それから季節が巡った。秋晴れの空が高く澄み切っていたある日、下半期のヒーロービルボードチャートJPのニュースを流し見しながら彼女は何事もなかったように職場である、生花店へ出勤した。花を水に浸して、茎を切り、店先を整えていつもと変わらない一日を過ごす。
ニュースの中で彼の名前が呼ばれても胸の内は不思議なほど、静かだった。
それからさらに三日が経った。そうして迎えた四日目の朝。彼女のスマートフォンに通知が一件届いた。

助けてください

壁じゃないです

今度は電柱です

羽がずぶ濡れで力が出ない

これ、どこですか?

花屋さんがある通りです

どこの花屋ですか?

可愛らしくて可憐な感じの

わかりませんよ

住宅街なんで人来る前にお願いしますマジで

どうしてそんなに
おっちょこちょいなんですか

鳥類なのに

そこ関係あります!?

たぶん近くにいますので
待っててください

訂正してほしいです

おっちょこちょいじゃないです

羽のメンテ中に
足滑っただけです