い目線。当り前だ。彼らとの距離は真横。ほぼ真横。
やっちゃった・・・、拝啓今も1ヶ月に一回食事会してる元カレへ。明日の食事会は行けそうにありません。え?なぜって??殺されるからです。


「おい、てめぇ、今笑ったよな?」
やばい、言い訳言い訳・・・・・。





「え・・・・、え、あ、ち、違うんですよ!?え〜っとぉ、実はですねぇ〜?
・・・あ!そうなんです!!あまりに皆さんの香りが良すぎてよだれが垂れちゃったんですよ〜〜!!」
「は、キモ」
殴っていいかなコレ、殴ってもいいよね??
冷たく言い放った灰谷兄に思わずキレてしまう。そうだ、私落ち着け落ち着け・・・落ち着け落ち着けお茶漬け食べたいィィィィィ!!!!!

「ご、ごめんなさい〜〜〜〜ところでぇ、何処の香水使ってるんですか〜?」
「エ〇メス」
あ、私じゃ一生手が届かない高級ブランドだった。
「そ、そうですか・・・これからはぁ、気を付けます・・・、、」
やべぇ、普通にもう帰りたい。てか九井さん来てってば・・・、

「何を?」
「よだれを垂らすことです」(即答)
「嘘だよな〜?今なら本当の事言ってみ?蘭ちゃん許してやるから。」
ぜってぇ許さねぇだろ、この少女漫画キスシーン厨が。

「・・・違います。本当の事です。」
なんか、胃が変な音するなぁ・・・・ゴゴゴゴゴゴゴ・・・って、あれこれいつからジョジョ漫画になった??
「兄ちゃんさっさとやっちまおうぜ。透が帰っちまう。」
ねぇ!!待って!!!君らの辞書に冤罪とかないの!?!?確かに私笑っちゃったのは事実だけれども!!!!
「そうだなぁ。おい、三途。オメー撃てよ。」
「あ゛?俺に命令すんな、死ね。」
もうお前らが死ねよ。



「おい、お前ら何してんだ。」
こ、こここ、ここのいさぁぁぁぁん!
「九井?・・・今からコイツ殺すんだよ。」
「こ、九井さん・・・、」

「やめろよ。コイツは俺の秘書だ。・・・透はもう今さっきボスと食事に行った。さっさと帰れ。」

「まじかよ。首領とかよ?」
「なら仕方ねぇなぁ。かえろーぜ、りんど〜」

「マイキーなら仕方ねぇ。」

すっげぇボスパワーすげぇ・・・!!!
何事もなかったように帰っていく3人・・・。

「九井さん・・・!!あ、ありがとうございます・・・・!!!!」
「いいからさっさと仕事しろ。」
あ、九井さんもう2轍目ですもんね。
「良いですよ。仕事こっちに半分寄こしてください。今日は寝て下さい、このままじゃ割とガチで死にます。」
「ありがとうな・・・、」



はぁ〜〜〜〜〜〜社畜は辛いぜ。







「遅れてごめんね〜」
「いや、別に。」
スマホを見ているそいつに思わず笑ってしまう。

「相変わらずブラックなのか?」
「・・・まぁね。」
「やめればいーだろ。」
やめれたら今頃こんな疲れてねーんだよな。やめたら私死ぬんだよ。
「・・・まぁ、うん。」
曖昧な返事を残した。

この男は私の元カレである。元カレといってもそんな悪い関係じゃない。そもそも付き合う事になったのもお互い幼馴染で付き合う?みたいなノリだ。そして別れたのも当時不良だった彼の憧れの人について行く時間が減ってしまった事だ。ぶっちゃけ私も彼が不良であることに誇りを持ってるのを知ってたし後腐れなく別れた。そんな感じで彼とは幼馴染で大切な友人で2か月しか付き合わなかった元カレでもある。


「つか、タケミチついに結婚するらしい。」
え、
「まじ!?おめでたじゃん!!」
「あぁ。」
優しく笑う彼の様子を見れば嬉しいという感情はすぐにくみ取れた。タケミチ君とは彼の相棒である。どこか大人びてて私から見て異質な存在であった気がする。

「で、俺の先輩にお前の事話したんだけどさ。今度会いたいらしい。」
「へぇ、どうして?」
「お前、バイク好きだったろ。」
「あーー、乗るのじゃなくてバイクレースを見るのが、好きね。」
バイクレースは見ていて楽しい。なぜか?そんなの見てて爽快だからに決まってんだろ、ストレス発散に超良いんだよ。カーレースでも可。

「だから、これ、はい。店の名前と住所。今度行ってみろよ。」
「まぁ・・・、」
私乗らないんだけどなぁ・・・まぁ、行ってみるだけ行ってみるか。



「てかさ、てかさ、会社の話していい?」
「いーけど、」
「実はさ!超愛され女子がいてさぁ・・・、」




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