ごちゃ倉庫

02/10

◎狼さんと牧師様。お前は俺の犬

はじめに。
狼さんと牧師様に少しリンクした話です。

猫擬人化犬擬人化です。


ちゅっ…ちゅ…ちゅ…
くちゅ…くち…

濡れた水音に、香る厭らしい匂い。

ちゅ…ちゅ…
口でわざとらしく立てる音。


「ね、猫…」
青年は困っていました。この状況に。

「大丈夫、俺に任せろ、犬」

とある小高い丘の小屋に半分猫の血が混じった青年が住んでおりました。
半獣族の半猫族です。
半猫族は半分は人間の体、半分は猫の体を持つ人間の事を言います。

半猫族は主に人間の体に耳は猫耳、それからしっぽを持っているタイプが多く、この丘に住んでいる猫もそのタイプでした。

丘にすんでいる猫は、それはそれは美しい半猫です。
見ているものを魅了する瞳、シルクのような肌触りのしっぽ、小さくよく動く猫耳、そして大きな瞳。

毛並みは光沢のある茶色。

それはそれは上等な血統書がついた猫でもここまで完璧な猫はきっといません。
綺麗で美しい気高そうな猫。

 そんな猫ですが、今何をしているのかというと…。

「な、なぁ、猫」
「ん〜?何犬…?」
「猫は…何をしてるんだ…?」
「犬を襲ってる。」

にやりと口角をあげ、猫は呆然と固まる犬の唇を素早く奪いました。
猫はただ今、犬を押し倒している真っ最中なのであります。


「ね、猫っ」
 猫に襲われ中なのは、これまた半分犬の血が混じった半獣の半犬さん。

犬の耳を持ち犬のしっぽを持つ黒い瞳シャープな顔立ちほどよくついた筋肉…
人がよさそうなちょっと気が弱そうなへたれた顔の犬さんは…
これがまぁなかなかのいい男である。


「あ…猫…昼真っからこんな…」

犬は大きな体をもそもそと動かし猫をひきはがそうとする。
猫はそんな逃げ腰の犬にむっとし、
「こんな…?なぁに?犬?」
服越しに犬の下半身を妖しくやわやわと触った。
もみこむような、その快楽を引き出す手つき。
とたんに犬は力が抜けてしまい、猫の細い体にもたれかかるようにぴたりとくっつく。

