頼まれていた男の尾行を終えて、光正が探偵事務所に帰ると、兄である隆盛が恋人の千歳といままさにセックスしようと襲いかかっているところであった。
千歳の細腰に手を回しており、隆盛のペニスは臨戦態勢で今にも千歳の中に挿入されそうであった。かなり盛っているのか、太ももはどちらともない白濁で濡れている。


「…っあ、ああ、りゅ、りゅうせい…!
みつくんが…」
「いいよ、光正なんて…」

弟が見ていても兄は動じることなく、そのまま続行しようと千歳の太ももにペニスをこすり付ける。

「だ、駄目…んん…」
「見せつければいいだろ…」
「や、やだ…」
「はいはい、お盛んですこと〜。何、兄貴3pご希望なの?」
「可愛い千歳を他の男になんか触らせるか…。見せるだけだ」
「あ、見せるのはいいんだな…。やべ…千歳ちゃんのプリケツ可愛いなぁ。ペニスも小ぶりで可愛い…」

なんて、光正が素直な感想を口にしていたら思いっきり殴られてしまった。

「なにしやがる、兄貴…」
「千歳をそんな下品な目で見るな。俺の千歳だぞ」
「知るか。見せつけてきたのは兄貴だろ。だったら大事に監禁でもしとけ」
「監禁か…」

冗談で言ったのに、光正の言葉に隆盛は監禁もいいな…などと物騒な言葉を吐いている。
千歳はそんな隆盛にちょっと引き気味で、そろそろと離れはじめていた。
隆盛大好き!な純粋な千歳だが、基本常識人なので、隆盛の破天荒な性格や言動に時折ドン引きしていることもあった



「それより、人をアシにして自分は千歳ちゃんとお仕事もせずイチャイチャってどうなのよ、それ。室長として」
「なにか問題が?」
「問題だらけだ。なんで俺に仕事させて、てめえは恋人と職場である探偵事務所でしけこんでいるんだ、コラ」
「客ならこない。ちゃんと、クローズの看板出しておいた」
「ちゃっかりしてんじゃねーよ!って、もし客が玄関で聞き耳立ててたらどうすんだ」
「聞かせればいいだろう。もっとも、千歳に惚れたとしたら半殺しの刑だがな」

隆盛はそういうと、千歳を引き寄せて、光正に見せつけるように顔中にキスを降らせた。

「もう…ダメだよ…」
「ん…可愛い、千歳…」
「……」
光正も結構いい加減なところはあるし、かなりゴウイング・マイ・ウエイだが兄貴様には叶わないと思っている。
口ではこの理屈屋の名探偵に勝てた試しがないので、光正は今日の仕事の聴取を机に放り投げた。


「ちゃんと尾行したからな。あとは勝手に推理でもしてろよ、推理オタク。
それから…俺を使って警察から頼まれていた調査をするのもいいけどな…。肝心な恋人の周りを調査したほうがいいと思うぞ…」
「え…、みつくん?なにを…」
「…どういうことだ…」
光正の言葉に千歳は焦り、隆盛は一気に不機嫌な顔で尋問モードに入っている。

「千歳ちゃんの職場に滅茶苦茶色男が入ってきたんだよ。長身で、180はあるかな。サラサラの茶髪した、王子様って感じの。ありゃ、ハーフかな。とにかく男前の男がいたぞ」
「王子様、だと…」
「兄貴よりも下手したらイケメンかもしれねぇ。ま、変態度合いは同じくらいかもしれねぇけどな…」

なんせ、いきなり男の俺の胸を揉んできたくらいだからな…。
そうとうな変態である。
そういった意味ではイケメン度合いだけじゃなく兄貴とも対抗できるのか…なんて光正がぼんやり考えていたら、隆盛と千歳は言い争いを始めた。

俺はそんなやつ知らないぞ、という隆盛に対して、だって僕のお店だから従業員くらい好きに選んでいいでしょ、という千歳。

隆盛は昔は、推理オタクで千歳のことなんてほぼ眼中にないとっても薄情な男だったのだが、一度千歳と別れて捨てられて以来、心を入れ替えたように千歳命の男になった。

その独占欲は結構なもんで、仕事中でもメールはしょっちゅうしているし千歳色目を使う男がいたならば、その男を徹底的に調べ上げた上で、直接会いに行き引導を叩きつけるといったこともあったらしい。

千歳が今働いているのは、光正たち探偵事務所の下の階の喫茶店なのだが、そもそも探偵事務所が入っているビル自体が隆盛のもので、恋人である千歳ちゃんに1Fを喫茶店として貸し出しているのだった。

すっかり喧嘩モードに入った2人は、ほぼ裸の状態で光正など眼中になく言い争っている。

ざまあみやがれ。
と、散々イチャコラを見せられた身分としては、少し溜飲が下がる思いで光正は舌を出す。
光正のような貞操感皆無な男に、兄貴と千歳ちゃんの濡れ場は毒である。性欲があると自負している正光は、昼間でも自分好みの男がいればすぐに下半身を熱くしてしまうような、男なのだ


言い争っている2人をそのままにして、光正は探偵事務所から出て3Fへ階段であがった。
このビルの説明をすると、1Fが喫茶店そして2Fが探偵事務所で、3Fが光正の裏の仕事の事務所、そして4階より上が普通の住居になっていた。
百万回の愛してるを君に