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オレらは方舟と一緒に消えたはずだった。なのに気付けば生きてるし、消えた街は元に戻っていくし。何なんさ、これ?


「ていうか、消えた街が戻ったんなら皆無事なんじゃ…!」


オレははっとして辺りを見わたす。そしたらすぐそこにチャオジーが倒れていて。慌てて声を掛けて体を起こしてやると、少し唸ってからゆっくりと目を開けた。


「おい、大丈夫か?」
「うぅん…あれっ、なんで…」


ポカンと驚いたように暫く言葉を失ってるチャオジーを見て、取り敢えずオレたちが生きてるって事を今になって実感してきた。


「オレらホントに生きてるんだよな…?」
「エクソシスト様…?」


オレの独り言を聞き、チャオジーが訝しげにオレを呼ぶ。慌てて笑顔を取り繕ってみれば、そこには微妙な表情のそいつがいて。


「そうだ。ぐずぐずしてないで、アレンたち探そうぜ!」


不安そうなチャオジーを励ますのも兼ねて、息を吸って馬鹿みたいに大きな声を出す準備。


「ごはんですよーッッ!!!」
「!!?」


急にオレが大声を出したのに驚いたのか、チャオジーが目を丸くした。


「ラ、ラビさん。そんな犬じゃねーんスから…」
「イーからみてろよチャオジー。飢えたアレンなら百パースッ飛んでくっから!」


そう言ってもう一度ごはんだぞー!!と叫ぶ。


「ステーキパスタみたらし団子〜ッッ!ごはんだぞアレン!!!ごぉーはぁーんんーッッ!!!!」


とにかく叫んでいないと、なんだか落ち着かなかった。ずっと食べ物の名称を連呼していると、後ろの方でチャオジーがオレなんかはずかしいっス!とか言ってるのが聞こえて。それでも構わず続けていると、ふと閃いた。


「ハッ」
「なんスか?」
「まてよ。オレらが助かってんならもしかしてユウやハナコやクロちゃんも…!」


そう言うや否や、早速オレは叫ぶ態勢に入った。


「ユウのパッツ…」
「上等じゃねェか馬鹿ウサギ」


不意に背後から聞こえた聞きなれた低音ボイスに、オレはぱっと笑顔になって振り返る。


「おおっ、ユウッ!ハナコ!…に、担いでるのはクロちゃんか!?」
「チッ」
「ラビ、チャオジーさん。ご無事でなによりです。クロウリーさんはこちらにくる途中たおれていたので」
「それよりこれはどーなってる」


ユウがそう言いながらこっちに近づいてくる。ハナコも合わせて近づいてくるが、よく見ればユウよりも重傷を負っているみたいだった。


「なぁ、ハナコ…お前大丈夫なんさ!?すっげェ傷だらけじゃ…」
「これぐらいどうということはありません。ところでラビ、この状況がどういうことか分かりますか?」
「…、オレにもサッパリさ〜」


誤魔化されたから取り敢えず深入りはよそうと思い、質問に答える。


「コラーッ、出てこいっつのモヤシー!!」
「誰がモヤシかバカラビーッッ」
「!?」
「うおっ、アレン!?どこっ?」


ユウの真似してモヤシって言った途端、空からアレンの怒声が聞こえた。オレとチャオジーはビックリして目を丸くしてるのに、ユウとハナコは何故かいつも通りで。


「チッ。モヤシの声が空から…」
「アレンですバ神田!!」
「ウォーカー、生きていてなによりです」
「ハ、ハナコ…!あなただけですよ、僕の安否を素直に確認してくれたのは…!」


じーんと感動してる様が目に浮かぶような声でそう言ってるアレン。しかし、どこにいるんさ?


「エリ…ア…デ、」
「あっ、クロちゃんしゃべった!!」


なんだかんだでワイワイしていると、不意に近くにあったドアが開いた。


「みんな…ッ!」
「アレン!!」
「ウォーカー…」


中から出てきたのは、オレらがさっきからずっと呼んでたアレンだった。


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