「あの、昼真っから…こんな…不健全なことは…」

犬は真っ赤になりながら反論とばかりに猫に言う。
猫はクスリと笑い
「不健全ってsexの事?」
と犬の顔をニヤニヤとした不気味な微笑みを浮かべ覗き込んだ


「ねねね猫っ」
犬は突然の猫のドアップにアワアワしながら、ふたたび猫を引き剥がそうとする。

キュッ。
「…っく」

そしてまた大事な場所を猫に揉まれ……
振り出しに戻る。


「動くな犬。
お前、ただでさえでかいんだからな…。
っとに襲いづらいったら…」
「なら襲うなっ」

猫は犬に比べかなりきゃしゃな体をしている。
そして筋肉質な犬の腕とくらべ、猫のうでは細く、少しちからを入れたら折れそうな…そんななりをしていた。

犬が本気で抵抗し始めたら猫もたまったもんじゃないだろう。
犬もそれがわかっているのか人がいい犬は猫を思ってか本気で抵抗はしなかった。

「仕方ない…。んとに…」
猫がぶつぶついいながら、犬に触れていた手をどかす。
その一言で犬は猫が自分の上からどいてくれると思ったのだが…。

シュル…
猫は犬のつけているネクタイを口にくわえながらひっぱった。
ネクタイはほどけ猫は魚よろしくネクタイを加えている…。


「ね、猫…?ネクタイなんか食っても…」
「縛る…」

猫はにやりと笑って犬に言った。
「は…?」

犬が目を丸くしている間に猫は素早く犬の両手を頭上にまとめ、ベットの足にネクタイで縛ばりつけた。
拘束。

犬はこれで自由を奪われたらしい。



「ん、上出来w」

猫はきっちりとネクタイを結び犬が動けないところを見るとさっそくとばかりに体をべたべたと触り始める。
縛られた犬。
これではいくら体格のいい犬でも逃げられない。

「ねねねね…」
「これで少しは俺の思いどうりになるってもんだvvw」

ちゅっ、と猫は犬の耳を舐めながら言う。
ザラリとした猫特有の舌が、犬の耳全体をなぞっていく。


「ん…ね…こ…」
「ん…?犬耳弱いの?」

猫は犬の反応を楽しげに見つめフーと犬の耳に息を吹きかけた。


「…っ」

ビクビクと犬は小刻みに揺れ顔を真っ赤にしている。猫はそれを観察した後
「犬…もっときもちいーこと…してやるよ…?」


猫は不敵に笑い、犬のズボンを思い切り降ろした。
現れる、犬の勃起したペニス。

「っ…!猫っ」
「ふぅん…
やっぱりなりがそんなだとナニもでかいんだなぁ…。」
猫は犬のペニスを真新しい玩具のように興味深けにしげしげ見つめ、そっと触る。
「…や…め…」
「犬可愛い♪
んじゃこれはどうかな??」

猫は自分のしっぽを犬のペニスにそっと近づけサワサワと動かす。先の穴やペニス自身を撫でるように。
くすぐるように、往復する柔らかなしっぽ。
くすぐったいような、微妙なタッチに、犬のペニスからは汁がダラダラと溢れでる。


「っ…ん」
「手としっぽ…両方でやってやるよ…?」

そういうと猫は細い指でシュッシュッ、と犬のペニスをこすり始めた。
もちろんしっぽも動かして。
猫のフワフワの毛のしっぽで微妙なタッチ+猫の手腕により犬の一物はグンと容量を増していく。

「大きく…なったね?」

猫はそれを嬉しそうにながめた。
犬は目も当てられないとしっかり目を瞑っている。


「もっと。もっとやってやる…。
お前が耐えられなくなるくらい」


猫はそういうとじらすようにゆっくりと手を動かす…
かと思えば擦れるくらいめちゃくちゃ早く擦る。


シュッ、シュッ、グチャグチャ。

犬はもうすっかり猫に翻弄されていた。


「ね…こ…もう…」

犬のペニスからはドロドロと先走りが…溢れ出ている。
犬の顔を見るに、そろそろ限界が近いだろう。

「ふふふ…。
汁、出てるね?舐めてやるよ」
「な…」

猫は赤い舌をチロリと出しそっと裏筋を舐める。まるで子猫がミルクをぺチャぺチャと飲んでいるかのごとく猫は犬の体液を欲しがるように舐める。


グチャ・・ぺチャ・・。チュ・・・
チュッ…ぐちゅ…チュッ。

「はっ…」
犬はビクビクと体を震わせ何かに耐えるようにきつく腹に力を入れている。
だが、もう限界に近いだろう。
息は絶え絶え、その顔には快楽がにじみでていた。

猫は犬の絶頂が近いことに気付くとパクリと先端を加える。
そして、鈴口にもっともっと出せというかのごとく猫は尖らせた舌でそこを攻める。

ぐちゅ…ぐちゅ・・・ぐちゅっ。

「も…離せっ、く…」
「いけば…」
「…っくっ―――――」

猫の声で口が震えると同時に犬のペニスにもかすかな振動が来てしまい、犬は耐え切れず猫の口に射精をしてしまった。

「ん…」
「はっ…。」


犬は射精感からぼんやりとうつろな眼で猫を見る。
猫は口元に白い液体を付けており酷く卑猥だ。

その白い液体というのが犬の…
「おま…飲んだのか?」
猫は犬の問い掛けにコクリと頷き犬の上からどくと、かばんの中をごそごそと漁った。
開放されるか…と思ったがそうでもない。
猫はまだ、犬に何かをするつもりなのだ。

「な、何を?」
「あった。ジェル」

猫はピンクのシャンプーの試供品のようなそれを犬に見せる。
そして犬の上にまたトスン、と跨る。

猫と犬はこうみえても恋人同士だ。
しかし、未だに体の関係はなかったし、犬もいつかはしたいとは思っていた。
だが…この状況。
動けないわが身。
(俺は…猫にやられてしまうのか。)
自分よりも、華奢な、猫に。
犬は目をつむり心で十字を切った…


のだが…
『あれ?』

いつまでたっても予想していた最悪の痛みが犬を襲ってこない。
(猫はここまでして犬に何もしてこない?ここまでしたのに?)

