一松はそのまま二階へ上がると、六つ子共有の子供部屋に鍵をかけた。 「おーい、鍵かけるなんて卑怯だぞ!」 「お前だけの部屋じゃないんだぞー!」 「このエロガッパ!!」 なんて、意味不明な言葉も聞こえたが取り合えず無視して先程取り上げたAVをまじまじと見つめた。 “ドッキドキ!制服エッチ!!ボクの彼女は松本ルミ♪” 表紙の彼女はいつものゆるフワな茶髪で濃い目の化粧。 真っ白なワイシャツがピンク色のブラジャーを透けさせ、短いスカートを恥ずかしげに持ち上げている。所謂企画ものだ。 パッケージの裏側は収録されている映像が一部紹介され、あられもない姿を披露していた。 ゴクリ、と生唾を飲む。 生憎この部屋にテレビは置いていない。 このDVDには“対談からのいきなりエッチ編”と“彼女編”が収録されているらしくどちらも興味をそそられた。 保障された悲劇 ――深夜3時。 遅寝遅起き型の彼らも2時を過ぎた頃から1人、2人と寝息を立て始める。 全員の鼾が大合唱を始めた頃、一松はコッソリと布団から離脱した。 居間に入っても照明は付けずに感覚だけでテレビに近付く。 テレビにイヤホンを差し画面の明るさを下げ、DVDの再生ボタンを押した。 back / TOP |