犬は疑問に思い、そっと目を開ける。


「ん…はっ…」
と、視界には猫が自分の…アソコに指を入れジェルを塗りこんでいるのが見えた。
ピンクの液体を自分のアナルに塗りこむ猫。
それがまた扇情的で、犬はごくりと喉を鳴らす。


「ね、猫…」
「お前俺に射れたいだろ?…俺いい…よ」

猫は頬を赤らめ快楽に濡れた顔で犬を誘う。
指は動かしながら、ぐちゃぐちゃと、音をたてて。
犬の目の前の卑猥な現場に溜飲がゴクリとなる。


「猫」

犬はふらふらと猫の魅力に釣られるように猫の体に口付けようとした…


「このジェル…
牧師からもらったんだ。

やつ…いっぱい相手いるみたいだし…」

ぽつんと言った猫のひとこと。
“牧師”という言葉に犬の耳は大袈裟にピクリと動く。

(牧師…?なんで…)

「やつ、色々うま…」


ブチっ…
犬の中で何かがついに切れた。


『色々うまい…?』
「猫…退け」
「え…?」

犬がおもいっきり手に力を入れるとネクタイはブチリと切れ犬の拘束は外れた。
縛られた後が赤くなって残ったが、気にしない。
犬はソコをなでながら、ぎり、と猫を睨む。


「あ…」

猫はちぎれたネクタイと犬の縛られていた腕を呆然と見つめた。
あんなにキツク縛ったのに犬はあっという間に一瞬で解いてしまったのだ。


「お前が…
そんな淫乱なんてしらなかったよ」


犬は苦々しくつぶやく。


「は?」
「俺帰るから…」

犬はすっとベットから起き上がり猫の側を離れる。
これには猫も予想外だ。
あんなに、快楽に濡れてぼんやりとしていたいぬがこうもどこかへいこうとするなんて。

「ちょ…、待てよ…ッまだなんもしてないだろッ」


猫は必死に犬の腕を取る。
だが犬は邪険にそれを振り払った。


「俺がいなくても牧師様とやればいいだろ・・?」
犬はふっと、どこか自重気味に笑いながら部屋から出て行こうとする。
牧師。
その言葉が犬を嫉妬に狂わせていた。

そう、これは嫉妬。
ただの犬の嫉妬だ。

「は…?待てよっ
俺ってそんな魅力ない?」

猫はじっと犬を見つめる。


「お前は魅力的だよ…。いつも明るくてだから、俺はお前に告白したんだ。

俺はやりたくてお前を好きになった訳じゃない。

お前も同じ気持ちと思ったが…
違うようだな」
「っ…え…」

犬は目を細め今まで猫に見せた事のない冷たい顔で「俺を変わりにしようとしたんだろ?」と猫の顔を覗き込んだ。

「か…わり?」
「牧師の代わりにしようとしたんだろ?
こんなやり方で…。
牧師に馴らされた身体が疼いた…?」
「違うっ」

猫はぎゅっと犬を捕まえていた腕に力を込める。
そして、縋るように犬を見上げた。


「俺の話を聞いてっ」
「違うじゃないだろ?牧師は上手いんだろ…?
俺は変わりなんだろ?」
「何言ってんだっ」


猫はむっとした声で犬の腕に爪を立てる。

しかし犬はくるりと猫のほうに向き直り
「正直、幻滅だ…」


と小さな声で言った。

「……」

猫はそれまで犬にしがみついていた腕をそっと下ろし目を伏せる。

「もういい…」
「ねこ」

猫の悲しげな声色。
猫はうつむき表情は見えなかったが、猫の立っている床
そこにぱたぱたと小さな染みがポタポタとできて…。

『涙?』
犬は一瞬焦る。

なにせ、猫は大事な思い人だ。
例え牧師の代わりにされていたとしても、犬にとって大切なのは代わらない。

「ねこ…」
「やっぱり犬は俺の事嫌いだったんだ」
「は…?」

犬は端正な顔をあんぐりと開ける。

嫌い?何故?
そんな思いで一杯だ。

「な、なんで…」
「付き合って半年お前は俺に指一本ふれてないしッ」

いや…それは必死に忍耐でがまんしていただけだっ、とみっともなく心の中で必死に犬は弁明する。この犬、へたれゆえに、ずっと我慢してきたのだ。
襲う勇気なんて、ないから。


「えっと、猫…」
「俺を気遣ってくれてるのかなって思ったけど…犬俺の事欲しそうな顔しないし」


だからそれはっ努力の賜物で本当はめちゃくちゃにしたくて…と再び必死に犬は心の中で言い募る。


「猫…」
「牧師に言ったら『犬は不能だからっ』って言われて腹たって…」

『全てはあの腹黒牧師のせいか・・・』

犬は牧師への怒りの為かうっすら青筋を立てる。
猫はそんな犬の様子に気付かずに言葉を続ける


「じゃぁ俺が犬を襲って不能じゃないこと証明して見せるっていったらそれ、くれたんだけど…」


それっというのはシャンプーの試供品の様な犬がキレタ原因になったブツだ。

ピンクのジェル。
猫がアナルに塗りたくっていたもの。

「もう無駄になったな」

猫はぽいっとその袋をゴミ箱に投げ捨てた。


「猫…」
「出てけば…?
幻滅なんだろ?
俺はッお前の言葉だけじゃ不安だったんだ。
体も心も髪の一本まで欲しかったんだ…」

猫はぐずぐずとまるで子供のように涙を零す。
犬はそんな猫の頬にそっと手を当てた。


「牧師とはなんでもない?」
「…?何でそこに牧師が気持ち悪い」


(へ…?早とちり?)

猫は犬の言葉に毛を逆立てて怒っている。
不快。
まさに不快そうに。

「お前は…俺だけのモノ?」
「ん」

コクリと猫はうなずき、でも…と続ける。

「おまえは…」
「猫っ」
「んぐ…」

犬はパタパタとしっぽを振り猫の華奢な体をぎゅーと抱きしめる。
ちっそくするかのように、きつくきつく。

「好きだ…好きだ」
「??」


犬はさっきの地獄の般若のような顔から一転して太陽のような微笑みをしている。
いきなり変わった犬。
幻滅といったり、好きだといったり。

猫は突然の犬の変化についていけてない。


「犬?」
「さっきは…いきなり『牧師』とか言うしジェル見せられて…キレタんだ…。


いきなり襲ってくるから…その…、牧師との…その…慣れた体が疼いてそれで俺にって思っ」
「馬鹿っ
そんなわけないだろうっ
あんな牧師付き合いきれるかよ。それに…」


猫は真っ赤な顔で
「俺やりたいの犬だけだから…」

と犬に抱きつき耳元にそっとキスを送った。



「猫っ」
ちゅっとちゅ、と犬はしっぽをパタパタと振りながら猫の唇に口付けをしてくる。

「馬鹿犬」
「猫…」

二人に甘いムードが漂ってきた。
ちゅっ、と音がするキスをした後
「続き、する?」
と猫は潤んだ欲情した目でじっと犬を見つめた。



「する…」
二匹は時間を惜しむかのようにベットにジャンプ。

どちらともなく、二人でむさぼるようにキスをする。

「んんんんっはぁ…犬…」
「ねこ…いいの?」
「うん…いい」

犬が猫の上着を脱がせる。
そして、これからやるぞっというタイミングに
ガチャ
という猫の部屋の扉がなり、無遠慮に二人の甘い時間を終わらせた。
「あbdvjなvじゃh:!?」
「な…」
「ありゃ〜邪魔だった?」


そこに入ってきたのはそもそもの原因


『牧師!』
「ん〜あげたジェル返してもらおうと思ったんだけどぉ〜
邪魔だったみたいだな〜」

牧師はベッドで裸になっている猫と犬をじろじろ見ながら言う。
裸の二人。
それから漂う雄の匂い。

見たらすぐわかるような情事
猫は真っ赤になり牧師を睨む。
その顔といったら、さっきまで犬を襲っていた猫とは思えないくらい真っ赤だ。


「う、うるさいっ」
「あ〜俺にかまわず続けて続けて。
ってか俺の目の前でやっちゃっていいからw」
「てめぇ〜」

猫は天敵出現とばかりに毛並みを逆立てフーフー威嚇をする。

「しませんよ…」
犬はあきれたように牧師を睨み
「しないの…?」
猫はがっかりと落ち込んだ。


「いや、猫あの…したくないって訳じゃないんだぞ…

それに、その…」


犬は必死に拗ねた猫を説得(?)し始める。


「あらら〜大変ねぇ〜
いったいいつお前らはできるのやら」


まったく。

「うるさいっ」


牧師と猫がいがみ合っている中、犬はこっそりため息をついた。



今日も猫と犬の受難なだけど甘い日々はこうして続いていく…。

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